1.《ネタバレ》 一人娘が殺されたらしい。その後、被害者の父親と加害者の母親が逃避先の北海道で出会いそこで何かが生まれる、といった内容。ただ生きているだけの規則的な日常を繰り返し見せ、その規則的なリズムが狂ってゆく様を見せてゆくことでその心情を露呈させる。セリフを排除し、ひたすら画面だけで語る手法が絶賛され見事ロカルノで金豹賞(グランプリ)を獲得。なのだが、たしかに画面だけで語っているのは認めるがそこに想像力を働かせる余地を残していない。画面があまりにもわかりやすく語りすぎているのだ。単調さと変化が大袈裟であざとくすら感じた。音を印象的に響かせているのは良かった。あと、終わり方だけは想像力を膨らませてくれるものであった。