★1.「ロス疑惑」というと、何故か、ジミー佐古田と、泣きながらインタビューしている逸見さんを思い出してしまうのだが…。まあ、それはいいとして、この作品、「冤罪」という重いテーマを扱っている割には、妙に雰囲気が軽い。一つは、やはり主役の高知東生だろう。この人、肩に力が入っている割には、内面から滲み出る軽さが隠しようも無い。また脇を固める役者もイマイチ。杉浦太陽という時点で既に微妙なのに、薬師寺やラッキー池田となると、さすがにちょっとキツイ…(笑)。もう一つは、法廷シーンの無いストーリー構成。この手の作品では、法廷での丁丁発止のやりとりは必須だと思うのだが…。あえて難しい法律論はパスしたってわけ?おかげで大事な芯が一本抜け落ちているというか、既知の事実を羅列しただけの再現VTRのような空疎な作品になってしまっている。ただ、マスコミの酷い取材手法については、さすがに当事者だけあって説得力が感じられる。ゴミ漁りならまだしも、郵便物漁りは犯罪だろ(笑)。 【鳥居甲斐守】さん [DVD(邦画)] 3点(2007-06-12 23:12:04) |