122.事件そのものよりも、主人公が置かれている刑事としての立場がテーマであると思えます。法の枠では解決しきれない問題に対して、いかに人として対峙していくのか。このあたりが見所ではないでしょうか。 【shoukan】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-12-05 22:12:55) |
121.「法で裁けぬなら俺が裁く」豪腕刑事ものではピカイチの作品。自らに課した一線を越えてしまった裁きに責任を取ってバッジを投げ捨てるラストにハリーの誇り高さを見ました。クールな彼の歯止めを効かなくさせたさそりは映画史上空前の悪人。「俺には弁護士を呼ぶ権利があるんだぁ・・」「漕げ漕げ漕げよボート漕げよ♪・・・」は忘れようにも忘れられません。 |
120.《ネタバレ》 気の滅入るような陰惨な犯罪と、捜査のためなら手を汚すことも辞さない刑事の一騎打ち。人間の最も醜悪な部分に向き合わざるをえない刑事の悲哀が表れている。無駄を削ぎ落としたハードボイルドな作りで、かなりいい味出している。連続殺人犯スコーピオンを徹底的に卑小な男として描いたのは正解だろう。劇場型連続殺人犯としてはちょっと不自然なパーソナリティなのだが、時代を考えれば仕方がない。 事件は一応の解決を迎えるが、終始トーンは暗い。モデルになったゾディアック事件は映画以上の犠牲者を出し、迷宮入りした。当時のサンフランシスコを知っているわけではまったくないが、おそらくは陰鬱な時代の雰囲気を反映しているのだろうと思う。井戸から全裸死体を引き上げる描写など、生々し過ぎて驚くほどだ。 惜しかったのは最後にスクールバスの屋根に飛びついた場面。それまでストイックなアクションばかりだったのに、このジャッキー・チェンばりの行動で一挙にリアリティが薄まった。というか飛びついてどうする気だったんだろう? 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-09-05 23:45:01) |
119.《ネタバレ》 私のアンチヒーロー好き(判官贔屓)を決定づけたといってもよい作品。今だ私はダーティーハリーを超えるアンチヒーローは出会っていない。犯罪者に対して容赦のないハリー。暴力には暴力で返す。しかし、それは決して正義ではない事をハリー自身は知っている。彼はひねくれ者で常に哀しみと孤独を纏っている。その哀しみとは周りの人々に理解されない事ではなく(彼はそんなに弱い人ではない)そんな生き方しか出来ない自分を嫌悪しているところからきている。けれど、他の生き方など出来ない自分も知っている。ラストで彼が警官のバッジを投げるのは「警官が正義を貫けないなら警官なんて辞める」という意味ではない、と私は解釈している(それならば、もっと爽快感があってもいい)私はハリーが「自分は警官にふさわしくない」と感じたからだと思う。今までハリーは無茶をやってるけど、ぎりぎりのところで警官としてのプライドと誇りを守っていた。しかし、ラストでハリーは卑怯な騙し撃ちをする(自分の命が危うい訳でもない)個人の憎しみで人を殺してしまえば、殺人と同じで犯罪者と同等にまで堕ちてしまう。犯罪者を裁く立場の警官がしてはならぬ事なのだ(それが許されるのなら、警官なら人を殺してもいい、事になってしまう)ハリー自身が一番よく分かっている。だからこそバッジを投げたのだ。犯罪者と同じところに堕ちなければ裁けないほど病んだ社会。堕ちると分かっていても裁かずにはいられない孤高の男の哀しみの映画である。しぶすぎる!(今って「私は正義だ!」と画面からわめいているようなヒーローが多くて嫌;) 【果月】さん [地上波(吹替)] 8点(2009-07-28 23:23:55) (良:5票) |
118.クリントのハードボイルド、アンチヒーローっぷりにやられっぱなし。 渋すぎ。かっこよすぎです。 上層部とのやりきれない関係、サソリの動機無き現代的な猟奇殺人など、シリアスな場面も描く事で、 単なるアクションもので終わらない見応えある映画に仕上がっている。 飽きの来ないジャストな長さ、ラストシーンもビシッと決まっており、 これぞ刑事アクションのスタンダードと言える映画。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-07-21 15:31:07) |
117.悪役がなかなかのはまり役。音楽も良かったし、キャラハンがマグナムぶっ放すシーンは男なら誰もが痺れるのでは、、? 点数はまあこんなもんでしょう 【ギャングスター】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-12-08 15:08:00) |
116.幾度となくTV放映されていたのをボ~ッと見ていたが(という方も多いはず)、改めてDVDで観てすごさを実感! 2008年の今からすると、ハリーの暴力性も大したはことなく、犯人の異常性もは大したことないが、この71年という制作年ゆえの妙なエネルギーの高まり、雰囲気の妙さはなんとも言えないものがある。 【とと】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-11-11 09:19:46) |
115.さそりの変態男としての演技が好印象。いつも保安官相手にぶっ放しているイメージのイーストウッドが、この作品では警官として逆の立場でぶっ放しているのが新鮮。でも表情の乏しい一匹狼なところはいつも通り。髪がフサフサで頭がでかい。話はありきたりな刑事ドラマだが、つまらなくはない。 【おまいつ】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-11-06 14:43:36) |
114.この手の作品の礎となる歴史的な作品。文句なしにカッコイイ。ファッションや演出もカッコイイ。イーストウッドが監督した部分のタッチもカッコイイ。 けど、カッコイイばかりでもない。 台詞回し、雰囲気、音楽すべてが秀逸。そのゆったりと流れる犯罪のにおいが、現代の映画にない不穏な気持ちを最後まで払拭させない。それでいて、受け手がサソリから受けることが出来るストレスの上限からは常に優しく距離を置いているが、その距離感はこの映画がもつ味わいなんだろう。 そういったこの時代の映画にある、(その時代の人間の恣意的な解釈であろうとしても)映画が映画であろうとする態度には素直にジーンとくる。さらに現代的病的な犯人像を広くステロタイプとして提示して見せた試みは、試み然とせずすでに完成された一製品としての内容を備えている。 とか言っておきながら、結局はカッコイイから何度でも見続ける。何だろうなぁ、この10年後から始まる80年代がハリウッド黄金期みたいな感じは確かにするけれど、黄金みたいなわかりやすい価値観と、この時代の多くの映画が持つカッコイイ音楽とか服とか人とか、そういうものは同じように価値があるものだと思うけど、なかなか理解されない時もどかしい 日本のDVDにもやっと吹き替えが入ったようです。山田康夫の吹き替えが日本盤に入ってないなんてどれだけ片手落ちなんだろうかと思っていましたが、国内盤にこそ入れなければとやっとワーナーも気づいたんでしょうかね。 【黒猫クック】さん [ブルーレイ(字幕なし「原語」)] 9点(2008-09-13 17:37:05) |
★113.渋いッス。いかしてます。ラストとか男の哀愁滲み出まくりです。弾あたらなすぎです。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-29 17:32:18) |
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112.《ネタバレ》 ケネディ暗殺、ベトナム戦争、ウォーターゲート事件と、疲弊しきった米国に忽然と現れた連続殺人鬼、ゾディアック。警察を翻弄し、迷宮入りとなったこの事件を元に、サンフランシスコ市警の殺人課刑事ハリー・キャラハンと「サソリ」との対決を描いたシリーズ第一作。同年の『フレンチ・コネクション』と共に、その後のアクション映画の流れを決定的に変えたエポックメイキングであり、最高傑作。44マグナムの存在を世に知らしめた功績も大きい。冒頭、ホットドッグをむしゃむしゃ頬張りながら、おもむろにマグナムをぶっ放すハリーの姿が最高にクール!ブルーレイでは待望の日本語吹替版が収録されており、故・山田康雄氏のハリー・キャラハンに感涙。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(吹替)] 8点(2008-02-29 00:25:32) |
111.《ネタバレ》 犯人の男が能力が頭抜けて優れていたりするような男ではなく、少しばかり悪知恵の利くだけの弱弱しいサイコ野郎というところが現実的でかえって恐ろしい。自分が狙った獲物が物陰で見えなくなった時に酷くイライラしたりするなど、リアリティを感じさせる描写に優れているため現実味の比重が高く、時折見せる娯楽性故の強引さもしらけることなく受け入れられます。 【MARK25】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-21 18:23:18) (良:1票) |
110.《ネタバレ》 米国は自信を失っていた時代である70年代アクション映画の傑作であり、 イーストウッドが西部劇のヒーローから脱却してトップスターになる作品。 犯人と刑事が一対一での対決の形となり執念で追いかける姿に引き込まれます。 ある意味では西部劇の影響が残ってるのかもしれないが、寡黙にして強い 新しいヒーロー像を作り上げた金字塔となる作品です。 (しばらくは似たようなキャラを彼は演じ続ける羽目にはなったのですが。) 【飴おじさん】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-01-03 14:18:55) |
109.はぐれ刑事モノのパイオニアとしては楽しめる。スコーピオンの動向のアヤフヤ感が気になりつつも、狂気じみた熱演が好感。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-02 14:50:38) |
108.何がかっこいいって、あの.44マグナム―M29がかっこよくて、かっこよくて・・・。.44マグナム・・・うん、良い響きだ。半分はあれ目的で観たようなものです。M29といえば「シティハンター」の海坊主の愛銃でもあり、前々からエアガンかモデルガンか欲しかったけどコレみて買おうと決心しました。まあ、個人的な銃の話はこれぐらいにして・・・銃もかっこいいんですが、イーストウッドもまたかっこいい。なんだありゃ、ハードボイルドだ、渋い!渋いよ。なんかもう男の映画だぞ、コレは。あの名ゼリフもまた素晴らしい・・あのセリフが無かったら8点どまりだったかも。それともう1つ、個人的に好きなシーンは夜の張り込みシーン。良いですよね、ああいう人間味溢れるシーンは。ただ「ダイ・ハード」のような派手さを期待してはいけません。はっきり言って地味です、でもそれが良いんです。男にみせたい映画ですね。 【ケ66軍曹】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-09-07 23:37:26) |
107.ゾディアック事件を基に作られたと知り、何度目かの鑑賞。そうして見ると銃撃アクションというより、一級のサスペンス映画として十分堪能できます。デカい銃を持たせる理由は「脳ミソが吹っ飛ぶ」と決めセリフを言わせたいがためだと感じました。さそりを演じるアンディ・ロビンソンは今の時代ならきっと最高のサイコ・アクターとして持てはやされたでしょう。ドン・シーゲルの演出、ラロ・シフリンの音楽も好調!傑作です。 【hiko】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-25 22:03:38) |
106.もの凄く好きな映画というのは、レビューを書くのが非常に難しい。何を書いても消化不良に思える。・・・いや、この映画の場合、好きというより、なんつーか、自分のアイデンティティの一部みたいなもので、好きとか、そんな言葉で括るのも、、、抵抗がある。今も1日1度は、この映画のことをチラッとは思うし、チラッとじゃなく延々映像やセリフを反芻していることもある。こういう映画に出会えたことは人生においてラッキーなんだろうなあ、きっと。100回以上見ていると思うけれども、ここまで何度見てもまた見たいと思える映画は、そうはないよなあ。私にとってイーストウッドは、この映画のイーストウッドであり、後に巨匠とか呼ばれてもてはやされるイーストウッド監督じゃない。やっぱり、私の中のイーストウッドの原点はここにあって、ここから他の作品の俳優イーストウッドを知るようになり、だから、私にとってイーストウッドは、あくまで俳優なのである。多分、もう歳も歳だし先は長くないだろうけど、数年後に亡くなって、死後、彼の業績が監督業に軸足を置いた評価になったとしても、私にとっては飽くまでも、イーストウッド=偉大なる俳優。「2」以降の作品じゃなく、この『ダーティハリー』こそが、俳優イーストウッドの魅力を余す所なく全開させている作品だと、やっぱり私は信じて疑わない。 【すねこすり】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2007-06-07 12:11:11) |
105.ワルサーP38を日本の若者に知らしめたのがルパン三世なら、本作は44マグナムの存在を現在のオジサン世代にアピールした作品だったと思います(そういえば、ルパンのCVだった故・山田康雄さんはイーストウッドの吹き替えもされていましたねぇ…)。ということで、ガンマニアにはお勧めですが、普通に観ても面白い作品です。ハリーはダーティというより危ない刑事だけどカッコいいし、犯人のクズ野郎っぷりも徹底していて良いです。スカッとしたあと、ほろ苦くなるラストがまた良い。 【shakunin】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-05-26 13:46:06) |
104.悪には屈しないっていう主人公に惚れます。てか渋い!悪役も狂ってて、それが主人公をより引き立てます。 【SAKURA】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-02-19 19:55:19) |
103.《ネタバレ》 ○久しぶりに再鑑賞。○さすがに45年も前の映画なので古臭さはもちろんあるが、イーストウッド、キャラハンのカッコよさは他に代え難い。西部の服装からスーツを身にまといマグナムをぶっ放す、それだけでこの上ないくらい様になる。○キャラハンの怒りが徐々に沸いていき、容疑者の人権まで守られた日には、そりゃ怒り大爆発ですよ。○そして何より、橋の上に待つ姿に痺れた。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-13 10:56:22) |