6.《ネタバレ》 オデュッセイのロンドン版と思えばいいのか。遍歴して帰還する話。どこかディケンズの時代をほうふつとさせる夜。いささか上滑りな哲学的会話。しだいに暴力・迫害があらわになってきて、チンピラどもに殴られたりする。冒頭、ジョニーがマンチェスターでレイプしていたような路地で。そして帰還。女の肯定、これはジョイスのユリシーズならyesの部分にあたるのかな。でも、ここでとどまらず、ユリシーズはまた放浪に出ていくところで終わる、っていうんだがね。世の中に拗ねているこの主人公は実にくだらない奴なんだが、それと作者との距離が、イマイチ分からなかった。批判的に見ているわけでも、共感しているわけでもなく、ただ純粋に観察してるってのがポイントなのかも知れないけど、映画観てる方としては、これだけ付き合う価値があるのか、とか思っちゃう。会話の重みなどカサヴェテスに近いが、あの「演じつつ他者と接触する緊張感」みたいなものはない。それがネイキッドってことなのか。でも、衣装への意識がないと、ネイキッドにもならないと思うんだけど。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-10-29 10:09:57) |
5.捻くれた哲学論を翳すダウナー系ナルシストさん。彼が繰り出す漂着する当てもなく空転する衒学的ナルシシズム。何だろうな、滑ってる。色々な意味で。シャープなように見えて露骨で野暮ったくて、醸し出される空気もそこにいる人も皆、取り付く島もなく滑ってる。クールでもスタイリッシュでもない。そうあろうとして滑ってる。そんな、可哀想な子達の群像、みたいな作品だと私は見受けた。デビッド・シューリスは男前なのに、出て来る女優は「ん?」な人ばかりでした。肉まんみたいなのとかトリガラみたいなのとか。 【ひのと】さん 4点(2004-12-28 19:44:51) |
4.むむむ、主人公を理解するのは難しいです。あの家に上がりこんできたナルシスト男の存在は別にいらない…かな。ただひたすらにシューリスさんに見惚れてました。かっこいい…v早くルーピン先生姿が見たいです、きっとシンクロ率100%ですよ~ 【椎花希優】さん 5点(2004-01-03 00:46:36) |
3.よかったとおもう。主人公が饒舌でどうしようもなくて、あー、と思うけど。観終わった時痛々しい清々しさみたいなものを感じた。なんかいもでてくるテーマみたいな音楽がよい。デビッド・シューリスもてもてだし 【はんにゃねこ】さん 8点(2003-06-20 02:12:15) |
★2.ハリポタ3ルーピン先生役のでびしゅー様観賞会として観ました。映画自体は、暗くて難解です。しかし、でびしゅー様を鑑賞するには、○ですね。鳶色のぼさぼさの髪に、コートから覗く細ッこい四肢。美しい手と病人ぽい裸をみて、ほっとしました。 【ねこ】さん 5点(2003-02-02 22:13:20) |
1.パッケージには、当時「スピード」でブレーク中のキアヌがお薦めだとか、過激な内容(レイプ・暴力・麻薬)とか・・・が、実際の内容はそんなものではない。人生とは何か?失業者を主役に社会の陰の部分を描こうと。イギリス映画らしい作品と言えばそれまでだが、頭の堅い人にお薦めします。 【イマジン】さん 6点(2001-01-27 00:12:39) |