穴(1960)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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穴(1960)

[アナ]
(脱獄の報酬)
The Night Watch/The Hole
(Le Trou)
1960年上映時間:124分
平均点:8.12 / 10(Review 100人) (点数分布表示)
ドラマサスペンス刑務所ものモノクロ映画犯罪もの実話もの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2022-05-30)【イニシャルK】さん
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監督ジャック・ベッケル
助監督ジャン・ベッケル
キャストマルク・ミシェル〔男優〕(男優)クロード・ガスパール
フィリップ・ルロワ(男優)マニュ・ボレリ
ミシェル・コンスタンタン(男優)ジョー
カトリーヌ・スパーク(女優)ガスパールの義妹 ニコル
ジャン・ベッケル(男優)警備員(ノンクレジット)
レイモン・ムーニエ(男優)ボスラン
ジャン・ケロディ(男優)ロラン
野沢那智(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大木民夫(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
小林清志(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
中田浩二(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
原作ジョゼ・ジョヴァンニ
脚本ジャック・ベッケル
ジョゼ・ジョヴァンニ
ジャン・オーレル
撮影ギスラン・クロケー
製作セルジュ・シルベルマン
美術リノ・モンデリニ(プロダクション・デザイン)
あらすじ
殺人未遂の未決囚として拘置所に収容されているガスパール(マルク・ミシェル)が移転した雑居房には、4人の個性的な仲間が待っていた。ガスパールは彼らに誘われ、脱獄計画に加わった…。 原作者のジョゼ・ジョヴァンニが、自らの体験を綴った小説を映画化。本作はジャック・ベッケル監督の遺作となった。
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60.《ネタバレ》 地味に掘ってるだけの内容で、最後まで見せてしまう監督の力量には非凡なものを感じた。徹底的にリアリスティックな描写にこだわり、しかもそれと映画的な面白さをある程度両立させているという意味では、良作だと思う。ラストのオチも悪くない。
但し、「脱獄」という行為そのものに、多くの時間を割いている映画であるため、人物描写に回す時間がなくなってしまったという印象も受ける。5人の登場人物にはそれなりに個性があり、役割があるのだが、差別化が十分に行われていない。要はキャラが立っていない。こちらの方がリアリスティックで、「大脱走」のほうがおかしいのだと言えない事はないが、少なくともあっちのほうが面白い。ここのさじ加減、バランス感覚は純粋に好みの問題で、十人十色だと思うが、将来にわたって脱獄の予定が無い僕は、エンターテイメント性を重視してしまう。一見の価値はあったけど、また観たいとは思わない作品でした。
枕流さん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-02 20:29:52)
59.というか、あの音で普通バレるやろ!!!
ケンジさん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-04 21:05:38)
58.《ネタバレ》 ひたすら“掘る!掘る!掘る!”の土木作業の連続。
こう書くと何だか単調な映画の様に感じてしまうかもしれないが、そういうわけではない。
無骨な“ガチン!ガチン!”という音に釘付けになってしまう緊迫感があるのだ。
特に凄いのが、最初に穴を開けるシーン。
牢屋の地面に穴を掘っていくシーンが何とノーカットで描かれる。
これが異常なくらいに興奮する。
刑務所内に響き渡る音。
観ているこっちが「聞こえるんじゃないか?」と真剣にヒヤヒヤしてしまうくらいの、これ以上ない迫力ある音。
まずこのシーンからして傑作だ。
何とか穴を地下通路まで掘り下げる。
そして地下に男たちは降りる。
しかし看守達の見回りに遭遇してしまう。
しかしそこは密室。
どうやって看守達をやり過ごすのか?
「うわ・・・・」
見事、やり過ごしました。
“小技”が冴えまくりである。
本作全般に言えることだが、ロベール・ブレッソンの『スリ』並に“小技”を披露してくれる。
この看守をやり過ごすシーンといい、合鍵を瞬時に作ってしまうシーンといい、砂時計を作ってしまうシーンといい、覗き窓から外を確認する潜望鏡の作成といい、とにかく技術的で芸が細かい。
これが何とも面白いのだ。

脱獄のシーンとは直接関係がないのだが、この“小技”関係で面白いシーンがあった。
それは、囚人への差し入れの検品シーン。
看守が次々に差し入れの品を実に手際良く検査していく。
たった一つのナイフで外箱やら食べ物やら。
不潔極まりないのだが、おそらくそれも演出の一つであろう。
この検品の手際の良さは観ているだけで楽しい。
なんか芸を見ているかのよう。
この変もブレッソンの『スリ』に共通する面白さだ。


さて、脱獄の話に戻す。
こうして、まんまと下界へ達した囚人たち。
だが自分だけ外に出るわけにはいかない。
裏切りとなってしまう。
最後の穴を開けた二人は、他のメンバーを迎えに牢屋へ戻る。
仲間たちは、穴が貫通したのを知り、「今夜、みんなで外へ出よう」と申し合わせる。

そして時間が経過し、いよいよその時がきた。
お手製潜望鏡で、牢屋の外を最終確認。
しかしそこで見たものは?!

“衝撃のラスト”だった。
ゾクっとするくらいの怖いラスト。
あの潜望鏡からの風景。
しばらくは忘れられないだろう。
最後の最後まで緊迫しており、最初から最後まで完璧。
にじばぶさん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-02 22:48:12)
57.脱獄映画の傑作です!脱獄のテーマの映画は数多くあるが、これほど話が単純なのは少ない。しかし脱獄というスリル感、臨場感がよく伝わってくる。最後のシーンも何とも衝撃的でした。
ホットチョコレートさん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-08-12 08:17:05)
56.《ネタバレ》 高校生の頃、深夜のTVで見たラストシーンが十数年たった今でも忘れられません。当時はガスパールを信じ、彼が喋ったのではないと自分で勝手に思っていました。この歳になって改めて見てみると、自分の保身のためには誰かの犠牲があって当然と思ってしまう。イイカッコは付けたい、でも貫き通す意地は無い。それが現実だと開き直る自分にガスパールが重なって見えています。
クロフネさん [地上波(字幕)] 8点(2007-01-27 03:25:28)
55.《ネタバレ》 脱獄ものでは一番というのも納得です。
最初の掘るシーンだけでもう釘付け。本当に緊迫したシーン続きですごい。一方でおかしなシーンもあり、手足を作ってごまかすところや、途中の柱を肩車で回るところとかは思わず笑ってしまいました。それにしてもあのラストは・・・
θさん [DVD(字幕)] 10点(2006-12-18 17:54:33)
54.なんでこんなに平均点が高いのかわからない程、面白くなかった。はらはらドキドキもしなかった。一応最後まで見たけど、正直見てて退屈だった。
あしたかこさん [ビデオ(字幕)] 4点(2006-08-23 06:35:29)
53.まず、映画でこんなに興奮したのが久しぶりだった。これがあるからやめられない。映画の楽しませ方をすごくよく理解してるし、そんな映画で失われがちなリアリズムもしっかり守る。そんな姿勢に惚れ惚れしてしまった。床ブチ破る過程や鉄柵をぶった切る過程を全部フィルムにおさめる事なんか不可能な訳で、そんな過程をどこまで見せるべきか、どこを見せるべきか、それがここまでうまくいくと、まるで全過程見たような気分にすらなるんやなぁ。長回しで拘ってそんなシーンを見せてくれた事に感謝すらした。鳴り響く音にアドレナリン出るわ。実はそのために色んなシーンが落とされてる訳やけど、落とされてる事が分かる以上要らん訳やしな。動機と結果、表情、セリフで伝わるものの大きさを再認識した。ラスト当然の流れで裏切ったガスパールに対しての、「情けの無いやつだ」の言葉。シンプルなのに身震いするような冷静さと余裕と哀愁と。。。ジャック・ベッケル・・・こんな作品が遺作になるなんて、なんと充実した監督人生哉。
ハッシーふりかけさん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-06-16 03:39:07)
52.《ネタバレ》 凄い映画ですね。みなさん一様に点数高いのも納得しました。

何が凄いってこの徹底したリアリズムですね。
他の脱獄映画の設定が相当ヌルク感じてしまうぐらいに
この映画は「実際の刑務所から脱獄するには」という事に何より拘っている。
小さい覗き窓1つしか無い頑丈な扉。突発的に入って来る看守。監房を出入りする度に身体検査。
夜中でも容赦無く回って来ては点呼を取る冷酷な監視体制。。。
でもそのことごとくにマンマと裏をかくズル賢いリーダー格の古参受刑者。

小技の1つ1つもあだやおろそかにしません。
小さい覗き窓には歯ブラシの柄に小さい鏡のカケラを結び付け看守を監視する繊細さ。
逆に頑丈なコンクリートの床は「ここが何とか成らんとドウにも成らんわ!」と腹を括り
どれだけ激音がしようとも決して掘るのを止めない大胆不敵さ。
更にはダンボールで作った即製人形を糸で操りながら夜中の点呼をやり過ごすこの危うさ(汗
その後はもう刑務所中を縦横無尽に徘徊し「ちょ、ちょっとアンタ!そりゃ無茶や!」と
後ろから何度も突っ込みたく成りますがその都度機転と小技を駆使して乗り越えて行きます。
この辺はもう正に脱帽でして超兄貴ブリを発揮しておりますね。はい。

またガスパールと言うへタレな新入りの若者が主人公の様でも有りますが
これがもう脇役のアクの強さに完全に食われてしまっている。
なんで?なんでこんな影の薄い主人公なんだ?と、みんないぶかしむ所では有ります。
しかし実はそれがこの監督さんの凄い所でして。ええ。その訳が最後の最後で明らかに成ります。

ただ私としてはこのラスト、もう1転有っても良かった様な気がします。だから9点です。
ただフランス映画だという事を考えれば仕方が無いのかも知れませんが。



一般人さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-26 23:11:10)
51.《ネタバレ》 BGMが一切無い!響くのは衆人や看守たちの話し声、ガリガリと脱獄の準備をする音だけ。恐ろしいほど淡々と進む。そしてあの鏡をひっくり返すシーン「嘘ぉぉぉっ!!」
ちゃりおさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-17 22:26:07)
50.うひゃぁ、凄い映画ですねぇ。 ホント鏡に映った看守の群が見えた瞬間、思わず声が出ますね。 ハラハラドキドキの脱獄アドベンチャー、男の友情物語、サスペンスと、観る者をシッカリ楽しませておいて、しかも最後に痛烈な問題提起をもってくる。 コレほんとに実話なの??? 凄すぎる。。。 ガンガンゴンゴンガリガリギコギコってな音が、そんなに響いたらマズいだろうとは思うけど、それは観客のハラハラ感を煽る演出意図だと解釈したら、掘って出た土もちゃんと処理できる空間はあったし、ドアヒンジの細工や砂時計などサクサク進み過ぎながらも観てるこっちを納得させるだけの説得力を表現できてるわけで。 「なるほど、そんなふうにクリアしていったんだね」って汲み取ってしまえば、あとは5人が無事外界に辿り着けるのか、そこに集中して手に汗握ってればいい。 てーか、自然にぐいぐい引き込まれていく。 そして衝撃のラストに繋がる。 質問。 ガスパールの立場に立たされたら、貴方は脱獄できますか? その答えは本当ですか? 本当に本当ですか?
とっすぃさん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-02-01 01:40:42)
49.《ネタバレ》 終盤の鏡にいっぱい人が映っていたのにはぞくっとしました!あれだけ苦労して掘っていった穴の結末がこうなるとは、、、アメリカ映画では絶対にないエンディングに大満足です!
maemaeさん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-10-30 01:58:06)
48.退屈な瞬間など1つもなかった。最後の鏡のシーンは今でもゾっとするし、よくここまで表現できたと思う。
のりまきさん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-09-10 11:52:07)
47.このジャック・ベッケルという監督は、ジャン・ルノワールの弟子で、これが遺作となったそうだが、もう少し長生きして二三本でも撮っていれば、まちがいなく巨匠と呼ばれていたはずだ。惜しい。そう思わせるほど、この『穴』は凄い作品だ。ところで、もし私に子供がいたら、この映画を見せて、「おまえがこの先もし檻の中に入れられるようなことになったとしても、間違ってもこの裏切り者のような人間にだけはなるな」と言ってきかすだろう。
goroさん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-07-29 08:03:39)
46.《ネタバレ》 潜望鏡や砂時計など面白いアイディアはあるものの、穴を掘っているシーンにおける演出が素晴らしいです。穴を掘るシーンも鉄柵を切るシーンもほとんど役者の表情を映さず、頑強なコンクリートや鉄柵を長回しで映し出す。男達はひたすらコンクリートを打ち砕き続ける!頑強なコンクリートはなかなか穴が開かない、それでも打ち続ける!ひたすら打ち続ける!穴が開くまで打ち続ける!音楽はなく、セリフもなく、静寂のなかに響き渡る無機質な破壊音、狭い空間に充満する男達の熱気、これらが作り上げる緊張感は半端じゃない。観ている側も囚人達の一人になった感覚で「開け!開け!開け!」と念じてしまうこと間違いなし!脱獄映画は数多くあるものの、緊張感ではこの映画に勝てるものはないです。そして衝撃のラスト・・・ガスパールを情けない奴だと思う気持ちはあるが、責める気にもなれない。彼のしたことを正しいとは言えないまでも、間違っているとは言い切れない、ただ自分の選択に対する重苦しい結果だけが圧し掛かってくる。「情けない奴だ」とジョーは言うが弁解したりすることは許されない、ガスパールにできることは無言で自分の選択に対する結果を引き受けることだけだ。生きていくとは決断することだとすれば、こういうことなのだろう。
ペリエさん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-06-09 19:03:18)
45.名作だって聞いていたのですが、タイトルの「穴」ってシナリオの事だったの? 脱出モノは技法や展開のスリリングさが要求されるけど、脱出することの「正当性」も必要ではないでしょうか。捕虜でもなければ冤罪でもない人たちの脱獄に、よし!頑張れ!!というような感情は湧いてこない。そうなるとこの計画がいかに惨めな結末になるのかがポイントなのに、ばれそうなところではとことんばれず、こんな安易な手法でばらすの?って思ってしう。しかも最後のどんでん返しがあまりにもあっさりしていて、ササッと目の前でカーテンを引かれたようです。延々と土木工事を見ていて、ただ疲れたような映画でした。
ソフィーの洗濯物さん 5点(2005-03-26 05:37:49)(良:1票)
44.カタルシスを伴う緊迫感。これは只事ではありません。個人的には「アルカトラズからの脱出」に次ぐ面白さでした。
Kさん 9点(2005-02-19 08:28:30)
43.《ネタバレ》 コンクリをガリガリ掘っていくさまは何か頼もしく感じた。
最後の鏡のシーンにはさすがにビックリしたな。。。
海夫の夏さん 6点(2005-01-17 18:02:15)
42.《かなりネタバレ》モノクロ映像が映し出す光と影の絶妙なコントラスト、のぞき穴から鏡を通して見る独特の緊張感、深夜の地下道に響き渡るコンクリートを打ち砕く音などなど…非常に印象的なシーンと効果音がいつまでも脳裡に焼き付く。たしかにあんな大きな音を立てて看守が気付かない、穴を掘った砂利はどうしたなど基本的なトコロで引っ掛かったりしなくもない。それよりもむしろ本作は、サスペンスフルな演出の妙と独特の雰囲気を味わうべき作品でしょうね。鏡の破片はいうまでもなく、薬のビンが砂時計になったりと着想が秀逸で、どんな小道具が飛び出すか最後まで興味は尽きない。脱獄囚5人の人物描写もきっちり色分けしており、刑務所長の存在もラストでは大きく生きてくる。そして何より実話を基にしているのが良い。原作者のジョゼ・ジョヴァンニ、ロラン役のジャン・ケロディ共に元囚人で脱獄の経験者。このように経験者は語るではないが、作品に生々しさと説得力を持たせる。脱獄物の傑作と言われるだけの根拠は充分にあると思いましたね。
光りやまねこさん 9点(2005-01-15 21:53:51)
41.僕はいわゆる「脱獄モノ」が死ぬほど好きな人間なんですがコレは死ぬほどつまんなかった。やっぱね、男の友情が描かれてないとダメなんですよこのジャンルには。でももういいです、この映画を見たことは忘れますから。
イサオマンさん 3点(2005-01-02 21:38:58)
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【点数情報】

Review人数 100人
平均点数 8.12点
000.00%
100.00%
200.00%
311.00%
411.00%
544.00%
688.00%
71616.00%
82727.00%
92121.00%
102222.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.87点 Review8人
2 ストーリー評価 7.88点 Review9人
3 鑑賞後の後味 7.57点 Review7人
4 音楽評価 7.40点 Review5人
5 感泣評価 5.75点 Review4人
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