46.「マカロニ・ウエスタンに宗教的アングラ要素、精神世界を混ぜ合わせたら珍妙な映画になりました」。それに尽きる。混沌の時代が作り出した魑魅魍魎な空気は、現代の倫理観では絶対に作れない。確かに変わり者のジョン・レノンやヒッピーが好みそう。自分にとって都合の悪い"もぐら"に蓋をして、モノの大量消費こそ一般人の社会常識だと擦り込ませる資本主義にキックを入れた作品なのだから。 |
【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2017-08-29 23:12:28) |
44.自分には×。 ゴダールとかツィゴイネルワイゼンが好きな方は良いかと。 日陰に集まるウサギがかわいかった。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 2点(2016-08-11 22:53:34) |
43.《ネタバレ》 普通の西部劇だと思って見始めたので面食らった。冒頭から素っ裸の少年を連れた奇妙な展開。難解な不条理劇を見たときと同じ印象。カルトチックで、全編に宗教的なメタファーに満ちている。 ホドロフスキー監督の悪趣味ともとれるような非現実な世界。独特の世界観は感じるが、最も苦手なタイプ。寺山修司の世界に共通するものを感じて、ちょっと調べてみると案の定。寺山修司が本作を絶賛していた。やっぱり自分にはまったく受け付けないタイプ。アングラ志向のバイブルのような作品。 よくわからないピカソの絵を2時間ずっと見せられるような苦痛。アメリカ社会への批判をこういうメタファーで表現されても、だから何?って印象。カルト映画ならパゾリーニのように悪趣味に徹しているならまだしも、変に芸術ぶっているようで鼻につく。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 1点(2016-01-12 17:47:04) |
42.《ネタバレ》 監督がやりたいことを正直に作った感覚は気持ちいい。ムダに長いなと感じた尺もバラバラだった話もサイケな演出も最後になると全て集約されてストンと納得できた。諸行無常の響き。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-08-11 09:07:56) |
41.《ネタバレ》 ホドロフスキーといえば、バンドデシネのメビウスの原作者。だから映画冒頭は、画面をメビウスのマンガの絵に置き換えて、観ていた。でも話が案外、面白い。そして、その世界が最後まで、どんでん返しとか、宇宙人とか、アクション・CGとか一切そんなのに頼ることなく、だれずに展開する。ホドロフスキーの世界観は、一流の芸術家のそれだ。世界は広い。人間の芸術は凄い。ホドロフスキーが新作を発表するという。我々は、彼とリアルタイムに接することができて、後の世代に羨ましがられるかもしれない。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2014-07-28 21:45:22) |
40.監督自身が「娯楽を意識して作っていない」と言っている通り、個人の感性に合うかどうかのレベルの作品なので、点数をつけるのはとても難しいです。私はつまらないと感じたし、中盤辺りから映画に対する関心も失われてひどく退屈したものの、その一方で、物語にも映像表現にもめちゃくちゃにエッジが立っていて、「つまらない」で切って捨てていい作品ではないとも感じました。なので、中間の点数をつけときます。。。 本作がカルト映画として40年を超える寿命を得ているのは、作品の質だけでなく、容易に鑑賞することができないという稀少性にもあったのではないかと思います(プロデューサーと監督との間の確執によって、リリース困難な状態が数十年も続いた)。仮に、本作が容易に鑑賞可能な状況にあった場合に、ここまで熱狂的に支持されたかどうかは疑問です。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(字幕)] 5点(2014-06-05 00:04:58) |
39.《ネタバレ》 独特の世界観やテンポがなかなか面白い。 ストーリー的には別に面白くもないので、そのあたりを楽しめる人向けな感はある。 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-03-30 00:57:59) |
38.《ネタバレ》 独特の乾いた世界観やシュールな映像、展開、フリークスと色々と見所はあるが、私はエルトポのキャラクターに焦点が合った。 腕利きのガンマンでそれなりの正義感を持ち合わせていたのにもかかわらず女にそそのかされて子供を捨てて、4人の最強ガンマンに挑戦し卑怯な手段で勝つという強いのか弱いのかわからない点が人間臭い。 他の登場人物のキャラがぶっ飛んでる分エルトポに変に感情移入してしまった。 改心してフリークス達の神様を気取って見ても、自分の善意のためにとんでもない結末を迎えてしまう。 宗教映画的な雰囲気に満ちてはいるが、本質的にはその対極にあるヒューマン映画なんだと思う。 不思議なことは起こっても、宗教的な救いや奇跡が一個もないしね。 小人の女や捨てた息子の関係とか気になることはたくさんあるがとても書ききれない。 不快感の高い映像が多々あるがテンポはいいので見やすい。。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-29 06:38:20) |
37.ガチで変態な人たちばっかりが登場するため誰にも感情移入できません。 主人公でさえも表情や感情表現を抑えている上に、わりと鬼畜です。 エログロ描写が苦手な方、または映画をあまり見ない方にはとてもお勧めできません。 しかし40年前の映画とは思えないほど画は美しく、独特の映像と音楽のリズムには引き込まれるものがあります。 個人的には後半のエピソードが少々散漫で退屈だったのが残念でしたが、独特なシュールな世界観を体験したい方にはいい映画かもしれません。 身体障害の方や、ウサギの死体には本物を使っているそうです。 いまじゃできない表現だろうな・・・まさにカルトな作品でした。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-11-09 20:02:42) |
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36.採点は困る。全然面白くねーし二度と観たくねーよと思う一方で、なんて素敵な世界を描くことができるんだろうと感動する。だからこそ40周年版をもう一度観てしまったのです。10年に一回くらい観たいかな。 【Balrog】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-11-06 18:03:23) |
35.《ネタバレ》 前半はほとんど武者修行の道場破りといったオモムキ。ここらへん60年代が匂い立つ。精神性への憧れがあって、それがファッション的というか皮相的な感じが実にもって60年代末。物質主義に対する反発、というより、物質主義に対する反発を表現したかった時代・反発するとカッコよかった時代。このあと地下のフリークスと組むわけ、というか神になるのかな。ま、この話全体がある種の創世記神話で、ここから歴史を始めたい、なんて意志が感じられる。小人女と組んで大道芸。ここらへんはちょっと哀切。成人した息子が殺しに現われる(だと思うんだけど違うのかな)。解放のための穴をあけ、しかし彼らは街の人々に殺され、男は復讐して焼身自殺を遂げる、ここらへんの展開にはノセられました。いかにも頽廃を演じようとしてるんだけど、なにせ画面が乾いてるもんだから陰湿感がない。でもだからかえっていいのかな。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-06-10 11:59:27) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 オープニングを見て「しまった・・・」と思う人も多いでしょうが、そのあとも日本人の感覚を逆撫でするような映像が延々と続きます。外国の田舎町をたった一人でさまようときに感じる生理的寂寥感を、映画の画面を見るだけで体験できる希有な作品です。中でも大佐の最後の場面はあまりにも切なく、そして美しく、胸が押しつぶされるような感動に襲われます。映画史上永遠に語り継がれる傑作です。 【きのう来た人】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-13 06:34:10) |
33.芸術か悪趣味か、賛否両論でしょう。見る人の好みで評価が左右されるタイプ。でも私にとっては悪趣味。二度と見たくない作品です。すまん。 【いさいさ】さん [ビデオ(字幕)] 1点(2008-06-10 21:56:19) |
★32.《ネタバレ》 このような異様な凄みのある作品はなかなか無いと思います。 神がかり的な映画だと思います。 物凄い異様さと迫力で迫ってきます。ヤバいです。 それから宗教的で瞑想的で、荘厳で神秘的な感じがします。 いろいろな教えと芸術があります。 しかし、とてもおぞましい人間の残酷な歴史や、人間という生き物の醜さを、縮図のような形で見たような気がしました。 それは日常的に隠れているものや隠されているものだと思います。 そういったものを見るとちょっと心が滅入ったりしますが、 血が騒いだり、なぜか心が落ち着いたりもします。 前半の寓意のようなところがとても面白くて好きです。 「音」がとてもヤバいです。 腐敗臭がしそうです。笛の音色はとても神秘的で美しいです。 聖書を読んでから見たらもっと面白いのでしょうけれど、自分にはそんな知識はありません。字を読むのは苦手です(長文コンプレックスはたぶんその為です)。 磔刑になるかのようなあの木の橋の上の場面では、ちょっと怖いです。 足元が凄く怖いですよ。命がけですよね? 大佐の最後が少しだけ可哀想でしたね。 この作品には「死」というものが色濃くあります。 そういうところがとてもいいです。 においが伝わってくるかのようです。 後半は、 姿の醜さと心の醜さを比較しているみたいです。 そして幸せとはなんなのでしょう? 何が救いなのでしょう? 村の地獄風景は、パゾリーニ監督の「ソドムの市」と比較した場合、どちらが上でしょう? どちらも本物の地獄に近い光景だと思ったので比較してみました。 銃撃アクション場面で、なぜか「逆ゾンビ映画」という謎の単語が浮かびました。 ひそかにRPGゲーム化を望んでいます。
しかしこの作品を超えるカルト映画には、未だに出会えていないと思います。 カルト映画というか、この映画がカルト教みたいです。 久々に見たら震えてしまいました。 (※このような映画のためにも、“カルト”といったジャンルが必要だと提案したいです!) 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-12-04 01:50:25) |
【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2007-10-04 11:21:23) |
【将】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-08-03 17:19:33) |
29.オープニングはかっちょいー。だからテンション急上昇。前半の伝説の四人のガンマンも個性がドギツくて、これまたかっちょいー。でも、後半は徐々にしんどくなってきて鑑賞後はグッタリでした。特におばちゃん達の戯れは観てるのがちょっとキツイ。なんか気力が最後までもたへんねん。展開は楽しいんやけどな~。前半7点、後半3点、間をとって5点にしときます。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-02-10 14:22:33) |
28.なんとコメントしていいやら困りますけれど、最初に日傘を差して馬に乗って砂漠に現れるシーンは美しかったです。砂漠で繰り広げられる前半部は変なガンマンが次々登場し楽しめたが、後半は退屈でした。 【サイレン】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-15 15:16:47) |
27.菊池寛の「恩讐の彼方に」には嘘がある。「敵討ち」は作り話である。また禅海が一人で青の洞門を掘ったというのも嘘で、実際には石工に掘らせている。しかも完成後には「通行料」まで取っている。「太陽の光を目指して穴を掘るモグラ」は女に唆かされ4人の砂漠のマスターを倒した後、初めて「その無意味さ」に気がつく。またフリークスを全滅させて初めて「自分の愚かさ」に気がつく。全ての災いをもたらしたのが自分自身であることに。つまり太陽を見て初めて・・である。エル・トポは「失明するモグラ」であり、禅海は「サングラスをかけたモグラ」である。あれから夏の晴れた日に(日焼け防止の為に)黒い雨傘を差したおねいちゃんを見るたびに、「全裸で差してくれないかな?」と思うようになった。 【デヘデヘ】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-06-17 11:56:18) |