拳銃王のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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拳銃王

[ケンジュウオウ]
The Gunfighter
1950年上映時間:85分
平均点:7.50 / 10(Review 10人) (点数分布表示)
公開開始日(1951-11-13)
ドラマウエスタンモノクロ映画
新規登録(2005-07-27)【Pewter All】さん
タイトル情報更新(2024-08-17)【にじばぶ】さん
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監督ヘンリー・キング
キャストグレゴリー・ペック(男優)ジミー・リンゴー
ヘレン・ウェスコット(女優)ペギー・ウォルシュ
ミラード・ミッチェル(男優)マーク・ストレット(保安官)
ジーン・パーカー(女優)モリー
カール・マルデン(男優)マック
スキップ・ホメイヤー(男優)ハント
アンソニー・ロス(男優)チャーリー
ヴァーナ・フェルトン(女優)ペニフェザー夫人
エレン・コービー(女優)デヴリン夫人
リチャード・ジャッケル(男優)エディー
原作アンドレ・ド・トス
ウィリアム・バワーズ
脚本ウィリアム・バワーズ
ウィリアム・セラーズ
音楽アルフレッド・ニューマン
撮影アーサー・C・ミラー〔撮影〕
製作ナナリー・ジョンソン
配給セントラル
特撮フレッド・サーセン
美術トーマス・リトル
あらすじ
 物語は「有名になったお陰で命を狙われ続ける拳銃使い」という、他のウエスタンでもよく描かれるシチュエーション。主人公は、そんな人生をリセットして、新たな人生を生き直したい。昔のヤンチャ仲間は、名が通っていなかった為にやり直し、保安官にまでなっている。しかし主人公の名は西部中に轟いており妻は拒否する、8年会っていなかった息子は、自分が父だと知ってもいない。前に立ち寄った町で巻き込まれたイザコザの復讐をしに来る連中も、やってくる。この町にも彼を狙うチンピラがいる。彼は、妻と新しく生き直せるのか?
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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10.《ネタバレ》 面白い西部劇。

伝説のガンマンを撃って、自分の名をあげようとする話は
西部劇の中でちょくちょく出てくる。
大抵は、悪役なのだが、そのこと自体を映画にしたのが、
この映画もそうだが、ウォルターヒルの「ロングライダーズ」もそう。
こちらは、最後、伝説のガンマンを撃った後、皮肉な唄が流れるのが、ヒルらしい。

ジミーリンゴを不意打ちで撃ったガンマンは、嫌われるだろう。
西部劇では、汚いプレーをした者は、みんなに知られている。
アメリカ人の根底に流れる気持ちみたいのが分かる。
トントさん [DVD(字幕)] 7点(2023-08-09 20:37:29)
9.90分に満たない、いわゆる「B級西部劇」なのかもしれないけれど、これが滅法、面白い!
リンゴ・キッドと思しき人物をグレゴリー・ペックが演じていて、早撃ちの名人として名を轟かしたが故に、もはや平穏な日常を送ることはできず、今日もまた、若者に絡まれて彼を射殺し、若者の身内に狙われるハメに。
これがまず伏線になって、迫りくる彼らが、主人公にタイムリミットを課すことになります。一方、主人公はとある町にフラリとやってきて、彼がなぜそこにやってきたのか、彼の過去が徐々に明らかにされていきます。
主人公が思うよりも早く迫りくるタイムリミットと、徐々に物語に関わる人物が増えていき、徐々に背景が明らかになっていく過程、それらを貫く主人公の一途さみたいなものが重なって、緊密なエピソード間の連関を生み出していきます。それがもう、スリリングと言ってもいいくらい。
お見事でした。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2020-11-28 02:18:35)
8.年取って落ち着いて暮らしたくなったお尋ね者の主人公だが、そんなの虫がよすぎるし無理に決まっている。若い頃の人生の決断と行為が後々まで影響するという因果応報的な展開はよいのだが、やや盛り上がりに欠けるし、Gペック主演の映画にしては救いがない。もうちょっと本人の苦悩や後悔と出す共に、息子に反面教師的な教訓を与えてもよかったようにも思うが。
東京50km圏道路地図さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-22 13:07:18)
7.ダメだ。全然面白くなかった。これならただのドンパチ見てたほうが、ずっとまし。
ガンマンの心境なんて遠すぎて、思い図ることなんて無理。だったら、うわべだけ見てたほうがいいやって思っちゃうからかもしれない。
くろゆりさん [CS・衛星(字幕)] 5点(2020-09-17 17:22:29)
6.《ネタバレ》 わずか80分強の尺とは思えないくらい、序盤から中盤まで、次々にいろんな設定と登場人物が降りかかってきて、しかもそれが最小限の描写で的確に整理されている。この洗練ぶりには驚きです。後半は「制限時間」が大きくのしかかってきて、まるで真昼の決闘のような雰囲気が漂ってきますが、こっちの方が先立ったんですね~。もう後はみんなが一点に集中して爆発する手前、というタイミングになっても(留置場のオッサンだけはほったらかしですが・・・)、主人公を変化させる農場の青年が現れたり、ラストの伏線になっている保安官との会話がずっしり挿入されたりと、手抜きがないどころか、さらに脚本の冴えが際立っています。
Oliasさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-13 00:26:52)
5.《ネタバレ》 無敵のガンマンとして有名になったがゆえに、人生をやり直せなかった。
名を知られないために更正して保安官になれた昔の悪仲間との対比がくっきり。
これまでの生き方に疲れたアウトローがようやく更正しようとして、愛する家族との穏やで小さな幸せを夢見たとき、その希望の光を絶たれる。
シンプルで予想通りのストーリーだけれど、ラストに余韻が残る。
功名心にとらわれた若者に卑怯な不意打ちをされ、その復讐が自分と同じ道を辿らせることというのがなんとも切ない。
どれだけ孤独で辛いガンマン人生だったかがうかがい知れる。
飛鳥さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-09-10 12:24:02)
4.《ネタバレ》 お目当てカール・マルデンは酒場の主人を彼らしい実直さで好演。モッサリした邦題からグレゴリー・ペックの大暴れを想像していましたが、真逆の静謐な人間ドラマでした。「お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」声なき声が聞こえてくる最期が切なくて堪りません。傑作西部劇にして忘れじの逸品。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 9点(2018-09-07 17:33:06)
3.《ネタバレ》 ガンファイターの孤独を描ききった名作。
私が西部劇を見直すキッカケとなった思い出深い作品です。
ヘンリー・キングというと「頭上の敵機」のような戦争アクション、「慕情」のようなドラマが素晴らしい作品がありますが、本作は人間ドラマを軸にした西部劇。

後にフレッド・ジンネマンが「真昼の決闘」という似たようなテーマの作品を撮りましたが、やはり「拳銃王」のドラマには及びません。

本作はアウトローとして名を挙げ無敵となった男の孤独をテーマにしています。
賞金首として保安官、仲間内からも命を狙われ続ける主人公のリンゴオ。
どんな敵も早撃ちで葬ってきたこの男ですが、ある日「別れた妻とよりを戻そう、もう人を殺すのはやめよう」と無性に故郷に戻りたくなりました。
死と隣り合わせの毎日、いくら人を殺めても満たされない心・・・リンゴオは故郷に癒しを求めます。
グレゴリー・ペックの人間臭い演技がたまりません。
「白昼の決闘」における悪童といい、西部劇におけるペックは野性的な魅力を感じられます。
そんなリンゴオですが、街に戻っても既に賞金首として知れるリンゴオは「危険な人物」か「賞金」にしか見えません。
何処に行っても命を狙われる宿命・・・それでもリンゴオは昔の仲間や街の人々との交流を経て「普通の人間に戻りたい」と努力を続けます。
リンゴオが時折見つめる時計。秒針を観客に見せないのが良いですね。リンゴオにしか解らない焦りと苦悩を感じられます。

殺し合いからの解放、わだかまりがほどけていく夫婦・・・リンゴオの「殺し」が冒頭で終わっている部分も印象的です。
しかし運命はリンゴオの死がまっていました。
いくらリンゴオ自身が変わっても、彼を「賞金首」でしか知らない者は絶えず命を狙いにやって来る・・・残酷なものです。
それでもリンゴオは一瞬とはいえ、本当の人間として生をまっとうしたのかも知れません。
悲しい結末でしたが、その生き様は強く胸を打つ映画でした。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2013-12-28 03:06:10)(良:1票)
2.《ネタバレ》 素晴らしい。傑作です。「西部一のガンマン」という超有名人になってしまっただけに、いわゆる普通の幸せが手に入れられない男の話。
 この映画はドラマ的な要素が強く、復讐がメインとか馬に乗って荒野を駆けるとか一騎打ちとかが全然ありません。しかし、常に様々な人物が様々な動きをするので、飽きさせません。話はほぼひとつの町の中で進行し、主人公も「いかにも一味違う雰囲気をもった主役」という感じではなく、普通のおっさんです。しかしそこが良い。見た目普通のおっさんなのに、あるひとつの特徴すなわち「西部一のガンマン」というレッテルがあることのみによって、幸せな家庭をもって平和に暮らすということができないのです。
 以下、素晴らしかった点を箇条書きで。
①「西部一のガンマン」というレッテルがあるかないかの対比・・・西部一のガンマンとして知られるリンゴは、本人は望んでないにも関わらず常に名を挙げたい若者に狙われ、町からも厄介者扱いされる。しかし西部一のガンマンということを知らない者はリンゴに普通に接してくれる。リンゴとバレるまでの婦人会のシーンや酒場に来たトミーと「普通に」酒を飲むシーンがそれを表現しています。
②年齢による対比・・・若い頃は銃の腕を磨き名を挙げたいという気持ちが強いが、年をとるにつれて「普通の幸せ」を求める気持ちが強くなるという表現。因縁をつけ、命を懸けてまでもリンゴを討ち名を挙げたいというのは若者のみ。カードをやってるおっちゃんたちの「家族がいるから挑むのはやめとく」的な発言などにそれが表わされています。
③ラストシーン・・・最初「あ~リンゴも銃を抜きかけたが約束を思いあえて撃たなかった、ってのが良かったな~」とか思いましたが、すみません、こちらの方が断然良かったです。「お前もこれからガンマンの道を歩み、俺のような苦しみを味わってみろ」という、この映画をきっちり締める素晴らしいラストだったと思います。「銃を抜いたことにしておいてくれ」というのは、そうしなければ正当防衛にならずハントが殺されてしまうかもしれないからということなのですね。また、ハントが今まで一人も殺したことがないというのが伏線になっています。
53羽の孔雀さん [DVD(字幕)] 10点(2013-12-22 06:28:45)(良:1票)
1.《ネタバレ》  アメリカは州を超えると、犯罪者を逮捕・訴追することが出来ないとは、よく映画で見る事だ。このやり直せる社会というのは、人にやさしい仕組みだが、それはあくまで法律上の話。彼を撃ち殺して名を上げたいと思っている、多くのチンピラたちにとっては、そんな境界も決まりもない。
 人は、どこまで罪を背負うべきなのか、過去の罪と呪縛から逃れられるのか?なんて言うと大仰だが、そういった問題をはらんだ物語は、最後に若いチンピラに撃たれて終わる。罪は償わなければならない、という訳だ。だが、その時の主人公が若者に仕掛けた意趣返しは、考えてみると、ちょっと意地悪で怖い。復讐の連鎖ならぬ、「拳銃王の宿命」の連鎖が始まる。

 ところでジミーのモデルは、あのジョニー・リンゴーだそうで、ワイアット・アープの名が出てきて、彼を「子供のようなもの」と揶揄する所はちょっと笑う。あの牛泥棒たちの仲間も、見方を変えるとそれなりに好人物になるという事か。まあ実際、辺境の土地での倫理観なんて、今の日本人に伺う知ることは出来ないんだろうけど。
Tolbieさん [DVD(字幕)] 7点(2012-06-22 03:17:34)
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【点数情報】

Review人数 10人
平均点数 7.50点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5220.00%
600.00%
7440.00%
800.00%
9330.00%
10110.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 10.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
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【アカデミー賞 情報】

1950年 23回
脚本賞ウィリアム・バワーズ候補(ノミネート)原案賞
脚本賞アンドレ・ド・トス候補(ノミネート)原案賞

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