6.《ネタバレ》 前作と前々作があまりにもつまらなかったのを反省したのか、「女妖剣」の池広監督を再び引っ張り出しての作品です。はたして、導入部からいつぞやのインチキ宗教セレモニーで始まり、期待を高めます。そして狂四郎は、仕事を受ける対価として相手の娘を要求し、しかも娶るつもりはないと言い放つなど、ゲスぶりをいかんなく発揮しています。やっぱりこのシリーズの見どころはここですよね。その後も、これが狂四郎に守られるヒロインなんだろうと思っていた美女が次々に退場し、死神ぶりも健在であることがアピールされています。悪の教祖が成田三樹夫先生というのも、画面に登場されるだけで笑みがこぼれてしまうほどのナイスなキャスティングなのですが、中盤からはトンデモ作戦の数々にお株を奪われて、あまり出番なかったのでは?それと、対決順序は、金子オヤジを後にした方がよかったと思います。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2023-04-01 19:54:50) |
★5.《ネタバレ》 なぜかシリーズ中で唯一「無頼控」がくっついているタイトル、どうしてなんでしょうね?でも観てみればわざわざ「無頼控」となったのも納得できる気がする、狂四郎のニヒルぶりはシリーズ中で最高レベルでした。成田三樹夫が率いる黒指組、天草四郎一派の末裔なんてキャラ付けはどこかに吹っ飛んでもうキリスト教とは関係ない邪教の新興宗教集団でございます。宗教集団と言うよりも忍者集団と言った方が相応しいぐらいです。「狂四郎にも弱点はある!」と女には見境がないと正しく見抜いてシリーズ恒例のハニートラップ攻勢、でもこれもお約束ですべて狂四郎はお見通しで全部返り討ち。本作で凄いところは、善玉・悪玉・善玉と見せかけた悪玉、登場する女性キャラが全部死んじゃうという展開でしょう。これこそ「俺と関わった女はみんな死ぬか不幸になる」と嘯く狂四郎の決めセリフ通りでした。成田三樹夫も頑張ってるんだけど黒指組リーダーとしての行動が穴だらけで、前作の天知茂には到底及ばずという感じでした。あの穴蔵に狂四郎を閉じ込めて爆薬で吹っ飛ばそうとしたシークエンス、バカみたいに簡単に逃げられたのには「これはギャグか」と悶絶させられました。金子信雄が善玉っぽいキャラで登場してきたのには?でしたが、ラストのネタばらしにはちょっとびっくり、まさに「そんなのって、アリ?」の一言です。でもロードムービー仕立てであの手この手のエピソードがテンコ盛り、全盛期の鰐淵晴子の美も堪能できたし、やはりシリーズ中でいちばん愉しめたかな。 【S&S】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-07-03 21:34:25) (良:1票) |
4.成田三樹夫を目当てで鑑賞。 しかも私の好きな市川雷蔵が出ているとくれば、それだけで満足・・・のはずが、どうもなぁ・・・ まるで西部劇の主人公の様な眠狂四郎の強さ。 あまりに強すぎてつまらない。 しかし、娯楽作品として素直に観られれば満足できるはず。 それにしても、成田三樹夫の出番が少なすぎ! それが私にとっては一番痛かった。 やっぱり成田三樹夫はヤクザ役が一番だなぁ~。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-03-23 00:48:53) |
3.第9作。見てきた中では眠狂四郎ベスト。江戸から京都までの笑いあり感動ありのロードムービー仕立て。娯楽作品に徹していてどの場面も印象的で面白い。貞女のコント、茶屋のおやじ斬り、毒湯でのうちわ斬り、イカサマ賭場、久保菜穂子・鰐淵晴子とのロマンス、実は双子でしたetc盛沢山でラストの成田三樹夫との対決までいっぱい突っ込ませてくれて楽しめた。竹やぶのシーンで空を舞う狂四郎もかっこいいし、色鮮やかな最後の決闘シーンもいい。かっこいい台詞もいっぱいです。 【バカ王子】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-10-03 23:05:33) (良:1票) |
2.ウヒャー成田三樹夫がエライことになってるぅ~。必見です。さて本作、もしも濡れ場をイチイチ丁寧に描いていたらほとんどポルノになってしまいそうな、アヤしい展開。そしてアブノーマルな雰囲気。狂四郎の出生の秘密が描かれる冒頭の黒ミサ儀式からすでに、ショッカーの秘密基地かなにかのよう。ストーリーは、金のマリア像を狙う黒指党と、彼らの襲撃から像を守る狂四郎の活躍!のハズだけど、実際にはマリア像なんかそっちのけで狂四郎は単独行動、そしてバレバレの罠を狂四郎にかけてくる黒指党。狂四郎がマリア像を持ってないことは知ってるくせになぜ狂四郎を斬ろうとするのか?この中盤が、ほとんどショートコント集にしか思えませんでした、ははは。この映画、狂四郎の「心の成長」を描いているのがヘンと言えばヘン、見所と言えば見所。最初は(というか前々から?)女性をまるでモノのように扱う狂四郎。そのくせイジメの仲裁に入ったりするのがまたまたヘン。いいところだったのに止めるなっての(←アホか)。その、まるで女性の敵であった狂四郎が、後半、意外な(?)優しさに目覚めて行く。そしてラストの怒りの表情。しびれる~。映画全体に惜しげもなくちりばめられた名セリフ&迷セリフの数々も聞き逃せない。「血を流すには美しすぎる・・・」などなど、これまたシビレまくり~。狂四郎の宗教観も聞かせてもらえます。 【鱗歌】さん [地上波(字幕)] 8点(2005-09-06 22:38:54) |
1.敵として金目教(赤影)のようなカルト教団が出てくるのだが、組織としての深みも広がりも無いのが痛い。ヒロイン役の鰐淵晴子は雷蔵を遙かにしのぐ外人顔なので雷蔵をハーフと見立てる無理がいやましてしまう。また格調高い映像に下世話な音楽というアンバランスさ。なによりストーリー的にびしっとした柱が感じられないのが致命的・・とこう書いてると文句ばっかりのようだが、いろんな“場面”の詰まったサービス満点のロードムービーであり、丁寧なカメラワークとあいまって退屈することはない。 【皮マン】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-01-13 19:59:31) |