81.《ネタバレ》 この映画に対する私のレビューは2つになってしまいます。1つは、本作の物語はあくまでもサイトーがコブに依頼したプロジェクトであるとしたときで、その場合、インセプションという非常に困難なミッションに挑むわりには、いつまでも亡き妻との思い出に引きずられるコブが必要以上に女々しく感じられ、イマイチ共感できません。映画としても、むしろ、その部分はバッサリ削除してしまい、「ミッション・インポシブル」のような不可能なミッションを知恵とアクションで可能にしてしまうサイコ・アクションサスペンスとして徹底的に磨き上げたほうが見応えが出る気がします。▼もう1つは、本作はコブへのセラピーの物語だったと解釈する場合です。2時間半にわたって展開されるドラマは、じつはすべて、妻を失った一人の男を立ち直らせるための壮大な治療だったのであり、「現実」はまったく描かれていなかったと見ると、しつこいほど出まくった妻モルの必然性がにわかに納得できるようになり、アクションサスペンス作品とはまったく違った作品の性質が見えてくる気がします。▼ラストのコマが止まってしまうのか、回り続けるのか、その判定は見る者に委ねるつくりになっているのは、ただ単に、あのシーンが夢か現実かを謎かけただけではなく、この映画そのものをどちらの作品と解釈するか自体を鑑賞者に問うているように私には思えました。そんなふうに、案外、深い奥行きを感じさせはするのですが、前半でのネタフリがまったく活かされずに終わっていたり(たとえば、アリアドネの特訓やチェスの駒など)、夢世界の荒唐無稽で驚異的なビジョンがほとんど予告編に出ていたぐらいしかなかったりなど、大きな欠点が否めない感があります。もしかしたら、途中で脚本が書き換えられたのでは?という気もします。そのため、面白くないということはないのだけれど、突き抜けた面白さとまではいかず、といったところが正直な感想です。7点にしようかとも思いましたが、ちょっと辛めで6点也です。 【delft-Q】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-08-21 00:27:20) (良:2票) |
80.《ネタバレ》 2時間半あっというまでした.久しぶりに映画館行ったけど見てよかった! 途中からは今はどこの階層なのかすっごく考えながら見てました.観終わった後頭使ったなーって感じ.あと,エレベーターの階層でのアーサーがかっこよくて惚れた. どっちが夢かわかんなくなったために奥さんが飛び降りたってのにも納得.最初と終盤がつながってたのにもおお!ってなりました.欲を言えばアリアドネのトーテムが特に何も役立たなかったのが残念だったかも. 最後のトーテムは倒れるん…ですよね? 倒れてほしい! 【CEDF】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-19 20:36:37) (良:1票) |
79.《ネタバレ》 かなり評価が高い一面もあるが、部分的にはどうなんだろうという不安を隠せない作品でした。トータル的には楽しく観ることは出来たが観る側を選ぶ作品かと思われ。結果的には夢オチに変わりはないのですが、お金がかかった分だけ豪華さはあるけど、ディカプリオが今ひとつ乗り気な演技力が見えてない感じが(私には感じられて)所々説明に不安ある物語の詰めの甘さはあるんですよね。夢が2層3層にもあり、時間の経過が違うあたりや、エレベーターのあたりの表現力は見事ではあるし、夢を制作の案は素晴らしいけど、妻の煩悩(?)に嘖んで苦しむコブに感情移入出来なかったのが一番の難点だったかと。私としてはこの作品のあちこちにヒース・レジャーがキャスティングされていたらなぁと恨めしく想像しながら鑑賞してしまったのが一番いけなかった。でも500日のサマーのお兄さんは冷静沈着で格好いいな。 【成田とうこ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-18 22:25:23) |
78.《ネタバレ》 いや、面白かったですよ。ただ、やや説明不足の感は否めず、よくわからない部分がそこかしこにあり。また、せっかく夢の中なのにさほどはちゃめちゃな部分がない。夢の中ならではの無茶がもう少しあればもっと面白かったかな。それでも2時間半の長尺とは思えないほど夢中で観ることができたので、充分に評価できる作品です。こういうオリジナルな映画がもっと出てきてくれることを期待。 【ふじも】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-18 18:50:35) |
77.《ネタバレ》 《改行表示希望》 ディカ様の作品はクイック&デッド (1995年)をビデオで観た以来なので (演技力の問題で観るのを避けてました) 少々不安がありましたが、年月の経過と共にかなり演技が洗練されていて驚きました。 ○ ・ストーリー設定が新しく、いろいろある中でもすべて頭の中での出来事と言う所に 面白さを感じました。 ・思っていたよりアクションでハラハラドキドキでした。 ・複雑なストーリーのため、制約が多くいろいろ説明しなくてはいけないのですが 割と自然なキャスティングの流れで組み込めて違和感無く観れた。 ・メッセージ性が強く、いろいろ考えさせられる ・最後の終わり方が賛否両論あると思うがいろいろ含みを持たせて 「あなたはどう思う?」みたいな感じで終わったのは良いと思った のちに、余韻を感じながらみんなであーだこーだ議論するのも面白い ・ケン・ワタナベの英語が、30歳過ぎて 英語を覚えたビジネスマンの日本人みたい、チョイ下手で良い ・訳が戸田奈津子でなかった × ・やはり設定に無理があるので「イヤイヤイヤ」と思わずと言う所がいくつか・・・ ・もう少しアクションが簡潔に縮められたら、なお良かった ・ストーリーが複雑なのでチョット気を抜くとわからなくなり気が抜けない眠たくなる。 ・また最初の方を観たくなる。 しばらく、映画離れしているのでケン・ワタナベとディカ様以外知っている人がいなかった 純粋に面白かった、もう一度観て納得したい マリオン・コディヤール(モル)のキャスティングと 合図で使用してたエディット・ピアフの曲の使用には何か意味があったのか、 製作者側のユーモアか しかし。ドンパチしてる車の中で寝るかね どうやったら潜在意識を武装化するんだ?部屋中ミリタリーにするとか ひたすらチャック・ノリスの映画を見せるとか 【はぶじ】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-18 04:47:12) |
76.なんという入り組んだ映画だろう。他人の夢に侵入できるという設定が、既に前提に過ぎないというすさまじさ。インセプションというアイディアを人間ドラマと絡ませたC・ノーランの手腕に脱帽。但し、それでもまだアイディアが先にいきすぎて物語が追いつききれてないという印象も否めない。しかし、個人的にはまさにあれしかないという終わり方だった。 【j-hitch】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-08-17 23:17:32) (良:1票) |
75.《ネタバレ》 こ、これは…よくこんな突拍子もない話をハリウッド大作として完成させ、ヒットさせたもんだ。ダークナイト大ヒットがあったからこそ許された大冒険だったことでしょう。 自分的にあら探しをする気になっていないので、これは自分としてはかなり満足した映画ということです。クリストファーノーラン監督のくそが付くほどまじめで硬質な作りは緊迫感を出すのに非常に効果的で、ラストシーンまで緊張感を持続させられました。ラストシーンのコマが回るのを見て狂おしいほど止まれ!止まれ!と思ったのは自分だけではないはずです。 ところで冒頭で突拍子もない話と書きましたが、実はこの映画の基礎を形成している夢の階層構造については実際に何度か見た経験があります。この不思議な体験を映画化してくれたことを喜んでいる人が、自分の他にも世界中におそらく何万人もいると思いますよ。 このアイデアを大作としてではなく中作(?)として、かわりにノーラン節全開で作ったらどれだけワクワクするものができるんだろうと思わず考えてしまいました。とにかく楽しい時間でした。 【HAMEO】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-17 19:35:15) |
74.《ネタバレ》 水飛沫を効果的に使った高速度撮影の用法と複数のクロスカッティングが、時間感覚の設定と巧く絡み、クライマックスのカウントダウンにはそれなりに切迫感がある。 チームメンバーの分散と各階層の分散によって、5つのシチュエーションのクロスカットを何とか強引に纏め上げたのは流石というべきか。それも、ハンス・ジマーの劇伴にかなり負っているが。 反復はクドく、主体が分散しすぎで、親子のドラマ、夫婦のドラマ、メンバー間のドラマと欲張ったもののいずれも冗長かつ中途半端で盛り上がらない。設定には凝る一方、アクションパートは付け足し感覚で、展開にはまるで緻密性を欠く。(夢だからね。) 夢には欠かせない水のイメージは豊富で良い。(波打ち際、土砂降りの雨、水槽、川) 【ユーカラ】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-08-16 23:09:41) |
73.《ネタバレ》 夢をいじくって現実を変える。改めてストーリーを概観するとかなりシンプルなお話なのに、随分と小難しく創ったものです。夢を3階層も降りて行くような複雑さで、自ら首を絞めたような印象。序盤に表現されていた、夢の中らしい映像的面白さは、話の展開に従って少なくなり、特に雪の山荘での銃撃戦はまるで出来の悪い007映画。また、夢の中の心理の投影って、気になる女の子に優しくされるとか意地悪されると云った、願望や不安が言動としてカタチになることが面白いと思うのだが、本作ではディカプリオの奥さんの闇雲な妨害行為でしか表現されないのが勿体ないです。例えばラブコメじゃないけど、設計担当の女学生がディカプリオに惚れて、それが無意識に露見するような世界があっても面白くなったように思うのでした。仮想世界の構築は「マトリックス」などと同じだけど「なんでもアリ」が上手く活かされていないようで、エンターティメントとしてはこの監督の生真面目さが裏目に出てしまった作品だと思います。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-08-16 00:02:41) (良:2票) |
72.《ネタバレ》 人の夢の中に入ってその人をコントロールしてどうこうとか、夢の中からさらにその先の夢に行くとか、発想自体は中学生のオタクレベルなのですよ。しかしそれを、これだけお金をかけて、これだけ仰々しい作りにして、豪華俳優たちを容赦なくああだこうだと走らせる。やっぱり、ノーランという人は変です。これだけやってて、すべてのことは、たかが個人の頭の中のことなのですから。そしてその変さが、たまらなく貴重です。ちなみに、一番凄いのはやはり、車の転落のところで、そこでは数秒間のことを延々としつこく各階層の並列進行を引っ張ったコテコテぶりだと思います。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-15 21:33:19) |
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71.久々に映画にハマりました。寝ても覚めても・・まではないですが、ふとした瞬間にこの映画のことを考えてしまい、もう1度見たいなぁと思います。 内容としては、複雑な設定&現実離れしている部分があるので、好き嫌いが分かれそうです。しかしこんな壮大な脚本考えて、監督までしてしまうノーラン監督は、本当にすごい人だと思います。 【Fay】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-08-15 19:16:21) |
70.《ネタバレ》 昨日、久しぶりに第7階層まで潜ってきた。 あそこは、何やっても後腐れがなくていい。第4なんて包丁持った女が13人くらい待ってっからな。シャレにならんわ。 さて、今みんながいるのは、俺の第3階層のはずだ。 この映画は俺が第5階層で構築したイメージを第2階層でフィルムにエンコードしたものだからな。 こないだ第1でSEやってる俺の兄貴が階層間転送プロトコルを開発したんでね、そいつでMPEG42圧縮したイメージファイルを持ってきたってワケさ。 で第4でノーランに会ってフィルム見せたら、第3なら売れんじゃね?って意気投合してな。 このシネマレビューは、俺が現実世界で作った数少ないもののうちの一つだ。 俺くらいの熟練者になっても、第7くらいまで潜って帰ってくると、今どこにいるのかわからなくなることがある。戻る時に「飛んじまう」ことがあるのはみんなも理解出来るだろう? そういうときには、このシネマレビューに投稿することにしている。これは開発者の俺しか知らないことで、今まで秘密にしていたんだが、、、 実は、「良投票」欄に潜った階層の累計、「笑投票」欄に戻った階層の累計が表示されるようになってるんだ。「笑投票」の方が多い場合は俺が「虚無」に落ちていることを意味している。そういうときは、良投票して助けてくれ。 共同開発者の一人は、最終テストで自分にこっそり良投票したのをすっかり忘れてたもんだから現実に戻っても、「ここは現実じゃない!」なんてな、、、 あれは痛ましい事故だったぜ。 ん?PCのモニタがチラつくな。また第1で兄貴がレンジとドライヤー一緒に使ってやがるぜ。 ったく。 【ジェフゆないてっど】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-15 18:34:54) (笑:8票) |
69.《ネタバレ》 世界観、アイデアは秀逸。夢オチはエンターテイメントでは定番ですがそこに一捻りを加えて深みがある物語でした。設定で楽しめる映画でした。 デカプリオはだいぶ老けたなぁ。 【luminox】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-15 16:15:21) |
68.《ネタバレ》 この映画は世界観にはまれるかどうか、が鍵でしょうか?私は入り込めましたので楽しめました。複雑な設定をしっかりとまとめた脚本のクオリティの高さがすごい。難解なのは夢部分で、本ストーリーは極めてシンプル。現実問題と夢世界のシンクロ具合のバランス加減は絶妙でゾクゾクしました。 「会社をつぶす」手段として「インセプション」を用いたのは多分「犯罪」と法ではっきり認めてられていないからでは?(「盗む」は産業スパイになるかもしれないけど「刷り込み」は?)コブが命を狙われていたのは、被害を与えた会社の報復みたいだし、犯罪歴は妻殺しだったし。 このテの映画の元ネタは大抵『荘子の「胡蝶の夢」』ですね(荘子が昼寝をして蝶になった夢を見る。目覚めて彼は「本当の自分は蝶で人間になった夢を見ているのでは?」と思う) 夢を扱った某漫画で「香り」がキーワードになる話がありました。夢の中では香りは意識しない。もし、薔薇の香りがしたら、眠っている部屋に薔薇があるから。という感じでした(周りの人が異臭に顔をしかめているけど、私は匂わない、という夢を見た事がある。ナイフで刺された痛みで起きた事はあるけど;本当に痛かった;) 希望としては、こういう「五感」の感覚がもう少し欲しかったかな~と思わないでもない。「調合士」という単語が出て来た時、ちょっと期待したから;後、ロバートの防御方法ですが、銃をもった男ではなく、いきなりガラスの壁が出現するとか、ぬけ道が出来る、などでも良かったのでは? あんまりごちゃごちゃすると分かりにくくなるからでしょうが、そこらへんが夢の話なのにちょっと夢に欠けたかな~、なんて(^^;) 最後にコブは蝶になり、人間になった夢を二度と見ないのでしょうか?私としては現実世界に返った、と解釈したいところです。どんなに辛くても現実に生きる価値がある、というテーマを感じたので。何にしてもすごくおもしろかったです。細かいことは気にせず、世界観に浸る映画だと思います。 ハリウッド俳優の中にあって、埋没しない渡辺健氏の存在感はさすがでした。彼に+1点v 【果月】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-08-15 12:56:04) (良:1票) |
★67.ディカプリ以外の人たちはサクサク働いて気持ちがいい。 【はるこり】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-08-15 08:53:32) |
66.《ネタバレ》 非現実(仮想)世界での活動というコンセプトは、そんなに新しいものではないような気がする。マトリックス、攻殻機動隊なんかに慣れてる人は、そんなに難解には思わないだろう。 でも夢という、根拠も理由もなく全てがまかり通る世界で、作者側がルールを創造し、それを丁寧に見る側に説明しながら、洒脱な映像で進めており、久々の佳作。 でも100%理解できたかというと。。。 いくつかの世界があらわれ、並行に進んでいくため、最初から最初まで集中して見ないと置いていかれる。 とにかく練って練られた脚本。CGを使わなかったことで、重力の感覚が伝わってくるアクション。切ないラスト。でも、テレビで映画評論家が、近年まれにみる傑作って、騒ぐ部類のものかは。。。疑問。でも、友人に勧めて、感想を語り合いたいって感じ。あれって、結局なんだったの?ああ、それはね。。。ってな感じで。 渡辺健は、日本人向けのヨイショなのかと疑ってたけど、確実にハリウッド映画で存在感出てきてる。英語の発音も、わざとらしくもなく好感が持てます。すごい。 【のりもちあつあつ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-15 02:36:25) |
65.う~む。映像は素晴らしい、食いつきもまあいい感じ、しかし最近の洋画に多いのだが(特にタイムスリップ物)あれがアリなら何でもアリじゃね?という話の一つに終わったかな。 前半部、生徒の女の子に訓練している所など、映像的にも後の話に大きな期待を抱かせたが上手く生きなかった、細かいルールはあるようだが説得力はイマイチ、あの手を使えるなら無限に使えるだろうし、やはりはっきりした制限がないと物語が1点に向って行かず、落しどころが曖昧になるよなぁ~そして最後の終わり方、あの終わり方はもう結構見飽きてるんだけど・・・もっと面白くなった気がする、食い足りない映画でした。 【カーヴ】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-08-14 15:59:27) |
64.《ネタバレ》 新しい発想ですね。でも結局、誰が上手なのかわからない。自分の理解不足なのか?投げっぱなしなのか?? 【Keicy】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-13 00:11:00) |
63.《ネタバレ》 「ダークナイト」に次ぐクリストファー・ノーラン監督作品、そして魅力的なCMということで期待しすぎた。 「夢に入り込み、夢に階層があり、夢が壊れる」という設定は物凄く良いし、上映開始30分ぐらいは、本当に引き込まれた。 個人的にはこのシンプルな設定だけを最大限に生かして、もっとコンパクトで骨太な作品に仕上げて欲しかった。過剰な言い回し、説明のしすぎで、中盤はかなりダレていたように思う。 ストーリーに着目しても、ダラダラとただただ長い主人公と奥さんのやりとり、仲間たちがなぜあそこまでハイリスクを犯してまでミッションに携わっているのかなど、納得出来ない点が多々見受けられた。盛り上げ方も、大袈裟な音楽で無理矢理盛り上げている感があり(大好きなハンス・ジマーの音楽だから余計に残念)、どうも危機感、切迫感が伝わってこない。 それとこの点は人それぞれで見解が分かれるところだろうが、「夢」というある意味無限に近いフィールドで物語を展開させているはずなのに、妙に制約じみたものが沢山あることに何だか矛盾を感じてしまった。 映像に関しては、今までに無い、本当に凄いものであるだけに、何だかとても残念。 かなり辛口な点数になってしまうが、劇場にいた半分ぐらいの人が中盤熟睡していたということもあり(もしかしたらインセプションされていたのか!?)、今までのノーラン作品で最低評価の3点。 【おーる】さん [映画館(字幕)] 3点(2010-08-12 17:34:26) (良:4票)(笑:3票) |
62.《ネタバレ》 「面白い」という噂を聞きすぎたのかもしれない。「なんだつまらない」というような酷い映画というわけではないが(というより「面白い」部類の映画だと思うが)、ちょっと設定のアラが気になってしまった。【ネタバレ注意→】脚本として禁断の“夢落ち”を逆手に取ったともいえる着想は面白い。「夢を共有する」という仕組みは、あまり理由づけされていなかったが、夢の中は時間が長く感じる、音楽は聞こえる、中耳の感覚を残して“落ちる”ことを認識して目覚めるといった日常の感覚をうまく活かしていると思う。もちろん、時間を長く感じるのは、“感じる”だけであって、実際に高速化されるわけではない。そんなことはわかって脚本を書いているのだろうけれど、それが階層ごとに時間が伸びることになっているのはちょっと可笑しかった。しかし、もっと気になったのは“落ちる”シーンだ。“落ちる”ことが認識できるなら、それは車が落ちて無重力になるところで認識できるはずだ。落ちることは、何かにぶつかるということではない。それなら、叩き起こせばよかったからだ。ホテルで延々何をするんだろうと思っていたら、エレベーターを動かしてぶつけるだけというのは、ちょっとがっかりした。しかも、1階層目から2階層目には、そのような連動があるのに、2階層目から3階層目には、あまり影響を与えていないようだった。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-12 03:01:22) |