悲しみのミルクのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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悲しみのミルク

[カナシミノミルク]
THE MILK OF SORROW
(LA TETA ASUSTADA)
2008年ペルー上映時間:97分
平均点:6.89 / 10(Review 9人) (点数分布表示)
ドラマ
新規登録(2011-05-31)【lcs】さん
タイトル情報更新(2011-06-04)【S&S】さん
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9.《ネタバレ》 冒頭。暗い画面の中、女性が口ずさむ子守歌のような歌が流れてきます。少し油断しながらも、字幕の歌詞を追っていると、少しずつ不穏な内容になっていきます。更に注意を傾けると、♪目の前で夫を殺され、夫から切り離したナニを口に突っ込まれつつ犯された、ナニは火薬の味がして苦かった♪~というような相当不穏な内容が混じってきます。老母が病床で内戦時の自分の経験を唄っていたのでした。その後すぐに老母は娘の前で息を引き取ります。母の恐怖の記憶を、母乳を通じて受け継いだ娘が主人公です。母親と同じ目に遭わない自衛手段として膣内にジャガイモを入れています。娘が暮らす貧民街(難民街)の住人は原住民の血が濃いのですが、この娘は端正で精悍な独特の魅力のある美人です。娘は亡くなった母親の埋葬費用を工面するために、リマの街の白人音楽家のお屋敷でメイドとして働くことになります。必要なお金を稼ぐまでの娘の周りの世界を追うことで、下層から見たペルー社会(人の営み、社会構造の歪み、内戦の傷などモロモロ)を、ゆったりとした流れで丁寧に描き出していきます。静かに深く、何とも言えない悲哀が心にしみ入ります。これまでペルーの気候風土などあまり考えたことがなかったのですが、映像を見ると結構ショッキングです。貧民街はリマの街から坂を登った丘陵部にあるのですが、緑が全く存在せず、背後の山々もすべてはげ山で自然の緑が見られません。リマの気候を調べてみると、東京より夏涼しく冬暖かく、曇りが多く湿度は高いが、雨がまったくと言っていいほど降らないようです(年間降水量:30mm程度、平均温度:18℃、平均湿度:87.1%)。砂漠なのに空がスカッと抜けずにどんよりしているのが停滞感を助長します。貧民街の緑のない埃っぽい殺伐とした景色が、植木の緑で覆われたリマの街の屋敷と対照的です。これが最後のシーンを引き立てています。
camusonさん [DVD(字幕)] 8点(2023-09-27 17:16:10)
8.《ネタバレ》 原題の「La teta asustada」は直訳すると「脅える乳房(乳首)」になるらしい。しかしあからさまにオッパイでもなく授乳のことだろうから、英題でmilkとしたのはわかる。スペイン語の解説を見ると、この言葉は劇中で語られる病気の名前そのもののようで、確かに台詞でも病気に関してこの言葉を使っていたようだった。日本向けの翻訳では、同じ言葉について題名と病気で違う表現をしていたことになる。
劇中年代については明示されないが、「テロの時代」に生まれた主演女優(女性俳優)が実年齢そのままの役を演じているということは、制作当時のペルーの現在を扱っていたことになる。この映画より前の2003年には、政府の調査機関が「テロの時代」の暴力や虐殺に関する報告書を出したとのことで、その内容をもとにしてこの問題に目を向けようとした映画だったのかも知れない。
自分としては主人公個人の問題に直接共感はできないが、少し離れた視点からみれば娘が母親の束縛から逃れ、新しい世界へ踏み出していく物語になっている。主人公の周辺では、貧しそうだが普通の幸せのある(=笑いがある、慶事もある)庶民が暮らしていて、「テロの時代」は一応過去のものになったように見える。しかしほんの少し前の社会に深く刻まれた傷はまだ残っていて、その傷が徐々に癒えていく過程の一場面だったのかも知れない。ほかに人種と階層差など社会に対立の根はまだあるかも知れないが、そこまで視野を広げようとしても何ともいえない。
なお最後に主人公が海へ行ったのは、棺桶屋で見た「平和を望む人用」が気に入っていたのだと思われる。重荷を下ろした解放感が出ていた。

その他雑記として、撮影場所は基本的に首都リマだろうが、最初の方で草木のない丘陵に家々が散らばる風景が見えたのは強烈な印象だった。こういう場所はリマ周縁部では珍しくないようだが、わざわざ高い場所に登って家を建てようとするのはインカ帝国時代の名残なのか。
また主人公がもといた村で塀沿いに歩いていたというのは銃撃を避けるためかと思ったが、そこで字幕に出ていた「浮遊霊」とは何のことだったのか。例えばアンデス地方で伝説的に語られてきた怪人で、人間の脂肪を抜いて死なせる「ピシュタコ」というのがいて、監督の伯父(ノーベル賞作家)の小説にも出るらしいので、そのことを言っていたのであれば兄がやせ細って死んだという話には合う。しかし原語の台詞の中からそれらしい言葉は聞き取れず(pishtaco、nakaqなど)、結局わからないまま終わった。外国映画は難しい。
かっぱ堰さん [DVD(字幕)] 5点(2023-06-24 11:22:57)
7.《ネタバレ》 ペルー?の事情も知らずにジャケ借り。
ある程度知ってから観た方がより楽しめると思う。
 
印象的なのは花、鳩&犬、それから途中下車。
彼女はリアリストだ。好きな男に花を、でも勇気が出ない。そして、子供扱いに失望。弱い自分に同情なぞ要らぬ。なんなら犬に食われてしまえ。盗作なんて気にならない。なんならうれしい。それよりも真珠が欲しい。
寓話の中の彼女のリアルが悲しい歴史とあいまって、美しく強い映画になっている!気がする。
 
正直、にわか映画ファンの僕にはこの映画のよさは理解しきれてないと思う。でも、なんかいい映画を観たな、と思った。
 
と。そーゆうことで、これはオサレ女子か、映画愛のある人がちゃんと時間をとってしっかりと観るといい映画だと思う。

おでんの卵さん [DVD(字幕)] 9点(2013-04-29 00:02:27)
6.《ネタバレ》 恐乳病って、ペルーの悲しい歴史の後遺症のようなものですね。南米というと、ラテン系の熱い感じをイメージしていましたが、この映画はまったく違いました。なんだか全体的に色がないような乾いた印象で、それがファウスタの心情を表しているのでしょうか?全体的に重苦しい感じが漂っていましたが、「私の中から取った」あと、海のシーン、そしてラストのじゃがいもの花で、ホッと救われたような気分でした。
ramoさん [DVD(字幕)] 7点(2013-03-17 22:33:05)
5.恐乳病なんて具体的なイメージがいかにも南米的で、じゃが芋で貞操を守るなんてのも、あちらのマジックリアリズムみたいなんだけど、よく知らない国の話で困るのは、こっちが奔放なイメージと思って感心したものが、あんがいあっちでは「普段」だったりすることがあり、あのじゃが芋はどうなんだろう。暴力の時代の、女性の苦難史の伝承が、あるいは母乳に託され、あるいは歌に託されていたよう。それをどんどんさかのぼっていった果てに、母の村にたどり着くのだが、この海が見えてきたところでかなりハッとした。映画で海が出てくると、だいたいハッとするものだが、この場合海は、さかのぼる旅がどんどん進み、まだ生物が肉食を始める前の、さらには有性生殖を始める前の、闘争のない穏やかな世界まで髣髴とさせてくれたよう。そういえばこの映画、結婚式シーンが繰り返され、有性生殖を始めて以後の生物の雌すべての物語として、悲しみの歌が連綿と続いているとまで受け取れないか。この手の映画は「そう理解したもの勝ち」だと思っているので、大風呂敷を広げてみた。あと好みのシーンは、結婚式での引出物のパレード。奔放なイメージと言うより、あちらでは「普段」なのかな。
なんのかんのさん [DVD(字幕)] 6点(2013-03-17 09:52:20)
4.映像が美しい。海外の日常の風景や景色を目的に映画を見ることもある私にとっては、ばっちりのロケーション。主人公ファウスタから漂う焦燥感がすごい。静かに物語は進みますが一つ一つの展開は心にずしっとくるものがあります。
はちまろさん [DVD(字幕)] 7点(2013-02-27 21:48:08)
3.《ネタバレ》 悲しみのミルク?なに?なに?なにごとなんだ? てな感覚で、パッと興味を引かれる事になった【悲しみのミルク】 というタイトルについては秀逸だと思えるんですが、実際のところ【悲しみのファウスタ】 と考えたほうが分かりやすいかなという感覚であったかなと思います。(ファウスタとは 主人公となる娘の名。) 
そしてその今回、ひとつのキーワードとなった恐乳病という病名、劇中、医学的には〝有り得ない〟とあっさり否定されていた病名なんですが、実際問題、気になるので後で調べてみて分かったことなんですが( というか分からなかったんですが、)、やはりどう調べてみても存在しない病気名だったようですね 恐乳病という病名。そりゃそんな遺伝の仕方ってあったら恐いですもんね 無くてよかった ちょっと安堵感を得れました。
3737さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-12-19 20:32:02)
2.《ネタバレ》 どこの巨匠の作品か?と思わせるぐらいの非常に完成度の高い芸術的な作品でした。2作目にしてこのクオリティは凄いですね。まあ、トラウマからの脱却を静かに淡々と描いているので、ちょっと睡魔に襲われかけましたが・・・・・ただ、時折それを見越してか、激しい音が鳴り響く場面を時折入れているのも中々見事でした。

TMさん [映画館(字幕)] 7点(2011-08-18 08:59:17)
1.《ネタバレ》 主人公の娘は,ふたつの言語で話す。ひとつはスペイン語,そしてもうひとつはケチュア語。しかし,これが字幕では分からない。話したり歌ったりするときの時と,場所と,そして相手により言葉を換えている。祖母の故郷の言葉,スペイン人が来る前から話されていたインディオの言葉であるケチュア語とスペイン語。言語による民族のアイデンティーというのもテーマの一つかもしれない。字幕に一工夫ほしいところである。7点でも良いのだけれど,字幕の不満とちょっと暗いので1点割引。
昭和26年生まれのtakaさん [映画館(字幕)] 6点(2011-06-04 11:13:40)
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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 6.89点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5111.11%
6222.22%
7444.44%
8111.11%
9111.11%
1000.00%

【アカデミー賞 情報】

2009年 82回
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

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