★1. ナレーションに語らせる、つまりこれ弁士付き映画として徹底された世界。ま、ポルトガルに弁士付き無声映画はなかっただろうが。そこで登場人物すべてが何者かによって見透かされている感じになる。真正面から捉えるが、実体のない影のような人々。音楽も徹底して流す。一楽章まるまるとか。徹底すると言えば、みながエマに惹かれていくってのも徹底していて、下男や執事さえも。なんか『テオレマ』をちょっと思った。ヒロインの持っている軽蔑、男社会へ対してなのか、もっと広く現実すべてに対してなのか。ただそれを深い謎として展開するには、彼女若すぎた。表情も一本調子で、長い作品を持たせるには弱かったと思う。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-07-25 09:46:47) |