16.80年代のアメリカの青春映画。
と言えば、一世を風靡しブラットパックどと呼ばれた青春映画のスターを数多く産み出した、
例えば「ブレックファスト・クラブ」のような映画を思い浮かべるところですが、
本作には彼ら、彼女らが起用され大ヒット作が続出した80’S青春映画のような華やキラキラした感じがありません。
でも、本作のどこかくすんだような青春群像、これもまたいいんだな。
本作で描かれるのは1959年のアメリカ。どこにでもあるようなダイナーに集う、どこにでみられたであろう青春群像。
その時代にヒット曲にのせて。そういう意味では「アメリカン・グラフィティ」に近いようだけど、やはり違う。
大したストーリーも無く、気が付けばいつものようにダイナーに集い、他愛もないことをだべっている。
キラキラした感じが無い、それこそが本作の味なのではないかと思う。
そんな中で、ちょうどこの頃から頭角を現すミッキー・ロークが異彩を放っている。
やはり他の誰とも違う個性、存在感のある人なんだなと再認識。
仲間の1人が結婚する。その結婚式のラスト。「今までのように遊べなくなってしまう。」
誰もが少しずつ大人になっていかなければならない。
やはり同時期の青春映画の秀作「ファンダンゴ」のラストにも似た味わいがあり、
結婚式のラストにはしては静かに作品が終わる。その静かなラストも印象的です。