★35.《ネタバレ》 幼き日のアタシ、カマした一つの嘘が二人の男女の仲を引き裂く。獄中生活と戦争がさらに二人を引き離す。結局結ばれない二人。この罪は重い、とても償いきれねえ。一生悔いるアタシ。話のテンポは決して良くないけれど、最後は余韻の残る形でまとめられていた。後に名女優となるシアーシャ・ローナン。その特徴的な蒼い瞳をのぞかせて、出番の多くない13歳のアタシを好演。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2020-05-30 22:08:46) |
34.2017.05/31 BS鑑賞。ナイトレイより妹タリス役が主人公で三つの時代ごとに役者が変わるが演技も良かった。邦題は「つぐない」より「贖罪」のほうが軽くなく相応しと感じる。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-02 00:07:17) |
33.《ネタバレ》 いやあ・・、こんな話聞かされても困るなあ。なんて言えば良いんだよう。「ドンマイ」か。 後悔は理解できるし、実際 冤罪での刑務所暮らしは苛酷だろう。でも戦争が始まったのはこの人の悔恨とは別次元の出来事だし。もっと言うと、他人の人生を自分が狂わせたとか思うのはやや傲慢かもよ。密告が無かったとしても、軍医として戦場に赴いてキーラに一度も会えずに戦死していたかもよ?人の人生など、操作できるのは神のみ。前線で、阿鼻叫喚の現場で同胞がばたばた死んでゆく中で昔13の女の子に濡れ衣着せられたことなど、彼の思考の何%を占めていただろうか。 小説の中で二人を会わせて、自分で贖罪だと納得したのなら、まあそれでもいいんじゃない。ただ、観てるこちらはがっつりと疲れた。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-01-15 23:42:37) |
32.《ネタバレ》 子供時代の思い込みによるふとした発言や行いが不測の事態を招き、取り返しのつかない不幸をもたらすことがある。後にそれに気づいたとき、どうやって贖罪すればよいのか。贖罪すべき相手が他界していたら、どう心の整理をつければよいか。そういうことに焦点を当てた映画だ。ブライオニー(B)は姉とその幼友達ロビーとの関係を勘違いしていた。相思相愛なのに、一方的にロビーが姉に横恋慕していると思い込んだ。そこで従兄ローラの強姦未遂事件の犯人をロビーであると証言し、ロビーが姉に宛てた卑猥な手紙を提出する。その背景には、Bの初恋相手がロビーで、彼にふられたことが影響している。ロビーは逮捕、投獄され、四年後に兵役志願して戦死する。姉も後を追うように爆撃関連死する。作家になったBは真実を自伝小説にするが、贖罪の気持ちを込めて、死なずに幸せになった二人の姿を書き込んだ。せめて物語の上だけでも幸せになった二人の姿を残したかったのだ。 次々と視点と目先が変るので集中力を強いられる。Oから見た姉とロビー、真実の姉とロビーの姿、ロビーの悲惨な戦場体験、看護婦になったOの悔恨、数十年後の作家となったOのインタビュー。ロビーの牢獄場面を省略して、いきなり戦場にいるので唐突感は免れない。気になる点がある。強姦事件の時、ロビーは家出した双子を連れて帰ってきた。アリバイがあるのにどうして逮捕されたのか。少女の曖昧な証言だけで有罪になるとは思えない。Oはローラとポールの結婚を知って、強姦犯人がポールだったと知る。ところがOは、それ以前に罪を後悔してい看護婦となり、姉に謝罪の手紙を送っている。犯人がロビーでないと、どうやって知ったのか。強姦されたローラがポールと結婚するのも不自然な成り行きといえよう。和姦だったとして、皆が心配してローラの弟の双子を探している最中に、庭で秘め事をするだろうか。証言を撤回して、ロビーの名誉は回復されたのだろうか。 陰影と色彩に富んだ映像の美しさは特筆すべきものがある。修復されないOと姉とロビーの関係が「壊れた花瓶」で象徴されている。ダイナモ作戦の長尺の映像は素晴らしいが、映画の本質とは別である。インタビューでOが心から悔いているように見えないのも短所だ。涙ひとつ見せない。Oを成功した作家としているところも物語にそぐわない。不幸な人生の方が主題に似つかわしい。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-05 15:42:44) |
31.《ネタバレ》 ロビー視点の戦争話のところで気持ちが離れて行きました。 戦争の話より、有罪に至るまでの話や刑務所にいる間にロビーがどれだけ苦しんでいたか、その時々でブライオニーはどういう風に振る舞ってきたのか等、描くべきところはいくらでもあっただろう。 【すべから】さん [映画館(字幕)] 6点(2014-05-03 19:17:55) |
30.予想以上の作品と脚本にも脱帽です。しばらく余韻に浸っています。飴細工のように繊細な13歳の少女の心と行動がよく表せていたと思います。どきどきした感じがしばらく残ります。心のひだにある人に言えないようなっこと、あったりしませんか? 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-08-06 17:01:55) |
29.《ネタバレ》 贖罪とは「善行を積み、自分の犯した罪を償うこと」だという。果たして彼女は、罪滅ぼしの目的で小説を書いたのか?そうではなく、「彼女は病気になり、自分の罪を忘れてしまうことを恐れた。だから小説を書き、自分が病気で忘れても、みんなに自分の罪を永遠に覚えてもらおうとおもった」という意見もありますが、つまり、罪滅ぼしではなく、罪を刻むための小説だったと─。分かる気がする。彼女は最初から赦しなど期待していなかったと思う。これは特定の1人の女性の罪を描いた物語ではなく、我々を含めた人間のあるべき姿を描いていた物語だとおもう。この物語の本質は、自覚した罪は赦してもらうものではなく、その罪は背負って生きていくべきという思想が前提にある。すなわち宗教的なメッセージが込められていた。従って「小説なんてつぐないになっていない」だとか反対に「つぐなった」という見方は、限りなくピント外れだと考える。妹が罪(十字架)を最後まで背負い続けるには、記憶を失う前に、あの小説を完成させる必要があった。彼女の優しさは、罪を自覚した人特有の、弱者に対する共感なのである。一番心が痛かったのは、彼女はキーラ姉さんの愛したバカ男を、自分も愛していたこと。彼女の愛し方は限りなく不器用だった。自殺に近い。池に飛び込むという愚かな行為で表現してしまった。「命の恩人です」という言葉が痛々しい。そのせいで愛するバカ男を怒らせてしまった。彼女の人生はウソではじまり、そして最後には、死んだ2人を、小説の中で救うというウソで幕を閉じることになる。映像の美しさがかえって理不尽に感じてしまうくらいに、ひたすら切なかった・・。 【花守湖】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-03-27 23:37:27) (良:3票) |
28.《ネタバレ》 本当に恥ずかしいんですけど、前回見たときは18歳のブライオニー役の女優さんは全くのミスキャストだと感じてしまいました。というのも、13歳のブライオニーに感じたきらめきも生命力も一切感じられなかったから。なんかひたすら鈍重な感じがして嫌でした。 だけれども、今回いろいろ考えながら再見したら、実はあれが当たり前、あるべき姿なんだと、つまり自分の犯してしまった罪の重さに全存在が打ちひしがれている姿であると気づきました。本当に素晴らしい役作り、名演技ですね。(画像検索したらなかなか綺麗な女優さんですし) 前半部分は素晴らしいですね。同じ場面を繰り返すことによって、よりはっきりする心理描写、一瞬たりとも気が抜けませんでした。また真犯人とローラのそれぞれがしっかり伏線をはってたことも今回確認することができましたし。 あと、「つぐない」あるいは「贖罪」について。 ブライオニーがやったことは、はっきり言って自己満足で、シーやロビーにとって何の意味もありません。 ただ、そうせざるを得なかったブライオニーの心境も悲しいものがあるのでは。 後悔しても、後悔しても決してつぐないようのない罪を犯してしまった悲しみ、苦しみ。 こういったものがこの作品のテーマになっているのでは? ネタが完全に解ってても泣けてしまった作品でした。 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-06-14 13:35:30) (良:1票) |
27.《ネタバレ》 前半はかなりよかったです。特にブライオニーを演じたシアーシャ・ローナンはすばらしい。人物の心理の移り変わり、そのきめ細かな描写に引きつけられました。が、ロビーが逮捕されて戦争になると、なぜこうも退屈になるのか? ダンケルクでの長回しも、飽きてしまいました。話がタリス姉妹に戻ると、そうでもないのですが。しかしラスト、年老いたブライオニーが登場し、“真相”を語ったことがトドメとなりました。あれのせいで、あくまでブライオニー個人の物語に収斂されてしまい、普遍性が感じられなくなってしまったのです。普遍性を持たせるために戦争を背景にしたのかと思ったのですが、それも差し引きゼロになってしまいました。あくまで個人のお話ということで、共感はできません。 ……というような感想を持ったのですが、ネットでこの映画について調べてみたら、キリスト教の観点からレビューしたものがみつかりました。それによると、ロビーはイエスの役割を与えられていて、たとえばダンケルクで足を洗われるのは、マグダラのマリアがイエスの足を洗う場面を意識したもの。ブライオニーはペトロと同じように、ボビーを三度裏切る(窓越しに見たとき、手紙を読んだとき、図書館)などなど。言われてみればなるほどと思いますが、キリスト教に縁遠い人間にはとうてい考え及ばないことでしょう。敬虔なクリスチャンの方はこの映画や原作小説をどう見るのか、もっと意見を聞いてみたいところです。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-03-21 13:59:05) (良:1票) |
26.おすぎ推薦の映画..なかなか良かったです..でも、この作品、きわどいシーンを誇張した予告編でかなり損をしてると思います..実際、おすぎ評を見るまでは本作を敬遠していました..内容は、想像していたものとはまったく違い、切なくて、リアルで、かなりレベルの高い演出..脚本も良いし、編集も上手い、キャストも文句無し!..とても真面目に創られたラブロマンス作品..秀作です... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-01-26 12:52:24) (良:1票) |
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25.《ネタバレ》 自分が加害者である、と認める事は人の罪を許すのと同じぐらい難しい。彼女は小さい頃はあんなに独裁的だったのに、すっかり変わっていた。人を思いやる心をもち、人の悲しみも罪も美しさも理解していた。「救済」を行う決意も固めていた。自分の罪を認め、一生を償いに捧げる覚悟をしていたからだろう。その勇気は相当なものだと思う。「つぐない」とは、決して許されない事を前提に行うべきものである。「許される」為に行う償いは、償いではなく、その時点でその人に許される資格はない。無期懲役の囚人が「仮釈放」の申請を自ら行う事が出来ないのと同じように(申請する時点で「仮釈放」の資格はない、と判断される為)彼女はそれを分かっていた。自分の罪を認め、決して忘れぬように決めていたに違い無い。だが、病気の為に彼女は「忘れる」ようになってしまう。だから、世界中の人に「自分の罪を知ってもらい、覚えてもらう」為に小説を書いたのではないだろうか?決して「許される」為に書いたのではないと思う。最後の結末の変更は読者の為であろう(彼女の他人に対する優しさが感じられる)彼女のした事は取り返しのつかぬ事体を招いてしまった。しかし、誰にでも起こり得る事である。その時、彼女のように勇気をもって「自分の罪を認められる」人が、何人いるだろうか?「罪の告白」はかなりの勇気と覚悟を必要とする。罪を自覚し、一番苦しんでいたのは彼女であろう。最後まで彼女は苦しみ続ける事を選んだ。それが「つぐない」なのだから…加害者の苦しみと哀しみを美しく描いたこの作品は稀な映画であると思う(蛇足ながら…いくら美しいからって監督、キーラにタバコ吸わせすぎです;) 【果月】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-18 10:42:34) (良:2票) |
24.ある少女の過ちによって二人の恋人が引き裂かれた話、をするのに、戦争は関係ないでしょ。 【とと】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-07-12 09:14:45) |
23.観ていたのを思い出して慌てて投稿します。キーラ・ナイトレイのキャスティングがネックだったような気がします。文芸映画は好きなのですが、今回はいまいちでした。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-06-14 23:18:28) |
22.《ネタバレ》 思い通りにならない恋愛感情を、対象者への八つ当たりに代えてしまうことってありますね。勇気を出して言いますが、自分の経験則では女性に多い。男性より感情的ってことでしょう。恋愛感情に自覚が無い状態でも、八つ当たりが発生する例がこの映画です。未自覚だった分、ブレーキも掛からないようでした。たぶん意識の表層では、猥褻な手紙に対するお仕置きくらいに思っていたのでしょう。でも、あれは八つ当たりです。そのせいで逮捕された彼が可哀相でならない。映画ではその後の関係者の人生がしばらく綴られますが、何が言いたいのか良く分からなかった。最終的にはつぐないになっていないし…。自分は被害者の彼に代わって「いい加減にしろよ!」と叫びたくなりました。八つ当たりは止めてください。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-05-19 03:27:44) |
21.題材・キャストなど良いのだが、心の変化が何故起きていったのかが明確ではなく感情移入できなかった。おしい。 【お好み焼きは広島風】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-04-05 13:51:04) |
20.《ネタバレ》 期待していたのにあんまり面白く無かったです。 悲惨な戦争に時間を割きすぎて肝心の二人の恋がいまいち伝わってこないというか、焦点が定まらないというか、凝った脚本も無意味というか、、、 文芸的・時代的な悲劇のヒロインにキーラ・ナイトレイは情緒に欠けるというか、心に残るヒロイン像ではなかったです。 【木村家の娘】さん [映画館(字幕)] 4点(2009-03-31 22:54:01) |
19.《ネタバレ》 名作といわれるメロドラマがしばしば戦争を背景にしているのはなぜか、という疑問があったのだが、これはその一つの答え。メロドラマは鎮魂なんだな。戦争で恋を成就できずに死んでいった若者たちに代わって、スクリーンの上で恋愛をさせてあげてるんだ。また、恋愛とはその人がまさにその人でなければならない状況、戦争は逆に個人が誰でもいい一個の部品になる状況、その対比もドラマに効果をあげてるんだろう。ただこの作品のカップルの場合、不幸の原因として戦争よりも語り手の関与が大きいわけで、この“つぐない”で許せるかどうかは観客の度量の広さに左右される。話者の、裁かれたかった相手についに裁かれなかったことの後悔の深さ・重さは伝わったけど。唐突に出来事があってから少し巻き戻して説明していく話法が、ラストでもちょっとずるく使われた。あと、姉セシリアが水のモチーフで統一されたこと。タイプライターのリズムが、これが書かれた物語であることを強調していたこと。海岸での長回しは見事だったが、つい撮影の大変さのほうに気が行ってしまったこと。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-23 12:11:28) |
18.《ネタバレ》 キーナ・ナイトレイと言われても知らない私にとっては何故このジャケット、このクレジットの順番なのかさっぱりわからない。 この映画は主人公は明らかに妹のブライオニーである。 13歳のブライオニー役を演じたシーアシャ・ローナンは「ペーパームーン」のテイタム・オニールに匹敵するほど魅力ある女優である。(モー娘の加護ちゃんに似てなくもないが…) シーアシャ・ローナンが出ているシークエンスだけ判断すれば間違いなく10点あげたいところ。 原作未読なので何とも言えないが、姉カップルと妹の人生が途中からつながらなくなってしまうため、特に男の戦場シーンには倦怠感を覚える。 タイトルの「つぐない(贖罪)」は妹の気持ちと判断していいと思うが、それなら全編妹の目線で話を進めないと、謝罪する気持が伝わらないと思う。 前半はモタついていてついていけない。早く本題入れよって思った。監督の音声解説を聞いてみたが、冒頭から「そんなの分かる訳ないじゃ~ん!」と言いたくなったのが率直な感想。 最近観る映画は偶然か、時間軸をずらして、先に結果を見せておいて後から「実はこうだったんですよ」というシーンを作るケースが多い。流行りなのか?本作もそうだ。なんだか誤魔化されているようで気分がよくない。ストレートに見せてほしかった。 似たような作品で、松本清張の「天城越え」(映画は田中裕子主演)を思い出した。あちらのほうが人間の本質をついていると思う。 【クロエ】さん [DVD(吹替)] 4点(2009-02-16 16:19:37) |
17.《ネタバレ》 アレって「つぐない」ではなく自己満足でしかないワケだけど...。 でも、他に償いようがないのも確か。 なんとも切ない結末。 悪気が無かっただけに、余計やりきれない。 【KAZY】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-15 02:00:49) |
16.《ネタバレ》 こんなラストを観たくて、最後まで観たのではない!と言いたいくらいのラスト。才気を感じさせる演出や音楽。この女の子は、演技と思えないくらいの、存在感。それが、それから4~5年、自分のやった事に気づいて、自分を責めたのであろう、と思わせるような表情に力のない女性を配してる。また、どのシーンもセンスがあふれる映像。演出も進化するんだなあ。 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-06 18:41:09) (良:1票) |