1.《ネタバレ》 面白かった!!
満島ひかりはやっぱ素晴らしい。
「愛のむきだし」ではシリアスな役柄で存在感を出していたが、本作では、すっとぼけた絶妙の間合いの喋りで笑いを誘いまくる。天性のものなのか、監督の手腕かわからないが、凄い。岩松了の下ネタ全開の軽いオッサンも非常にリアル。
オッサン、オバチャン、アバズレ、ダメ男、ダメ男の連れ子、ダメ父・・・と色々な人間が出てくるが、その全てにリアリティがある。
コメディでありながら、突拍子も無いような言動はあまりなく、平凡な人間の普通っぽいが、ほんの少しずれてる会話がとにかく笑える。こういうスタイルのコメディはなかなか珍しいかも。
特に後半に出てくるインパクト抜群の社歌が素晴らしい。
これは現代労働者階級のパンクロックナンバーだ。倒せ!政府!!
「中の下で何が悪い! どうせ大した人生じゃないんだし、もう頑張るしかしょうがない!」っていう開き直りのメッセージは、希望の見えづらい現代人にこそストレートに響く。
「あたしの人生最高にハッピーよ!」
っていう人は決して楽しめないと思うので見ないほうがよろしいかと。