183.《ネタバレ》 映画史的な観点からはアメリカン・ニューシネマの最重要作であるが、現在のレベルで観てしまうと色々と稚拙な印象は拭えない。とは言え、当時としては考えられないほど過激な暴力描写とセックスの隠喩に満ちており、カウンターカルチャー真っ只中の60年代の若者たちから熱狂的に支持されたというのも頷ける。特にラストの「死のバレエ」の衝撃は今観ても色褪せることなく、その着弾効果の凄まじさは、後の『ゴッドファーザー』や『タクシードライバー』にも多大な影響を与えている。実際のボニーとクライドはとんでもない殺人狂で、警官と見るや容赦なく撃ち殺し、クライドはゲイ、ボニーは色情狂だったと言われる。映画化に際し、その辺りは相当美化されて描かれており(クライドは性的不能者で、殺される直前にボニーとはじめて結ばれる)、観客が彼らに感情移入できるよう配慮されている。配役としてはジーン・ハックマンやジーン・ワイルダー(映画初出演)が脇を固めており、C.W.モス役のマイケル・J・ポラードはマイケル・J・フォックスの芸名の「元」になったことでも有名。 【フライボーイ】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2010-09-06 06:59:59) (良:2票) |
182.《ネタバレ》 F・トリュフォーがシナリオをアレンジしたとも伝えられるアメリカン・ニューシネマの嚆矢。小学生時代だったかTVの映画劇場で観て強烈な印象を残し、実話と聞いて度肝を抜かれた。丁度、当時S・ペキンパーやD・シーゲルの作品も追体験的に観て70年前後のアメリカ映画の暴力性に魅せられた口である。再見して冒頭からF・ダナウェイの生気あふれるショットが目を引く。倦怠の日常を打破する男との邂逅は、彼女をして「死のバレエ」へと破滅させるが、一方では”生”の燃焼過程でもあった。尚、本作品ではC・バローをインポとして描いていて変に興ざめであるが、どうも本人の性癖を 直接的に表現することが躊躇されたためらしい。 【以蔵】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-08-15 09:46:38) |
181.次第に迫る破滅を感じつつも絶望的な逃避行を続けざるを得ない二人の苦悩がよく描かれていたと思います。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-08 22:02:01) |
★180.遠い昔に観たがBDをいただいたので再視聴。なんと言ってもエンディングが印象的。F・ダナウェイが素晴らしい、この映画はこれにつきる。 【kaaaz】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-07-25 04:42:57) |
179.ピクニックに参加した、年老いたボニーの母親の哀しさが身につまされた。 【きーとん】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-07-24 00:14:52) |
178.《ネタバレ》 点数は相当悩んだんだけれど、あの最後の二人の眼差しが脳裏から離れないので、基本は10点。なんて凄い映画なんだろう。冷静に考えたら相当酷い悪人の二人にここまで感情移入させるって。 特にクライドの少し少年ぽいオドオドしたところが好き。ボニーに「女も喜ばせられないくせに」って言われて普通は手が出るだろと思ったらしょぼんとうなだれたのが悲しかった。 だからこそ初めてきちんと彼女を愛することができたときの喜びもひとしおだったんだろう。その直後には死が待ってるだけに、このシーンで早くも落涙w。 そしてフェイ・ダナウェイ ぶっちゃけこの作品以外では一度も魅力を感じたことが無いのに、この中ではどんどん綺麗に、可愛く、魅力的になっていく。 悪人をこれだけ魅力的に描くのって本当はまずいんだろうが、映画の力って改めて凄いと思う。 平成26年7月12日 午前十時の映画祭 DVD持ってるのにわざわざ映画館にでかけ、しかも最前列中央という普通だったら絶対あり得ない座席をわざわざ選んで鑑賞。ぶっちゃけ夜勤明け、しかも映画開始直前にビールを呑むという愚行のためあまりいいコンディションでなく、ストーリーがほぼ頭に入ってることも加えて完璧に楽しめたというと嘘になるのだが………ラスト。銃撃が始まる直前の一瞬の空白、二人がお互いを見つめる眼差し、そして二人に撃ちこまれる何十発という銃弾の衝撃。本当に映画館で観て良かった。(今日から二週間、お勧めです、これこそ映画館で観るべき映画だと思う。 ただ、最前列は避けた方がいいねw さすがに見づらくて) 【rhforever】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-07-17 13:45:23) |
177.《ネタバレ》 1、 いわゆるニューシネマの”代表作”とされるこの作品。(いわゆる代表と呼ばれているので、ということは、一般的に優れている作品という意味ととる。ただ、アメリカンニューシネマ、いこーる優れた作品群という意味ではない。念の為。ただのオールド。ニューです。)このあたりは数年遅れて、名画座で2度みました。(当時2本立てだったのでしょっちゅうやってた)当時、中高生であったわたしはハリウッドには”ニューシネマ”がある。じゃー日本は?”にっかつロマンポルノ”だ!と連想しており、えれー違いだと思ったモンです。(いや!ロマンポルノといってもナメてかかれません。もっともナメたくなってしまったり、、^¥-¥、、、、??!!。)なにが言いたいかというと、”ジーンハックマン”です。 2、 カンバセーション、ポセイドン、コレのハックマンはよかった!最近の大御所のハックマンはキライですねえ。目をそむけたくなることがある(世代論)。3、 けっこう年上の世代の方に、バンジョーの音がいいねえ!うんぬん、”バンジョー音楽”の良さを言うひとがいました。当時はわからなかった。いまは少しだけ、イイとおもう。4、 ラスト、一斉射撃直前、緑の茂みがユレルのはいいですねえ。 【男ザンパノ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-07-04 18:08:04) |
176.実はあまり好きな映画ではないのですが、何度も見ている映画です。本作でスターに駆け上がったフェイ・ダナウェイがあまりにも魅力的だし、ボニーとクライドを演じたフェイとウォーレンの二人は勿論のこと脇を固めたジーン・ハックマンの存在も効いています。この新人女優をアーサー・ペン監督がいかに惚れ込んだかは冒頭のフェイ・ダナウェイを見ればよ~く分かりますね。やはりあまりにも有名なラストシーン(蜂の巣にされる直前に二人の顔を一瞬アップで捉えるのですが、この一瞬で見せる二人の表情が印象的です。)は初めて観た時は衝撃だったし、リアルタイムで本作を見た人達にとってはもっと衝撃的だったことでしょう。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-06-23 22:20:21) |
175.色々な音楽アーティストにより、この二人は取り上げられていて混沌とした社会の中を生きる若者のある種の英雄像的な目で見られている。この映画は、その辺をインスパイアするにうってつけの仕上がりとなっている。世界恐慌・禁酒法という時代の中において、ならず者が英雄視され、最後には、はかなく散り行く様をクールに描いている。車での逃走シーンのちょっとコミカルな音楽が隠し味となっている。 【円軌道の幅】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-03-13 21:41:55) |
174.《ネタバレ》 死のバレエのシーンしか印象に残らなかった。 【eureka】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-02-17 10:44:47) |
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173.私が今更言うことではないですが、歴史に残り続ける映画。ストーリー、撮影、衣装、すべてポイントを押さえていて、派手な音楽や派手なセットを利用せず、観れば観るほどセンスが輝いて見えます。 【はんにまる】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-02-06 14:16:06) |
172.あぁこの作品はこれが原型かというものがいくつもありますね。男優さんも女優さんも「キマッて」ますね。いまひとつ犯罪への動機付けや「不能」に関して弱い感じはしますが今見ても良くできていると思います。年を取ってくるとあの母親の気持ち、父親の想いが痛いほどわかります。 【たかちゃん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-09 20:59:48) |
171.《ネタバレ》 昔洋画劇場で見ていますが、最後以外は覚えていません。というわけで初見と変わらないと思いますが、案外よかった。どの程度事実に即しているのかわかりませんが、とりあえずこの映画での主人公二人は、けっこう「普通の若者」として描かれています。有名な強盗にしては、最初はドジだったり、予想外に人を殺すことになって動揺したりと、悪い面は薄められているようです。その一方で、冗談を言ったり互いを気遣ったりと、恋人同士であることを印象づける描写が多かったと思います。また、二人が強盗を成功させて「有名」になっていく過程は、台詞で説明されているだけ。強盗する場面自体、それほど多くはありません。要するに、二人の青春物語であるという面が強調されているようですし、そのような映画であると思って見ると、若者らしい言動に共感を覚えたりします。最後ばかりが有名ですが、実はそこに至るまでの関係を丁寧に描いていることがよくわかりました。そちらの方に引き込まれます。 そう思ってしまうのも、主演の二人が素晴らしいからでしょう。ウォーレン・ベイティがこんなに二枚目で格好いいとは思わなかったし、フェイ・ダナウェイの美しさはいまさら言うまでもなく。ハックマン以下の共演者も、曲者ぞろいで魅力的。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-11-09 21:45:59) (良:1票) |
170.ボニーの家族との出会いの場面とブランチの声以外満点。2回鑑賞。 でもこれほど身勝手で好き放題な行動は一般の若者にとって叶えられない望みであり夢である。その意味では共感を感じるが・・・。でも凄い、一気に終末へ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-24 17:51:53) |
169.昔の車は今の車より盗みやすいのだろうか? なにげない家族の日常のようなものが多く描かれていたりと ややしまりのない展開のようにも思えるけれども、 人間ドラマが丹念に描かれているところはよい。 アウトローとして追われる身となることの恐怖も感じられる。 1930年代のカントリーののんびりとした光景もよい。 しかし最後は少々嫌なものを見た気分になる。 【且】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-09-16 01:07:17) |
168.無軌道三昧の日々を送る面々が、全編に亘って繰り広げる問答無用の銃撃戦。うっかりと羨望の眼差しを向けてしまいますが、所詮はとるに足りない愚か者である事を、ブランチのけたたましい金切り声の悲鳴に気づかされます。娘との別れの際、ボニーの母は末路を予見していたのだと思うと彼等の罪深さにやり切れなさが募ります。 |
167.便宜上このカテゴリーに入れられている1作品を除いて、アメリカン・ニューシネマには得心のいかないところ。情け薄く頭も悪い犯罪者ペアに肩入れすることは到底叶わぬことであり、ラストシーンも派手な見世物以上のものではないし、フェイ・ダナウェイ演じるボニーの粋な着こなしもこの映画自体があまり洗練されていないという事実を覆い隠すまでには至っていない。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-25 01:58:40) |
166.《ネタバレ》 「走り抜けたボニー&クライド~♪」(TM NETWORKの名曲"SELF CONTROL"の1節より)。確かにこの二人、走り抜けてました。悪党が主役の映画をほとんど見たことが無いので、新鮮ではありました。だけど、私が歳をとったからでしょうか、悪党達から何も魅力を感じませんでした・・・。でもラストでボニーとクライドが蜂の巣にされる場面は、凄いインパクトで、かつシュールでした。映画史に残る名シーンです。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-05-09 01:56:46) |
165.《ネタバレ》 とぼけた音楽に脱力感を誘われる。脚本には上手い脚色も見られるが、コメディ調を取り入れたのは大失敗だと思う。映像も筋書きも気が抜けた部分が多く、「終わりよければすべてよし」で許す気にはなれない。 【no one】さん [DVD(字幕)] 4点(2009-05-08 20:30:47) |
164.《ネタバレ》 初鑑賞の時はまだ子供で、「不能」がよく解らなかったこと、ラストで正に息を呑み、心臓がバクバクして眠れなかった記憶がある。さて、もう少し大きくなってから実話ものであること、そして衝撃のラストも事実に基づくこと、クライドが不能なのはフィクション(実際はバイセクシャル)とを知った。そこでまず感じたのが反感「実在の犯罪者、しかも強盗殺人という重い罪を繰り返した犯罪者をこんなにスタイリッシュに描いていいのか?!」、そして恐怖「あの蜂の巣にされるのが実話なんて・・・」。が、反感の方は大恐慌と禁酒法の暗い世相から、うっぷんを晴らすようなボニー&クライドが、凶悪犯罪者にも関わらず、義賊的に扱う支持者が多かったのもまた事実と知り、色々考えさせられてしまった。そういう事実があったなら、あの描き方でいいのかもしれないけど、やっぱり美化してるような…ここんとこの結論は出ない。なんかもやもやしたままだ。「クライドが不能」ってフィクションは中々に上手いんじゃないだろうか。犯罪そのものが2人を繋いでいたことがより強調される。それから衝撃のラスト…蜂の巣にされたってのは事実なんだから何を言っても仕方ないが、あれが今でも怖くて怖くて仕方ないのは私だけ?何が怖いって生け捕りにせず、公開処刑(見せしめ?)よろしくあれを実行したアメリカって国が怖いというのもあるが、そんな理屈を抜きにしても単に怖いのよ。銃弾飛び交うアクションなんか、腐るほど観てるのに…。万人に強い印象を残す、という意味で衝撃の実話をそのまま持ってきたのは映画としてコレクトなんだろうけど、あのラストがかっこいいように言われてるのが(そしてそれを意図して作ってるように思えるのが)、なんかどうもね。エステル・パーソンズのアカデミー賞受賞演技は流石。生存していた本人が怒ったらしいけど。私としては評価の難しい映画なのだが、点はとりあえず「印象度」で高めにしておく。 【あっかっか】さん [地上波(吹替)] 7点(2009-03-06 13:09:53) (良:1票) |