21.期待通りの作品でした。幼い頃、ディズニーアニメのロビンフッドを観ていたのですが、ストーリーの記憶は全く無く、記憶にあるのは帽子の赤い羽根のみ。この作品では、帽子も赤い羽根もありませんでしたが、期待通りのすばらしい作品でした。 この映画が描いているのは今はやりの序章もの(ロビンフッドというアウトローになるまで)で、本当のロビンフッドの活躍は、これからですね。でも続編はなさそう。。久しぶりに、見終わった後すがすがしい気分になれた作品でした。 【ursla】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-01 20:49:49) |
20.《ネタバレ》 ↓のお方、どうもありがとうございます。あなたの書き込みがなかったら、未だに頭の上のりんごを射貫いたのはロビン・フッドだと思っておりました。 お正月に見るのにふさわしい、壮大な映画でした。歴史物はそう得意ではないのですが ストーリーにもすぐに入り込めて、当時の庶民の暮らしや生活ぶりを見るのも楽しかったです。たった何日間の結婚生活だった夫だったのに年老いた家長に変わって家を領地領民を守り抜いたケイトはすごい。まだ女だけじゃなくて男の自由も尊重されなかった時代なんですね。 【モフラー】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-01 17:33:45) (笑:1票) |
19.経験豊かなスコットが繰り出す映像のダイナミズムは圧倒的ではあるが、完璧すぎて「決闘者」や「エイリアン」「ブレードランナー」で魅せてくれた臭覚まで刺激するような生々しさがない。欧州の人々にとっては思い入れのあるロビン・フッドなのだろうが、日本人にとっては予備知識がないと今ひとつ伝わりづらいのも残念。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-31 18:21:19) |
18.リドリーにラッセルで歴史もの。それだけで観る気がするってもんです。ただこの映画は日本人が思うロビンフッドではなく、「ロビンフッドがなぜロビンフッドになるのか。」という序章を描いているので、いわゆる義賊的なロビンフッドはBBCのドラマを見た方が良いと思います。リドリーお得意の集団戦闘シーンはほかの監督と違って何が起きているのかがよく分かるのが◎。CGやVFXも多用せずに、リアルな戦闘が大半です。俳優陣の演技も水準以上だと思うんですが、如何せん悪役のキャラが薄くて爽快感がグラディエイターほど得られません。しかしながら、全体としては良い出来なので、娯楽歴史戦争映画が好きな方なら気に入ると思います。 【ronronvideo】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2010-12-27 14:30:26) (良:2票) |
17.《ネタバレ》 頭の上のリンゴは?・・・って、そりゃウイリアム・テルだ。ラッセル・クロウの演技がずーっと一本調子でキャラに面白味が欠けているのが大きな難点なのですが、予想していたよりはシンプルな娯楽映画として楽しませて頂きました。リドリーとラッセルで時代モノですよ、って言ったら、それだけでもうヘヴィだ・・・ってカンジですけど、そんなには歴史的背景を語る政治シーンとか続いたりしなくて(あるにはありますが)、物語がどんどんと転がっていって。クライマックスを迎える前のタメがクドい感じはあるものの、悪いヤツをやっつける痛快活劇ってカンジで。CGもそーんなに目立つような使い方はなくて、自然の中で展開するダイナミズム溢れる映像で魅せます。ブランシェット姐様は相変わらずステキだしね。ただ、前世紀の終わり頃に発病したリドリーの『プライベート・ライアン』好き好き病は治らないどころか悪化しちゃってますねぇ。今回は笑っちゃうくらいにロコツで、どれだけ影響を受けてるんだ?っていう。それまでの彼のセンスだけで十分通用すると思うんですけどねぇ。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-12-26 14:20:21) (笑:1票) |
16.《ネタバレ》 海岸での戦闘シーンを迫力がないと言ったらウソになりますが、決して想像の域を脱するものでもなく、加えてロビン・フッドと言えば弓だろうと何時になったら使うんだと思っていた弓の使い方にしても、もったいぶった割りに面白味がありませんし、悪役ももっと強力に描いてほしいです。 さらに、もう一つのドラマである、ラッセル・クロウとケイト・ブランシェットの恋愛模様の描写がイマイチです。キャプラの「或る夜の出来事」の毛布のように互いを隔てる布にしたって処理しきれていませんし、あるいはクロウがブランシェットの脚を馬のアブミに乗せてやり距離が近づいたのなら、その線で押しまくってほしいです。せっかく小屋で敵に襲われたブランシェットが脚で誘惑するかのように見せ、ブーツに隠してあったナイフで撃退するシーンもあるのですから、あのブーツをクロウが脱がせるシーンがあって然るべきとすら思うのですがね。 ただ、ここでのブランシェットはとても魅力的に見えます。 【ミスター・グレイ】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-12-24 18:48:44) |
15.ロビン・フッドを調べると、必ず義賊やアウトローと紹介されています。この映画でも最初のナレーションで、無法者(アウトロー)と語られていました。映画を見た限りでは、この言葉には当てはまらず、正義の味方としか思えません。活躍はしていても、皆を率いる能力が長けていたとは考えづらく、弓の名手という一般的な知識も意味を持たなくなります。これまでとは違うロビン・フッドを作りたかったと思えますが、せっかくの魅力を消してまで、新しい人物像を作り出すメリットが感じられません。映画にはお金がかかってますし、臨場感もあってそれなりにすごさを感じるのですが、物語自体がつまらなくて、これで終わっちゃうの!?、という感じの終わり方でした。R・クロウとC・ブランシェットの競演、すごく楽しみにしていたのに、結構ガッカリでした。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-12-24 17:08:25) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 悪くは無いと思います。要はロビンフッドがグリーンウッドに入る前の物語なのね、というのが分かれば、映画としては成功なわけだからね。ケイト・ブランシェットがまた物凄く良い演技で、ちょっと言い方がヘンかもしれないけど、彼女独特の透明感のある演技に加え、メリル・ストリープの演技で見せる母性みたいなのを強く感じました。物語の年齢から考えると、実年齢とは多分10歳以上開きがある筈なのだけど、若さで見せていないという所が上手い所なんだろうね。あと、ロビン・フッド映画であたしがいつもチェックしているのがタック神父なのだけど、この映画でも破戒僧っぷりをいかんなく発揮できていたのもあたしには好印象でした。 但し、難点を言わせて頂ければ、やっぱりラッセル・クロウかな。必要以上にマッチョ感を漂わせすぎです。本来のハンターやアーチャーって、あそこまでマッチョじゃ無いんだよね。付ける筋肉が違う筈なんだけど、彼の筋肉はやっぱり格闘用って感じなんだよね。 それと、フランス軍の上陸シーンなんだけど、あれって「プライベート・ライアン」と「史上最大の作戦」をオマージュしていますよね?レイアウトやカットで殆ど同じものが随所に見られるのだけど、そうする理由が全く分からないんです。もっとフランス軍の侵攻は撮り方があったと思うし、リドリー・スコットなら出来たと思うのだけど、あの撮り方を選んだ理由が全然分かりません。 でも、見ていて時間を忘れられると言うのは物語がしっかりとしているという事の証明だよね。やはりスクリーンで見るのが楽しい映画だと思います。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-23 10:31:58) (良:1票) |
13.うーん、歴史アクション大作とすれば文句は無い出来なんですが、やっぱりロビンフッドには義賊的な立ち回りを求めてしまいます。一部の登場人物以外、脚本はすべてフィクションなので、腹も立たないのですが、ロビンがイギリスの未来を担ってフランス軍と戦っちゃうような展開は正直期待していなかったです。やっぱり緑の衣装に身を包んで敏捷に森の中を駆け巡り、愉快な仲間達と共に弓矢で悪代官を悩ませる昔ながらのロビンフッドが観たかった。まあ、だとしたらごっつい体のラッセル・クロウは絶対にはまり役じゃないですけど(この映画でははまり役!)。 キャストでは誰が良かったかって、やっぱりケイト・ブランシェットでしょうか。この年でツンデレして許されるのは世界広しといえども彼女くらいでしょう。可愛すぎ。彼女の出演作をもう一度きちんと観直してみたいと思います。他には悪役のマーク・ストロングとジョン王のオスカー・アイザックも良かった。 それにしてもこの監督は相変わらずズレた独裁者を描くのが好きですね。「グラディエーター」の皇帝とジョン王のキャラが被りすぎじゃないかと思いました。 【枕流】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-12-21 22:12:42) (良:2票) |
12.国際線機内TVで鑑賞。R・クロウの禿げ具合同様になんとも中途半端な内容。さては途中で金策が尽きたか? 【mimi】さん [地上波(字幕)] 6点(2010-12-21 00:48:28) |
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11.はじまってすぐにストーリーにひきこまれた。落ち着いてよく作り込んだ映像美は、真実味があってあきさせない。ウォルターの人柄を見ればマリアンが献身的につくすのもわかる気がする。後半、馬で疾走するロビンの勇姿がすばらしい。ただ、いくら弓の名手でも、ちょっと都合良すぎの気もする。 【なつうまれ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-21 00:14:22) |
10.《ネタバレ》 良くできた映画です。 リドリー・スコット監督が、手堅い俳優陣を使って、中世から切り出してきたような映像をつくっています。 一つひっかかったのが、ロビンフッドの父が民衆の指導者たる石工という点。なんで石工? 東北大学の有光准教授によると、当時は石造建築の革新期で天井の重さを巧みに分散させて支える数学的知識をはじめ、高度な知的能力が必要とされる職業で、高度で複雑な最先端の知の世界に触れる存在として石工という設定が選ばれたのでは、とのこと。 【ぶん☆】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-19 22:24:28) |
9.《ネタバレ》 ケイト・ブランシェットがかわいい。 鎖帷子を脱がしてくれと言われて恥ずかしがっていたり、 ロビンに対して半分むかつきながらも「ご一緒に寝てくれますか(スカートを広げながら)」や、 「良い騎士だ(GOOD KNIGHT)」を「良い夜(GOOD NIGHT)」と間違えた時とか超かわいいんですけど!なんだこれ。 もう一回言うけどかわいい。そして格好いい!後のことは知らない! 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-15 23:40:54) (笑:2票) |
8.《ネタバレ》 この映画の良いと思った所は、出来るだけその当時の風景を出そうと心がけているところだと思った。とても質素なのだ。これが一番気に入った。また、私は歴史が好きだが、歴史で大事な事はその当時の様子を想像することだ。今と同じ人口のわけがなく、地面はもちろんアスファルトはなく、もっともっと動物達がいた大自然がすぐ近くにあったはずだ。この映画での感銘は、自由憲章のことだ。フランスはフランス革命により、王や貴族達をギロチンにかけて自由を手にした。しかし、その後で出来た政府が、今の民主党のようにドロドロになってしまった。それを見ていたイギリスは、王、王妃、貴族達を残し自由憲章へとすすむ。国民の自由というのは、簡単に手に入ったのではない。権力を持っている人間がそれを手放さないからだ。今回の映画でも王は、ロビンフットに嫉妬し、約束は破られた。しかし、その後に自由憲章は成就することになる。日本も坂本龍馬たちが頑張り、第2次世界大戦の後にアメリカに与えられた平和憲法があり、仮の民主主義が日本にはある。中国は未だに国民に自由はない。この監督のお手伝いさんの1人に確か日本人がいたことがあり、彼女が本を出している。(とてもお勧めです。変なイギリス人?)彼女から坂本龍馬という英雄を聞いて、イギリスにもロブンフットの話があるという会話をしたのではないかと思いながら見ていました。(ロビンフットという実在の人はおらず、色々な伝説が融合されて作られたと聞いています。) 【matan】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-14 13:56:39) (良:1票)(笑:1票) |
7.《ネタバレ》 「ロビン・フッド」映画は多数製作されているが、有名なケヴィン・コスナー版も含めて鑑賞した記憶が残っていない。他の作品と比較することはできない点は良かったのか悪かったのかは分からないが、本作は素晴らしい作品と感じられた。 ストーリーに関していえば、サプライズ的な面白みはそれほどないといっていいだろう。浅はかなイギリス王を利用するフランス寄りの悪者を倒すだけというシンプルなものとなっている。 本作は、ストーリーで観客を魅了するというよりも、“完成度の高さ”で観客を魅了している。細かい部分まで驚くほどしっかりと作り込まれている。ここまで高い仕上りは、リドリー・スコット監督の“匠の業”といえようか。奇をてらうことはなく、シンプルでありながら、妥協を許さない姿勢が現れており、無理なく流れていく展開に安心して身を委ねることができる作品だ。 ストーリーに関して、面白みはないといったが、根幹部分についてはもちろんしっかりとしている。ロビン・フッドと呼ばれた男の“成長”“自己発見”のようなものが感じられる。自分が何者であるか分からなかった男が、ある貴族の偽の息子となり、貴族の息子として振舞いながら、自分のルーツを探っていき、自己のアイデンティティを確立していく。自分が何者であり、何をなすべきかを明白にした後に、“伝説”へと昇華していっている。“伝説”といっても、神話的なものや英雄的なものではなくて、何かに縛られるのではなくて森の中で“自由”に生きる一人の男、家族をもつ平凡な男のような形で締めくくっている点が素晴らしい。本作のテーマである「羊が獅子になる」という過程をリドリー・スコットならではの視点で見事に描き切っている。我々は決して英雄にはなれないが、誰しもが獅子にはなれるということを伝えているような気がした。 “弓の名手”という設定ながら、あえてそれを封印しているところにもリドリー・スコットのこだわりが感じられる。驚異的な能力を持つ英雄が活躍する映画ならば、資金さえあれば誰でも撮れるかもしれないが、英雄が英雄らしく活躍しない映画はこのコンビにしか撮れないかもしれない。 また、短い出番ながらも、ほぼ全てのキャラクターの個性や心情が感じられる仕上りとなっている。喜怒哀楽やユニークさを用いることにより、それぞれのキャラクターが生きており、これもリドリー・スコットの上手さといえるだろう。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-13 23:56:21) |
6.《ネタバレ》 久々に映像美に溢れた映画でした。リドリー・映像美創造は「ハンニバル」で驚嘆させられたのですが、今回はそれにも増して見事でした。ノッティンガムの村周囲の緑と畑の土、シャーウッドの森の深い緑、ドーバーの白い断崖、獅子心王リチャードⅠ世が戦死してしまう仏の城攻め、ロビンがアリエノールの元へ獅子心王リチャードⅠ世の王冠を届る為の河登りの場面等々、本当に映画でしか堪能できない美しさでした。ロビンとマリアンの素晴らしさは言うまでもありませんが、その脇を固めた素晴らしい人々がさらにこの映画の魅力を高めました。盲目のサー・ロクスリーの慈愛に満ちた応対、毅然としていたが、愚かな自分の息子を立てざるを得なかったアリエノール皇太后、あくまでも王に忠実なマーシャル、蜂蜜酒を売りさばくタック修道士、ジョン王にゴドフリーの裏切りを伝えた仏王の妹イザベラなど個性的な人物も素敵でした。ロビンが石工の息子という設定のためか、石にまつわる物が数々でていました。ペパー・ハロウの入り口にあったローマ帝国支配下時代の石の門の遺跡、ケルティック・タワーに似た石のモニュメント、さらにはその石床の裏に刻まれた「幾たびも立ち上がれ、羊が獅子になるまで」は石工だからこそ刻めたものであったのだと思いました。戦闘場面の凄まじさは相変わらずで、怪我人が一杯出たのではないか?と余計な心配をさせるほどでした。ただ途中、ややだらけた感じがちょっぴりしてしまったので1点減点となりました。 【亜酒藍】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-12-12 16:31:58) |
5.《ネタバレ》 リドリー・スコットの美しすぎる作品は、ジャンルを問わず映画館のスクリーンで観る価値があると思います。 なかんずく歴史スペクタクルを撮らせたら右に出るものはいない! 細部までこだわり抜かれた映像にはうっとり。そしてキャストが本当に魅力的かつ自然……この人達が普段は携帯電話なんか使う現代人だとはとても思えない(笑) ちょっとイメージ違うんじゃない?とか失礼なことを思ってましたが、ラッセルのロビンは文句なしに格好良い。「優しく誘えよ」とか、女性ファンを増やしたんじゃないだろうか(笑) ケイトのマリアンも凛々しくて魅力的。リドリーは、こういう優しくて強い女性を魅力的に描くのが本当に上手いなあと思う。 最近リドリーに愛されているマーク・ストロング、とても美形な俳優さんだと思ってますが、今作では顔を集中的に攻撃されてお気の毒(笑) でもゴドフリーは本当に最低!KoHのゴドフリーとは天と地の差! 愛嬌あるウォルター爺をいたぶるシーンでは涙出そうでした。ほんのちょっとでも当たって良かったね爺! 2時間半近くありましたが全然長くは感じませんでした。満足満足。 ところで私はロビン・フッドの事をあまり知らないのですが、彼の父親は石工という設定でしたね。フリー・メイソンとかの歴史も織り交ぜてあるのかな? 【kiryu】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-12-11 23:06:43) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 個人的にですが、ここ最近は消化不良気味の映画が続いていてスッキリできませんでした。しかし、この「ロビン・フッド」は期待通りの仕上がりです。R・スコットとR・クロウだとこういう映画になるだろうというそのもの。“強くて人からも好かれる主人公”が“苦境”を跳ね除け、そして“ヒーロー”になります。R・スコットのアクション演出は安心して見てられます。CGも使っているのでしょうが、不自然な感じが全くありません。脚本B・ヘルゲラルドのストーリーも、分かりやすいヒーローものに、お得意のバイオレンスを加えて愉しめるものになっています。ただ、「グラディエーター」と異なるのは“苦境”が弱いこと。「グラディエーター」でP・フェニックスが演じた陰湿で狡猾な悪役に比べて、今回は悪役に魅力がありません。M・ストロング演じるフランス側に寝返ったイングランド人と、新しいイングランド国王。どちらも、P・フェニックス演じる悪役に比べて、主人公を貶める憎たらしさに欠けています。そこを補っているのがC・ブランシェット。自分の領地を守り、村人を大事にし、いざというときには戦う。エリザベスそのままの魅力を発揮したC・ブランシェットがこの映画を満足のいくものにしています。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-12-11 20:10:22) (良:1票) |
★3.《ネタバレ》 予告編を観る限りは「グラディエーター」ばりの血液が沸騰するようなアクション大作を期待したんだけど、かなり肩透かしを食らった感じです。伝説的な人物であるロビン・フッドが伝説の入り口に立つまでのひとつの解釈ということでしょう。セットや時代背景の演出などはさすがにリドリー・スコットらしい作り込みだけど、そのうえに乗っかるストーリーがつまらないです。かなり都合よく物事が進み、主人公は「ロビン・フッド」になりました、って印象だった。弓の腕前もさほど見せ所がありません。歴史大作感を出したかったらこの監督に撮らせろ、って安直さが透けて見えるようで、リドリー・スコットも職人の手腕は見せますが特別なことは何もしていない。この監督にはもっと冒険をして欲しいです。期待しすぎなのかな。ラッセル・クロウはお似合いのキャラだけど急造感が否めず、迫力と云う点ではケイト・ブランシェットに軍配が上がります。 【アンドレ・タカシ】さん [映画館(字幕)] 5点(2010-12-11 00:52:58) (良:2票) |
2.《ネタバレ》 やはりスコットは凄ぇ! 彼の作品全部に言えることだが、とにかく構成能力が凄まじく高い。 話的には『兵卒のロビンフットが騎士になりすましリッチな生活を手に入れようとするが、気付けばなりすました領主の義理息子になり、気付けば民に好かれる領主になり、気付けば兵をまとめフランス軍に勝利し、その功績を妬まれた王様から隠れるため森へ・・終』と、並の監督が作れば3時間は越えてしまうような内容を、非常に絶妙なテンポと繋ぎの上手さでダレること無く高い密度で2時間30分以内に収めている。 キャラの位置関係もキッチリ決めており、と言うか掘り下げているのは主人公とヒロインのみ。後のキャラは本当にそのシーンを盛り上げたり話を進めるためにだけに存在し、格好良い死に様や特定の敵役もいない。だからこそ主人公の活躍とストーリーに集中できる。正に盛り上げるための『脇役』として最高の仕事を皆がしているのである。 そしてたっぷり時間を割いて描かれているロビンフット(ラッセルクロウ)がまぁ素敵。劇中2回しか言わなかったが、2回目の『優しく誘えよ』を聞いた瞬間私の中の乙女心がキュンキュン唸りを上げ思わずウットリ、男も惚れこむナイスガイでした。 ただ難点を挙げるとすれば、この監督の作品ってコレだと言うクライマックスが無い気がします。印象的には『75点~85点』のシーンが起伏なく続く感じで、全体的な作りは素晴らしいが、100点級のズドン!と突き抜けたクライマックスが無い(実際最後の合戦シーンもブレイブハートと比べるとちょっと・・・)。そのため緩急の激しい作品を好む方にはちょっと合わないかも。 しかし、個人的にはそれも『味』として楽しめますし、主人公の底無しの格好良さを前面に押し出したエンタメ映画『ロビンフット・エピソードゼロ・そして伝説へ・・・』。最後も綺麗に『俺達の戦いはこれからだ』で締めてくれました。 【ムラン】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-11 00:33:50) (良:3票) |