どん底(1936)のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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どん底(1936)

[ドンゾコ]
The Lower Depths[米]/Underworld[英]
(Les Bas-Fonds)
1936年上映時間:95分
平均点:6.86 / 10(Review 7人) (点数分布表示)
公開開始日(1937-11-23)
ドラマモノクロ映画犯罪ものロマンス戯曲(舞台劇)の映画化
新規登録(2003-05-25)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2013-08-21)【ESPERANZA】さん
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監督ジャン・ルノワール
助監督ジャック・ベッケル
キャストジャン・ギャバン(男優)ペペル
ジュニー・アストル(女優)ナターシャ
シュジー・プリム(女優)ワシリッサ
ルイ・ジューヴェ(男優)男爵
ウラジミル・ソコロフ(男優)コスチレフ
ジャニー・オルト(女優)ナスティア
ポール・タン(男優)
アンドレ・ガブリエロ(男優)
カミーユ・ベール(男優)
原作マキシム・ゴーリキー戯曲「どん底」(岩波文庫 他)
脚本ジャン・ルノワール
シャルル・スパーク
ジャック・コンパネーズ
音楽ジャン・ウィエネル
ロジェ・デゾルミエール(音楽技術アドバイザー)
撮影F・ブルガーズ
ジャン・バシュレ(ノンクレジット)
ジャック・メルカントン(カメラ・オペレーター)
美術ユージン・ローリー(セット装飾)
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7.《ネタバレ》 ゴーリキー原作の作品ということですがもちろん原作は知らず。
極貧の生活を送る泥棒ぺペルは男爵の屋敷に盗みに入るが、賭博で全財産も公金も使い果たしすっからかんになってしまっており、それが縁で妙な友情が芽生える。
かたやどん底から這い上がり「違う世界を生きたい」と願うジャン・ギャバン演じるペペルと極貧に堕ちても「生きてさえいればそれでいい」とさえ思える楽観主義者であるルイ・ジューヴェ演じる男爵の対比が面白いです。
ところどころ舞台的な演出がありますがうまく登場人物の生活の様子を描いていますし、ものすごく悲惨な話ながら全然そんなこと思わせない手法はさすが。
ラストの警察を背にしてひたすら前向きに歩いていく2人の姿にいい余韻を感じました。
馬担いで行くのはちょっと笑いましたが(笑)
クリムゾン・キングさん [インターネット(字幕)] 8点(2023-05-27 16:05:18)
6.ゴーリキー作品と言うことで難解又は辛気くさい予感は嬉しいハズレでカラリとした味わいある作品でした。MIPはルイ・ジューヴェで落ちぶれたとは1ミリも思っていないあっけらかんとした姿は妙に励まされました。生きてるだけで丸儲けというのでしょう。流石のジャン・ギャバンも貫禄負けの感がありました。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 6点(2023-04-11 02:07:26)
5.暗くて重い這い上がることができないどん底かと思っていたが、最低の暮らしをしている宿泊者たちは意外と楽観的。這いだそうという気持ちはあっても半ばあきらめ気味、切実さは感じられない。それでも自分の命を絶つ者もいて・・・。ロシア文学とはちょっと違うような気もするが、私はかえってこの方が好き。先の見通しは立たないけど、一応のハッピーエンドだし・・・。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 6点(2013-08-06 20:19:39)
4.《ネタバレ》 普通なら理解し合えないはずの者たちが・理解し合えっこないはずと信じ込まされていた者たちが、コロッと意気投合してしまう。会った瞬間に友だちになれてしまう。なんという人生肯定。この作品で一番印象深いのは男爵だろう。「身を落とした」などという意識は微塵もない。草原に寝転がる自由を心の底から満喫し、自分の選択を全然後悔していない。理想主義的すぎるとも思えるけど、でもいい。フランス映画でよく感じる「のんき」の尊重。けっきょく今まで自分は衣装を替えていただけだ、という述懐もあった。自殺してしまう役者とペペルの対比もある。遠い夢の病院と、現実の地道な生活への一歩の違いということか。マドンナが役人に口説かれてしまいそうになるときの陽の光の美しさは、親父譲りだな。というわけで黒澤版の暗~い『どん底』とはずいぶん印象が違うが、本家ロシア人が見るとそれぞれどんな感想を持つのか、ちょっと興味がある。
なんのかんのさん [映画館(字幕)] 7点(2012-10-26 10:04:26)
3.《ネタバレ》 本作で根底に流れているテーマは「愛の力」。
愛さえあれば、人はどんな“どん底”からでも這い上がれる。
そんな前向きで楽観的なメッセージが伝わってくる作品です。
その反面、アル中である人間が更生を夢みて前に進もうとするが、ちょっとした一言でその夢は儚くもくずれ、その後首をつってしまうという、「人生、一寸先は闇」といったシリアスな面も描いています。
また、「友情」「仲間意識」「嫉妬」「愛と金と権力」など、様々な人生に関するテーマがてんこ盛りで、人生勉強すらできてしまうという内容。
ジャン・ルノワールに対し、私はブルジョアというイメージを持っていました。
しかし、そんなルノワールが、こういった社会の底辺にいる様な市井の人々の暮らしや気持ちを、ここまで詳細に描けるなんて、とても驚きました。
ルノワールという監督は、何て幅が広いんでしょうか。
本当に驚きです。
この人間的な幅の広さこそが、ルノワールをして、巨匠と呼ばれている所以なんじゃないでしょうか。
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-14 22:39:22)
2.ジャン・ギャバンの愛嬌溢れる演技も一度、観ただけで強い印象を残すほどの温かさ、正しくこれこそジャン・ルノワール監督の作り出す世界!この監督の描く人間ドラマの中には人間としての温かさがきちんと描かれていて、私は好きだ!話としてはかなり悲惨な話で、次から次へと起きる不幸な話を単なる不幸な話として描かずに、爽やかな感じで描くところも良い。タイトルこそ「どん底」とあるけれど、けして、どん底な気持ちのまま終わらないところも流石はジャン・ノルワール監督!この監督が一流と言われる所はそういう所だと改めて感じることが出来ました。
青観さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-07-31 22:37:02)
1.《ネタバレ》 ジャン・ギャバンは愛嬌があり、それでいてかっこいい。「泥棒の子は泥棒としかみてくれない、だからこうなっちまったんだ」と悪びれもせずに言う彼は、おバカかもしれないけれど、どこかにつきぬけた明るさ、たくましさが感じられました。そんな彼は恋しいナターシャという娘と一緒になれば、泥棒から足を洗うことができると、これまた根拠のない思い込みをしています。意志さえ強ければいつだってやめられるのに、ナターシャが側にいてくれるなら……って条件があるところ、やけにリアルです。ジャン・ギャバンにとって彼女はとても神々しい存在であり、大切にしたいんだろうなぁということが、ヒシヒシと伝わってきます。そしてギャンブルで身を持ち崩した男爵との奇妙な友情。男爵も変わり者だけれど(金に執着しないからギャンブルで負けるんだろう)、ジャン・ギャバンのほうも相当な変わり者。この二人の間には不思議な空気が流れています。この飄々とした浮き世離れしたような雰囲気と、人間の弱いところをリアルに描いている……そんな二面性がすべて、ジャン・ギャバンの魅力へとつながっているのです。ナターシャのほうは、シンデレラもびっくり!ってくらい姉夫婦にこきつかわれているわけですが、彼女の動きがマンガちっく。細くてRの小さな大仏のような眉とあいまって、ちょっと違和感を覚えましたが、基本的に働き者のいい娘さんなので、好きな人といっしょになれて良かった、良かった……といったラストを迎えるわけです。しかし、順風満帆、愛さえあればいいのさ!って雰囲気を出しながらも、その実、お金をほとんともっていない。周りから「それだけでやっていけるのか」と言われるくらいなので、主人公たちの心境に反して、観ているこっちが心配になってしまいます。「めでたし、めでたし」だけで終わらないのがルノワールか。そこのところのリアルさが、ちょいと寂しいのです。
元みかんさん 6点(2004-07-29 23:44:54)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 7人
平均点数 6.86点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6342.86%
7228.57%
8228.57%
900.00%
1000.00%

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