8.要するに与謝野晶子の半生記ということで。いかにも深作監督らしい騒々しいシーンもときどきありましたが、全体的には地味。有島武郎との逢瀬もなんだか中途半端で、あまり燃え上がっているようには見えません。結局、波多野秋子に全部持っていかれるわけで。むしろ与謝野鉄幹の出奔や帰還のほうがよほど真に迫っていました。 それはひとえに、吉永小百合の演技の幅の狭さにあるように思います。この方が汚れ役や背徳な役を演じても、どうにも嘘くさいのです。途中で成田三樹夫の「女はすべて人形だ」みたいなセリフがありましたが、吉永小百合こそ日本映画界の人形だったんじゃないかなと。 それはともかく、最終盤の松田優作と成田三樹夫が絡むシーンは、ストーリーとは関係なく感慨深いものがあります。つくづく、いいコンビだったなあと在りし日を思い出しました。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-06-03 01:33:08) |
7.《ネタバレ》 深作監督ってアクションだけかと思ったら、「火宅の人」とか 結構、文芸作品も撮るんだよね。 本作品もそう。 与謝野晶子がこんな人だったてのが驚き。 恋愛とかいう感情は、自意識とともに明治以降、 西洋から入って来たんだろうか? 吉永小百合がこんな母親を演じているのが面白い。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2023-09-13 09:45:04) |
6.まともな恋愛をしてる人が1人も登場しない。 ベッキーもびっくりの泥沼不倫劇です。 思いの丈を歌に込めた与謝野晶子は世間から叩かれたけど、思いの丈をLINEに込めたベッキーも100年後には世間から理解されるようになるんだろうか? 超豪華なキャストで名作の雰囲気がプンプンしてるけど、やってることはただの不倫。 子供たちにどうしても行かなくちゃいけないと宣言して不倫旅行に出掛ける辺りで呆れ返ってしまいました。 昔の偉い人が不倫は文化という言葉を残したけど、僕にはまだ理解できない崇高な思想のようです。 【もとや】さん [DVD(邦画)] 5点(2016-01-29 11:29:24) |
5.明治大正の文壇における大事件を描いた大作(どこまで脚色しているのかわからないが)ではあるが、駆け足すぎて基礎知識の無い人にとっては、何がなんだかわからないだろう。これだけの事件と人間関係を描くには3~4時間かけてじっくりやって欲しかった。 登場人物が皆中途半端で、心情・思想の掘り下げが弱い気がする。この辺を補填したいのであれば、原作を読めばよいのかもしれないが。 有島武郎の心中は今でも不可解で、子供が出てくるシーンでは「小さき者へ」が思い出され、「これだけの文章が書ける人がなんで?」との思うと同時に、松田優作は死直前の演技でもあり、どういう気持ちでこの役を演じたのだろうとの思いも強くなった。 |
4.綺麗な日本映画です。特に衣装がとても良いです。 でもこれだけの素晴らしい俳優さんたちが、なぜか作品の良さへは貢献されていないと思うんです。 皆様の演技は素晴らしいが故に、なぜかしらもったいなさを鬱々と感じて観てました。 【こね】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-04-28 21:39:55) |
★3.こういった作品を観ることで、日本史や文学に興味が出るきっかけになるのではないのかと思います!その時代での、それぞれのひとの生き方が感じられて、しかも目にもいいこれだけの俳優陣で、日本の歴史ものはそうめったには観られません。粗を探すより、良いところをたくさん見つけることが楽しめる映画です。 【momomo】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-05-06 21:04:07) |
2.もう、びっくりするほど主演の皆様方のキャスティングが合っていない。辛うじて適合しているのは池上季実子ぐらいか。内容的にも、与謝野晶子と有島武郎の不倫もどきの中途半端なロマンスが延々と流されているだけであって、彼女の人生のドラマチックさなどまったく表現されていない。つまり、俳優陣のビッグネームの面々を、歴史上のビッグネームに適当にあてはめて作っただけのこと。ただし、大杉栄や伊藤野枝など、明治日本の黒歴史というべき部分についても、きちんと登場人物としての位置を与えてスポットを当てた点については評価したいので、そこに+1点。 【Olias】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-09-09 19:21:01) |
1.丸みを帯びて円熟味すら感じる演技でした。力強さや荒々しさといったイメージは微塵も感じません。死に魅入られた者を上手く演じていました。狂気を描いた作品(野獣死すべし)よりもこちらの方が私はまだ許せるようです。 【ゆみっきぃ♪】さん [DVD(吹替)] 7点(2005-08-06 09:36:44) |