3.《ネタバレ》 この事件の顛末を知っているからこそ、観続けるのがしんどかった。
キャストはプロの俳優さんなのだろうけど、なじみがないうえに芸能人の華やかさというものを一切排した顔ぶれなので市井の一般人にカメラを向けたドキュメントのようにも感じられます。作り物じゃない肌感覚の恐怖がそこにあります。
終始険しい表情で修羅場を行ったり来たりして、家族を助けようと必死の国連職員アイダ。職の分を逸脱しているようにも見える行為だけれど、それは時が下って安全な場所から発する感覚でありましょう。あの時あの場にいたら、わたしもアイダと同じ行動をとっただろう。
人間ていつまでこんなことを続けるんだろう。今現在だって、将来このような映画になるだろう事象が進行形で起こっているなんて。ブチャしかりガザしかり。なんでなんだ。