98.《ネタバレ》 多感な十代に劇場で見ました。タッジオの美しさに魅せられました。映画の終わり近くまで女の子だと思っていました。ダーク・ボガートの心境は正直なところよくわかっていなかったと思います。けれど、胸かき乱される思いがしました。美しい映像が心に残っています。名作ですね。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-02-02 00:45:01) |
97.老主人公をみているとなんだかはずかしくなった。 【ホットチョコレート】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-01 18:07:06) |
96.いや本当によく見つけたよな、こんな美少年。この映画は基本的に芸術・哲学作品ですが、芸術・哲学だけだと観る人を選ぶわけです。私はあまり芸術のわかる人間ではないし、一歩違えればただ退屈してたと思うけど、アンドレセンの美しさで物語に説得性が出るし、「映画」には不可欠な「娯楽」面を備えたといっても過言ではない。加えて、マーラーのアダージェットとベニスの街並みの美しさ。こんなに「お耽美」にはまらせてくれる映画も滅多にないですね。でもこれは、その対極の「醜」「老」「病」が絶妙に描かれているからだとも思う。もっと老いてからもう一度観てみたら、より深みが解るかも。今でも高得点つけれますが。 【あっかっか】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-01-20 13:44:14) |
95.友人と美についてあーだこーだ激論を交わしていたグスタフも、タジオの持つ美を前にして成す術もない。掴むことのできなかった美の後をひたすら追い続け、自身の醜い姿をさらし続けるしかない主人公を見て、他人事では済ませられない恐怖を感じます。 【njld】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-12-20 00:54:34) |
94.タッジオは性別を超えた美しさを纏っている様に感じました。これを耽美というのでしょうか?私にはよくわからなかったのですが、この雰囲気は嫌いでないです。頽廃的な感じがして。映像に身を委ねてしまいました。 【kagrik】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-12-16 22:56:46) |
93.《ネタバレ》 タジオの美しさにはかなりの説得力があって、ほぼストーカーな主人公にすんなり感情移入できた。美しく幸せで自分に無い物を持った少年に憧れて…それだけで止めとけばいいのに!主人公がひたすら堕ちていくのを見るのは悲しい。寂しい気持ちになる映画でした。 【無駄】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-12-13 02:12:02) |
92.《ネタバレ》 まず最初に言っておきたいことがある。今までアメリカ映画しか見たことのない人、これからヨーロッパ映画を見ようと思っている方、そういう方にこの映画を一番最初に観る。選ぶのだけは絶対に止めた方が良い。間違いなく退屈だと思うし、二度とヨーロッパ映画なんか見るものかと思うに違いないからである。そんな映画なのに何故7点も付けているの?と思われるだろうけど、映画はただ面白いだけが映画じゃない。この映画は人間とは如何に惨酷な生きものかという問いに応えて見せている。年老いた主人公がイタリアの美しいベニスという場所で出逢った一人の美しい若者、それも同姓に対し惹かれていく。同姓が同姓に対し描くあこがれ、それは人間の本質のようなものであるという監督からの強いメッセージと取れる映画がこの映画ではないかと私は思う。美しいものに対するあこがれというものは人間なら誰しも持っているはずです。あまりにも美しいベニスの街並みと美しい若者、そして、美しい音楽、この映画は何もかも美しい。その美しさが故にけして、自分は美しくとも感じない一人の老人が美しさの中にある惨酷な少年の心というものに心を奪われたまま最後は病気で死んで行く。誰にでもある老いたくない気持ち、人を愛するということと愛されたいと思えば思うほど浮かび上がってくる惨酷さ、この映画は単なる人間の妄想だけでない人間の惨酷な部分を美しくも哀しく描いた作品で、楽しい映画でもないし、笑えるとかスカットする映画でも勿論、ない。しかし、ただ面白いだけが映画ではないということを私に教えてくれているという意味で外せない作品である。何度も繰り返し見て楽しみたい映画でもない。そして、やはりこれから初めてヨーロッパ映画を見ようと思っている方には薦めることは出来ない。色んな国の映画を観て、色んなタイプの映画を体験した上でこの映画を観る方が良いと思うし、そうでないと間違いなく二度とヨーロッパ映画は見るものかとなることでしょう! 【青観】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-22 20:36:08) (良:2票) |
91.タジオかわゆす、美しす* ̄▽ ̄* いや、でも、おっさん相手に思わせぶりって、、、グスタフはおろか、タジオもまたフツーじゃないよ。( ̄  ̄;) 分かるような分からないような、微妙な映画、名作といわれればそんな気もするようなしないような、、、見るのが早すぎたかな??? グスタフ位の年になって見ればまた違う感情が込み上がってくるのかもしれません。頭触りシーンが良かった。ドキドキ* ̄  ̄* 【まおあむ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2008-04-01 22:00:50) |
90.《ネタバレ》 昔読んだトーマス・マンの原作をパラパラとめくり、ふと思う、「そうそう、アッシェンバッハ氏って、音楽家じゃなくて作家なんだよな」。それでも強い、この“アッシェンバッハ=音楽家”というイメージ、まさにこの映画において、あまりにもマーラー交響曲5番4楽章アダ-ジェットが、ピタリとはまり過ぎているから。もっともこの映画の主人公アッシェンバッハ、「調和がどうのこうの」とかいう言動を見る限り、どーもワタシの持つマーラーのイメージに合わない、ってか、ほとんど対極かも知れない(笑。原作でもマーラーから借りたイメージは、風貌だけでしょ)。ま、そもそも、このアダ-ジェット自体、一番マーラーらしからぬ響きの楽章、とも言えるかもしれんし。主題は多分、第1楽章のテーマの変形だと思うけど(一種の循環形式ですな)似ても似つかぬ柔らかな響き。また第4楽章の一部は第5楽章でも再現されるが、驚く程の響きの違い。弦楽合奏+ハープなら、マーラーでも「美しい曲」が書けるという実例か。とマーラーの話をしていてもしょうがないので、映画に戻る。またこの映画、クローズアップが実にいやらしいんだなあ。例えばある場面では、主人公の視線を模するカメラ。美少年一家に目が止まり、クローズアップ! う、いかんいかんとオドオドする主人公の表情を、これまたイジワルにもクローズアップ! うひょうひょ、もう恥ずかしいのなんの。これって例えば「電車に乗ったアナタの前に、色気ムンムンのオネーチャンが⇒つい見惚れそうになり、イカンイカンと自制するアナタ⇒ふと周りの乗客を見回すと、何だあのオッサン堂々とオネーチャンに見惚れてやがるぜ、と、今度はそのオッサン客の観察にいそしむイジワルなアナタ」という、そういう下世話な楽しみに相通ずるものがありますね(何のこっちゃ)。それをきっかけに主人公につい主人公に感情移入するアナタ(←しつこい)。正直、映画前半はホテル内部のシーンが多く、ヴェニスらしい雰囲気が感じられないのが残念なのですが(窓から外の景色が垣間見えるシーンがあれば・・・)、第3交響曲の流れる海岸のシーンのあたりから、のめりこんでしまう、圧倒的な映画世界。ラストの虚脱感は無類のものがあり、忘れられません。どうでもいいけど、コレラって極度の下痢で脱水症状になり死に至ると思っていたが、本当にこのラストシーンみたいな症状なのか?(←気にしないこと) 【鱗歌】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-09-23 00:09:23) (笑:1票) |
89.ダーク・ボガードは生理的に合わず。黒い汗が気持ち悪い。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-09-03 16:16:31) |
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88.《ネタバレ》 ヤバイ映画やなー。ダーク・ボガード演じるアイシェンバッハが僕自身の中に投影されてしまった。もちろん僕は芸術家でも無いし、老いとか美とかの概念もピンと来ないのだけど、自分の感性の中で見つけ出した最上のものに心が動かされたとき、そしてそれが眩しすぎ、遠巻きに見つめるしか術が無いような状況のとき、客観的に見れば気持ち悪いほど滑稽に堕ちて行く自分に歯止めがきかない。そんな自分の中の伏せておきたい感情がムクムクと動き出すような完璧な映像と描写。息絶えたボガードが2人の男によって運ばれるラストシーンが、遠景で映される。それでも世界が回っていることを見せ付けられる。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-05-12 22:57:48) |
87.美しい映画だった。「美」という追い求めてきたものに、人生の最後に己自信は全てを否定され、醜くなってから出逢う。そして、かつて自分も「美」を持っていた。僕には挿入されていたグスタフとその妻、娘が3人で過ごしているシーンは美しいものに見えてしかたがなかった。グスタフはかつて自分が持っていて、そして失っていたことに初めて気付いたんではなかろうか。だからこそ、タジオにあれほど魅かれたのではないか?マーラーの音楽とビスコンティの映像に魅せられました。それにしても、この映画が分かる気がするのは、僕ももう老いてるのか?まだ、20代なんだけど。 【思込百遍】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-04-30 05:36:42) |
86.《ネタバレ》 現在進行にほとんどセリフがなく、そのダジオを見つめるダーク・ボガード演じる音楽家の心境は、現在進行にはさまれる過去の話から掴み取らないといけないから一度観ただけでは全く持って理解できません。 タジオ君が美しいので何度観ても苦にならないけれど。 タジオ君に魅入ってしまって自分でもどうしていいのかわからない音楽家が、その気持ちを島にはいってこようとする疑いのある伝染病のせいにして(これもどうかと思うが)一度は島を出るものの、荷物の行き違いで結局また島に戻ることになり、その時の 笑顔ともとれる表情がすごく印象的です。初めて誰かを愛していると気付いた時のような。 この後はドン底まっしぐら。現実なのか音楽家の妄想なのか、こっちまでグラグラしてくる展開の後の美しい光景は倒れたくなるほど綺麗です。 【晴朗雪月花】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-04-09 22:47:13) |
85.物語の大筋を一言で言い表せる映画というのはそれほど多くないが、本作はまさにそれ。「オッサンが美少年を見つめる話」。こんなに長いのにただそれだけで、こんなに台詞の少ない映画も珍しい。私は男性だが、ここまで見せつけられると「オレもこの子好きかも」なんて錯覚しかけるほど。その力がすごいし、映像も音楽も美しい。 【えいざっく】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-03-14 17:01:10) |
84.「若さと老い」「生と死」「美しさと醜さ」…そういったものを容赦なく対比させて完璧な映像美に仕上げていると思います。ビスコンティの美意識には参りました。この老人にとって少年の美しさは「天使」だったのか「悪魔」だったのか…。ラストの「キラキラ」と「ドロドロ」は生々しい宗教画を見ている気分でした。 【Tweety】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-01-25 20:41:16) |
83.タージオ役は素晴らしい美男子、初めは女性かと思った。会話も少なく夢ののような映像が主に進行。このような映画はどのように表現するのか・・・。 耽美?でも私の好みでない。 '08・10 全編にマーラーの「交響曲第5番」第4楽章 “アダージェット”が流れ、官能のうねりをうたいあげるとあった。この曲を初めて知った。+1点 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-01-20 12:38:12) |
82.ストーリー重視というよりは雰囲気やムードに力をいれている。アート的で、気に入った絵を我を忘れて眺めている感じだった。前半がすごくいい。異性に限らずグスタフの「なんか気になるな」という興味心がすごくわかる。だからグスタフの心情にも感情移入できた。あのままエスカレートせずに、「さらばタジオ。短い出会いだった」「神のご加護を」とグスタフが言い、船に乗っている所で終われば最高だった。その先は行き過ぎた感じで、わからなくもないけど眠くなった。これは感覚を楽しむ映画だと思う。 【Syuhei】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-01-17 15:49:58) |
81.《ネタバレ》 今の日本って、いやーな世の中だなぁと思う。なぜなら、“ストーカー”って言葉があるから。 レビューを書く前に全てのレビューを読みましたが、【映画小僧】さんの仰る通り、教授のあの行為は“「美」への愛”なのだと思う。少年を欲しているのではなく、完璧な「美」を追求し、あこがれ、それを手に入れようともがき続けた初老の男の切ない物語だと思う。 台詞が極端に少ない展開も良い。サイレントのように音を出せないのと、この映画のように音を出さないのとでは意味合いも違ってくる。ヴィジュアル的に物語を語ろうとしているのではなく、言葉を使う必要がないから使わない、それだけの事のように思える。 ただ、ペストが流行っていることをストーリーに組み込む際の唐突さがちょっと気になった。ペストを流行らせなければこの物語は成立しないのだけど、起承転結の“転”にもう少しスムーズに入れなかったかなぁと思う。 ラストで夕陽の中に佇む少年が左手の下にマルを作ったあのサインは一体何だったのだろうか・・・。 本当は高得点を付けたかったところだけど、自分の年齢を考えると・・・・・6点にしときます(笑)。 【もっつぁれら】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-11-29 19:03:35) |
80.マーラーも映像美もどれも相俟って最高。マンの原作は結構どうでもいい、とにかくただただ美しい映画。至極の美。美しさは最強だと思う。醜さの上に成り立つ美しさが残酷なのは当然。愚かしい惨めな頭の良いアッシェンバッハが好きで堪らない。 まぁでもその対照的な二人は公平な美という観点からすればまったく同一だという詰まらない真実が胸に突き刺さってきます。 【Vanilla】さん [地上波(字幕)] 10点(2006-11-25 17:11:45) |
★79.《ネタバレ》 久しぶりに見直して改めて感じた事は、この作品は自分の中で老いというものを意識した時に初めて心に響いてくる作品ではないかと言う事。主人公が求めたものは自分が失った若さと美だったと思う。その象徴が美少年だ。もう二度と手に入らない物を求め続ける主人公。自分でも気付いてる。そんな自分を笑いながらも、なお諦めきれない自分の愚かさに涙する場面。名シーンだ。ラスト、砂浜で白髪染めを額から垂らしながら息絶える主人公に対し、太陽の光を浴びて眩しい位に輝く少年。あまりにも残酷だ。しかしその残酷さゆえに真実がある。そして僕は醜い主人公の中に美しさを見てしまう。 【じゃみ】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-20 23:20:29) |