48.《ネタバレ》 絵づらがばっちい。男どもが皆汚らしくて貧相。特に口が汚い。ストーリーが、面白くない方のナンセンス。日常の中で銃を気軽にぶっ放すセンスの気が知れない。楽団を木に張り付けるってなんなんだ。古い車を食う豚が気持ち悪い。いちおう主人公っぽい若者が魅力薄い。一人だけ綺麗な女優がいたのが救い。だからあえて良い点を挙げれば、その女優としっかりした悪役のダダンとゴッドファーザーの軽快な車。最後のじいさんの「ここには太陽がない」の台詞に完全に同意。 【ほとはら】さん [DVD(字幕)] 3点(2023-05-16 17:44:52) |
47.《ネタバレ》 良く言えば「生命力あふれる」、違う表現をすれば「カオス」な賑々しさ。人も動物も入り乱れてとにかく元気。若者は恋愛中、オヤジ連中は賭け事や犯罪で一攫千金を目論み、殺人は起こるわ豚は車を食べるわガチョウは群れるわで、ハリウッドや西ヨーロッパ仕様のいわゆる「きちんと感」に慣れた目で観るとかなり強烈です。これが東欧白人のパワーか・・。 本作においてプロ俳優はなんと3名しかいないというではありませんか。本物のロマの人たちの発散するパルス、エネルギーが本作をまるごと包んでます。あんなに歯の弱った役者がアップになる映画はかつて見たことないもんなあ。 力業なんてレベルを超えた、強引なハッピーに次ぐハッピーエンド。呆気にとられもしますが、じわじわときます。笑っちゃいました。 これほどに陽気なエンディングは、監督のバックボーンである故国が苦難の多かったことと影響しているのでしょうか。 ところで、豚がむしゃむしゃと食べていた廃車って、かつて東ドイツで製造されていた‶紙でできた車”なのかな。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-10-22 16:24:51) (良:1票) |
46.《ネタバレ》 『黒猫・白猫』とは、『失敗と成功』『不運と幸運』『死と生』等に同じ。禍福は糾える縄の如し。だから2匹の猫はいつも一緒。選り好みなんて出来ないし、そもそも雁字搦めだし。それでも全部ひっくるめて『人生を楽しもうじゃないか!』それが本作のメッセージです。情報過多で、のべつ幕無し冗談だらけ。ややもするとごちゃごちゃした印象を受ける物語ですが、張り巡らされた伏線の多さや、(悪ふざけが過ぎるものの)含蓄ある表現に溢れており、反芻すればするほど、その完成度の高さに唸らされます。散々無茶苦茶やっておきながら『ハッピーエンド』の一言で片づけてしまう力業にも痺れました。ケツで釘を抜く歌手の美声と恍惚の表情もたまりませんが、やっぱり一番好きなシーンは『クソまみれの体をガチョウで拭く』ところ。じゃあ、冒頭からずーっと走り回っていた大群はトイレットペーパーだったのかと。動物愛護団体から猛抗議されそうな不謹慎ぶりや出鱈目さが、本作の真骨頂であります。正直言いますと、初回鑑賞時は終始呆気に取られてしまったのですが、2回目の鑑賞はニヤニヤが止まらない始末。中毒性がヤバいです。単純に『コメディ』では片づけられない奥深い映画と考えますが、もっともらしく分析するのも違う気がします。『よく分からんけどスゲー楽しかった』が個人的に一番しっくりくる感想。文章力、語彙力が無くてホント申し訳ないですが、これは『傑作』で間違いありません。死にかけ(失礼)爺さん2人が途方もなく魅力的。どんな人生を歩んだら、あんな『素敵な顔』になれるのだろう。 【目隠シスト】さん [DVD(字幕)] 9点(2020-06-25 21:52:57) (良:1票) |
45.気が付くと、珍しく幾度も観直しているという作品。溢れ出る生命力を浴びることで、明日への活力を分けて貰えるような気がするからだろうか。この映画の登場人物の様に、愉快に、力強く、無頓着に歌い踊る様に生きてゆきたいと、無意識に願っているのかもしれない。 とは言え、クストリッツァの才気炸裂・真骨頂な内容は、一見は適当なようで細部まできめ細やかにつくり込まれた実に高い完成度を誇る。今作ではそれをコメディ面に全振りしており、とにかくとてもユニーク・唯一無二な「笑える」要素が満載。しかし、何と言ってもこの作品の魅力は、これこそが「生きてる」ってことだという様な登場人物(あと動物)たちの無軌道で型破りな活力・生命力だと思う。何度見てもこう思う、「人生は、生きることは素晴らしい」と。 【Yuki2Invy】さん [DVD(字幕)] 9点(2020-03-28 18:24:58) |
44.エミール・クストリッツァ好きなら間違いない作品。いつもの民族紛争や政治思想といった暗い背景は抑え気味で底抜けに明るい人生賛歌が描かれている。ラブストーリーが軸になっているが、そこはやはり一筋縄ではいかないのが通例。黒猫白猫はじめ豚やガチョウや山羊といった動物達が繰り広げるアンサンブル。例のごとく永遠に続くかと思える結婚式の宴。思えば映画の半分以上が宴のシーンな気がする。「アンダーグラウンド」に比べると中毒性では劣るが、とにかく明るいドタバタ劇なので気軽に見られるし、私はこっちの方が好き。クストリッツァ初心者にもオススメ。 【ヴレア】さん [DVD(字幕)] 10点(2017-10-22 22:51:13) (良:2票) |
43.何時の時代? 舞台は何処? ガチョウの大群? 何故にリックとルノー署長? 等々、「何じゃこりゃ?」が満載。 どことなく詩情を感じる賑やかにも程がある音楽と共に繰り広げられる突き抜けたハチャメチャぶりに何だか元気を貰う。特に大爆笑させられた楽団が病室になだれ込み爺さんを連れ帰るシーンは「天才バカボン」の世界。ラストの二人のカサブランカダンディの粋な台詞に、バカボンのパパの決め台詞「これでいいのだ」が浮かんだ。掘り出し物の珍作・快作に出会えた喜びを味わった。 |
42.《ネタバレ》 すばらしく、面白い映画。ドタバタの中に、全く無駄のないストーリーが展開される。知見の深みと感性において、観る人を選ぶ映画。動物もすごく生きている。ブタが廃車をかじって、次第にボロボロになったり、ガチョウで体を拭く様がなんともいえない。「ストリート・オブ・ファイヤー」の一部分が使われているのも、面白い。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-05-01 08:47:16) |
41.冒頭からとにかくクストリッツァ・ワールドが全開。 動物がいっぱい出てきて、人々がフィドルやギターやアコーディオンを奏で陽気に歌い踊る人生賛歌。 この人の映画は2時間を越える長いものが多いのですが、 その間ほとんど隙間が無いというか、テンションが緩まずホッと一息つく間もない。 常に登場人物が楽器を奏で歌い踊り、動物も人も常に大勢がワイワイガヤガヤとやっている。 鑑賞後は彼の映画の独特の世界観にお腹一杯になる。でも、それがこの人の映画の魅力でもあると思う。 クストリッツァの映画には彼の祖国の歴史を語る時避けて通れない内戦が背景にあるものが多いですが、 政治や内戦とは対極にあるようなドナウ川と動物達と共にあるジプシーの暮らし。 賑やかな音楽とギャグも満載に陽気にワイワイガヤガヤと描かれる彼らの暮らしからは平和の尊さも感じずにいられません。 そして時代や国にかかわらず、やっぱり「カサブランカ」のボギーは男の憧れの姿の1つなんだなあ・・・。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 8点(2016-04-16 21:47:00) (良:1票) |
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39.映画館で鑑賞したが、少し眠くなった。 ドタバタにぎやかな印象だけで笑いのツボも合わず。 映画のハイテンションとのギャップがはっきりと。 【飛鳥】さん [映画館(字幕)] 4点(2013-01-12 22:55:28) |
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38.クストリッツァのアメリカ映画好きは「アリゾナ・ドリーム」で証明ずみ。 ここでもマフィアの親分が「カサブランカ」にホレ込んでいて、最後彼に「あのセリフ」を言わせたいがために作ったかのよう。 代表作はシリアスな「アンダーグラウンド」でも、監督の持ち味はこんな猥雑な人生賛歌にあるのかも。 前半のとっちらかり~が後半収束していくのが快感ではあれどオカズ多くてゴッタ煮状態、だけど楽しい。 この監督は宴会がお好き。 【レイン】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-15 07:00:05) |
37.《ネタバレ》 「人生は素晴らしい。」 そんなセリフがぴったりの作品です。 この作品を考えただけで、ノースモーキング・オーケストラの音楽が鳴り響いています。 オープニングから、このテンションの高さ、これでもかって出てくる動物。 どこから探してきたの?と噴出してしまうお爺さんたち。 歯が抜けていておまけに歯茎が痩せて凄い! 悪党ダダンの切れっぷりも半端じゃありません。 作品のすべてが私のツボです。 そして私の人生には欠かせない映画です。 もう一回観て笑お~。 【たんぽぽ】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-02-07 22:05:35) (良:2票) |
36.《ネタバレ》 クストリッツァワールド炸裂で、観終わったあと頭の中にもジプシーブラスが鳴り響いていました。ほんと、癖になります、クストリッツァの映画は。ダダンも良かったけど、個人的にはあの尻で釘を抜く芸をするサングラスの歌手がツボでした。結構素人を使っているみたいだけど、こういうテンションの映画にしてしまうとあまり違和感ないですね。ちなみに、ゴッド・ファーザー役はただの靴屋さんだそうです。そしてラストにはクストリッツァ映画には欠かせないミキ・マノイロヴィッチが出てきて嬉しかったです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-04-27 19:06:36) |
35.《ネタバレ》 いいですね、このテンション。その真ん中にいるのは、間違いなくダダン。汚物をガチョウで拭くシーンはこの映画のクライマックス。切り株に入ったテントウムシやじゃじゃ馬ヒロインも魅力的でした。見た後に幸せになれる映画! |
34.陽気なテンポのよい音楽。これはとてもいいんだけど、それ以外は全く楽しめなかった。ドタバタしているだけで笑いどころも全くわからない。2時間がとても長かった。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-10-06 23:16:09) (良:1票) |
★33.これぞ、「ザ・クストリッツァ」というべき作品でしょう。このガチャガチャ感がタマラナイ・・・。そして、音楽! 素晴らしい!! 100%コメディーで、動物が今度もたくさん出てくるなどイロイロと楽しい要素満載なんだが、個人的には、この映画は「ダダンに始まり、ダダンに終わる」と言ってもよいくらい、ダダンがイイ!! あの顔、ノリ、踊り、歌・・・、彼のキャラに拠るところ大だと思うんですけど・・・。結婚式でコサックダンスしながらオイルですっ転ぶ際のあの顔! 何度も見直しちゃいました。ダダン万歳! あ、あと、忘れてならないのは、男の子がチェスをしているオジサンのハゲ頭を後ろからおもむろに引っ叩くシーン。ああいうのがイイんだよね。彼の映画は基本的に1シーンが長いのだけれど、その長さが決して冗長でなく、無駄な描写でなく、隅々までエネルギーが行き渡っていて「人生は素晴らしい!」を地で行く大好きな映画の一つです。 【すねこすり】さん [映画館(字幕)] 9点(2008-09-24 16:06:17) (良:1票) |
32.スーパーエキセントリックムービー。気が抜ける効果音や、テンポのよい音楽をこれでもかというぐらい使いまくり、ハチャメチャなストーリーを盛り上げる。 登場人物にまともな人間があまりいないのも特徴で、特定の人物に肩入れするわけでもなく、あえて言うなら劇を観ている感覚。顔の区別が つきにくく前半は苦労したけど、慣れてくれば、というかこの映画の空気に毒されてくればそんな事お構いなし。忘れちゃいけない紅一点の チャキチャキ娘は輝いていてとっても良かった。鑑賞後は夢から醒めた感覚で茫然自失。中毒性高し。パーティなどでBGM的に流してもよさそうな映画。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-09-02 18:51:50) |
31.人間も動物もちょーノリノリ。ネコもブタもアヒルもヒツジもみんな生き生きしているし、葉巻を燻らすジイサンたちのなんと渋いことか。物語はゴチャゴチャで饒舌すぎるきらいもあるが、主人公が霞むほど、その他大勢すべてのキャラが強烈で飽きることない。やっぱり、この監督の作品は底抜けに楽しいぞい。ラストのHAPPY ENDの文字は監督のささやかな希望でしょうか。 【カリプソ】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-11-08 00:26:36) |
30.灰汁が強い。前半は登場人物や話が掴みにくい。しかし、掴んでくるまで我慢すれば入っていけるし、ドタバタも少し我慢すれば、時折クスリとできる。しかし、それを達成するにはかなりの体力が必要… 音楽◎ |
29.『アンダーグラウンド』で見せたハイテンションなノリ、独自の世界観をそのまま継承して描くクストリッツァ・ワールドは、たしかにパワフルだし見ていて楽しい。とくに結婚式のシーンのたたみかけるようなドタバタぶりは圧巻。でも、どうにも性に合わないのだろうか、疲れるんです。『アンダーグラウンド』の悲哀を内包したドタバタではなく、ただドタバタしているだけで、しかも延々と続けられると楽しいはずなのに退屈になってくる。もう少し尺を短くしてくれるといいんですが。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2007-02-01 12:53:04) |