12.《ネタバレ》 いやあ~確かにここで皆さんがおっしゃる
通り、主人公一家が武装して暴徒化した民衆から徒手空拳で
ひたすら逃げるだけのプロットなのですが、次から次へと絶望
的状況が続き、まさに息つく暇なく最後まで見てしまったと
いう感じでした。普通なら鬱陶しい途中のCMになんか救われた
ような気分になってしましました。
現実にアルジェリアのプラント施設やダッカのレストランで
日本人がテロにあった現実を知るだけに、決して絵空事では
なく世界のどこでも起こりうる話で、並みのホラー映画より
もよっぽど恐ろしい映画でした。あの家族はあの後普通の生
活に戻ることができるのでしょうか。
映画の中でピアス・ブロスナンが触れていましたが、災難に
あったアメリカ人家族には同情してしまいますが、しかし先
の大戦で超大国となったアメリカが世界各地で自国の利益と
自国企業の利権を守るために行ってきた数々の蛮行を考えると、
民衆=悪、と単純化できないところもあると感じました。
それにしても米国の映画やドラマは現実の地名などを平気で
使うのだが、最初の飛行機の行き先を示す地図や文字、逃げ
込む先がベトナムであることなどから、具体的国名は言わな
いものの舞台はカンボジアであることが明らか。その方が観
る側にとってはリアリティがあってよいのですが、果たして
クレームとか出なかったのでしょうか。
それとも何でもかんでも架空の名称でしか表さない日本の制
作側が気にしすぎなのでしょうか。