11.《ネタバレ》 実写版は全く楽しめなかったが、某アニメレビューユーチューバーが絶賛していたので鑑賞。
実写版ほど登場人物の違和感ある言い回しは気にならなかった。作画もすごく綺麗で、特に桜、海、花火、遺書のシーンが良かった。
ただ、やっぱりヒロインの行動が理解不能だった。ヒロインの口から説明されることや最後の遺書からそれなりの理屈は通ってるっぽいが、納得できなかった。
友達でも恋人でもない特別な存在を求める理由って何?ヒロインは主人公を「真実を知りながら日常を与えてくれる存在」と言っていたけど、序盤で主人公はヒロインに情が入り旅行以降はそういう対応をし始めたし、「生きてほしい」と告白すると、「私のことを思ってくれてるんだ」ってそのあと泣くけど、え?そういう関係性は求めてなかったんじゃないの?
誰とも関わらず一人で本を読んでいる内向的な閉じている人間を、「いつも自分自身で一人でいても魅力的」って思えるか?憧れるか?
終始主人公に都合よく主人公を解釈するヒロインはリアリティを感じず、もやもやが残った。
「友達でも恋人でもないもっと特別な関係」などと高尚で清潔な感じのことを言っているが、主人公のルックスがタイプで前々から好意を持っていたとかそんな感じなんじゃないの?と思ってしまう。
親友親友言って、遺書にもその思いを綴っていたけど、悲しませたくないから病気のことは言わない、主人公との関係のことは話さない、嫉妬深い元カレのことは相談しない…ってそれ本当に親友ですか。
実写版と同様「泣いてもいいですか?」の自分に酔ってる感はぞわっとするし、クラスの人気者とされるヒロインの元カレを、紋切り型な悪者として描写しているのもちょっとどうかと思う。
ヒロイン以外は主人公に対して否定的という図式は、昨今多いパーティから追放される主人公のなろう系ラノベを彷彿とさせる。