19.《ネタバレ》 ゆったりと流れる時間の中で、時折り挿入される昔の様子を通し、時代の移り変わりを感じ、遠い過去に思いを馳せる。 そんな魅力を感じるであろう内容だけど、どうかなあ…なんか感動や感慨というより、侘びしさや寂しそうといった感想が先にくる。 お手伝いさんを雇い、田舎のお屋敷での暮らしだから一般的には優雅な老後ということになるんだろうけど、なんだか寂しいんだよな。 画家という仕事の静か過ぎる環境のせいかもしれない。 これならいっそのこと、パリで息子夫婦にガミガミ言われながら一緒に賑やかに暮らした方がいいんじゃないかな。 個人的にはそう感じた次第。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2024-01-02 13:27:15) |
18.《ネタバレ》 いつもの日曜日。定期的に来てくれる息子夫婦と、孫たち。娘イレーヌはめったに来ない。まず来ない。だけど、この日は違った。昼下がり、みんながうたた寝をしている。そこに現われたのがイレーヌ。イレーヌに起こされるおじいさん。久しぶりに会う娘。そして、娘に会ったことで、おじいさんは自分が年老いたことを急速に意識し始める。よく顔を見せてくれる息子夫婦たちは、おじいさんと共に時間を経過しているから、訪ねて来ても強く意識することはない。だけどイレーヌは違う。おじいさんに、何度も若かりし頃の自分たち家族がフラッシュバックしてくる。印象的なのが、はじめは肩車をしたり、コガネムシを焼いたりしている孫たちにずっとかまっていたおじいさんが、突然孫たちに興味をなくす。そしておじいさんの興味は息子と、特に娘イレーヌへ。 そして、みんなを見送ったあと、おじいさんは一人になって、ようやく前へと進みだす。きっとその胸にはせつなさを秘めて。 良い映画です。ストーリーは無いのに、意味はある。そんな映画です。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-11-06 04:01:00) |
17.人々の日常が淡々と、穏やかな映像美のなか交錯してゆく。フランスの片田舎のあふれんばかりの陽光と木々の緑。しっとりした邸宅。わんぱくな男の子と金髪縦ロールの女の子。挿入される音楽はなし。時折蜂の羽音がぷん、と耳をつく。うらうらと暖かい陽射しのなかでなんと心地よい音だろう。懐かしくて美しくてみんなの午睡にいっしょに引き込まれそうな心地よい退屈。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-09-01 00:15:33) |
16.くつろげる作品です。しっかり観るにはちょっと物足りないですが…。 【色鉛筆】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2008-03-13 06:52:54) |
★15.まあ雰囲気はいいと思いますが、ストーリーがないと言ってもいいような内容で、ストーリー重視の私には???な映画でした。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-03-05 01:08:33) |
14.印象派の映画みたいで、映像は綺麗です。でも、それだけって感じがします。なんか、物足りないなぁ・・・。 【瑞鶴】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-03-17 16:11:36) |
13.どのシーンを切り取っても絵のように美しい、というか印象派の絵をそのまま映画にしたような感じです。 静かで穏やかで優しくて、見ると癒されるといったような気もします。 息子一家や娘と賑やかに過ごしたあと、老画家が一人自分の手を見つめながら同時に老いを見つめるあたりは切なくて涙が出てしまいます。この老画家のかもし出す雰囲気がまた素晴らしく、言葉ではなく映像が雄弁に語るというのがよ~く分かりました。味わい深い 作品です。 【キリコ】さん 8点(2004-10-19 20:30:16) (良:1票) |
12.《ネタバレ》 あの老人の心象をいちいち語るナレーションですが・・・どう考えても不要だなあ~。まあ、いいか。さてこの映画は楽しいんです。ある日曜日、田舎の老画家の屋敷で起伏の少ない話が進むだけなのですが楽しいんです。画、音、流れるようなカメラワーク、すごく広がりがあって翼が生えたような気分になります。室内シーンでは外で遊ぶ子供の声がかすかに聞こえたり、窓の多さが採光に冨む光あふれる室内を生み出し、外界と一体化しているようです。老画家は、老いを直視できず、若き日の自分という幻に生きています。ですので孫の存在を受け入れられないのか、全く孫に興味を示さず、女の子が木に登って降りれなくなり大騒ぎの時にも、お茶でも用意させようと暢気にかまえていますし、その女の子の書いた絵も全く見ようとしません。見えているのは、息子であり、そして独身の娘なのです。息子と色褪せた長椅子について語るシーン、庭にいる若き日の妻と自分が登場し家の中の子供たちを呼ぶシーン、など過去に執着する姿を描き、娘とダンスを踊った後、娘と息子夫婦が帰ってからのラストがこの映画の見せ場。駅からの帰り道、アトリエ、ようやく時の経過を受け入れる老人の姿が台詞なしに見事に表現されています。あの縄跳びをする少女二人の後ろ跳びは、きっとそれを初めて見たのでしょう。アトリエのシーンはもう過去への訣別そのものですね。それでは私もそろそろ今日という日に訣別しまして、真っ白なキャンバスで明日を迎えるとしますか。おやすみなさい。 【彦馬】さん 9点(2004-10-07 23:46:25) (良:3票) |
11.物語が私の内面を動かす閾値に達しませんでした。というか、全編通じてなにも起こらないのですから当然と言えば当然ですが。絵画を観たいのなら絵画を観ればいいのでは? なんで映画にそんなものを求めなくてはいけないのでしょう。苦痛で苦痛で胸が張り裂けそうな90分が過ぎ去り、ほっと一息。ふぅ。 【K】さん 0点(2004-09-13 23:42:48) |
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10.美しくやんわりとやるせない話・・・息子夫婦にシンパシー持たせるところ、狙いなのかなぁ。そうじゃなかったら辛いし悲しいなぁ・・・。 【ジマイマ】さん 7点(2004-06-02 14:08:13) |
9.本当に印象派のような画面が緩やかに続きます。印象派好きの日本人にはこたえられない逸品でしょう。光と闇のコントラストから光景の美しさを描写するならありがちですが、この作品では微妙な光の強弱のみで、風景と心情を描き出していきます。エスプリを効かすだけが能ではないということを知らしめるフランス映画の傑作。この前見たのはかなり前だったような。だいぶくだびれだしたいまの私には、あの光の美しさで洗われたいという気持ちでいっぱいです。 【バッテリ】さん 9点(2004-02-09 19:18:41) |
【アクア】さん 9点(2003-12-22 22:57:37) |
7.魔法のように美しいカメラワークと老いた父親の寂しさが胸にこたえる。 【mimi】さん 8点(2003-11-08 21:41:25) |
6.フォーレの音楽と絵画のような映像。年を取った親と、とうに大人になったはずの兄弟の確執。すべてがきっちりとはまっていて、見終わった後に美味しい紅茶を飲んだような、その紅茶に苦い隠し味が効いていて、そのせいでなおさらに気になるような、あとで沁みてくる映画でした。 【omut】さん [映画館(字幕)] 9点(2003-06-17 02:54:42) |
5.今は亡き淀川先生が絶賛されていましたっけ。私もベスト1とは言わないまでも好きな作品です。特別重大事件がおきるワケでもなく、ただ淡々と流れていく老紳士の田舎での暮らしぶりが眠りに落ちていく時のように心地良かったです。年とって観たらまた違った味わいがあるのでしょうね。 【コウ】さん 8点(2003-03-16 02:33:43) |
4.このシーンはルノワール、このシーンはドガ、このシーンはモネ・・・一つ一つの場面が印象派の絵画のように美しい。そしてフォーレ晩年の室内楽が、映画の主題を浮き彫りにする。完璧な作品。 【アチオ】さん 10点(2002-05-18 22:31:48) |
3.田舎の家の風景が素晴らしい。しっとりとしたやさしさが伝わってくる作品だ。 【Tomo】さん 8点(2002-02-24 19:10:09) |
2.光の当たり方がいいです。2人の少女が不思議で忘れられない。 【mayu】さん 9点(2001-06-09 19:34:11) |
1.パリ郊外。樹木の葉が黄色く色づくある日曜日。年とった画家が住む邸宅の内外の佇まい。そこへ実直な息子夫婦が孫を連れてやってくる・・・。物静かな佇まいの中にしみじみと語られる、さりげない会話に人生が滲み出る。このフランス映画独自の世界は何ものにも代えがたい貴重なもの。そしてワンカット・ワンカットが老画家の印象派絵画そのものの美しさ。 【ドラえもん】さん 8点(2000-11-26 21:58:25) |