6.《ネタバレ》 難病の娘を持つ刑事、相手は難病患者を安楽死させる医者。もうこの時点でだいたいラストの展開が予想できてしまって、そしてその予想はほぼ当たっていた(笑)
まず個人的な思いから書かせていただきますと、安楽死は作って欲しい制度だと思っています。もし自分が足腰も全く立たない寝たきり老人になったらと想像すると、誰かに迷惑をかける前に死にたいと思うし、もちろん命を一つ奪うからにはそれなりの制約や代価が生じるでしょうが、制度上成人として自分のことは自分でやるという年齢になればそういう選択肢も持てるべきではないかと思っています。成人って言ってもまだ18歳じゃんとか言うならじゃあ成人年齢引き下げるなよって言い返しますが。なんだか安楽死を否定というか安楽死=悪いことみたいなイメージで描かれていることが不信感でした。
本作は刑事ドラマなので、必然的に刑事vs犯罪者の構図になります。この場合はvs安楽死専門の医師ドクターデス、ということに。やはり捕まえる刑事目線なので、ドクターデスは完全に悪役に。ドクターデスに「痛みを感じず死んでいく人は美しい」とか言わせなければまだ良かったのですが、あんなこと言わせたおかげでドクターは完全にただの快楽殺人者になってしまった。全く同じストーリーだとしても、つける音楽や誰の視点か、人物の描き方次第だろうって感じですね。確かに現時点では安楽死は日本では認められてませんが、安楽死反対側からの一方的な批判的描写はちょっと受け入れ難かったですね。どうせ反対なら、もっとフェアな視点で描いて欲しかった。安楽死というテーマで面白おかしく刑事ドラマに仕立てた感が不快でした。個人的な意見ですが。
娯楽的刑事ドラマなんですが、テーマの扱いが雑過ぎて娯楽にならなかった作品でした。