26.《ネタバレ》 卓越した推理とコロンボ警部らしい捜査が光る作品。士官養成学校独特の規律とコロンボ警部独特のぼやっとしたたたずまいの対比で、見ているこちらが緊張してしまうような、優れた雰囲気づくり。いつのまにか生徒たちの心をつかんでしまうコロンボ警部の鮮やかな手腕にほれぼれする。 【ほとはら】さん [DVD(吹替)] 8点(2024-09-28 11:14:30) (良:1票) |
25.《ネタバレ》 コロンボと犯人のやり取りや、ちょっとした綻びから犯人が追い詰められていくお馴染みの展開も見事で、ミステリーとして及第点の作品だと思うが、それ以上にこの作品の魅力は、放映当時すでに時代遅れになりつつあった陸軍幼年学校というものにスポットが当てられているところ。時代に取り残されてしまった学校やそれにしがみ付く校長の姿に哀愁を感じた。学生たちの様子や、スパルタな教官など、今見るとなかなか興味深いものがある。 【すらりん】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2022-05-19 19:32:03) |
24.《ネタバレ》 つくづくコロンボは犯人次第だと思いますが、今回の犯人は最低じゃないですか。校長が学生に罪をなすりつけるってありえんでしょ。被害者ヘインズの男女共学にする構想だって、むべなるかなでしょ。ケインズ、経営者なんだし。自分の王国を荒らされなくなくって、殺しをやってしまう。すべてが露見してからも、失った権威にすがりつくように、大義を口にし、学生たちに指示をする。オラ、こんな犯人イヤだよ。冒頭の砲弾に細工をするシーンのみ、息詰まる感じでよかったです。 【なたね】さん [地上波(吹替)] 3点(2019-06-30 05:36:26) (良:1票) |
23.《ネタバレ》 本作、「刑事コロンボ読本」という書籍の中で、名犯人ベスト10の中に入ってた犯人の一作。 軍の養成学校の校長という役どころ。 なるほど、軍人というクールな顔をもつ男でした。 それでもコロンボが事件の核心に迫りつつあることに気づいたとき、 演技がかった弱音をはくとこが泣ける。そして、コロンボはさらに上手で その時、犯人が誰かに気づいていながら、その泣き言に自分も実は~とか演技がかったセリフで応えるとこは シリーズ屈指の見せ場。 【トント】さん [ビデオ(吹替)] 7点(2019-04-22 23:12:16) |
22.《ネタバレ》 陸軍幼年学校という特殊な空間で起きた事件で、校長のキャラが魅力的。 犯人に存在感がある回はコロンボとの対決の構図が締まる。 白いと言えば黒いと答えるような天邪鬼な性格を利用した犯行も戦略的な知性を感じさせる。 リンゴ酒密造の目撃場所と時間の決め手は少しオチとしては弱いように感じたが、それ以外の魅力で補っている。 自白した後も、後悔はしていない、私は何度でもやるだろうと言い切る校長の揺るぎない信念がすごい。 ただ、自分の価値観にそぐわない人間を抹殺したり、生徒でさえも犯人に仕立てようとするあたりには狂気ものぞく。 それも含めて必要悪と肯定していることが、戦時や紛争下での論理につながるものがあるのかも。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-11-16 00:57:57) |
21.《ネタバレ》 今回は完璧に事故にしか見えない殺人をどうやって暴くかというところが面白く、また犯人である幼年士官学校の校長の殺人の動機がいかにもアメリカの厳格な軍人らしい考えに基づいたうえでの犯行で、個人的な理由ではない動機はじゅうぶん理解できるものであるし、この校長のキャラクターもよく描けている。ただ、生徒の一人に濡れ衣を着せようとした行動は校長としてやってはいけないと思うし、ラストで言ったセリフもこれがあるためにふてぶてしく聞こえてしまう。でも理論的に犯人を追いつめていく展開がこの作品の最大のみどころで、結末は犯人の性格を利用してボロを出させるというのが見事で、かなり見ごたえのある作品だったと思う。ランニングシャツ姿のコロンボは「自縛の紐」の青ジャージ姿以上に普通のおっさんに見え、やっぱり思わず笑ってしまった。犯人役のパトリック・マクグハーンはいかにも厳格な軍人の雰囲気をうまく出していてハマリ役だと思う。(この後も何回かこのシリーズに犯人役で出てるみたい。)吹き替えは「水戸黄門」のご隠居役を演じた俳優の中でも善人役の印象が強い佐野浅夫が担当していて、彼の声は物腰柔らかな感じがするのでどうかなと見る前は思っていたが、とくに違和感は感じることなく見ることができた。吹き替えといえばこのシリーズの吹き替え版は過去の吹き替え音源の欠落部分をほかの声優で補ったものが使われていて、今まではさほど気にしていなかったが、今回はその部分がけっこう多く感じられ、さすがにちょっと気になってしまったことも書き加えておこう。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2013-03-10 15:00:17) (良:1票) |
20.コロンボ・シリーズは彼のキャラやアリバイ崩しの過程が面白いばかりでなく、 犯人側のドラマ性や人間性の描き方も魅力の一つで、本作はそれが色濃く出ている作品。 誇り高き元軍人の描写がよく描かれており、ラストは不思議と爽やかな印象を与えてくれる。 演じた役者さんも役柄にぴったり。トリックの妙味やコロンボの仕掛けはないけれど、 ドラマとして良作の一本だった。 【MAHITO】さん [DVD(吹替)] 6点(2012-06-12 04:06:14) |
19.犯人役のパトリック・マッグーハン。 本シリーズの「仮面の男」では得体の知れないヤリ手のCIAの男。本作では軍人を養成する学校の校長である厳格な大佐。「アルカトラズからの脱出」の所長役も印象に残る。 極悪人という風貌ではないですが、威厳とどこか冷たさを感じさせる悪役を演じると実にいい味を出す人です。本作でもそんな彼の持ち味がとてもよく出ています。 本作は警部が大佐を疑うに至る過程、大佐が罪を被せようとした問題児をシロだと思う理由もいちいち筋が通っており、ラムフォード大佐という人物をよく理解した上での解決も見事。 広い学校で度々警部が迷う笑いドコロもしっかりと挿入されているところも嬉しいご配慮。明け方の3時にたたき起こされたランニングシャツ姿の警部の寝起きの表情も笑わせてもらいました。 【とらや】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-05-19 17:50:44) (良:1票) |
18.《ネタバレ》 式典の大砲を撃つのを、被害者に「僕がやる!」と言わせて、見事に殺害した時は、「完璧な犯罪だ。どうやって犯人を捕まえるんだ?」と思いました。コロンボ作品には時々、コロンボが「こういう状況だったんじゃないか」と、証拠もない推理をもとに捜査を進めることがありますが、この作品は、コロンボがわずかな手がかりから、ひとつひとつていねいに捜査し、最後には理詰めで犯人を追い詰めていく、見応えある作品でした。 【ramo】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2011-09-24 00:10:45) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 犯人の理念と自律が巧い具合に入り組んでいて、非常に気持ちのよいラストでした。 【aksweet】さん [DVD(吹替)] 7点(2011-07-19 00:19:12) |
|
16.《ネタバレ》 普通だったら、人殺しの下準備の際に目撃したモノについては「見なかったこと」として決して口にしないのが鉄則だと思うのだが、この犯人の場合、その性格から言って「見なかったこと」に出来なかったのが致命傷になったという次第。ラストシーンで「後悔していると思ってくれるな。何度でもやった」と豪語する犯人は潔さを装っているけど、その実、年端も行かぬ生徒に濡れ衣着せようとしていたんだから、噴飯モノでイケ好かない。宿舎で生徒らと寝食を共にする警部のランニング姿がお茶目。 でも警部、スプリンガーと最初に会話したとき「だって不可能だ」と言った彼にその真意をねちっこく聞かなかったのは、少々疑問に思いましたぞ。 【すねこすり】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2009-11-25 15:30:00) |
15.《ネタバレ》 他の作品には見られないラストの論理的な追い詰め方がこの作品の最大の特徴。まるでパズルを解くかのようだ。もっとも「いや、実は『先々週の』日曜の朝に見たんだ」と強弁したらどうするつもりなのかという疑問は出るが、軍人としてそういう態度は潔しとしないだろう。なおこの殺人の動機は学校がなくなったら自分が職を失うからなどという個人的な動機ではない。「あれは必要だった。必要なら何度でもやるだろう」と言っているのは「アメリカのためにまだまだ有能な軍人を養成することが必要だ」という意味であり、そのための学校をつぶしてはならないというのが動機である。「アメリカを守るため」だから殺人だろうが何だろうが「何度でもする」のであって、それを単に私怨と受け取られては、大佐にとったら不本意だろう。それとラスト以外で一つ印象的な場面は、大佐が珍しく相好を崩して「バラがあってね……」と語るところである。コロンボの追及を交わすためだった可能性はあるが、堅物軍人が心をほんの一瞬だけ開いて見せるその瞬間が印象的だ。本当にコロンボ作品は、人間をよく描いている。 【空耳】さん [DVD(吹替)] 7点(2009-05-13 07:13:05) |
★14.《ネタバレ》 今回のコロンボの策は随分な大博打。 あの状況を仕込んで大佐の口からわざわざ出てくることのないような「以前に見たことある」という発言を引きださなければならない。 まあ、それがクリアされれば大佐の性格上言い逃れはしないとしても・・・。
それに、密造酒情報(吊るしておいた時間の限定)の出し方が唐突ですのでご都合的にうつる。 【カラバ侯爵】さん [DVD(吹替)] 4点(2007-11-23 10:22:27) |
13.《ネタバレ》 この校長には全く同情できない。 本来人間を守るための軍隊、その形成の為の学校なのに・・・ まるで健康好きの方がジョギング好きになって無理にジョギング続けて健康害してしまうような・・・・本末転倒。 ただ、コロンボの大活躍ぶりは大変いい。 大好きな場面は、 疑われた少年はシロだとする理由を「彼は即座にこれを○○布と言いました、だからシロです。」と校長に言っているところです。 これは・・・・裏返せば、 これを○○布と断定するのに渋りましたね。渋ったからあなたは容疑者です。 と言っている(言われている)と感じました。 |
12.校長を全面降伏に追い込んだ、警部の決め手の理詰めの鮮やかさは、シリーズでも屈指で感服させられます。校長の「私は悔いてはいない、あれは必要だった、何度でもやる。」という敗北宣言。一見信念に溢れる人物のようですが、生徒に罪を被せようとした行為は、作戦成功の為には小さな犠牲はつきものだという幹部軍人の考えが垣間見えて不愉快で、恥を知れと言いたいです。警部が生徒に接する様子を見ていますと、校長には欠落している温かみがあり、規律だけでは人は育たないように感じました。 |
11.論理的を最も大切にする厳しい犯人だけに論理的に捕まえた警部に感服。 【taron】さん 8点(2004-11-07 16:29:31) (良:1票) |
10.非常に強い、信念の犯人、犯人とはこうあるべきだと言いたくなる。軍人である彼にとって当然かもしれないが信念>殺人なのである。自分自身を貶める事と成ろうともダメなものはダメ、生徒の前で犯人として明るみになろうとも自分の信念に基づいて行動する。最後まで堂々とした軍人でした。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2004-05-15 23:54:33) |
9.このシリーズの魅力の一つは、犯人の職業や性格を利用したコロンボの追求がたくみであることが挙げられます。今回は、陸軍幼年学校の校長である大佐のいかにも軍人らしい行動と、短気でむきになる性格がポイントです。この人、演技がうまいですね。ほんとの高級軍人みたいで、食堂でのいらいらぶりも、ほんとに捜査の状況が気になっているように見えます。規律が厳しい軍人の学校の中での、コロンボのとぼけぶりが、よけい目立つ作品。まあ、最後はビシッと決めます。いつものように。 【パセリセージ】さん 7点(2004-03-05 00:19:06) (良:1票) |
8.証拠も何もないのに、一体どうやって犯人を自供させるんだ!?しかも、相手は私立ヘインズ陸軍幼年学校の校長にして大佐だぞ!?さすがのコロンボも今回ばかりは無理でないかい? と、不安になりつつ観ていましたが、いやはや全く心配ご無用でした。コロンボはとっくの間に気づいていたんですね。おみそれ致しやした! 【きのすけ】さん 7点(2004-01-27 17:21:48) |
7.陸軍学校の無意味?に厳しい雰囲気が興味深かった。ラストのキレは秀逸。名作の一つだろう。 【クロ】さん 9点(2003-12-21 16:08:57) (良:1票) |