★5.《ネタバレ》 私が今まで観てきたサイレント作品の中ではかなり上位に入る面白さ。 失恋にともなう哀愁が巧く表現されていた。 しかし、嘘の貸間を利用しての女探しだなんてアイデア、有名なんでしょうか?? 現代では到底、実現不可能なアイデアではありますが、勉強になりました。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-07 17:48:02) |
4.《ネタバレ》 サウンド一切無しバージョン(意図的にではなく)で観ました。いやはや、以前に「國民の創生」と「イントレランス」を音無しで観て死にかけた覚えがあるので心配していたのですが、何て事はない。全然面白かったです!オープニング、"都の西北で"という字幕が出て俯瞰状態のカメラが左へ左へと流れていく。やがて物語の主人公の一人である青年の住居へと辿り着くと、そこには破り捨てられた「貸間有ります」の紙屑の山が。またペンキ塗りたての柱を触ってしまい、通行人に手袋を落としたと勘違いされるシーンはまるでチャップリンやキートンのギャグを見ているようで面白いです。取って付けたような感じもするけど、遊び心に満ちていて楽しいです。というかもう一人の主人公が個人的にハロルド・ロイドに見えて仕方が無かったのですが、意識しているのでしょうか?後半のスキーの展開も丁度今回のトリノと重なってタイムリーだし、部屋の壁に映画の写真の切り抜きが飾ってあるところは如何にも洋画好きの小津らしくてご愛嬌。"第七天国"なんて言葉が出てきた時には思わず嬉しくなってしまいました。最後にカメラは元来た風景を右へ右へと流れて行き最初の位置に戻る、そして「終」の文字。何も変わっていないけれど将来は希望に溢れているという、まさに青春にピッタリのラストのような気がしました。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-02-14 17:54:41) (良:1票) |
3.小津版「私をスキーに連れてって」ですねえ。赤倉にユーミンの歌が流れて聞こえてきそうです。良く映画の中に出てくる戦前の学生さんは、とても志が高くしっかりしてらっしゃるのだが、この映画の都の西北に住む学生さんは勉学よりも恋に遊びに一生懸命、今の学生となんら変わりない事に嬉しくなります。しかしこのお嬢さん、スキー板が流れても拾いにも行かずティータイム、挙句の果てには・・・かなりイイ根性してらっしゃいます。 【亜流派 十五郎】さん 6点(2005-03-11 21:05:13) |
2.サイレント初体験です。NHK-BSでは、俳優がセリフを喋ってくれるし、その時々の場面に合った音楽を、挿入してくれているんですが、あえて、音、消してみました。大変に疲れました。ものすごく集中力がいりました。与えられる情報が映像だけ、というのは、相当に、こっちの読解力が必要とされますね。途中で何度も、映画に置いていかれました。でも、とてもいい経験になりました。肝心の映画なんですが、主人公の感情の流れが、いつもの小津らしく、とても上品だな、と再認識した次第です。楽しくて、淋しい。おもしろくて、かなしい、そんな映画です。 |
1.現存する小津作品としては一番古いものだそうです。正直コメディとしては今観ると物足りないものがありますが、ヒロインの女優さんがとても可愛らしいのと、当時の大学生の風俗(・・・・・・え?風俗ってそう意味じゃないですよう、やだわお父さんったら)を垣間見ることができるのでなかなか楽しめました。それと僕の大好きな「第七天国(原題“7th Heaven”)」のポスターが主人公の下宿に張ってあって、ちょっとした話のキーになってるのがちょっと嬉しかったです。 【ぐるぐる】さん 6点(2003-12-03 22:02:02) |