6.《ネタバレ》 『ドン・ジョバンニ』との違いがよく分からない(男が悪行の果てに地獄落ちするのは共通するが)。オーソドックスな人形劇だが、屋外で撮影したり、ゴアシーンがあったり、要所にコマ撮りアニメが挿入されたりと、型にハマらないシュヴァンクマイエムらしい片鱗が随所に見られる。不意に挿入される「死ね」「えーいっ」のテロップが恐い。終盤で「子供たちよ、俺のようになるな」とメタ演出が入るあたり、子供向けだろうなと思うけど、あの表現の数々を見るに冗談がきつい(笑)。もっともホラー映画なんて当時は規制なしで見られた時代なのかもしれないが、子供には良いショック療法だったに違いない。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-07-15 21:55:43) |
5.オーソドックスなマペット劇の中にチラホラとシュヴァンクマイエルらしい不気味さが感じられて面白い。チェコで観たマペット劇を久々に思い出し懐かしい気持ちにさせられました。話はふつうにドン・ファンを描いており、特に改変はありません。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-03-25 16:31:24) |
★4.《ネタバレ》 粘土細工ではなく、気色の悪い汚い人形を使っているが、やはりヤン・シュヴァンクマイエルらしさは画面全体から感じられる。 もの凄い個性。 この個性が私には合わない。
話としては、悪行の限りを尽くす放蕩息子のドン・ファンが、最後の最後で殺されて終りというもので、悪は最後に滅ぶという教訓じみたお話。
気色の悪い人形は変に手が込んでおり、ヤン・シュヴァンクマイエルの仕事の丁寧さは感じられた。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-04-30 01:59:32) |
3.《ネタバレ》 ドンファンの最期の語りかけが妙に唐突。教育用の人形劇かと思ってしまった。それにしてもフィリップ殿と親父殿、あれでは浮かばれまい。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-02-01 15:58:52) |
2.人形劇です。どこから見ても人形劇です。でも何かが違う。色使いや話の内容のダークさも異様な輝きを放っていますが、人形が屋外を動き回るからというのが大きい。しかもコマ撮りや特撮ではなく、あきらかな人形が屋外を動き回る。剣での格闘のシーンは圧巻。剣と剣の叩き合う音が音楽を奏でる。この作品もまた他の作品同様に前衛的といえる。人を殺すという行為を、けして人間にはみえない人形を壊すという行為でその残酷性を緩和しているんですが、そのぶん、目を刺すとか顔を殺ぎ落とすとか残酷放題。人やアニメでは表現できない独特な空気を持っています。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-06-09 14:50:18) |
1.「ファウスト」の前身である「ドン・ファン」。あの操り人形たちは完全に命を持っちゃってます。確実です。本物の人間に見つめられるよりも視線に力を感じます。まさにシュヴァンクマイエルマジック。 【FSS】さん 8点(2004-10-11 01:45:23) |