92.イノセンスから4年後の作品。 押井作品だからもっと難しくて、ふか~い理解困難なセリフを期待してたけど、案外見やすかった。監督の思考変わった? でもまだ本当の意味がわかってないと思うので時間があいたらじっくり考えながらみたいと思う。。 【へまち】さん [DVD(邦画)] 6点(2022-05-07 12:35:28) |
91.《ネタバレ》 紙面を真ん中で折り、爪で丁寧に紙面をしごき、読み終わった新聞を静かに机の上に置く。死んだ男と同じクセを持つ男が現れたとき、これは一体何を表しているんだろうと思ったけれど、まさか、戦死したパイロットが輪廻で生まれかわったと言いたいのだろうか。そして、主人公のカンナミは映画の最後に現れた男に生まれ変わったとか? 草薙がその男を前にして、待っていたわと微笑むのを見て混乱した。もしカンナミの生まれかわりだとしたら、その男はカンナミと同世代であってはおかしい。でも、キルドレたちは永遠に年をとらないわけだから、もしかしたら、ここは草薙の容姿に惑わされず、カンナミが死んでかなりの年数が経っていると理解すべきなのか。 でも、そこまで年数の帳尻を合わせて、練られたストーリーとも思えない。なぜなら・・・・・・何年も何年も同じ容姿で生き続けてきたキルドレの特質を、話の中でうまく活かしきれておらず、ともすればこの作品がSFであることを忘れそうにさえなるからだ。キルドレと非キルドレの対比があまりにお粗末で、この映画の中盤まで見ても、いったいどういう世界観を描いた話なのかわからなかった。 それに、年を取らないシチュエーションがなぜ必要なのかもよくわからない。戦争で戦って無意味に死ぬ。その虚無感で充分じゃないかと思うのに、さらに永遠に生き続ける虚無感をプラスするから、観ている方はどちらに焦点を合わせて話を追えばいいのか、集中力が続かない。人の手によって死を迎え、輪廻ゆえか新たな生を受け、再び戦争のため空へ駆け上がっていくキルドレたち。ということはつまり、「スカイクロラ」とは、子供たちが戦争を永遠に支え続けている世界なわけ? パン屋でパン作りに励む生き方もあろうに、軍人として空で壮絶な死を遂げたにも関わらず、せっかく別の体で生まれかわっても、性懲りもなくまた戦場に戻ってくる彼らの融通のきかなさが謎。キルドレの元締めが遺伝子操作でもしてるんじゃないかと思うほどだ。そもそも、一体どういう大義名分で、彼らも敵も互いに戦っているのだろう。 でも、自分の解釈も全然自信がない。何といっても絶望的にセリフがわからない。途中からスピーカーを諦めイヤホンを試してみたが、それでも聞き取れないってどういうこと!? 戦闘機のパイロットは血の気が多い輩のイメージがあるが、人を殺すほどの所業をしている彼らが、どうしてぼしょぼしょ呟くの。冷静沈着な声の低さは、まるで潜水艦の乗組員のようだ。いくらなんでも、もう少し腹に力入れて話そうよ。 【tony】さん [インターネット(邦画)] 3点(2019-09-13 23:14:18) |
90.《ネタバレ》 戦闘シーンは新しく買ったスピーカーの効果もあり迫力があったように思える。が、キャラクターデザインののっぺり感がどうも受け付けない。犬は良かったけど。設定はまぁよくありそうな設定ですけど、面白いと思いました。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2018-10-27 22:01:55) |
89.《ネタバレ》 空中戦からの静寂と、宮崎駿とは明らかに違う浮遊感がキモチ良かったOPタイトル画面でツカミはOK。 見ているときに頭に浮かんでいたのは『紅の豚』『小説版ガンダム』『ブレードランナー』『バトルロワイアル』“冷戦下での五輪”など。 一部には“退屈”と言われる静かな空気感も、戦闘機やテレビ報道での戦況報告などのレトロフュチャーな味わいも、俺的にはキモチ良く、無問題でした。ただ個人的には彼ら“キルドレ”の外見はもう少し幼くても良かったのでは?と思いました。そのほうが煙草、酒、性などを通じての“生きている感”が表現できたようにも感じます…。(まぁ日テレ出資だから地上波放送できないと困るのかな) ちょっと残念だったのは…伝説の敵機パイロット“ティーチャー”が最後まで姿を出さなかったこと。まぁ『激突!』におけるトラックの運転手みたいなものなのかなぁ…とは思うのですが…ね…。 あらすじ紹介などで基本設定は分かっていたので、説明のない展開でもまぁ「おkおk」と飲み込みながら見ていたのですが、途中で戦死した白髪の同僚(しかし別人)が現れたところで「あっ!そういうハナシなの!?」と驚きました。そしてエンドロール後のあのラストシーンで、いわば“逆『シックスセンス』”だったンだなと理解した俺は、即座に最初から見直して「うわぁ~やられたぁ~」(犬のワンワン!からして!)と深くうなずくのでありました…。そして最後の水素さんの微笑みには、俺の涙腺もホロり…。 【幻覚@蛇プニョ】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-08-03 19:45:42) |
88.《ネタバレ》 原作と押井守との相性が良いせいか原作の世界観は巧く出ていた しかし一部アニメ用に追加エピソードがあったり、圧倒的にリアルな戦闘シーンがあったりして、原作の淡々としたパイロット達の寄宿舎生活が薄れたのは残念だ キルドレの説明が原作にはほとんど無いが、アニメではだいたい想像が付く様になっていて、その部分に起因することでエンディングが劇的に原作と違う この部分は賛否あるのではないだろうか 途中途中にも押井節が結構強くて、レストランでの草薙の独白とかけっこうクドい 原作は単純に言えば殺されなければ死なない 死んでも再生されてしまう(ここは原作と違う)キルドレというクローンもどきが、愛している人を次々に見送らなければならない日々を、死を実感できないキルドレ達の目線で描かれている 原作はクローンとは一線を画す描き方なのでそこがまったく違う しかし死という深いテーマを描いているにも関わらず、死を厭う世界観を持っていない連中なので、始終淡々と話が流れて行くのが不思議な透明感を見せているのだ 原作のその世界観を理解するには、少しドラマチックすぎるラストかもしれないと思った むしろ主人公が草薙を救った所で終わってしまえば良かったんじゃなかろうか 【にょろぞう】さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2016-05-16 00:05:17) |
【Fukky】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2012-08-27 00:52:48) |
86.《ネタバレ》 こりゃいかんです。 造り手側との相性の悪さを実感しました。 登場人物達の思わせぶりなセリフにイライラさせられる。 特に三ツ矢の独白のようなセリフの中身の無さときたら嫌になっちゃう。 空中戦シーンも盛り上がりにかけるしで自分にとっては良いとこ無しでした。 (函南がティーチャーに墜とされるシーンってヒコーキあんなふうに飛べないよね) |
85.監督の情報も作品の前知識もなく飛行機の戦闘シーンが奇麗ということで見ました。うがった見方で恐縮ですが描かれた世界はコンバットフライトシミュレーターをコンピューター側から描いた作品のように見えました。敵味方に出現する唯一の人間である「ティーチャー」は「プレーヤー」であって撃墜されて死んでもまた同じようなキャラで補充されるのはキルドレはAIで作られたパイロットですね。そしていつまでもプレイ(コンピュータ内の戦争)が続けられる設定。一方でこの架空の世界が現実にはないかというと「戦争の意義や目的」が不明なまま延々と戦争をし、一般国民は第三者的な見物人であり、また戦争によって利益を得ているスポンサー(出資者)も別にいるという「実在の国」もあるのでこれは日本と外国では見る人によって感想は変わりそうです。後半になってやっと状況設定が分かってきたのですが、予備知識なくてもそこそこ楽しめたのでこの点で。 【rakitarou】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-31 17:43:19) |
84.プラモかと思うような安っぽいCG(特撮かよ)、毎度おなじみ彩度の低い絵柄(太陽光が当たってても、ね)、コケシみたいなキャラデザ、草薙ナントカって、攻殻ひきずってる信者のためのサービスか?言い出せばキリがない。 タルコフスキーとかトリュフォーとかに言及するなら、見終わった後に心に刺さるような映像を1ショットでも入れてみせてほしい。スタイルの引用にしかすぎない。 あれだけ金かけて宣伝してコケた「イノセント」で懲りなかったんでしょうか……。 【せい】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 2点(2012-05-15 02:18:05) (笑:1票) |
83.タバコ吸いすぎなのが気になった。あとは特に嫌いではないです。ただ忍空とナルトのキャラデザの人だと思うのですがずっと頭から離れなかった。 【とま】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-02-22 23:36:14) |
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82.話が単調で退屈なのは当たり前で、単調で退屈な毎日を送っている子供たちを描いているからだ。しかもそれが戦争という非日常を怠惰なものにしてしまうほどの単調さであるからなおさらだ。その単調さからどう抜け出すか、が問題になるわけだが、これはまるでビューティフルドリーマーのテーマそのもので、押井がずっと持ち続けていた問題意識でもある。ビューティフルドリーマーでは、閉じた循環をぶち壊すわけだが、本作は循環を意識的に少し変えてみる、という手法が採られている。普段通っている道でも景色は同じではない、というセリフが象徴的だが、タバコを吸おうとしてやめるスイトも何かを変えようとしているのは間違いない。それによって着任の挨拶に対するスイトの返事が「早かったのね」から「あなたを待っていた」に変わることこそ、この映画の本質である。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-09-11 13:07:22) (良:1票) |
★81.《ネタバレ》 押井監督の映画というと、「日本語字幕がほしいです…」という感じで、難解でストーリーより映像を楽しむというイメージが強いですが、この作品は非常にわかりやすく、良作です。主役であるキルドレは不老不死。何度死んでもまた戦場に戻り、社会的に作られた敵と戦う。このループに気づいてもみんな何もできません。そんな中、「結末が同じでも通った道は違う」と果敢に?無謀に?ティーチャーへと挑むラストの主人公。ニーチェの運命愛・ニヒリズムからの脱却なんかを連想させ、無気力な若者へ向けたという監督のメッセージがそのまま伝わってきます。最後、やっぱり戻ってきた主人公に、スイトは「お前を待っていた」と言います。彼女は何をする気なんでしょう。全体的に漂う暗い雰囲気のせいか、後ろ向きな映画と思われがちですが、私はむしろ希望や未来にあふれた映画だと感じました。 【デルモゾールG軟膏】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-08-26 02:58:12) |
80.飛行機戦闘シーンの美しさは圧倒的。また、センスの良い音楽とあいまった、独特の切ない世界観は、強く印象に残る。あえて無機質な感じを出すための登場人物たちの絵がどうにも違和感が残るが、良作と思う。 【ashigara】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-09 16:10:39) |
79.《ネタバレ》 「戦争がもし無くなっても無理矢理にでも起こす(だから戦争は無くならない)」「(「999」の機械の体を手に入れた、みたいな)クローン人間の苦悩」を描きたかったのかな?と解釈しておきますが、私にはよく解らない映画でした。 【より】さん [ブルーレイ(邦画)] 2点(2011-02-13 16:57:20) |
78.《ネタバレ》 原作は未読のまま、何の予備知識も無く鑑賞しました。 作品世界の背景説明などは乏しく、淡々と事象が描かれていくので初めは多少戸惑いもありますが、独特の世界観を持つ物語に徐々に引き込まれます。 子供のまま歳をとらない「キルドレ」とと言う特殊な存在と、平和を維持・実感するための民間企業による戦闘行為という特殊な設定ではありますが、テーマ性としては普遍的な物を感じます。 作中で語られる「いつも通る道でも違うところを踏んで歩くことができる。いつも通る道だからって景色は同じじゃない。」というセリフは非常に印象的です。 映像の面では、戦闘機の飛行シーンや空中戦のシーンはとても綺麗ですが。全体の作品の雰囲気とはマッチしない様に感じました。 【camel】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2011-02-13 08:11:16) |
77.WOWOWで「GHOST IN THE SHELL」、「イノセンス」、そしてこの作品と立て続けに見たが、この監督のファン(がいるとして)って、どこを見て楽しんでるのだろうか? 傑作だと思っているのは監督だけじゃないの?この人、もっともっといろんな本読んで勉強して欲しい。ごく狭い知識をかじって、適当に難しそうなことつぶやいてみて、それで自分が教養人であるかのように勘違いしている人を見ているよう。ひとまずCGの技術のみにおおまけで3点。 |
76.《ネタバレ》 テーマは悪くないと思うのですが、淡々として盛り上がりに欠けました。原作未読なので、そちらを読んでいればまた違ったのかもしれません。戦争をする理由として、平和を実感するため、というのも説得力に欠けるような気がしました。クローンと言っても人を殺す背景にはもっと残虐な思惑や私欲があっておかしくないと思いますが、淡々とした世界ゆえに、この理由が機械的にぴったりな冷やかさなのでしょうか。 攻殻機動隊は好きなのですが・・こちらはあまり好みではありませんでした。 【abbey】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-09-27 10:37:17) |
75. きれいな映像でしたが、どうも心に響かない。暗い映画ですね。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-09-04 21:07:39) |
74.《ネタバレ》 本作はこの世界観を好きになれるかどうかで、かなり賛否が分かれる作品だと思われる。 メッセージに共感出来る云々ではなく、台詞の言い回し、抑揚のない展開、冷たい雰囲気など、この映画に自分が溶け込めるかどうか。終始違和感を感じたまま観終える人も多いのではないだろうか。 圧倒的に美しいCGと、悲しげな音楽は、この映画特有の虚無的な美しさを際立てていたと思う。ラスト、明確に問題は解決しないが、僅かに希望が示唆される。そんなに簡単に世界は解決しない、もしかしたら絶望しかないのかもしれない、でも闘ってみる価値はある。そんなメッセージを感じた。 ただ、少し抽象的な表現が多すぎて、監督のメッセージが伝わりづらい気がしないでもない。とにかく観る人を選ぶ作品だろう。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-09-03 10:40:21) |
73.《ネタバレ》 押井作品に関しては、『天使のたまご』は見ているものの『ビューティフル・ドリーマー』は見ていないという中途半端なフォローしかしていませんので、この作品にコメントをするのもおこがましいとは思うのですが、あくまで「この作品を見た限りにおいて感じたこと」として、レビューをさせてもらいたいと思います。 まず個人的な感想として、「明らかにこれまでの押井作品と比べて、前進しようとする『意志』は強く感じられる」と思いました。誰しも「日々の生活の『ループ感』」と言うのは、程度の大小こそあれ感じることだとは思うのですが、「それを耐えられるようになってこそ大人なんだ」という風にばっさりと切り捨てるのではなく、ドン・キホーテ的な無益さを承知の上で「そうではない」とはっきり言っているところに、押井監督の「真剣さ」といったものを感じました。この点に関しては、僕は何も言うつもりはありませんし、無条件で敬意を表したいと思います。 しかし僕が気になるのは、そういう「ループ感」に捉われている人々の描写と言うのが、あまりにも「その状況に耽溺しすぎている」という風に見えてしまい、それがまた劇中BGMの切なさも相まって何とも甘美に感じられてしまう点です。具体的に言うなら、前~中盤のそういう「状況に捉われた」描写が、「結局は何をやっても負け戦になる」という前提になっているように見えてしまい、それゆえに終盤のあの展開に否応なく「敗者の美学」みたいな、何か危険な「甘さ」のようなものが付いて回るように見えてしまうのです。 ここからは完全に(未経験な若輩者である)僕のわがままになってしまうのですが、せめて映画の中では(と言うより現実をはるかに飛び越える可能性もある映画の中だからこそ)、そういう「甘美さ」を抜きにして、「敗者になること」を前提とした勝ち目の無いものではなく、せめて拮抗しているか、あるいはそういう「勝ち負け」をポンと飛び越した状況を経た上で、「人間性の勝利」みたいなものが垣間見える瞬間を見てみたいのです・・・と言うより、今現在の僕の個人的な嗜好として、製作者自身も「何とかそういう方向を手放さずに格闘する」ような作品をより多く見てみたいと思います。 (とは言え、こういう種類の「甘さ」と言うのは、僕が見てきた数少ない押井作品の数々(とりわけ『天使のたまご』)の中からも感じられた、言ってみれば「押井作品の持ち味」と言っても良いものなのかもしれませんが・・・) そういう意味では、この作品は僕にとって「決して駄作ではないが、かといって無条件に礼賛するのも危険な作品である」という位置づけになります。 しかしそうは言いながらもこういう「甘美さ」には、個人的に抗いがたい魅力を感じますし、また最後まで見てみれば、この作品が決してそういう風に「耽溺する」つもりで終わっているわけではない事も窺えます。従って僕自身は、この映画に備わる「甘美さ」に関しては、ごくたまに味わう高級なお酒みたいなものとして捉える事にし、ラストに存在する「前進する意志」だけを、極力心に留めておきたいと思いました。 そういう「前進する意志」という意味において、ラストでスイトが煙草を吸わなかったシーンが大変力強く印象に残ります。それまでの「日々のルーティン」から意識的に抜け出し「煙草を吸わなくなった」上司として、この後新たにカンナミの後任に就いた人物に対して、彼女が一体何を言おうとするのか、想像したくなります。 【マーチェンカ】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2010-08-17 00:30:53) (良:3票) |