16.《ネタバレ》 どんな作品のごく僅かな登場でも、一瞬で場を引き締め、そして忘れがたい存在感を残す、名優にして名脇役の殿山泰司。その殿山さんを主人公とする伝記映画とは、またとんでもなく難易度の高いテーマに挑んだものだと思いましたが、まったく論外な内容でした。●この異形の名優を演じるには、竹中直人では荷が重すぎましたね。形態模写にすらなっていません。荻野目慶子との演技の息も合っていません。しかも年月の経過も表現されていません。●描写の対象の中心は放蕩な私生活であって、確かに本当にそうだったのかもしれないけど、その中からどうやってあの隠れた名演の数々が生まれてきたのかを描かないと、伝記映画にはならないでしょ。これだったら、ただのその辺の変てこオッサンでしかありませんよ。●セミ・ドキュメント風にしているのも全然成功してないし、なぜか主人公のナレーションが不必要に被さってくるのは、もしかするとエッセイストとしての殿山さんを表現したつもりなのかもしれないけど、それ自体が作中で描かれていないので、何の意味もありません。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2023-05-08 01:01:49) |
15.殿山泰司はよく見る脇役という印象しかなかったが、こうやって生涯を辿る作品を見ると、生き様としてはいろいろと考えさせられるものがあるというか、「幸せとはなんなのか?」ということにまで思いは至る。実際にはもっといろんなことがあったんだろうが。 |
14.今ではほどんど絶滅危惧種であろう無頼派役者の生きざまを、淡々と追った作品。特に起伏があるわけではなく、半分ドキュメンタリーとして見たほうがいいですね。 殿山泰司という役者は、けっこう幸せな人生だったんじゃないかなと思います。主役はほとんどないけれど、食いっぱぐれてアルバイトや転職をすることもなく、生涯役者で通したわけで。それに2人の奥さんと2人の血縁のない子どもがいて、この作品で見る限りは大して修羅場もなく愛され続けたようだし。ついでに言えば安アパートながらも赤坂のど真ん中に住めるなんて、今では考えられません。 他の方も指摘していますが、やはり荻野目慶子がいい感じ。いささか冗長な作品ながら最後まで見続けられたのは、竹中直人より荻野目慶子を見届けたかったから。それにしても、必要以上に〝露出〟が多かった。下世話な見方をすると、新藤監督の深作欣二に対するルサンチマンが込められていのかなという気がしないでもありません。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-05-06 02:25:35) |
13.《ネタバレ》 一度、劇中で見たら、忘れられない風貌の俳優、殿山泰司。 彼の愛すべき私生活を、殿山が怖い人だと言っていた監督、新藤兼人監督自身の 手により映画化。作品も竹中の好演が効いて、愛すべき一本になっている。 荻野目慶子は映画と結婚したような女優。 その体当たりの演技は、もうこれが映画の中と思えないくらいの肉迫ぶり。 素敵です。 何度も言うが、とても愛すべき映画だ。 やはり映画は、役者の魅力が隠し味のように効いてくるものだと再認識させられた。 竹中の魅力が、いつしか殿山の魅力と重なり、乗り移ったのではないかと思わせられる。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2019-07-04 00:48:02) |
12.俳優殿山泰司の伝記映画だが、知っている世代には興味深いかもしれないけど、知らないと面白くも何ともない。 実際に出演していた映画のモノクロ映像やエピソードがしばしば挿入されるが、縁のない映画なのでついていけない。 全然知らない興味もない人のアルバムを身内ウケで延々見せられたのと同じような感覚。 竹中直人の演技も、よく知らない人物のモノマネなのでピンと来ないし、作りすぎてわざとらしく鼻につく。 そんなモノマネを2時間も続けられると胸焼けする。 【飛鳥】さん [ビデオ(邦画)] 2点(2013-07-16 21:22:55) |
11.ちんこちんこぱ!でかなり笑いました。ここ近年乙羽信子さんの映画をよく見てたので非常に楽しく観れました。 【ケンジ】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-04-10 21:10:38) |
10.故人となった乙羽信子が出るのが評判になってたが、証言者としてちょっとだけ出てくるのかと思ってたら、ナレーターで出っぱなしだった。しかも殿山泰司役の竹中直人と切り返しで会話調になったりするのには驚いた。生きてるうちにシナリオを完璧に作って撮影しといたんだな。プレハブに住み込み共同作業で映画を作っていた独立プロシステムの記録として、貴重な作品となるだろう。晩年、ポルノなどに出て嫌気がさし演技賞のトロフィーを投げる、なんて場面があって、こっちが思っているアナーキーな殿山泰司のイメージと違ったが、そういう面もあったのかなあ。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2008-08-23 12:13:33) |
★9.ダメ人間の生き様をダラダラ見せる伝記ものの典型的駄作。 【カラバ侯爵】さん [ビデオ(邦画)] 1点(2007-11-06 21:18:37) |
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8.みなさんが書いているように「荻野目慶子は上手い」です。 最初は「おいおい、17って設定は・・・」って思ったのですが 見ていると違和感がそんなに無くって・・・。女優だなぁ~。 でも竹中直人がちょっと見つづけていると鼻についてくる。 荻野目慶子と絡んでいる時は大丈夫なんだけど後半はちょっとしんどい。 モノマネも最初は良いけど最後まであれで通すとちょっとクドイ。 【あずき】さん [DVD(字幕)] 5点(2005-05-07 15:10:48) |
7.つまらなかった。やはり映画としてみるには、その時代、人物、世相全てに思い入れのない世代の自分にとっては、最後まで観るのがつらかったな。荻野目慶子は本当にうまい!これぞ女優という艶技です。竹中はちょっと作りすぎですね。普通に演じて欲しかったなというのが私の印象です。 【たかちゃん】さん 3点(2004-04-30 13:12:04) |
6.あ~良かった。印象に残るシーンがいっぱいあったし、荻野目慶子の演技力に脱帽!って感じです。竹中直人は物マネ&演技のW攻撃で観てるこっちが、いっぱいいっぱいになっちゃいました。ちょっと無理があったのかも?足の裏にキスするシーンが好き。 【ぽんこ】さん 6点(2003-04-21 10:07:56) |
5.「生きたい」を見て、新藤映画にはまりつつあります。竹中さんは良い味を出されてるんですが、どうも先入観からか、物まね風な感じで安っぽい印象も受けました。まぁ、それだけ泰ちゃんに似てるって事なんでしょうが。荻野目慶子さんの大胆な演技には惹かれるものがあります。彼女は、あぁいった役にハマってますね。実際に泰ちゃんが出演されていた、時折出てくるモノクロ映画。味わい深いです。最近の映画よりエロチズムを感じるには何故なんでしょうか?吉田ひでこさんにもっと登場して欲しかったなぁ。全体には見ごたえのある映画だったと思います。 【みぃ】さん 8点(2002-10-14 14:28:55) |
4.構造的にも面白いし、竹中直人演じる「殿山泰司」というキャラもかなり面白い。ただ、劇中では何十年という時間が経過しているはずなのに、それが上手く描かれていなかったような気がする。例えば住む家が変わるとか、電話やテレビが新しい物に変わるとかすれば、簡単に解決すると思うんだけど。子供の成長が唯一時の流れを示す指針になっていたけど、ちょっとわかりづらかった。 【スペシャルラブ】さん 7点(2002-09-18 02:42:00) |
3.竹中直人って見た感じあんま好きじゃなかったのでけっこうきつかったです。そこがねらいかもしれないけど、どう見ても60・70には頑張ってはいたけど見えないです。個人的にいろいろおもしろくなかった。。。 【バカ王子】さん 2点(2002-02-02 13:56:43) |
2.泣けました。竹中&荻野目の息が見事にばっちり。挿入される過去の出演フィルムもうまく生かされていて、「泰ちゃん」(および乙羽さん)への監督の愛をひしひしと感じさせられました。 【リコシェ号】さん 8点(2001-12-02 04:02:47) |
1.“泰チャン”の独特の言い回しは普段の生活でもほとんど変わらないということを、竹中直人がその風体やしぐさをもややデフォルメしながら、そのひととなりを気負う事もなく実に爽やかに演じてみせてくれる。それにしても荻野目ちゃんの相変わらぬ大胆な演技にはまたまた驚かされるし、乙羽信子の天国からの特別出演はさらにビックリだ! 【ドラえもん】さん 8点(2001-05-26 23:50:26) |