4.《ネタバレ》 シリーズ4作目『家光と彦左と一心太助』。意外ながらとても良かった。
大久保彦左衛門が月形龍之介から進藤栄太郎に、お仲が中原ひとみから北沢典子に代わる。前作で死んでしまった彦左が、川勝丹波守で神尾備前守たる悪徳旗本だった進藤栄太郎になったことに最初は違和感バリバリだったが、意外にも進藤彦左も世話焼き感満載で、B級的なそれなりの味がある。
見た目そっくりの錦之助による太助と家光の入れ代わりは、コメディの常套でもあり、面白かったけど、やはり最大の見所は、最後の錦之助−家光と錦之助−太助の大立回りの競演。そこに賀津雄−忠長も加わる。東映イチと言われた錦之助の美しい立ち回り、それを家光で堪能できる。そして、荒々しい太助の体技による立ち回りも。こんなスカッとするチャンバラは他にない。東映時代劇でも最高に属する場面なのではないか。
山形勲も正義の伊豆から一悪党に逆戻りとなるが、同じシリーズなのに東映も人使いが荒いというかなんというか。