6.日本人にとって「外人」は、黒船以来、さらにはマッカーサー以後、まずアメリカの白人によって代表されるんだけど、本作には出てこない。台湾、中国、フィリピン、パキスタン、バングラデシュとアジア人ばかり。しかも彼らに個性を勝手に付けないで、「日本人の目を通して見たアジア人一般」であり続けているところがこの作品の面白さ。まずタテマエとして「アジアは一つ」「隣人と仲良くしなければならない」「日本で苦労している外国の方たちの立場に立って」といった無垢な弱者としてのアジア人像ってのがある。それと同時に(欧米文化はどんどん入ってくるのに)いまだに未知の闇というアジアに対する不気味感もある。どちらも個性を持てない。それを反映した映画世界は、ホラーに近づいていく。住人たちに追い詰められて「日本人は白人なんだ」って言っちゃうとこ、せりふの上からだけ見ればテーマを整理しすぎたと思うが、ちょっとためらって言うし、言って、あれ? 変だな? というニュアンスがあったし、あそこらへん、正直に1991年の日本人だった気がする。クレーンでゆっくり浮遊しながらアパートを見る視点。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-08-29 09:39:03) |
★5.世界観の説明に終始するような内容。 今敏の手による漫画版(絶版)では、彼の画力の匠が拝めます。 【カラバ侯爵】さん [ビデオ(邦画)] 0点(2007-11-18 20:14:40) |
4.アニメ作家も一度は実写にチャレンジしたくなるのか、大友克洋実写初監督作は、社会の底辺で生きる不法滞在者の吹き溜まりを舞台にした、初期の大友マンガ風設定のホラー・コメディ。設定的にはもう少し弾けた展開も期待できたと思うんですけど、映画としては非常に無難な仕上がり。これはボロアパートの住人たち各々のキャラクターの描き分けが出来ていない所為だと思う。それぞれのキャラをもっと際立たせるだけで、ずっと面白い映画になった筈。それにしても、時代背景がモロにバブル期なので、映画の見た目の印象は凄く古臭い感じになっちゃいましたネ、4点献上。 【sayzin】さん 4点(2004-09-21 00:08:17) |
3.これが商業用では実写映画初監督となる大友克洋作品。期待して10年前にわざわざレンタルして観た記憶有り。その雰囲気なり独特の世界観は良かったし、ボロアパートを舞台にアジア人VSヤクザの立ち退きだけでここまで持ってくるのは悪くなかったが、最後がちょっとイマイチ…。大友先生に、マンガ以上のモノを求めるのはヤボと言うものなのでしょうか…。 【_】さん 5点(2003-09-21 18:28:57) |
2.壮大なSFものとは別の、初期の大友克弘が描いていた奇妙な味のファンタジーとして、これはこれで見事に大友ワールドですねえ。しかも、実写映画をかくも達者にこなして、自己のヴィジョンを実現した彼の才能とセンスに感心。アニメもいいけど、またぜひ劇映画にチャレンジしていただきたい…そう思わせる出来映えです。笑えて、ヘンテコで、オチまでしっかり! 【やましんの巻】さん 7点(2003-09-16 16:53:22) |
1.うーむ、大友ファンの私も、これはちょっと失笑、、、。やっぱアニメの監督なのかなぁと思ってしまう、、、、。まぁ見れた事は見れたけどね。主役の人がサブに似てると思ったら、本人だった、、、。 【あろえりーな】さん 5点(2003-05-30 23:38:00) |