3.◆・・・正直、あり得ないんだけど”将来こんなロボットが
普通に街で見かける様になったら面白~い!!”って感じれるかどうかが鍵。
冗談抜きで引きこもりの少年の代役がロボットだなんていうのが
違和感なく受け容れられる時代が来るとしたら
下手をすると将来のニート対策にうってつけかもしれない。
その点からするとこの作品の先進性はかなり買う事が出来る・・・◆
なんていう下衆な前置きはさておいて、
和製ロボット物ファンタジーとしては佳作とも言うべき珠玉の作品。
細部まできめ細かく作り込まれていて製作側の意志が彼処に伝わって来る。
興行的には(SW3の影に埋もれ)失敗であったようだが、こういった惜しい作品こそ
本サイトの様なところで語り継がれていくべきである。
それにしてもこの作品の子役達の演技には目を瞠るものがある。
そして何よりHINOKIO自身のCGの溶け込み様といったら
尋常じゃないレベルであり、ほぼ完璧なある意味ハリウッドにもヒケを取らないVFXには
物凄いリアリティを感じるだろう。
~ロボット越しのピュアなラブストーリー~
キャッチは底が浅くて軽い印象だが、根底に流れるテーマは凄く重い。
重いけど肩肘張らずに見る事が出来るのはひとえにHINOKIOのキモかわいい存在感と
サトルの純粋さとジュンの男勝りな性格の対比が、
誰でも持っている少年時代の恋愛感情を呼び起こし
切なさと愛くるしさとが相乗効果を生んで俄かに涙腺を刺激してくれる。
バーチャルリアリティとファンタジーの融合。
そして現代の心の病を真摯に取扱った本当に素直な気持ちになれる映画
と言っても過言ではあるまい。
「頑張れって言われるのが一番辛いんですよね」
そう、頑張らなくていいんだよ。緩やかに・・・たおやかに・・・。