30.いや~良かった..途中からどうなるのかと思ったら..最後の最後、(ベタで読めましたが)上手くまとめましたね~ とても丁寧に真面目に創られた作品です..でも!それだけ、かな.. 「たそがれ清兵衛」 には、到底 敵わない!! なぜなら、リアリティーで言えば 「たそがれ清兵衛」 の方が格段上だし、時代劇らしくないストーリー設定は新鮮でとても衝撃的でした..単純に 「いい話だ..」 って言える内容も高評価の理由..本作は、○○のところが生臭い..冷静に観ると、TV時代劇ぽい展開もマイナス..さらに映画のタイトル(邦題)が 最悪!台詞であれだけ何度も使われると..そこを意識してしまって、台詞が台無し..少しは考えないとね.. 最後に本作の良いところと言えば、やはり、出演者の演技のすばらしさ!ですね~ 見直しました..監督のこだわりもひしひしと伝わってきます..何だかんだと言っても、良作ですね... 【コナンが一番】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-06-01 12:16:52) |
29.山田監督の藤沢シリーズも早くも「男はつらいよ」の領域にきたような・・・ 見慣れた風景、観ていて安心、観賞後爽快、美しきマドンナ。ここまできたら、「めざせ、水戸黄門!」 でも、監督には山田一家を離れて、たまには意欲作を作って欲しいような・・・ 【つむじ風】さん [映画館(邦画)] 5点(2007-03-31 03:03:26) |
28.《ネタバレ》 新陰流免許皆伝の島田のおっさん、弱いわ&盲目の剣士相手に姑息な手段使うわで冷める。これはやりすぎでねぇか山田監督。 【はりねずみ】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-03-22 11:49:13) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 時代劇の映画は初めて見ました。 キムタク主演って事で見たわけです。完璧ミーハーですね(^-^; 大筋は妻を寝取られた男(キムタク)が間男を討ち取るというストーリーです。 特に変わったストーリーでもないのですが、 役者の演技力でそこそこ面白い作品となっています。 見るDVDに困ったら見ればいいかなー、という感じです。 【らべ】さん [DVD(邦画)] 6点(2007-03-05 11:54:14) |
26.《ネタバレ》 『武士の一分』は不幸な映画だ。『たそがれ』で起こした山田洋次の時代劇といい,スターの木村拓哉の起用といい,なにかにつけて映画そのもの以上に色がついてしまう印象に仕上がっているからだ。『たそがれ』を超えることができるかということと,映画俳優としての知名度が低い木村の演技に満足しうるかということが問題となってきてしまう。田舎の下級武士における人情と秀でた武芸というキーワードは『たそがれ』のままだ。もっともマスコミを一切排除して,本作だけを観られる環境にある人なら別だけれど,そんなのは山奥にでも住んでない限りできない。 『武士の一分』はあまり観客受けの良い映画ではないが,それは何も上記のようなマスコミ目線で映画を観ざるを得ないという先入観だけから来ている訳ではなく,物語の最大の問題である,妻加世の不義に対して理解できる観客が多くないと思うからだ。いかに夫の失明による生活の困窮から来ているといっても,夫に誠心誠意を尽くすような言葉と心情を提出しておきながら,島田の手練手管から逃れる術はないとは思えないからである。仮に環境が夫の上司に逆らえないといっても映画が夫婦愛をテーマにしているように見せるのだから,それなら逆らってでも貞操を守ることに意義があるのではないか?と思えるからだ。だが,そうなっては映画の問題が存在しなくなるので,『武士の一分』自体が成立しない。だからどうしても『武士の一分』がジレンマから逃れられずに,これを観客受けする映画とは,どうしても考えられないのだし,そこに感動が生まれることはない。 だからこの映画を観ていいと思えるのは,テーマだったはずの夫婦愛でも「武士の一分」でさえもなく,新之丞の情念に尽きるといえる。そして三村の叔母による加世の不義の噂,徳平に妻加世を追跡させる時などが,三村の強い情念となって現れる時,この映画はとてもよくなる。人がどうしても超えることのできない情念の奔出が,三村の表情や行動を通じて観客に伝わってくる。それは分かりやすく超時代的な感覚だ。山田の映画を観ていると,どうしてもキレイさが目立つのに,この映画ではストレートに描かれていた。そして,それを木村は泥臭く演じた。『たそがれ』では観られない人間の下らなくて払拭することができない感情をこの映画では観ることができる。 【はなぶさ】さん [映画館(邦画)] 7点(2007-02-25 12:56:22) |
25.《ネタバレ》 「たそがれ清兵衛」ほどのインパクトは無いけれど、山田洋次監督の藤沢周平三部作の最後を飾るにふさわしい良作と思いました。 この三部作は、従来の様式的な時代劇を否定する側面と、数々の日本映画の名作へのオマージュが、混在していました。 この作品も松竹らしい小市民的なサラリーマン映画、もしくは薄櫻記や拝領妻始末、必殺仕掛人の地獄花のような、過去の名作映画を思わせる内容で、なつかしく感じる人も多いと思います。 木村・檀・笹野の作り出す空間は、セット撮影ということもあり、極めて濃密な演劇的な空間であり、実際、今後明治座にかかっても違和感は無いと思います。 もったいないのは、ここでもいくつか指摘があったとおり、結末がちょっとクドく感じたこと、飯炊き女を新しく雇ったという台詞だけで観客のほとんどはウルウル来ているのに、その後が長いので、最後はかなりテンションが下がりました。 結末だけなら鬼の爪が一番だと思った次第です。 【迷子亭】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-31 15:06:11) |
24.あのキムタクのつまらないアドリブめいたせりふがなければ・・・。周りに救われてかろうじて6点。 |
23.盲目となっても武士を貫く男の力強い作品。メイクで終始キムタクの顔がものすごかったけど充分魅せてくれました。壇れいがすごくはかない…。 【獅子-平常心】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-14 01:17:21) |
22.《ネタバレ》 山田組の常連である名バイプレーヤーの笹野高史が中間役として良い味を出していますね。彼のおかげでこの作品はうまくバランスが取れたように思います。木村拓哉の演技はそんなに悪くないと思いましたが、ここまで分かりやすくしなくても…と思うくらいのベタというかあざとい人物設定が目立つのが気になります。おそらくかよを「まあまあよいではないか」と帯でグルグル回したであろう島田藤弥がその最たるもの。末席の武士生活を描くためではないと思うが、いわゆる「時代劇の悪代官」そのまんまでどうにかならないかと思いました。 離縁したかよと復縁するのも脚本的に甘く感じました。復縁しないほうがより深みのある物語になったはずだし、復縁するのであれば「飯炊女」という台詞だけ残して姿はみせなくても良かったのでは?飯炊女がかよであることは明白なんだし、それを新之丞が涙を流しながら食べている場面で終了…なんて良いと思うのだが。丁寧に作られた作品なのでもう少しこなれた脚本であればと残念に感じました。 【トト】さん [映画館(字幕)] 6点(2007-01-11 08:15:24) |
21.この映画。期待してたんは,山田洋次監督が「今まで見たことない,木村拓哉を見せる」て言うてはったから,どんな木村拓哉が見れるんかと思っててん。でも,小星が期待してた以上ではなかった。キムタク,演技もうまいと思うし一流が持つオーラもあると思いマス。でも、時代劇のかつらが似合えへん。端正な顔立ちしてはるから,額から後頭部にかけて髪の毛がないと,目鼻立ちがめだって,あの時代にはあえへん違和感を感じた。ので,この映画,キムタクが主演ぢゃない方が良かったんでわ??キムタクは,キムタクであることを超えられへんかった。。ような気がしマス。 【小星】さん [映画館(邦画)] 6点(2007-01-10 00:32:30) |
|
20.花が咲いてたら「花が咲いてる」と言い、蛙が鳴けば「蛙が鳴いてる」と言う。暑いからと襖を開けた途端に、セミを鳴かせてみたり。壇れいが口づけするにも理由が要りやがる。しまいには盲目になった木村拓哉の目の前の庭で光るホタルに対し、壇れいに「ホタルはまだ出てない」と言わせてしまう。あるいは、市井の人々を描くという事を、慎ましさであったりささやかな生活へと安易に変換させる態度。それらが、何の視点も持たない画面が、まるで巨匠・山田洋次の得意技であるかのごとく、歯切れの悪いカット割りで次々と展開される。仮にそれらに目をつぶったとしても木村拓哉のクローズアップで行われる心理描写のウザさは如何ともしがたく、月9か何かで「ちょ、待てよ!」と言ってるキムタクの方がまだテレビだけに安心して見ることができる。時代劇映画が、山田洋次という別に一流でも何でもない監督によって、こういう形でずるずると延命させられているのを目の当たりにするのは何とも耐え難い。 【Qfwfq】さん [映画館(邦画)] 3点(2007-01-07 02:37:43) (良:3票) |
19.《ネタバレ》 いろいろと細かな不満はあるんですけど、なにが一番気に入らないかって、敵役の島田藤弥のキャラクター設定が、私が時代劇のヒーローとして愛してやまない柳生十兵衛のその祖父、石舟斎を祖とする「柳生新陰流」の「免許皆伝」ってとこなんですよね。これって原作がどういう設定なのかはちょっと解らないんですけど(近々読もうとは思ってるのですが・・・)、はっきり言って「新陰流」とは、失明した人の奥さんを騙して手篭めにしてしまうような、鬼畜にも劣る人間に皆伝されるほど生半可な流派じゃないのでは??って思うんですよね(あくまでイメージ的な物ではありますが、そのイメージが時代劇には重要なんじゃないかと・・・)。それにあんな非道なことをする人間が、たった一人で決闘の場に挑んでみたり(自分だったら金に物言わせて、浪人雇って斬らせる)、あるいは屋根の上から奇襲するような姑息な手段を使ってみたり(仮にも免許皆伝なんですよね??)、かと思えば腕を切られたぐらいであっさりと切腹してみたりと(そもそも潔く切腹するようなキャラとしてなんか描かれていないだろ)、なんだか人物像がメチャクチャなんですよね。そう考えると、これってただ単にキャラクターに「箔」を付けるためだけに「新陰流」の名を安易に用いたのでは??なんて邪推してしまって、時代劇ファンとしてはいささか憤りを感じてしまいます(そもそも坂東三津五郎さんにこの役を演じさせたのも、キャスティングの失敗だったんじゃないかと・・・)。いずれにせよ「たそがれ清兵衛」で時代劇に目覚め、その後何十本もの時代劇をむさぼるように観まくった自分にとっては、山田監督の藤沢周平三部作のラストを飾る作品としては、いささか残念な出来だったように思います。 ※追記:原作を読みましたが、やはり新陰流の表記は無いようです。例え主人公が盲目の剣士であったとしても、製作側の人間にまで盲目にはなって欲しくない物です。 【ぶらき】さん [映画館(邦画)] 5点(2007-01-04 00:39:34) (良:2票) |
18.「隠し剣鬼の爪」は「たそがれ清兵衛」の二番煎じでしかなかったので、キムタクを迎え、これまでと多少路線を変えた本作こそが真価を問う作品になると思いますが、今回は山田洋次の目指してる(らしい)「リアリティ」を感じられない仕上がりになってます。美術や下級武士の生活・所作等はこれまでの水準にありますが、キムタクは三村新之丞ではなく完全にキムタクのまま。そして、盲目の剣士が果し合いに臨むという設定以上にリアルさを感じられないのが、脚本から「めくら」という言葉がスッポリと抜け落ちている点。これは「リアリズム」よりも「地上波放送」を優先した為に他ならない。山田監督レベルの「巨匠」でも、こんな大人の事情に抗えない邦画界が情けない。やはり「たそがれ~」は奇跡的な作品でした、5点献上。 【sayzin】さん [映画館(邦画)] 5点(2007-01-04 00:05:15) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 現代版のクールな若者を演じることの多いキムタクのこと、時代劇の配役がどうなのか不安だったが、予想以上にハマり役で彼の確かな演技力が証明された気がした。「目が見えないと思って侮るな」と使いに追加の伝言を託すときの表情は、鬼気迫る凄みがあって素晴らしかったと思う。彼の自然な演じ方を、庄内弁の軽口に活かすあたりが大変上手い。剣道の経験があるから殺陣も変に美しくなく、実践的でサマになっている。現代風の役者を時代劇に起用するときに有りがちな、不自然な雰囲気がほとんど感じられなかったのが見事だった。……食い扶持を絶たれて飢えてしまうことになるかもしれないけれど、お咎めでお手打ちになるかもしれないけれど、目が見えないから果し合いしても勝てるとは思えないけれど、それでも譲れない、見得やプライドよりももっと深く、生命のやりとりに及ぶまで絶対に譲れない一線、それが「一分」。言うにはカッコイイけど、自分にあるかと言われれば、やっぱり、無いな。……倒れた病に伏した新之丞を見舞う、桃井かおり演じる以寧が家に上がりこむ時、その足袋の裏が生活に汚れている。そんな山田洋次監督独特のリアルな生活模様の演出に加え、奥方の壇れいや、徳平演じた笹野高史の演技も、キムタクに負けずに素晴らしいと思う。脇を固めた俳優陣と、主演のキムタクの息が噛み合った良い邦画だった。 【six-coin】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-03 00:26:28) |
16.キャスティングのせいばかりではない、と思う。映像は美しかった、とも思う。しかし数ある藤沢作品のうち、これを原作に選んだ理由がよくわからない。山田監督には、他にもっととりあげるべきテーマがあるのではないか。 庄内弁だけがしばらく頭に残ったのでがんす。 【豆治】さん [映画館(邦画)] 4点(2007-01-02 14:55:08) |
★15. 素直にいい映画だったと思います。キムタクというと反発する方もいるかと思っていましたが、多くの方がその演技に引きこまれたとわかって安心しました。妻を演じた壇れいという女優も今後に期待できそうです。 【海牛大夫】さん [映画館(邦画)] 8点(2007-01-01 21:44:21) |
14.ゴローちゃんが自身のランキング(月イチゴロー)でこの映画を1位にしてベタボメしていたので観てみた。 彼が過去「日本沈没(2006)」を1位にしてベタボメしていた事に気付くべきだった。 前半の切腹シーンが個人的にショック&トラウマすぎて、後の展開はぜんぜん頭に入ってこなかった… 【えむぁっ。】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-30 00:56:41) (笑:2票) |
13.《ネタバレ》 キムタクが演じる侍は、やっぱり馴染めない。徳平へ軽口を叩くシーンなんかはバラエティーのコントとダブって見えました。悪役に歌舞伎役者を配役するのも自分としてはう~ん…って感じ。顔やしゃべりがスマートすぎるんです。どうみても医者の玄斎先生が悪人に見えました。山田洋次監督の時代劇の特徴といえば殺陣シーンですが、ここには期待通りの迫力があって、楽しめました。 【黒めがね】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-12-26 20:32:13) (良:1票)(笑:1票) |
12.《ネタバレ》 ハッピーエンドも悪くないが、人生のわびしさやはかなさを リアルに描写するためには、加世が無事もとの鞘に収まるというラストでは生ぬるい。 “加世に戻って来てもらおうと探したが、既に死んでいた。”→“新之丞は愕然とし 自分が加世にした仕打ちへの後悔と罪悪感にさいなまれながら生きていく”→エンド。 というぐらい絶望と哀しみを描かないと、単なる娯楽作品になってしまう。 【しまうまん】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-24 02:55:35) (良:1票) |
11.人間は「けじめ」をつけてやっと次の段階に進めるということがある。この「けじめ」が「一分」に近い言葉なのではないかと思う。僕は自分の気持ちなんて、いくらでもコントロールできると考えてきた。どんな状況だって見方を変えればどんな風にも価値判断することができる。これこそが精神の自由だなんて。でも、この「武士の一分」という作品を見て、人が生きるということはもっと「こだわり」に左右されているとわかった。「こだわり」が「けじめ」として機能するわけだけど、そういう生き方も悪くない。そういう生き方とは何か。自分の自然な気持ちに正直に生きるということだ。 キムタクの効果的な軽口が、閉塞感のある世界をユーモアで生き抜くという現代にも通じる知恵を象徴していて、まじめな妻役の壇さんと合わせ、すばらしいキャスティングだと感じた。小林念持があまりにも小うるさいので1点減点。すぐ出番終わっちゃうけど。 |