6.《ネタバレ》 ゴミ収集の作業員の男とスーパーのレジ係の女。不器用な2人の男女を主人公としたカウリスマキ流メロドラマ。
「労働者三部作」に「敗者三部作」に、彼が作品の中で描く対象は一貫してブレがありませんね。
恋愛をストーリーの軸とした作品でも、登場するのはいつも通りの中年の男女。
そこに変わることの無い労働者の日々、失業など、いつものカウリスマキの世界が展開されていきます。
そんな中に決して爆笑とはいかないですが、時折挿入されるカウリスマキらしいユーモアのセンスが光ります。
もう1つ、同じ職場の仲間との間に芽生える男の友情もいい。
そして突然訪れるハッピーエンド。「食べていけるの?」「毎日イモだ。」
現実感にユーモア。最後の2人のやりとりもまた可笑しさと共に何とも言えない味わいがありました。