20.原作は貧困ファンタジー漫画。実写になればこのようにいろいろと差異を取り沙汰されてもしかたないでしょうね。私は原作とは完全に切り離して鑑賞しましたので、逆に原作の雰囲気を実写にしては十分に出せているという印象でした。特にキャラクターの出し方描き方が上手であの原作からよくエピソードを抽出し、また演出したものだと感心しました。描写のリアリティについてはもとがダークファンタジーだと捉えているので気にはならず、この現実との微妙な乖離性こそを楽しいんでほしい作品です。どですかでんにはちょっと及びませんが6点献上。 【病気の犬】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-06-29 15:50:57) |
19.原作とは別個もん。なにもサイバラワールドを作らなきゃならないってこともないし、原作が伝えたかったことを映画でも伝えなきゃならんってこともない。設定だけを借りてきた別個もんと割り切らなきゃ。映画『ぼくんち』はどこまでもマンガチックな世界と人物で作られる。どんなに深刻な展開に行こうともシリアスさを回避する。むしろ弱者で笑いをとる。漫画では許せることも実写では許せないということがある。だからよりマンガチックな世界と人物を持ってきて、さらにコメディ色を前面に出してとにかく笑いに転化することに漫画以上に苦心する。でもそれだけならば映画作品として面白くならないだろう。そこに阪本順治の常にリアルで生々しい世界が画面に同居するから面白くなる。と同時に原作から解き放たれる。カメラも落ち着いている。海の見せ方もいい感じだ。そこに鳳蘭と観月ありさという貧乏が似合わない日本人離れした長い手足を持つ親子が立つ。なかなかいい画だ。ちぐはぐさも込みで。 【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-04 16:13:47) |
★18.《ネタバレ》 関西地方と思しきとある島が舞台。漂う空気に覇気はなく、閉塞感に包まれています。物価は高く、治安は悪く、中華料理屋はマズい。島を捨てればいいのにと思う。でも島民はその生活を受け入れています。多分一生島からは出られない。それは此処に根付いてしまっているから。爽やかな高原の風に揺られる花もあれば、真夏の太陽に焼かれながら、道路の端っこにへばりついて生きる草もある。どこに何で生まれるかは運。蒔かれた種は、そこで芽を出すしかありません。運命という言葉は好きじゃないけど、どうしようもない事はある。そういう現実を笑いのエッセンスに変えるしたたかさ。アスファルトを割る雑草のような生命力。それがサイバラ作品の魅力だと思います。痛いけど可笑しいのは、本当の意味で惨めじゃないから。本作がその魅力を十分に引き出しているとは、正直言い難いです。でもだからダメだとは思わない。原作を最高に楽しむ方法は、原作を読むこと以外にありません。映画は映画。割り切って捉えるとそんなに悪くないと感じます。観月は汚れ役をものともせず、岸辺は「上手い」の一言。濱口や今田も良かった。それに「親はなくても子は育つ」というテーマは伝わってきました。島を離れる兄弟。動物の毛に絡み付いて移動する雑草の種のように。あるいはタンポポの綿毛のように。此処ではない何処かに行き着いて根を下ろし、いずれ花を咲かせて欲しいと願います。愛情を注がれて世話をされた子供は幸せだという。では一太や二太、ネコ婆の子供たちは幸せではないのか。彼らを憐れむほど、自分は厚顔ではありません。むしろ「生きとったらええねん!」と言い切れる強さに憧れます。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-10-19 18:18:29) |
17.西原理恵子作品が映画化というショッキングな事に付け加えて、鳳蘭が出演!というウレシイ椿事。しかし、そこまででしかないのか?と。サイバラ作品は漫画というメディアから出しちゃ駄目なんじゃないでしょうか。ハードルが高過ぎ。「んな事ねぇ!どんどん映像化してガッポガッポ印税稼がせろやァァァ!」と心なしか西原理恵子の叫びのようなものも聞こえてきそうです、が。鳳蘭は、イイなぁ…とは、思いました。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-03-01 00:30:40) |
16.たまには一太のことも思い出してあげてください 【もとや】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-01-03 01:19:55) |
15.サイバラもんはこの原作にしても他のもんにしても、ダメな大人がいっぱい出てくる、っていうかダメな大人しか出てこないようなワケで、可愛らしい絵柄との壮絶なギャップが独特な味を生んで、そこはかとなく可笑しくも悲しい世界を作り出しているワケです。だけどこの映画はと言うと、実写になる事でシャレにならずに悲惨なだけな部分と、リアリティが抜け落ちた部分と、甘い部分とが半端に混在してなんだか腑抜けたモンになっちゃったねぇ、って。とことんビンボーで暴力的で身勝手でしょーもない世界でのた打ち回ってるけど、それでも生きてる、って社会の最底辺の感覚がね、よく理解できてないのかな、と。そこが判らなければ、その感覚を伝えることなど到底無理な訳で。ここまでは酷くないけれど、しょーもない大人達をイヤというほど見てきて、でもそれが普通のことだと思っていた子供時代を過ごした私にとって、原作は名作でもこれはなんだかバカにしてんの?みたいな感じに映ります。奇麗事で語るな、とは言いませんけど、この映画、セリフとは裏腹に幸せのハードルを無意識に高く設定してると思いますよ。映画の視点がそこに暮らす者の目ではなく通りすがりの傍観者の目、って感じでした。 【あにやん🌈】さん [DVD(邦画)] 3点(2006-08-06 01:46:48) (良:1票) |
【アンダルシア】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-31 22:57:13) |
13.阪本監督の他の作品は好きです。でもこれは駄目でした。最初の一時間位、島にいる奇妙な人達をただ単に点出しているだけで、ドラマが一向に始まらないという恐るべき展開。監督は原作者の西原りえぞう先生に何か弱みでも握られ、遠慮せざるを得なかったんでしょうか?観月ありさはテレビドラマ(最近で言えば「鬼嫁日記」)だと魅力をフルに発揮する事もあるけど、どうも体型的にも演技的にも映画女優向きではないような気がします。個人的にこの映画は阪本監督のフィルモグラフィーから削除してもらいたい!以上。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 3点(2005-12-07 16:42:09) |
12.私も全く↓の方に同感、時代設定も、土地、人間関係や子の学校のことなど基本的な設定が全くない。これはまずいですね。かつストーリー観月や子供に救われるけどお話には全く救いようがなくて後味も、、、まぁあまり良くないですね。阪本は好きなんだけどこれは映画としてはつまらない作品でした。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2005-11-20 17:01:42) |
11.私もそこそこ楽しめました。とにかくこの島が良く判らん。どういう地理的条件になってるんだろ? 中華料理屋が一軒しかないほど寂れてるのに、繁華街やピンサロは完備。その上、ヤクザもいればシンナー販売も成り立ってるらしい。学校は無く、子供が「誰も知らない」状態でも生活に支障は無さそう。こりゃ独立国ですヨ。完全にこの不条理感にやられました。例によって原作を知らなかったことと、単に阪本順治と相性が良いだけかもしれませんが…。それにしても、観月ありさが徐々にブルック・シールズになってってる様に見えるのは気の所為でしょうか…、6点献上。※注【ブルック・シールズになる】:超美少女としてデヴューしつつ、成長と共にがっしりとした体格を獲得、一定の年齢を越すと横方向に成長を開始すること。 【sayzin】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-07-01 00:09:00) |
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10.お兄ちゃんの顔は反則だ。それにニ太は今はかわいいけども将来はやばいと思うよ きっと。(←予言)たぶん大人になると めちゃむさ苦しい系の顔になると思うよ きっと。(←お気の毒) 観月ありさについては“へーえ こんな路線もアリなんかー”って感じ・・。しかし、彼女はこの役うまい事こなしてたと思いますよ。方言だってちゃんとうまかった。 って そう思いましたよ。ストーリーについては触れないほーがいいのでしょうけど・・(TwT;) 【3737】さん 7点(2004-11-03 22:27:19) |
9.平均点の低さにびっくりしました…(滝汗)あれぇ~?これ面白くなかった…?私すごく好きですよこの映画!ギャグとかも結構笑えたし。何より観月ありさの演技が凄いね!!さすが!(スタイルいいしv)それと、二太がホントかわいすぎ…!!vv弟にほしい…vvそして、二太とサオリちゃんのハイレベルな会話がもう最高っす!! 「私の父ちゃんもカスやけど、アンタの姉ちゃんも真っ当な人間やないと思うわ」。 サオリ姐さん、アンタについていきます…!(笑) 【Ronny】さん 8点(2004-10-04 00:33:44) |
8.《ネタバレ》 疲れていても、スル~ッと観れる映画。 やっぱり、原作がある作品は別物として見ないと厳しいかも。 サイバラ節というより阪本節って感じ。 観月ありさも、思ったよりよかった。 「これが、指だったらただ。」のシーンはなかなか印象的でした。 いつまでもナースやらせてちゃダメだぞ。 二太君役の男の子もかわいかったし。 原作を抜きにしてみたら、ちょっとシニカルなほのぼの映画でいいんじゃないかな。 【としこふ】さん 7点(2004-10-03 22:15:12) (良:1票) |
7.観月ありさって嫌いじゃないし、彼女の持つあっけらかんとした明るさが、かの子姉ちゃん役で女優として一歩進めるかも、と期待していたのですが、原作の持つ世界観が悲惨さだけが強調されていて、役者の演技云々よりそちらの方が目立ってしまって、とても残念でした。予告編で観た様なテンポの良さで、全編撮ってあればもっと良い方向に転んだと思うんですけどね、、、 【n@omi】さん 5点(2004-03-30 04:23:29) |
6.原作と若干違うのは仕方ないとしても・・・これはねえ。このテンポの悪さは何?原作読みながら観ようかと思ったくらい、ダラダラしている。そして何より、一番の問題は、原作独特の「ほのぼのとした悲惨さ」を実写化したら、ひとこと「悲惨」としか言えなくなってしまった。ひたすらしみったれた街。みんなひたすら貧乏。夢なんか何もない。この映画からは、それしか読みとれない。原作の雰囲気のままのキャラ出しに成功していたのは、鉄じいだけかな。こういちくんのキャラ付けは納得いかん。それでも、頑張っていた子役達と、鉄じいの「ワシ、貧乏なんです。」に4点。 【C-14219】さん 4点(2004-03-16 19:46:06) |
5.よくもまぁ、こんなつまらない映画を作ったもんだわ。 ダラダラと無意味に長い展開、 ギャグは全て空回り。ほんま寒すぎ。 予告編にだまされたって感じですな。 【ふくちゃん】さん 1点(2004-02-15 00:03:38) |
4.原作は読んでいないので映画だけの感想ですが、やっぱり間が悪い。観月ありさの啖呵を切ったセリフの後、あの意味なく長い間はなんでしょうか?あれじゃ、はいみなさーん、あの観月ありさがこんなすごいセリフを口にしましたよーって押し付けられている感じがしました。全てのシーンがゆっくりとしていて、離れ島の生活観が出ていてそれはそれで好きだけど、あの啖呵のシーンはサク!っと観たかったです。100%犯罪としか思えない長男の稼ぎ方や、次男が木の上で女の子の名前をあまりにも連呼しすぎて引いてしまいました。でも、子供達の会話や島民との関係は好きです。エンディングの曲のような映画だったらもっと好みだったかも。 【tomomi】さん 6点(2004-01-20 12:00:15) |
3.原作のマンガのほうは、爆笑しながら、なおかつ悲しくて涙が出たという稀有な経験をした大傑作。映画の予告編のほうも「僕たち貧乏なんですー。」「はいれ!」で、うわ~ロックンロールしてる~、と、期待で胸ワクワクしてたのに・・・な、なんだ~、この、タルイ展開は~!原作のスピード感のかけらもないじゃないか~!「生きてゆく中華料理店」のあの凄まじい生き様は、どこいったんじゃ~!こういち君の「実はいい人」というのも描き方が、あま~い!それにラストの、あの妙に捻った小ざかしい展開は、なんじゃあ~!・・・ついつい激昂してしまったが、原作と映画は別物とはいえ、あの変わりようには絶句してしまった・・。みなさん、原作は面白いっす。大傑作っす。映画で判断しないようにお願いしやす。 【せんぼう】さん 2点(2003-12-15 08:43:18) |
2.どこかの島の小さな町という設定で、看板や町並みは懐かしさを誘うものでしたし大阪弁ということもあり、私の子供の時の大阪を彷彿させました。貧乏だけど、たくましく暮らす兄弟、姉、どこか妙な人々たちとのふれあいなど あたたかく惹かれる部分はあるのですが、残念ながらとても散漫な展開に感じました。テンポが悪いのです。笑いも間が悪かったです。ちょっと可笑しいなぁーというシーンも繰り返しが長いので疲れてしまいました。 【ひいらぎ】さん 4点(2003-12-11 21:43:46) |
1.二十一世紀という現代をまったく感じさせない、それは子供が子供らしくあった、いかにも昭和三十年代のレトロ感覚を意識したような作品世界。本作の舞台であるうらぶれた島の人々は極貧に喘ぎ、日々生きていくことに精一杯で、願わくは島を離れての自立を目指している。しかしここに登場する大人たちは勿論、子供たちもマトモには描かれてはいない。その風変わりさが原作の持ち味という事なのだろうが、その点を阪本順治監督は十分にこなし切れていないように思う。とくに主役の子供たちと観月ありさとの絡みの演技に微妙なズレがあり、重要なシーンにもかかわらず間延びした印象を受けてしまう。これは監督の意図的な演出なのかも知れないが、だとしたら狙いは何なのか、聞いてみたいところ。歯切れのいい面白いシーンも少なくないが、全体的に見るとなんともテンポの悪い作品だと言える。 【ドラえもん】さん 6点(2003-08-03 15:17:31) |