178.《ネタバレ》 なんか最初の方は面白かったのに、
観ていて慣れてきてそれが自分でも嫌になって、
飽きてきちゃってそれ以上のことを予想しながら観るから、
ストレス発散にはならない映画でした。
怖さは最初の方だけであり、
背中を何かにたたかれるようなゾッとするようなものは感じなかった。
ホラーやスリラーが苦手な人でもまあ観られるんではないでしょうか。
ネタはどちらかというと「CUBE」みたいな感じで、
もう結末は決まっているからそれまでの順番が筋。
誰がどんな方法で死んでゆくのかが筋なんだから、
ありきたりといえばありきたりなんです。
順番を考えるというアイデアは買いますが、
「es」のサバイバル版とでもいいましょうか。
観ているうちにもう感覚が麻痺してきちゃうんですよね。
ある意味こういうスプラッターものは自分はそこにいないので、
見ている分にはストレス発散になるわけです。
しかし私はこの種の作りに慣れていないからかどうなんだろうか。
「13日の金曜日」の種類は観ていません。
殺すことには意味はないけれど殺され方に表現がある。
そういう種類のホラーやサスペンスをほとんど観ていないような気がする。
観ればまた変わるんだろうけれども・・
「SAW」のような主人公のこじつけという理由であれ、
あれはあれで作品としては意味のある殺しでした。
が・・これはやはり「CUBE」的な、
死には意味はなくただ表現と順番だけで結末は変えられない。
そんな世界の作品のようです。
面白いかなと思ったのは主人公が予知能力を持つこと。
「ドニー・ダーコ」のような作品なのかとも思ったのですが、
そんなリバースものではなかった。
オチがわかるからといいながら同じような夢オチやすでに死んでいたオチを選ぶのは、
そこにまた新たな演出やその人の意味を覗いてみたいというのがあります。
しょうもないと笑いながらも夢オチ映画を観続けるのは、
夢がさめれば死んでしまっても夢の中では生きているから。
この作品にはそういったセンチなものはなく、
あくまでも非情に死ぬ順番を演出してゆきます。
そこに重いものもないので笑い飛ばせてしまい、
順番や演出を先回りして推理する映画に慣れてしまうのです。