20.《ネタバレ》 物語の8割は二人芝居で占め、それも死体に下ネタという奇妙な作りなのに心に残る。 何もできない死体から徐々に生を取り戻していく難役を演じたダニエル・ラドクリフと、 過去のトラウマから逃げ続けていたポール・ダノの二人の曲者俳優が作品の強度を支えている。 メニーという死体が何者なのかは最後まで分からない。 虚実を入れつつも、ハンクの抑圧された自己を投影したイマジナリーフレンドかもしれないし、 森の中の一連のオブジェが現実に向き合おうとする通過儀礼にも思えた。 現実ではただの頭のイカれた変態にしか見えないハンクには厳しい現実が待ち構えている。 それでもメニーに別れを告げた彼はこのどうしようもない世界と折り合いをつけていく意思を感じた。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-31 23:43:39) |
19.《ネタバレ》 最初屁をしてガクガク震えだしたところから盛り上がり始め、それに乗って海に飛び出したところがピークだった。 スイスアーミーナイフって十徳ナイフだったのをこの映画のおかげで知れたのが収穫でした。 ただ根底は人が成長するしないみたいな話だったので、思ったほどバカなまま駆け抜けるわけじゃなかったのが残念と言うかなんというか。 死体がダニエル・ラドクリフなことに気づいた瞬間が一番の衝撃だった。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 5点(2022-11-12 19:10:38) |
18.アンガールズ田中がラジオで絶賛していたので見てみたのだが・・・ つまらなくはない。今まで見たことのない映画の内容ででアイデアもよいのだが、 なんとも、微妙。 せっかくのアイデアを活かしきれてないというか、もう少し面白くできた気がする。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 5点(2021-07-14 16:44:33) |
17.《ネタバレ》 まさに奇想天外。今まで、サイコな作品以外で、ここまで死体に着目した作品があっただろうか。一見すると死者への冒涜と受け取られかねない死体活用のアイディア。しかし、死体にきちんと役割を与え、感情を吹き込み、本来的にはハンク一人が主役であろうストーリーに、ダブル主役というか寧ろ主役としてきちんとメニーが嵌っていて、冒涜どころかきちんと人格を与え、尊厳を守り抜いている。よくよく考えれば、メニーはどこの誰かも分からない。だいたいからして「メニー」という名かどうかも怪しい。全てがハンクの幻想かも知れない。それでも、あたかも生者の如くメニーに感情移入出来てしまう。これは出来栄えの良し悪しはあるにせよ、脚本と演出の妙と言って良いだろう。勿論、ダニエル・ラドグリフの怪演なしには成し得ないことだろうけれど。見終わった直後は、もう少しコメディ色が強くてもいいんじゃないかとか、もう少し背景を掘り下げた方がいいんじゃないかとか感じてしまったけれど、それをしていないからこそ、各方面で高評価を得たんだろうなとも思える。ただ、普通の映画好きとしては、下ネタたっぷりのドタバタコメディとして大笑いして楽しむ作品として徹底的に弾けるか、人生のあり方、人と人との繋がり、そして命の意味について深く考えさせられる哲学的かつハートウォーミングな作品として深めるか、もう少し方向性をはっきりさせてくれた方が良かったかな?二番煎じを許さないアイディアに敬意を表して、少しおまけの8点献上です。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-01-10 11:32:50) (良:1票) |
16.今流行りの「総合的・俯瞰的」に見れば、無人島で絶望して死を選ぼうとしていた若者が「死者(?)」と出会う事により、生(性?)の喜びや生きる事の素晴らしさに目覚めるという実存主義系の結構ベタな話ではある。そこには「オナラ」をメインテーマとして「醜い自分」や「弱い自分」をさらけ出して生きる事の大切さに気づくという若者の成長・変化も盛り込まれており、ある意味王道系のストーリーでもある。描写としては諸々と下半身系の話が多いので、そういうのを毛嫌う人を排除する作品ではあるのだが、ある意味それが狙いというか、人間の生理的醜さを毛嫌う事への批判も込められているのだろう。それがラストの各々の反応に現れているように思える。気になったのはメニーの死因が事故死なのか自殺なのかハッキリしなかった事と、メニーの「役に立つ」モノ扱いが過剰であった事かな。ハンクが低脳・無能と父から罵られてきた事のアンチテーゼなのだろうが、これでは生きるためには「役に立つ」友人が必要であり、自分も「役に立つ」人間である必要があるというメッセージにも成りかねない。好意的に見れば「生きている」だけで、人の役に立てるという事が言いたいのかもしれないが、そもそも「役に立つ」必要があるのか?という疑問は残り続ける事に変わりはない。 |
15.《ネタバレ》 どえらい死体役です。首がガクガクし過ぎ、左目半開き。群発頭痛を患っている俳優さんの後の生活に 影響が出ないか心配になります。 おならは決して褒められたり感心されたりするものではない。人前で出すのはタブー。おならをしないのは美少女 アイドルくらいでしょう。誰もが持っている汚らしい内面の象徴で、内気な主人公は羽目を外して解消できず、自殺を 選ぶまでに追い詰められていた。 そこに現れた死体は、スーツを纏い、ラフな服装の主人公よりもっとマナーに厳しい世界にいたと思われます。 にも拘らず盛大な放屁等で、死にたかったけどやっぱり生きたい主人公を助けます。 しかし現実、主人公の淡い恋心はキモイ盗撮ストーカーだし、遭難していた筈が森の中には不気味な棲家。終いには 生中継で放いちゃって、ますます死にたくなりそうな状況へ。 おいおいそんな屁っぴり腰でいいのかい?言い出しっ屁の俺様が見本を見せてやろう。やあやあ遠からんものは音に聴け 近くば寄って嗅いでみよ、と言わんばかりの豪快な最期っ屁へ、当然のごとく侮蔑の眼差しを向ける人から呆気にとられて フォーカスする人、無邪気に笑うお嬢ちゃん等、意外や反応は様々です。 豪快にブッ放しつつ笑顔で去っていく彼の言いたかった事は、死んでしまってはもう何もできない、時にはガス抜きし 時にはスカし、生きているうちに生きたいように生きようよ、へっこたれずにさ。 というところでしょうか。 なるほどわからん。 【ぱいなぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-02 16:34:52) |
14.《ネタバレ》 誰が誰だか知らずに観た作品。というか、屁がどうのこうのというあらすじだったので てっきり知名度の低い三流役者を適当に数名使った三流コメディなのかと思ってた。ところがどうして、ハンク役のポール・ダノ君については、そもそも個性強しで良い役者だなーと思い感心していたのですが、後で知ってビックリ、過去にリトル・ミス・サンシャインで、 あとルビー・スパークスでも世話になってた。なんか嬉しかった。 あとサラ役のメアリー・エリザベ・・・(以下、名前長いので割愛 ごめん)には ザ・リング2で、ファイナル・デッドコースターで、デス・プルーフ in グラインドハウスで、スコット・ピルグルム vs ・・(タイトル長いので割愛)で、遊星からの物体X/ファースト・コンタクトで、10 クローバーフィールド・レーンでも既にお世話になってた。特にデス・プルーフ in グラ・・(以下、タイトル長いので割愛)では あぁ、この子があの子だったのかという感動を得ましてすごく嬉しかった。 で、そんでもって、も一人のメインキャストなんですが、というか、ハンク役のポール・ダノより 死体役のほうが主演扱いだったのかという驚きありますが、 でもそれが、なんせハリー・ポッターを見たことない私めとしましては、メニー役のラドクリフ君について語っていいものかどうかと迷いましたが、、語る。 良い役者じゃないかと感心いたしましたよ 死人顔が似合う役者、尻も屁も出し惜しみする事ない役者、暴れ狂う大蛇のようなイチモツを隠し持っていた役者だなと認識いたしましたが ヘイ それでオーケーか。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-05-15 19:55:23) |
13.サンダンス映画祭で初めて上映された際に、設定についていけない客が次々と席を立ったという逸話を持つスイスアーミーマン。 普通の映画の基準で採点する事はほとんど不可能なこの映画ですが、とりあえず海外でもエロ本は微妙なとこに落ちてるんだな、とか「先っちょだけでいいから」は世界共通なんだな、とかいろんな発見のある映画でした。 どこにでもありそうな家庭内や職場のありがち退屈エピソードを映像化して「ヒューマンドラマ」なんて銘打って偉そうにするよりはよほどこちらの方が面白いような気がするわけですが、それはさておき、この映画がダニエルラトグリフの現時点での代表作であることは間違いないでしょう。ハリーポッターあたりとは役作りのレベルが違います。 【あばれて万歳】さん [インターネット(字幕)] 7点(2019-11-19 19:01:08) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 たった独りで無人島に漂流した若い男と、腹に溜まった腐敗ガスによって常に〝おなら〟が止まらない一体の水死体。あろうことか、男はその水死体に跨ると腐敗ガスを動力として島からの脱出を図る。その「水死体ボート」の力で何処かの海岸へと辿り着いた男は、その命の恩人である水死体を担ぎ、人の姿を求めて深い森の中へと分け入ってゆく。すると、死んでいたはずのその水死体が何故か彼に話しかけてくるのだった――。心に闇を抱えた孤独な男と喋る水死体との決死のサバイバルを不条理な展開で見せるシュール・コメディ。という設定だけ聞くと超おバカな映画のように聞こえるし、実際海の上をおならの力で疾走する冒頭のシーンから下ネタ全開でけっこう振り切れたそのエピソードに摑みはばっちりでした。でも、この映画のピークはその冒頭10分のみ。その後は中途半端に哲学的かつシュルレアリスムな展開になるのですが、これがまあ独り善がりもいいところ。正直言って監督やスタッフ、俳優たちが内輪のみでこの悪ノリを楽しんでるだけで、映画としては非常に出来が悪いとしか言いようがありません。もう完全なる出オチ映画でしたね、これ。見事なまでに全部のネタがすべっちゃってます。率直に言って、この作品は映画としての枠組み(主題)が全く固まっていないので、その中で何をやられてもまるでノートに書かれた落書きを見せられているようなもので面白くもなんともありません。死体役を演じたダニエル・ラドクリフ君も「どうだい?ハリー・ポッターイメージからの脱却に苦しむ僕が迷走の末、こんなキワモノ役を演じちゃってるぜ。どうぞ、みんなで笑っちゃってくれ」という自虐的な思惑が透けて見え、なんか痛々しくて逆に笑えないんですけど!まあ時間が短かったのと、つまらないけれどそこまで腹立つほどでもなかったので、ぎり2点で。 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 2点(2019-08-18 00:10:12) |
11.予告編で惹かれたが、あっけなく公開終了 やや楽しみにしていた作品だったが・・・ 致命的に欠陥がある、出オチなのだ、どんどん退屈になる 島でのサバイバル:興味津々からのあっさりで期待度80から60へ 陸地でのサバイバル:話がこじんまり、教訓臭くなってきて50へ もう頑張るしかないラスト:でしょうね!みたいな終わり方、上がらず 最初の設定が盛りすぎで、話が進むにつれ盛りすぎた設定が邪魔になる 素人のような脚本、これはダメな映画の良い例です 【カーヴ】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-12-17 16:53:16) |
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10.予告編みておもしろそうだったので鑑賞。 爆笑コメディ映画と思ったら、全然違いました。最後まで不思議でよくわかんない作品でしてた。 それでも、つまらなすぎて、イライラすることなく、案外すんなり最後までいけました。 人間孤独だと、何でも擬人化して解消しようとしちゃうってことかな。 これを見て、トムハンクスの、「キャスト・アウェイ」を思い出した人も多いのでは・・・。 しかし、ハリーポッターのダニエル君がこんなことになってるなんて・・・。 【へまち】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-09-22 18:04:40) |
9.遭難して無人島に漂着した男と、浜辺に打ち上げられた死体の男が遭遇する。 一風変わった無人島サバイバルもの。 死体にエンジンを搭載したかの如く、青空の下、高速で大海原を疾走する冒頭の不思議な爽快感。 勢いよく死体の口から噴水のように飲み水が噴き出してくるバカバカしさ。面白くなりそうな序盤の展開。 死体が喋りだして以降は序盤のテンションからトーンダウンしますが、 それでも死体がサバイバルツールとして活躍するくだりは面白いし、 あのハリーポッターのダニエル君の死体ぶりがあまりにも素晴らしい。 不思議な世界観に溶け込む癒し系の音楽が独特の心地よさを感じさせます。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 6点(2018-08-25 16:33:17) |
8.う~ん、全編通して、ふしぎなストーリー..(武田鉄矢が大絶賛していたので)もっと深くて 笑える内容かと思ってたのに..期待ハズレ..作者の言いたいことは、なんとなく理解できる..でも、むずかしく創っちゃったね~ 映画としてどうなの? 世間の評価は賛否両論、観る人を選ぶって感じに..それにしてもメニー いや、ダニエル・ラドクリフ、死体役上手すぎ 笑、、じゃ~なくて~ 出る映画選ぼうよ!(悲しい) 私的にそう思う..残念... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 2点(2018-08-24 23:43:13) |
7.《ネタバレ》 ラドクリフ君はハリポタのイメージを脱したいからなのか、随分と極端な役ばかりやっているなと思っていましたが、 ついに死体の役までやりだしたのですね、、、、(笑)。でもこの死体の役がなぜかとても上手いんだわ。 本作はなんとなく哲学的なことを言っているようでいて、実際は最初から最後まで下ネタしか言ってないので そういうのが苦手な人には全くダメでしょう。シモに関する思いつく限りの単語は全て出てきたような気がします。 やはり最初のラドクリフ君を船のようにして海を疾走するシーンのぶっ飛びよう。 そしてその次の、水道の蛇口のようにラドクリフくんから水が出てくるシーン。ここまでがツボでした。 コメディ映画として割り切ってみればまずまず。内容は奇妙で理解不能。 走馬灯の話をしてたけど、全ては死ぬ間際に見たハンクの妄想なのだと思えばわからんでもないかな。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-07-14 21:03:59) |
6.《ネタバレ》 思っていたのと違う映画。そんなものはごまんとあるし、いまさらそんな下らないことは言わない。その代わりに言わせて欲しい、良く出来たと錯覚をさせられる映画がこの世にはごまんとあると。なぜ錯覚してしまうのか?一つ、斬新なアイデア。一つ、スタイリッシュな映像。一つ、体当たりな役者の演技。他にもあるかもしれないが、だいたいこの三つがうまく機能さえしていれば、よ~く出来た映画に見られる可能性はグーンとアップするでしょう。この「スイスアーミーマン」は、この三つの要素が非常にうまく相乗効果をもたらし、たいして中身のない内容を、さも哲学的に表現したかのように思わせ、さも崇高で気品に満ちたかのように偉そうにし、この作品の良さが分からない奴はアホだ!とでも言いたげなほど、観客にマインドコントロールをしかけてくる。よくよく考えてみてください。とことんギャグにしてしまうと死者への冒涜にもなりかねない。主人公の妄想か、はたまた本当に生き返ったのか分からないがとにかく会話をさせ人格を持たせることで、各団体からのクレームを回避。最終的には死者を海へと旅立たせ、生命の源へ帰還したイメージ作り。ハッキリ言ってヘドが出る。だったら作んなって!しゃべらさず、徹底的に死体をギミックとして使い、サバイバルを乗り切るくらいのバカ映画のほうが、どれだけ清々しかったことか。ゴマすり洗脳映画なんか観たくなかったよ。 作品に対する感じ方は十人十色。耳にどれだけタコが出来たか分からないほど聞く言葉。わたしのこの主張も、そのうちの一人一色でしかありません。あしからず・・・。 |
5.ポール・ダノはハマっていたが、あの可愛かったハリーにこんな役は演って欲しくなかったなあ。シュールと言ってしまえば簡単だが何とも「?」な作品ではありました。ともあれ最初と終盤は良かったけど90分強の作品としては中弛みだったかな。 【kaaaz】さん [インターネット(字幕)] 6点(2018-02-24 00:46:24) |
4.《ネタバレ》 ほぼ無人のロケーションで、尚且つ死体が相手であるから、俳優の動きとショットによって語る余地が大きいのが アドバンテージのはずだが、これがキートンや宮崎駿ならあの水上滑走シーンをどれほど 面白おかしくアクションとして演出出来ただろうかと残念に思う。 アイデアの面白さではあっても、映画的なアクションの面白さとは云い難い。 サバイバルのための多機能ツールをもじった題材なら、歯でも腕でももっと死体を即物的に多彩に使いこなさないと。 水上バイクや給水機やコンパスだけの機能ではまったく物足りない。 後半ファンタジーに振って、観念論議までもっていくのなら尚のこと、前半は身体を道具として用いたギャグでもっと笑わせて欲しい。 そういう意味で、不謹慎さがまるで不足である。 【ユーカラ】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 5点(2017-10-24 21:29:39) |
3.自分のレビューを読み返してみて、あまりに下ネタのオンパレードだった為に自主規制入れました。 だってこの映画、最初っから最後まで下ネタしかやってないんだもの。どうしようもないよね? とにかく言いたいのは泣けるオナラなんてこの映画が初って事(なんのこっちゃ?) また、これはゾンビ映画でもあるんです。考えてみて下さい、突然自分の家の庭に「ジュラシックパーク」のテーマを口ずさむゾンビが現れたら!怖いでしょう? とにかく、あなたの想像を超えた展開が待受けているはずなので、騙されたと思ってみてごらんなさい。 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-09-27 19:10:36) (笑:1票) |
★2.《ネタバレ》 (ネタバレあります。未見の方はご注意ください。)十徳ナイフ並みの 、いやそれを遥かに上回る“万能死体“を使っての無人島からの脱出劇。ノッケからオナラ風腐敗ガスエンジンのボートに変化という飛ばしっぷり(苦笑)。斬新な着想はキャッチーなれど、出オチの危険性大かと危惧しておりましたが、いやいやどうして、見応え十分でした。しっかりコメディとして成立していたと思います。ただし中盤、観念的なアプローチが過ぎたというか、ハイセンスな部分を見せようと意気込み過ぎたというか、やや中弛みした感は否めません(手作りバスあたりの件ですね)。とはいえ、見終えてみれば主題は明快で、こんなキワモノ設定の中ブレることなく結末までたどり着いた点には拍手を送りたいと思います。いや、やっぱりたどり着いてないかな。スミマセンそこは要審議で(苦笑)。というように、反芻しても“苦笑い”がやたら多いのですが、決して駄目じゃなかったと思うのです。好意的な苦笑い。その最大要因は、ダニエル・ラドクリフくんにあります。もう手放しでホメたいチャーミングな死体ぶりでした。それに天下のハリー・ポッターがよくぞこんなヨゴレ役を引き受けたものだなと感心します。彼の熱演(死体だから冷演かな)無くしては、本作の成功はありませんでした。本年度のアカデミー最優秀死体賞は彼で決定ですな。さて、色んな見方・捉え方が可能なストーリー(真っ当な解釈は妄想・精神疾患系あるいは心理状態の比喩表現。そもそも漂流などしていない)ですが、私的には愚直に“メニーくん=宇宙人説”を推したいと思います(タイガー星雲か、ZOJIRUSHI系からやってきたと睨んでおります)。全部“ほんとう”と信じるなら、これしかラストの状況に対する説明はつかない気がいたします。まあ正直いいますと、“整合性なんてハナから気にしちゃいない“が真相だと思われますが。観客で勝手に判断してくれのスタイル。無責任かもしれませんが、個人的にはこんなのもアリだと思います。映画は究極の自由空間ですし。the endの神タイミングに対し+1点査定で。 【目隠シスト】さん [映画館(字幕)] 9点(2017-09-25 08:51:46) (良:3票) |
1.予告編に見惚れてどんな映画かも分からずサウンドトラックを買ったので念願の鑑賞でした。 出だし20分くらいの一連の疾走感は爽快でしたが後がグダグダで下ネタもクドい。CM?MV?出身の監督らしく、話が進むにつれて意味不明なとっ散らかった感じに。良いことを言ってる様ですが思い返すと特に含蓄のある言葉も無かった。そんな映画。 アイデアは素晴らしく見所もあり、まあ、良いものが観られたのかな、と言った感じ。The Endが唐突に出た瞬間、みんなに「ふっ」と鼻で笑われる感じ、嫌いじゃありませんよ。アカペラ?の様なサウンドトラックはやっぱり素晴らしかったです。何となくミシェル・ゴンドリーを彷彿とさせました。 【Kの紅茶】さん [映画館(字幕)] 6点(2017-09-22 23:34:50) |