★8.オープニングロールのシンプルさ加減と、その間に流れ続ける不気味な効果音。 冒頭からして、緊張感が高まる。
「いったい何をされるのか?」 「いったい何をしでかすのか?」 「その何かは、どこまで過激に描かれるのか?」
などなど。 勿論これは、多少前知識あっての緊張感だけど、この緊張感が52分間続くのが凄い。 勿論、尺が短いせいもあるだろうが、これだけの高い緊張感を、最初から最後まで感じ取れたのは、音楽の使い方その他、その演出手腕の高さからだろう。
あと特筆すべきは、黄色を多用した色使いの映像センス。 それとなく黄色を、いたるところに配した映像センスと構図の良さは抜群だ。
さて肝心の、ミミが何かをされる問題のシーン。 ここくらいまでが、現代においては表現の限界ラインか。 その限界ギリギリをついている。 最後まで見終えた後、この問題のシーンまで巻き戻し、もう一度観てしまった(これ内緒!)。
ミミにスカートを履かせているあざとさは、監督の仕業なのかギャスパー・ノエの仕業なのか、いずれにしてもニクイ演出をしている。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2012-02-23 19:13:55) |
7.《ネタバレ》 性的対象とされる幼い少女の悲痛な話。ジメジメしてるはずなのに虚無的だからか、陰険さがなくて乾いた印象の作品。 【Vanilla】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2006-11-19 13:25:16) |
6.病んだ世界で病んだ人間を描いたギャスパー・ノエの作品のほうがショッキングではあるが、子供が病んだ世界に侵されるこちらのほうが怖いものがある。無表情と閉塞感という子供と対極にある世界を作り上げ、そこに子供を放り込み観察しているような、こちらまで病んでゆきそうな作品です。配色が寓話的に感じさせていて見ている者としては救いである。同時に独特な世界観を作り上げることに成功している。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-21 13:44:13) |
5.アレックスのところでも書いた通り、僕はギャスパーノエ被害者。なのに彼関連はこれで見終えてしまいました。この作品は『優しいギャスパーノエ入門Ⅰ』と言った感じか。大人の顔が画面の上のほうにあって、ミミの視点から撮られたアングルがミミの怪訝な心情にフィットする。脚本はこれといって面白くないが、病んだ『地下鉄のザジ』と言う感じですな。 |
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3.ギャスパー・ノエが関わると独特の空気が出てきますね。カルネ・カノンに似た臭いがしました。 【モチキチ】さん 7点(2004-05-16 07:19:59) |
2.ギャスパー・ノエ大好きっ子の私としては、彼の公私に渡るパートナーであるルシール・アザリロヴックの監督作は見逃せないので手を出した。やっぱりギャスパー色が強いな、という印象。あの人の作品を観ると、フランスはこんなに病的なの?といつも思う。都会の大人という狼に狙われた、赤頭巾ちゃんならぬ、黄頭巾ちゃんの物語。 【ひのと】さん 7点(2004-01-16 16:07:58) |
1.叔母さん、その恋人、となりの青年そして少女、彼女の周りでの彼等の様々な人間模様、そんな現実からの息詰まり、そして母同様の逃避行。 【亜流派 十五郎】さん 4点(2004-01-15 20:59:29) |