103.アカデミー賞5部門も納得の作品。全編モーツァルトの音楽が堪能できます。トム・ハルスにもアカデミー賞を取ってもらいたかった。 【丸に梅鉢】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-12-04 22:02:03) |
102.《ネタバレ》 自らの全てを捧げて努力し続けたサリエリが全くかなわない圧倒的な才能を持ったモーツァルト。自分との差を理解してしまえるだけの才能を持ったサリエリの苦悩はどれほどのものだったのでしょうか。 モーツァルトを煩わしく思い、殺したいと思いながらも才能、曲に魅了されてしまう苦しみ。最後に2人が協力するシーンでのサリエリの思いはどうだったのでしょうね?やはり死んで欲しかったのでしょうか。それともモーツァルトの作曲に触れることができて全くそんなことを考えていていなかったのでしょうか。後者であってほしいですね。 あまりに巨大な才能に飲み込まれてしまったサリエリも常人にとってみれば天才の一人。なんだか自分の小ささを感じてしまいます。 当然のことながら全編にわたって音楽は最高です。コンスタンツェ母娘にイラッときたことが残念です。 【赤紫】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-29 22:37:25) |
101.素晴らしい。音楽と、それに関わるモーツァルトという人。サリエリという視点を通していることがこの映画の一番のポイントで、才能のあるサリエリをもってしてもモーツァルトの足下にも及ばないという凄まじい苦悩、嫉妬、劣等感によってモーツァルトの神懸かり的な才能が際立って表現されています。 反面、彼の人間的な未熟さや浪費癖も対比される形で自然と強調され、彼の人間性を浮き彫りにしています。唸るのは、病気になったモーツァルトがサリエリに口述して楽譜を書かせるシーンです。コンスタンツェが馬車で帰るシーンと交互に映されますが、モーツァルトが「ブン、ブン」と声を発するのと同時に音楽が鳴り始め、どんどん音を重ね、オーケストラになるという過程がリアルタイムにわかり、音楽にシーンが引っ張られるような動きが出ています。本当に巧い。 音楽映画の中でベスト。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-11-16 10:18:44) |
100.モーツァルトに思い入れのある方には面白い作品でしょうが、さほどでもない人にはそれほどでもないかと思います。 物語の中核をなすのがサリエリのモーツァルトに対する妬みと羨望が入り交じった感情表現ですが、これは良く描かれていました。 特に皇帝の目の前でモーツァルトの評価に言及する時の複雑な表情、また最後のモーツァルトの死の直前にレクイエムの作曲を手伝うシーンでモーツァルトから「あなたは良い人だ。今まで嫌われてると思っていた。」と赦しを請われるシーンでのサリエリの何とも言えない表情は絶品だったと思います。 モーツァルトを演じたトム・ハルス自身がピアノの名手だそうで、劇中の演奏シーンは自身の演奏によるものだそうですね。 トム・ハルスも下品で節操のない小男を見苦しいまでに快演っていうか怪演してて好感が持てました。 【kazu-chin】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-10-22 10:43:14) |
【ばっじお】さん [レーザーディスク(字幕)] 6点(2008-06-25 15:14:12) |
98.《ネタバレ》 フランク・マーレイ・エイブラハム、トム・ハルスはもちろん素晴らしく、また皇帝を演じたジェフリー・ジョーンズもとても良かった。場面のつなぎ方のうまさとロウソクの炎が印象的。完成度が非常に高く、たいへんに面白く見たが、ヨーゼフ二世の崩御が描かれておらず、そこは残念だった。モーツァルトにとってもサリエリにとっても重大なエピソードであったろうに。 【ジャッカルの目】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-05-14 00:41:26) |
97.世界でもっとも有名なオーストリア人=モーツァルト。 名作とされるこれを今までなぜみていなかったんだろう、 今となってはこれを劇場で観たかったという後悔でいっぱい。 ピアノ歴は長いのに不思議にモーツァルトって敬遠してたんです。 あの独特の、葉っぱの上をころころ転がる水滴のような音の連続が どうしても私のヘタクソなテクでは再現できず。 でもこれを初めて観て、いっぺんにアマデウスのとりこになってしまいました。 好きこそ物の上手なり、彼の生み出した音を再現したいと今思います。 今は深夜ですが明日練習しよう。 神様に愛されるって残酷なことなんですね。 神はモーツァルトをして、自分の言葉を人間界に通訳させる任を負わせた、と思えました。 トム・ハルスいいですね。母性本能をくすぐりまくられます。 笑い声は悪魔のささやきのように耳に染み付き離れません。 他にたくさんの作曲家がいるにもかかわらず、エンターテイメント映画として 成功するのは後にも先にも’アマデウス’ただ一人でしょう。 ベートーベンやバッハでは教訓映画のようになってしまうでしょう。 バッハ、好きなんですけれど。 【バッハバッハバッハ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-04-20 00:00:22) |
96.《ネタバレ》 サリエリは、 モーツァルトを妬み、羨望し、 同時に、まるで恋焦がれるように その才をまるごと、独占したかったのだ。 最後の夜、 あれほど追い詰め、衰弱させておきながら、 なんて、嬉しそうだったことか。 【mogu】さん [CS・衛星(吹替)] 8点(2008-02-18 00:17:07) |
95.《ネタバレ》 この映画の音楽は素晴らしい。オープニングの凄惨な絵の中で軽やかに始まる魔笛の序章、シーンごとの巧みな活かし方だけでなく、演奏そのものの質も個人的には大好きで、この映画以上に美しい「夜の女王」やフィガロの序曲を聴いたことがない。この映画の映像は素晴らしい。ひとつひとつの場面のまるで絵画のような美しさ、前半部分の華やかさとはまるで対照的な後半部分の寒々しい陰惨さが、没落していく孤独な天才のみじめな寂しさを際立たせる。……誰よりも一番惨めな思いだったのはサリエリ本人だっただろう。この彼の心情の描き方が実に見事。天才であるが故に世の中に受け入れられず、孤独であらねばならないアマデウスと、そんな彼に嫉妬する凡才。おとしめようとするたびに思い知らされる自分の無力さと、そんな彼に憧れていることを認めたくない彼の痛みが嫌というほど伝わってくる。……神の嘲笑に打ちのめされ、卑劣な手を使ってでも神の申し子を殺めようとした自分の罪を自覚している以上、彼は基本的に良心の人だっただろう。「汝らの罪を許そう」と皮肉げに笑う彼の心を理解できる人が居ただろうか。サリエリほどのストイックな努力もしていないけれど、神父と同じ「ただの凡才の一人」として、そんな彼にどうしても共感してしまうのだ。 【six-coin】さん [地上波(字幕)] 9点(2008-02-17 22:39:13) |
94.世界三大悪女と言われている妻のコンスタンツェであるが、確かに、浪費家で家事をせずモーツアルトの父親にもたてつく様子が描かれている。もっとも、いまどき珍しくもないので、このくらいでは、いささか拍子抜けの感じもする。最近発見されたコンスタンツェの写真ですが、面長でエリザベス・ベリッジとは違っています。よく見る肖像画は若い頃のものなのですが、老女の頃の写真と似ていなくも無い。さて、映画は完璧です。音楽との関係も完璧。エイブラハムの演技も完璧ということで、少々長いがこっちを見るべきでしょうね。劇場公開版は後半を短縮しすぎです。 【パセリセージ】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2008-02-17 21:40:35) |
|
93.全体的に良くできています。自分にはない才を持っている人=越えられない壁にぶちあたった時、そこをどう乗り越えていくかってのは永遠のテーマですな。トム・ハルスの笑い方が最高でした。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-02-15 12:46:32) |
★92.面白くて三時間が全く長く感じられなかった。モーツアルトのひょうきんな性格がいいですね。 最初から話に引き込まれてしまいました。 【eureka】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-10 23:52:03) |
91.オリジナル版に20分あまりの未公開シーンを追加したDC版。二つの大きな追加の他はちょこちょことした付けたし。サリエリの述懐が増量されたのは好印象。追加されたシーンによって、ややオリジナルとは意味合いが変化してしまっているところもある。尺が伸びるDC版の宿命、オリジナルよりもテンポは落ちた。しかしそれを補うだけの良さもあり、プラマイゼロ。オリジナルは素晴らしいが、こちらも勿論素晴らしい。巨大な才能の輝きに、自らの輝きを相殺され埋もれていく才能の悲哀を描いた傑作。 【MARK25】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-09-29 22:20:29) |
90.《ネタバレ》 「才能は過信により齎される。故に慢心を改めてはならない」というのが持論。 これ系の話はきまって途上で生き様を悔い改めさせるのだが、クリエイターにとってそれは決して成長と呼べないと思う(処世術ぐらいは備えてないとまずいでしょうが)。 才能の取り扱いとドラマの処理をごちゃまぜにして万事解決としてしまうような不条理をよく見掛けますが、「才能」を扱い徹す今作にとってこの内容は理想的。 【カラバ侯爵】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-09-06 13:47:46) (笑:1票) |
89.《ネタバレ》 ■天才と秀才の差ということなのだろうか。必死に努力した真面目人間サリエリに対し、天才モーツァルトはすごく怠惰な生き方なのにあっさりとサリエリを乗り越えていってしまう。天才とバカは紙一重ということだろうか、素行はとても幼稚じみた一面を見せる。一回聞いただけでサリエリの曲を弾いてしまい、しかも「ここがよくない」とその場であっさり修正までしてのける。「こんな奴に」というサリエリの思いはよく届く。 ■後半はモーツァルトの生活はどんどん堕ちていく。金に困窮し、またサリエリによってどんどんやつれさせられていく様は、前半と打って変わってかわいそうに見える。おそらくはただ一人心を通わせられるサリエリに裏切られ、死に追いやられる。ただ、あんな簡単に死ぬのか、という疑問は残ったが。 ■この映画のもう一つのテーマは「神」にあると思う。事あるごとに出てくる「神」、冒頭からラストまでそうである。努力型秀才の凡人代表サリエリは、卑怯なまでの才能を持つモーツァルトを神に成り代わって殺す。ここで、ニーチェ的に見るならば、キリスト教徒はルサンチマンのものであり、つまり凡人であること、それこそがすばらしいものとし、秀でた能力を不当に持つものに対する怨恨を抱く。その肯定がキリスト教である。とするならば、異常天才モーツァルトに嫉妬して殺したサリエリは、神を否定した人間として描かれていながら、むしろキリスト教のありようを体現していると言えるだろう。最後の「皆凡人さ」というセリフも、そうした流れとして読んだのだがどうだろうか。 【θ】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-24 23:31:50) |
88.《ネタバレ》 ものすごく面白かった!冒頭のサリエリの自殺未遂シーンの音楽から、一気に映画の世界観に引き込まれました。モーツァルトが本当にあんなキャラだったら最高すぎる。クレイジーすぎ。あんなにクレイジーなのに本当の天才で、サリエリはたしかに可哀想・・。そんなサリエリにはかなり感情移入。でもやっぱりモーツァルトの方も憎めなかったw。サリエリが最終的にはモーツァルトに協力してしまう流れも、見ていて無理なく納得できた。そして最終的には精神を病んでしまう流れも・・。ラストの病院で聞こえるモーツァルトのあの特徴のある笑い声は、唯一もの凄く怖く感じた。サリエリはなんだかんだ言ってあの笑い声に残りの人生取りつかれたのか・・。あとね、結構前の映画なのに、まったく古さがないのにびっくり!衣装とかお菓子とかがさりげなくものすごく可愛い。最近の「マリー・アントワネット」の狙いすぎの可愛さとは全然違ってお洒落で品があって可愛かった!クラシックに詳しくないから、映画の中で使われてるオペラとか良く分からないけど、その舞台も面白かった。去年オーストリアに行った時に行ったモーツァルトのコンサートに行ったんだけど、この映画を見てから行けば良かったとかなり公開しました。モーツァルトに興味が出てきました。こんなに人間味あって惹き込まれた映画は久し振り! 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-06-28 10:48:01) |
87.《ネタバレ》 ちょっと期待しすぎたかも。できれば彼が作曲した自分のような素人でも分かる音楽をもっと物語の中の作曲背景として取り入れてもらいたかった。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-06-15 12:50:33) |
86.《ネタバレ》 評判どおりの、よくできた映画だった。 サリエリは老けメイクが変だったが、回想場面ではキリッとした紳士面で「嫌らしさ」「人間くささ」を見事に演じ切り、爽快。モーツァルトは他の役者でも良かったように思うが、オペラを指揮している時は、可愛くて好きだ。コンスタンツェは美化しすぎ。 さて世の中は、「天才」と「天才ではないが天才を見抜く能力を持つ者」と「そのどちらでもない者」に分かれる。その割合はきっと、1:10:10000(変?)くらいなのだろうが、どこに入る人が一番苦しい人生を送るかというと、真ん中の人だ。 誰もが「サリエリ」かというと、全然そうではなくて、「サリエリ」になるのも大変なのである。「自分はサリエリだ」と思うのは、概ね勘違いだ。 私は、映画「アマデウス」において、サリエリ本人が思うほど、サリエリは劣っていなかったのではないか、と思っている(音楽的根拠はない)。 というのは、サリエリは、田舎者から成り上がって、皇帝のお気に入りの宮廷作曲家にまでなった男。よろしく立ち回るのが得意だったとはいえ、無能の人間にできることではない。 サリエリは、モーツァルトと出会ってその才能に打ちのめされ、「必要以上に己の才能を卑下」してしまったのだと思う。「自滅」である。あくまで映画の中のサリエリについての解釈だ。 「憎しみ」と「愛情」は近距離にあり、「愛情」の反対は「無関心」だ。サリエリは、モーツァルトを無視することすらできない。スパイを投入するほど、彼に関心があって仕方ない。これが「愛」でなくてなんであろう。滑稽である。そして悲しい。 「報酬には代償が必要である」とは、サリエリが経験から学んだ(と思っていた)玉条だったが、「代償」に対し「報酬」を期待するのは、相手が神様である場合に限っては、間違いなのである。 そしてサリエリの意地悪が無かったとしても、生きているうちにモーツァルトが認められることは無かったと思う。天才によくあるように、社会人としては行動が破綻しているからだ。モーツァルトが野たれ死ぬのは、自然の流れだった。でも、意地悪をしたサリエリには、「罪」の意識が残った。…本当は神様への一打にすらなってなく、すべてはサリエリの一人芝居、空回りであったようにも思う。 もうひとつ、人間性と、その人が作ったアートとの間には、関係がないことも、この映画は良く教える。 【パブロン中毒】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-04-21 14:42:17) (良:3票) |
85.この映画を観てクラシックに対する見方が変わりました。この映画の成功はトム・ハルスという役者のおかげでしょう。 【doctor T】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2006-12-24 19:28:38) |
【なみへー】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-08-15 15:16:39) |