28.なんとも不愉快な映画。その不愉快の根源は、人間関係の問題を顕在化させるときに金を使ってやり、形而下に収めるときも金でやり、登場人物の心の動きなんかどうでもよくて、話の中心にあるのは金、金、金であるということ。でもこれは原作というか、事実のせいなので、映画のせいにするつもりはありません。テンポがよく、演出も小気味よい。見ごたえもある。だけど、こんな映画を大好き!というつもりは未来永劫ありません。くだらないッ! 【ケルタ】さん [映画館(字幕)] 3点(2011-01-24 18:07:15) (良:1票)(笑:1票) |
27.《ネタバレ》 ストーリーはfacebook創設者マークが告訴されたという展開をベースに、合い間合い間に回想シーンをはさみながら展開していきます。こういう「実話に着想を得た」ストーリーは事実と脚色の区別が分からないので個人的には嫌いです。 しかし、鑑賞までfacebookに対して思いを巡らせたことはほとんど無かったのですが、著しく対人能力に欠ける人間が作り出したコミュニケーションツールのSNSと言うところが皮肉的で面白い。私自身mixiをやっていた経験があり、一時期それにのめりこんだ時期もあったのでfacebookの爆発的な広がりもかつての自分を見てるようで面白いものでした。 また、パンフレットの表紙にも興味を惹かれました。そこには"You don't get to 500 million friends without making a few enemies."とあり、意味は「一人の敵も作らずに5億人の友達なんか作れないよ」ということです。これは創設者マークへの戒めなのか、SNSを利用する全世界の人たちへの警鐘なのか、それともその両方なのか。 映画のラストで5億人の社交場を仕切る大金持ちの男が一人の女性のリクエストを待ち続けるというシーンは、巨大SNS=facebookのまさに光と影。現実とネットとの壁を感じました。 個人的な結論を言わせてもらうと、全体的にはあまり面白く無かったです。結局監督などの製作側は「facebook創始者の等身大」を描きたかったのか、「SNSの光と影」を描きたかったのか、またそれらでもって何を伝えたかったのかがわからなかったので。個人的には、「現実の人間関係を大事にしよう」と言われてるように思いましたが、どうでしょう? 【TANTO】さん [映画館(字幕)] 4点(2011-01-24 11:08:32) (良:1票) |
26.構成が良くテンポが良いので退屈しないのが魅力に感じました。成功の裏にある光と影、主人公の人間関係の不器用さは共感持てる部分も。 |
25.《ネタバレ》 まるで数式や教科書の文章をキーボードを使って打ち込んでいるように、 いかなる場合もどんな状況も心動かさず、淡々と口を動かし、言葉を発する青年。日本だと、マジKYって一蹴されちゃうであろう彼。彼なりに理解しようと努力するけど、それでも興味のないことには目もくれない。 日本だとマジウザいで一蹴されちゃうであろう彼。彼にとってはなんの悪気はない。そしてそれが他人からしてみると最も腹立たしい。日本だとマジいたいで一蹴されちゃうであろう彼。何故、腹を立てたのか理解できない。ムカつくから否定することで優位に立とうとする。怒りで始まったことは後悔に終わる。後悔し、反省し、謝罪し、拒絶され、見返す為に努力する。Facebookを上品なものに維持させたかったのは、ぼくの目には、好きな女性の抱く汚名を返上するには不可欠な条件だったからだと思う。バーから寮に向かう足取りには男の子がいて、ラストのキーボードを叩く姿にはウブな男の子が映し出されていたように思う。ぼくの目にはそうしか映らなかった。 【ボビー】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-23 23:22:04) |
24.《ネタバレ》 人間関係が上手く構築出来ないオタクエンジニアが彼女にふられた。おそらく彼自身自分の社交性の欠如には気が付いていた、すなわちソーシャル(社会的な)人間関係はどのようにして成しえるのか、他人は何を欲して社会性に溶け込むのか、主人公の頭の中には常にそのことでいっぱいだ。この映画はビジネスのサクセス物語ではない、ましては裁判、訴訟映画でもない、ラストの何度も「更新」をして彼女からのメールを待つ終わり方には、一人の女性に振り向いてもらいたかった若き億万長者の恋物語に思えた。 【かのっさ】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-22 01:13:10) (良:3票) |
23.シンプルで無駄が無く驚くべきテンポの良さ、息つく暇も与えない構成で、Dフィンチャーの作品は2時間を超す長いものが多いですが、本作は全くその長さを感じさせません。 主人公であるザッカーバーグだけでなく、エデュアルドやショーンといった彼のパートナーや、大富豪の名門の家柄でオリンピックに出るほどのボートの選手でもあるエリート意識の塊のようなウィンクルボス兄弟らが何者かもしっかりと描かれており彼らが抱く野望や意志がとても強く伝わってきます。作中のザッカーバーグと彼らが描かれる配分も良かったと思います。 伝記ものというジャンルは、その人物が健在でバリバリ活躍しているほど、そこに作者の私情や評価を挟もうとすればするほど難しいと思いますが、冒頭で口論となったガールフレンドが「あなたは最低よ」と立ち去っていくのに対しラストで新米弁護士の女性が「あなたは悪人じゃない。そのふりをしているだけ」という台詞が印象に残ります。これが本作のザッカーバーグに対する思いだったのでしょうか。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-22 00:50:44) (良:2票) |
22.《ネタバレ》 とても見応えのあるドラマでした。 登場人物の心情を捉えるような叙情的なカットは殆ど無く、 圧倒的な量のセリフがストーリーを牽引している。 それでいて、名門クラブに憧れるマークの親友エドゥアルドを始め 資産家のエリート兄弟やナップスターを創ったカリスマ・ショーンなど マークの周囲の人物は滑稽さも含めて実に個性的に描かれている。 逆に、マーク自身の印象自体が希薄に感じた。あえて感情移入を避けたのだろうか。 端的にいえば、facebook誕生という歴史的事実を巧みな群像劇として見事に仕上げている。 そして、成功の影に愛や友情を失うといった物語は、 何を考えているか明かさないマーク自身の人間性から生まれた亀裂である。 そんな彼が、エリートだけのネットワークに対抗し、より開かれたネットワークを構築したこと自体皮肉であり本作の焦点ともいえる。 直接的な人間関係が希薄になる現代社会において ラストは喪失感もあるが、それと同時に希望も描かれている。 新たな革命に期待します。 【シネマブルク】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-20 18:24:41) (良:2票) |
21.主役のマーク・ザッカーバーグを演じたジェシー・アイゼンバーグが秀逸。他の意見を寄せつけず早口な話し方、何を考えているのかわからない表情。人に好まれる魅力はないが、人を惹きつける一面を併せ持つ複雑な人間を見事に演じている。あらすじ以上のおもしろいストーリー展開はないですが、スピーディーな展開に気を抜くことなく楽しましめた。 【カワウソの聞耳】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-20 09:31:23) (良:1票) |
20.《ネタバレ》 佳作。“実話系”の映画にありがちな煮え切らなさはあるが、全体的には面白い映画だった。【ネタバレ注意】知らない業界の話ではなく、IT業界で進んでいた話であり、その種のメディアで報道されていた話でもある。そのため、どうしても「どこまでが実話なのか」を疑問に感じながら見てしまうのだが、“起こった事”以外は創作なのだろう。映画としては冒頭の会話も、交渉シーンの挿入もうまいのだが、締めくくり方があっけない(しかたがないが)。ただ、ジェシー・アイゼンバーグの演技は大変よかった。 【mohno】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-19 21:24:33) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 コミュニケーション能力が極端に欠如した人間がコミュニケーションツールを構築するという皮肉、これはネット社会を痛烈に批判した映画なのか?と言うと、そんなに単純なものでもなさそうで。mixiのフレやtwitterのフォロワーとの繋がりにしろ、2chで名無しで人を中傷するお馬鹿さんにしろ、希薄化する関係性に対するネットを介しての自己の存在確認作業っていう意識が働いているように思えるのですね。ほら、ひと昔前、女子高生が友達のまた友達の・・・ってプリクラを沢山集めていたように、それはこの世界で自分って存在が他者と繋がっているという証明を得る事でもたらされる安心、みたいな。でも、そこに重きを置く事でリアルでは更なる希薄化を生み出したり、どんどんと複雑で肥大化したシステムとなり、大量の情報が溢れる事でネットの内側でも結局は繋がりが希薄になっていったり。この映画に登場する人々は極端な味付けをされていると思います。主人公の、他者と視線を合わせない、会話が噛み合わないっぷりったら、もうハナから絶望的な存在としてシンボライズされていたりして。でも、嫌悪感すら抱かせるあの姿は実際のところ、まるで別の次元の人間と言えるのか?って。新米弁護士が語った法廷での証言の中身(誇張85%、残りの15%は嘘)は、そのまま日々ネットで表現される個人にあてはまりそう。そんな今の時代のコミュニケーションのあり方を問うてみせた映画として認識させて頂きました。結局はリアルにしろネットにしろ、コミュニケーションの本質って変わらないんじゃない?って。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2011-01-19 16:15:55) (良:3票) |
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18.《ネタバレ》 ガールフレンドとの噛み合わない会話で主人公の人となりを如実に示す導入が見事だ。主人公マーク・ザッカーバーグが如何に傲慢なティーンエイジャーであるか、そして自らのその傲慢さに如何に無自覚であるか、さらには彼が如何にコミュニケーション能力の欠落した孤独な嫌われ者であるかを、監督デイヴィッド・フィンチャーは、一見他愛のない冒頭の数分間だけで強烈に印象づける。ボストン大の学生なら時間を惜しんでまで勉強する必要もないだろうと悪気なく言う彼が、一目散に走り戻る名門ハーバード大の学生寮。フラれた腹いせにガールフレンドの中傷をブログに書き込むマークは、それが恥ずべき卑劣な行為であるなどとは夢にも思わない。自分を必要としない凡庸な人間への怒りと渇望、それこそが彼の持ちうるただ一つのコミュニケーション手段だからだ。悪趣味な女子学生の品評サイトも、それに続くSNSの立ち上げも、マークのそうした幼い承認欲求に基づく産物であるという意味では、本質は同じだ。欲求をあからさまにむきだしたブログや品評サイトは反発を食らい、欲求を包み隠したスマートなFacebookは万人に受け入れられた、両者の差違はただそれだけでしかない。彼の思惑どおり、驚異的なスピードで膨れ上がっていくFacebook。だがフィンチャーがここで真に見据え、そして描くのは、この若き天才青年によるサクセスストーリーの、奇型的なその裏側である。Facebookの爆発的成功とはうらはらに止めどなく空洞を拡げていくマークの青春と、その失敗。彼の不遜なまでの優越感と一方でその内に巣喰う巨大な劣等感は、まさに青春映画の構図そのものだ。 ウィンクルボス兄弟のようにボート部のエースとして活躍すること、あるいはエドゥアルドのように名門クラブから招待を受けること、そんなちっぽけな権威や名誉は、史上最年少で億万長者になったマークの成功に比べれば子どもだましな玩具のようなものだ。しかし誰もが羨む成功を手にしたこの孤独な天才が心の底で本当の本当に望んでいたのは、その玩具の方だったのかもしれない。ラスト、はじめて自分から痛切に友だちを求め「更新」キーをクリックし続けるマーク。皮肉たっぷりなビートルズのBaby You're a Rich Manが、負け犬の栄光と挫折を辛辣に祝福する。祈るように彼が見つめるモニターは、そして彼が見つめるその世界は、いつか更新されるだろうか。 【BOWWOW】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-18 17:33:04) (良:5票) |
17.《ネタバレ》 2度目観賞。著作権問題や内輪モメなど様々な困難を経て成立、フェイスブック創始者で世界最年少の億万長者。冷たくミステリアスな雰囲気はデヴィッド・フィンチャー監督独自のテイスト。 【獅子-平常心】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-01-18 00:28:08) |
16.《ネタバレ》 スピード感や疾走感があり、レベルは高い作品かもしれないが、賞レースの首位に立つような作品なのかという気もする。確かに面白い映画だとは思うが、感じ取りにくい作品でもある。心に訴えてくるものはあるが、心の中で整理しにくく、味わいにくいところもある映画だ。 本作の難しさは、多くのアメリカ人が知っている実在の人間であり、現役バリバリの人間を描いているという点だろう。悪人あるいは善人に偏って映画を構成することはしにくい。あくまでも事実をベースになるべく中立的な立場にたちながら、観た者に「ザッカーバーグとはどのような人間か」を考えてもらう“問題提起”をしている。成功者なのか、失敗者なのか、どちらでもないのか、観た者によって、ザッカーバーグの印象というものは180度異なるかもしれない。そのような視点からは優れた作品といえるだろう。 また、実在の人間を描きながら、人間の本質的な部分が描かれている点も優れた点といえる。ネットやビジネスや法律の世界を扱った映画ではあるが、それらよりも友情の崩壊などの“人間関係”を中心に描かれている。人間と人間を繋ぐシステムを構築したにも関わらず、親友を失い、仕事仲間を失い、恋人も失っている様が皮肉的・象徴的でもある。莫大の大金を得て、莫大の登録者数を得て、成功を収めていくにつれて、どことなくザッカーバーグの影が薄くなっている点が印象的でもある。 冒頭の会話からザッカーバーグの性格や思考パターンが読み取れるようになっていることも面白い作りとなっている。彼に欠落しているのは、他人の気持ちなどを考える“想い”ということではないか。誰かの気持ちを一切考えることなく、自分に付いて来れば、それでハッピーになれるという驕りがある。論理的・合理的に考えれば、それで良いのかもしれないが、人間関係というものはそれでは成り立たない。 しかしながら、ネットの世界に入り込み、他者と壁を作って、自分の世界に閉じ篭もるだけではなくて、弁護士の女性を食事に誘うような“複雑さ”をも兼ね備えている。他者との関わりを絶っているのではなくて、他者との関わりをもちたいという気持ちは彼には確かにあるのだろう。そうでなければ、フェイスブックという世界を構築したりはしないが、関わりを持ちたくても、それが上手く構築できないというのも人間社会の常でもある。ネットの世界と人間社会の世界とは違うのであるから。 【六本木ソルジャー】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-17 22:46:44) (良:1票) |
15.《ネタバレ》 フェイスブック創設のきっかけとなった話や、自業自得とはいえ成功するにつれて友を失ったり裁判に巻き込まれたりする過程はなかなか興味深かった。ただ、実話をもとにした映画のためか、内容は見ている側の想定の範囲内にとどまった感がある。 【ぷろぐれめたる】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-01-17 21:06:51) |
14.《ネタバレ》 多分、この映画を観て褒められた人物では無いという所がこの映画の救い様の無い所で、に嫌悪感を持つ人は多いでしょうね。でもこちらのサイトに来ている方にも、彼の様なオタクは居ると思うんです。あたしもそう。そういう人には嫌悪感を持ちつつも共感する部分があると思うんだよね。ザッカーバーグは典型的なコンピュータ・ナードですよね。ある意味天才的で、社会にも、人間関係にも上手く適合出来ない嫌な奴かもしれない。でも、もの凄く純粋で、彼に私欲はあっても私利は全く無く、ザッカーバーグを酷いと奴とばかり言えないな、という気がします。あたしにとってザッカーバーグ以上に彼の周りにいた人達の嫌な面が浮き彫りにされる感じが面白いな、と思いますね。内容的に「レインマン」に良く似てますよね、褒められた人物では無いという所は違うけど、純粋という意味では共通しているんじゃないかな、そう感じました。本人が映画の様な人物であるかどうかはともかく、あの様なザッカーバーグを演じたアイゼンバーグは非常に良い演技をしてると思います。 【奥州亭三景】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-01-17 00:57:38) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 ○ファンであるデヴィッド・フィンチャー作品ということで期待したが、そこまででもなかった。サクサク進む感じはタイプこそ違うが「ファイト・クラブ」を彷彿とさせた。しかしサクサク進む爽快感が奏功したのか割と後に残らない作品でもあった。○どこに落とし所を持ってくるのかと思ったらあっさりそこで終わりかって感じだった。終わりそうな雰囲気がないまま終わってしまった感がある。ただそのエンディングの電話をかけずに、Facebookの更新待ちとは時代の変化を示してるんだろうなと実感。 【TOSHI】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-01-17 00:16:19) |
12.《ネタバレ》 速い展開でスタイリッシュなのは良いのだけども、中盤は物語自体がスローになるので退屈。 舞台化するといいんじゃないかな。三谷幸喜あたりの脚本で。 理系の孤独な秀才が、モテモテの男たちのはなをあかす様子が爽快だった。 |
★11.《ネタバレ》 殆どのシーンが会話劇でありながら、二時間を飽きさせずに見せてくれるデヴィッド・フィンチャーの手腕は流石だと思いました。また実話を元にした映画にしては、天才である主人公を神格化せずに描いているので見応えがあります。かつ主人公が只のクズ野郎では無く、純粋さ故に周りと強く衝突してしまう男であるような描かれ方は、人間の多面性が表現されている様で、非常に印象的でした。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 23:45:49) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 主人公がつぎつぎと登場人物を利用しては捨てるひどい奴なのでなんともストレスがたまる映画。でもけっこう深い。 終盤で、友人エドゥアルドを罠にかけ、彼の株の配当のみを希薄化するが、それはシェーンがけしかけたことでマークは「やりすぎだ」と言う。 「僕は嫌な奴じゃない」と言うマークに、女性弁護士は「あなたは嫌な人間じゃないように振舞っているだけ」と答える。 この2つのシーンはすごく印象的。 前者のシーンでは「あ、ちょっと人間らしい心は持ってるんだな」と思わせといて、後者ではそれをひっくり返しています。 まあ最低野郎には変わりはないのですが、最後の元彼女のエリカにメールを送ろうとするシーンではしんみり。中盤で2人で話を出来なかったシーンがあるので、メッセージなら読んでくれると思ったのでしょう。 しかし、ウィンクルボス兄弟からのメールも無視し続けた彼なので、やっぱ自分のことしか考えてないな、とも思ってしまいました。 フィンチャー監督ならではの心理描写が印象に残る秀作でした。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 17:37:16) (良:1票) |
9.《ネタバレ》 正直、フェイスブックやザッカーバーグについて殆ど知らなかったので、最低限の知識を事前に入れて鑑賞。展開はテンポよくサクサク進み全く退屈しなかったです。ただあまりに作品としてスピーディーな語り口なせいか、鑑賞後にそのままサーッと印象が流された感じが私は否めなかったので、一回だけの鑑賞では捉えきれないものがありました。ちょっとしたきっかけとアイディアと行動力でザッカーバーグは恐るべきスピードでフェイスブックを巨大化させていく下りはちょっと恐くなり戦慄すら覚えました。そしてそれによる代償と結果も同時に見せて『一体、何だったんだ・・?』と虚無感も感じました。ザッカーバーグ始め他のキャラクターの人間性の深いドラマ部分の描写に関しては、この映画の中では敢えてあまり見せておらず、色々な解釈の余地を残しており誰に特別、感情移入をする事無く冷静に各キャラを観れたのは良かったです。ザッカーバーグはいいヤツではないかもしれないが、すべて間違っているとは思えない、訴訟を起こした兄弟も共同設立者のエドゥアルドの言い分も最な所もあるし、ナップスターのショーンもドラッグ以外はすべてが悪いとは言えない・・巨大なうねりの中ですべての歯車が噛み合うとは思えないし、時には冷酷な判断を下すのは止む得ない所がある、誰が悪いかの善悪の判断は難しく、色々考えさせられました。ラストの五億人の友達を作ったと銘打たれた男のたった一人の『友達』の承認を待ち続ける姿は、淡々としていながら実に彼の孤独を的確に表した見せ方と感心しました。ラストのテロップ『登録者5億人、企業価値250億ドル』・・驚異的な事なのに、じんわりと虚しく響く・・ 【まりん】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-01-16 16:57:17) (良:3票) |