83.《ネタバレ》 特撮が当時はすごかったんだろうけど、今みるとコントみたいでちょっと笑ってしまう。首チョンパとか。頭にグッサリとか。 金田一はほとんど関係ない気がする。あとはなんか色々なシーンが長い。 要らないシーンは削って2時間にできたんじゃないか。 36年も前の映画と考えたら当時はすごかったんだろうとは思う。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-11-07 11:37:48) |
82.《ネタバレ》 なかなかの力作で観る価値はある。 事件の因縁の発端となる戦国時代の落武者謀殺の陰惨な場面、32人殺しの狂気の殺戮場面、犯人が洞窟で辰弥を追いかける心胆を寒からしめる場面等、映像的に凝った場面が累加され、感動的な音楽と相まって大作感さえ醸し出す。400年前の落武者伝説と28年前の大量殺人事件と現代の連続殺人事件を巧みに融合させて提示する手法は敬服に値する。しかし脚本の方向性に瑕瑾がある。名探偵もののミステリー範疇の筈なのにホラーに転化してしまっている。結局、犯人は洞窟内で土砂崩れによる圧死、空いた穴から蝙蝠の群が飛び出て旧家を襲い、蠟燭の火による出火で最後まで生き残った老婆が焼死、こうして落武者の復讐が完結、犯人は落武者の子孫だったというオチ。これでは推理の入る余地が無い。謎解きが終わってもすっきりしない。いくつかの疑問が残るのだ。 ①洞窟で犯人に遭遇した二人の老婆のうち一人は絞殺されたが、どうして一人は無事に帰って来れたのか。老婆の死体はどうして遠くにあったのか。死体は鎧武者の近くにある筈。 ②金田一は洞窟内で辰弥と遇い、二つの殺害死体を発見し、自分だけ戻った。その後どうして警察と一緒に引き返して遺体を回収、辰弥を保護しなかったのか。この時点で金田一は犯人が誰かを知っていた。なのに犯人を確保しないのみならず、犯人に辰弥の世話まで依頼する。どうして? ③洞窟の「龍のあぎと」で辰弥と犯人は結ばれる。真の闇の中、しかも辰弥は村人に命を狙われているという緊急時にそれはあり得ないと思う。そこは自分の出生の場所、母とのつながりのある場所である。 ④辰弥の義姉春代は洞窟内で殺される。虫の息で「村人に追われて夢中で洞窟に入り」と説明するが、春代が村人に追われる理由はないし、そのような場面もない。 ⑤久野医師はどうして洞窟内で殺されたのか説明されない。そもそも久野医師が犯人というミスリードが不十分。 ⑥金田一は辰弥に実父の事を偽って報告した。実父は成功した実業者で東京に健在。偽る理由が無い。 ⑦犯行動機は単純な財産横領。そのためには本家一家5人殺害、次に財産を得る久野家殺害の必要がある。犯人に本家を憎む基因が無い限り動機として不十分。それが落武者の怨念と言いたいのだろうが、納得はしかねる。 【よしのぶ】さん [地上波(邦画)] 7点(2012-08-07 01:39:23) |
81.《ネタバレ》 『砂の器』のスタッフによる、という惹句がとても残念に感じられる作品。 そもそも、この原作は金田一耕助はほとんど活躍しない、登場もごく僅かであり、その魅力の大半は洞窟探検の場面に拠っている。そう考えると、この金田一は登場し過ぎで、そのくせ推理に論理的な根拠がない。彼の推理の根拠は、1:調べてみたら、真犯人は、尼子の子孫。2:真犯人の事業は破綻寸前で、東家の財産を狙ったものだ。というだけだ。論理的な根拠が何一つ無い。 そして一番ガッカリなのは、中途半端なオカルティズムである。金田一耕助が謎を解くことが分かっている時点で、どんなに祟りや呪いのせいにミスリードしたところで、無駄なこと。晒された首が笑ったり、真犯人が最後に悪魔の形相になったりは、物語にそぐわない。ましてや、舞台を現代に置き換えているにおいてや、である。市川版を引き合いに出すのは良くないとは思うが、彼のシリーズが持っていた、オカルトではないおどろおどろしさ、そういうテイストが、特にこの作品には必要だったと思うのだ。 そして、前述の惹句のとおり、観客の『砂の器』のスタッフ(具体的には橋本忍脚本と野村芳太郎監督)にかける期待を、完全に違う方向にうっちゃったことは、とても残念だ。この謳い文句で、感動の人間ドラマを期待しない人がいるだろうか? 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 4点(2012-06-29 01:53:52) (良:2票) |
80.《ネタバレ》 内容が内容だけにもっとおどろ、おどろしく陰惨な演出もできたろうに妙に綺麗。 やっぱりどことなく砂の器の雰囲気がでてるね。 濃茶の尼の「たたりじゃ~」が意外にインパクトなくてがっかり。 ラストはまぁ尺に収めるにはそうせざるえなかったかなぁという印象。 悪くはないと思う。 【CBパークビュー】さん [DVD(邦画)] 6点(2012-04-23 23:10:52) |
79.怖い。横溝正史原作の映画の中でも怖さ、不気味さでは一番かもしれない。どの登場人物も怖すぎる。特に小川真由美の怖さは際立っている。これ1本だけで小川真由美は怖い女だという印象を多くの人に植え付けるであろう!殺人シーンの怖さやおどろおどろした雰囲気、不気味な音楽と映像の中で金田一耕助を寅さん(渥美清)にしていることで私のような寅さんファン、寅さん信者にとっては、あっ!寅さんだ!となるわけです。同じく下条正巳とのツーショットを見せられると何だか寅さんを見ているようなホットした気持ちにちょっとだけでもなれるのが良い。野村芳太郎監督はこの不気味な作品、恐ろしい事件、話の中に寅さんこと渥美清を主役である金田一耕助に持ってきた。というのは寅さんファン、寅さんしか観ないような人達までもこの映画に引きずり込もうという狙いがあるような気がするのだ。寅さんファンで内容など全く知らない人達を映画にもっともっと観に来て欲しいというそういう願いが感じられる。正直、他の金田一ものと比べると怖さだけが目立ち、どう考えても「犬神家の一族」や「悪魔の手毬唄」ほど何度も観たいという感じがしません。だから私にとってはこの点数ですが、この映画、もしも同じキャスティングで山田洋次監督が演出したら(勿論、金田一耕助は渥美清)どんな感じのものになるかという興味が沸いてくる。ここまで不気味な作品にはならないような感じがすると思うのは私だけでしょうか? 【青観】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-08-21 21:30:56) (良:1票) |
78.横溝正史の原作本の中では、一番好きな作品。 スケールの大きさという点では、 「犬神家の一族」とともに映画向きの設定で、 シナリオもよく練られており、かなり楽しめた。 主演二人の役者さんが好きなので、彼らを見ているだけでもいいのだが、 さすがに金田一役の渥美清には苦笑するばかりだった。 個人的にはどこから見ても真面目な寅さん。 それでもこの作品と、石坂浩二主演の「悪魔の手毬唄」はお薦め。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-11 04:18:27) |
77.《ネタバレ》 原作を読んだ後、映画を見た、そしてTVドラマもリメイク映画も。その中でやはりこの映画が一番印象に残る。 原作を読んだのは映画を見たほんの少し前である。だから、犯人はおろか筋書きもしっかり覚えていたはずなのに、映画に中に吸い込まれていった。 「たたりじゃ」という言葉が流行したように、戦国時代の落ち武者の怨念をしっかり強調している。また大詰めの小川真由美の形相への変化などすさまじいものがある。32人を殺傷した山崎努の要蔵にしてもしかりである、 横溝正史原作の映画は、「犬神家の一族」の評判が良かったにもかかわらず、パスしてしまい、この映画や「獄門島」の方が先になってしまった。しかし、原作の小説はこの「八つ墓村」がきっかけであり、横溝シリーズはまる基となった。 【ESPERANZA】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-03-21 12:59:48) |
76.《ネタバレ》 やっぱりいいです、この作品。 横溝原作にありがちな複雑な家系を伴った因縁話。 横領事件なんだけどその裏には村に代々伝わる忌まわしい過去がどんよりと影を落としているという。 昭和の暗部というのでしょうか。 有力者が若い女を勝手に連れてきて座敷牢に閉じ込めて、しまいには嫁にしちゃうなんてね。昔はこんな鬼畜もはなはだしいことが起きてたんでしょう。 渥美演じる金田一も僕にはまったく問題ありません。 そして特筆すべきは小川真由美ですね。 あの妖艶さはこの映画の影の主役・・・というか主犯なんですが、当時の大人達は喉ごくごく言わせて映画館で見ていたでしょう。今見てもドキっとする色気です。 ラスト、弁護士事務所で寅さん的シーンが一瞬挿入されますが、映画全編に漂うドヨーンとした空気を多少和らげてくれます。 これが監督の指示なのか渥美のアドリブなのかは不明ですが最後まで目の離せない名画だと思いますね。 最後に、鍾乳洞のシーンは長かった。これは大きな減点ポイントです。 なもんで本来7点付けたいとこだけど-1となりました。 【ゆたさん】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-09-13 17:36:25) |
75.《ネタバレ》 小川真由美・・誘いすぎ。最初っから狙い定めてる感満載でしたねぇ。髪の毛かきあげてみたり、上目使いで見てみたり。存在感バッチリでした。ある意味、主役食ってます。(あ。そのままその通りですね) 【ゆみっきぃ♪】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-07-03 15:34:25) |
74.《ネタバレ》 怖い怖いと聞いており、どんなものかと観てみれば…確かに怖い。落ち武者の惨殺や32人殺しのシーンなど、現在のレベルで観れば(技術的には)大したことはないのだが、人間の業や怨念といったものが画面に漲っており、役者の熱演とともに異様な空気が張り詰めている。鍾乳洞で真犯人が姿を見せる時の、あのやり過ぎ感も堪らない。賛否の分かれる寅さん金田一だが、あまり出しゃばらず、着々と足で調査している様はリアルで好感がもてる。少なくともリメイク版のトヨエツ金田一よりはよっぽどマシだろう。 【フライボーイ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-06-10 08:30:58) |
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73.《ネタバレ》 侍が村人に殺されるシーンは未だに鮮烈に覚えている。 どろどろした雰囲気のいかにも日本映画と言った作品。 田中邦衛の死に顔に+2点。 【たくわん】さん [地上波(邦画)] 6点(2009-09-18 20:33:23) |
72.《ネタバレ》 とにかく怖かったです。当時小学生だったんですが、最後の犯人が鍾乳洞で追いかけるシーンは、本当におねしょをするぐらい怖かったです。内容はさっぱりわからず、ホラー映画としてとらえていました。それが時が過ぎて、成長し、2回3回見るうちに、作品のメッセージのようなものがだんだんとわかるようになりました。 石坂金田一シリーズは、推理色が当然強く、見ている側も探偵視点で楽しめる作品が多いと思います。ですがこの寅さん金田一は、呪い・崇りがある(かのような)ことを全面に打ち出して、シナリオや演出が練りこまれています。落ち武者惨殺の段や最後のクライマックスシーンなどはまさにそういう意思が滲み出ていると思います。 あと、役者さんのイメージが少しだけ変わったかなという点で、ショーケン(マカロニ)、小川眞由美(女ねずみ小僧)、渥美清(寅さん)、市原悦子(昔話のナレーター)など、「あ、こういう味もあるんだなぁ」と思えたのがよかったです。 【oifair】さん [地上波(邦画)] 9点(2009-08-16 01:41:15) |
71.《ネタバレ》 「犬神家の一族」と比べて推理要素が薄いからつまらないという理由で低い点数を付けていましたが、ホラー映画としてこのたび見直すと感想が変わりました。営利目的の殺人ではありますが、実際は、『先祖の因果が子孫に影響した』ように描かれています。「怪談累ヶ淵」みたいな見えない呪いを感じてゾクゾクしますね。 【次郎丸三郎】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-06-29 00:16:48) |
70.確かTV初放映の頃はたたりじゃあ~の流行りは一段落してたと思うが、怖そうでとても観れなかったなあ。全編通してみたのは結局大人になってからだったかも。うちの両親は金田一耕介に石坂浩二はかっこよすぎると常々言っていて、渥美清のこれが一番イメージに近いそうなんである。うーん、でも私はなあ、きっと渥美氏が悪いんじゃないだろうが、寅さんに謎解きされてもなあ、と違和感で満杯だった。原作からの脚色については、何度も映像化されている作品だから(今後もされると思うし)こういうのがあってもいいという感じ。おどろおどろした横溝ワールドも、ふたを開ければ殆どがオカルティック無しの本格派推理なので、これが唯一の映像化作品とか言うのならまずいだろうけどね。たたりじゃあ~♪ 【あっかっか】さん [地上波(邦画)] 5点(2009-04-04 13:13:19) |
★69.《ネタバレ》 ゆっくりと展開してゆく橋本忍の脚本、広大な自然、恐怖演出、全てが重厚でもうお腹一杯という感じです。特に芥川の音楽は、自身が「最高傑作」と言うだけあって素晴らしいデキ。32人殺しのシーンでの、映像との相乗効果に戦慄。それにしても警察が来てるにも関わらずこれだけ死者が出ると、もう突っ込む気も起こりませんね\(^^)/ 【j-hitch】さん [DVD(邦画)] 7点(2009-01-02 18:13:50) |
68.ロケ地の広兼邸に行った次の日に観ました! 「寅さんが2度来た街」(8作目と32作目)として高梁市はPRしてますが、渥美清は3度も来てるんですね! キャストは豪華ですが、正直いって面白くなかったです。村人全員殺してたら面白かったかもしれません! 【アキラ】さん [ビデオ(邦画)] 3点(2008-08-25 22:38:54) |
67.《ネタバレ》 この映画が公開されて、もう30年になるのか…。当時小学生だった私に様々なトラウマをこの映画は埋め込んでくれました。当時は今みたいにテレビは一部屋(一人)に一台という時代ではなく、晩御飯を食べたらお茶の間で家族そろって同じ番組を見る習慣でした。私の親父は大の横溝ファン。本作の映画は劇場で見たらしいですが、さすがに当時8歳だった私を連れて行くことはありませんでした。しかしこの映画がテレビで放映された時、我が家では当然のように家族そろって本作を見たのでありました。落武者を宴の会に呼び、そこでの惨殺シーン。首が飛ぶシーンで親父は「子供にこのシーンを見せるのはまずい」と思ったのでしょう(実際にかなり怖かった…)。私の頭を自分の膝に押さえつけ、画面を見せないようにしました。しかし落武者惨殺のシーンは続き、「ぎゃー」、「うぎゃー」という落武者の断末魔が嫌でも私の耳に入ってきました(この時私は恐怖に震えていたのをはっきり覚えています)。悲鳴が無くなったので画面を見ると、頭領のさらし首が雷光を浴びながら目をカッと見開くあのシーン(この時お漏らしをしてしまいました・恥)。あの後どうなったのか覚えていません。遅い時間だったので、寝てしまったのかな? 前ふりが長くなってしまいました。大人になって見た感想ですが、推理ものとしての横溝ワールドから意図的にちょっと軸をずらし、ホラー(怪談)系に仕上がっている作品だと思います。この軸ずらしは大正解ではないでしょうか。実際にビビったし。芥川也寸志の音楽も秀逸で、劇中にピッタリはまっています。現在はDVDで手軽に映画を見られる時代ですので、半年に1回のペースで本作を見ています。私にとってそれだけのお気に入り作品なのです。落武者惨殺のシーンはこの歳なので普通に見れますが、お恥ずかしい話ですがこのシーンで必ず膀胱に電気みたいなものが走ります。「パブロフの犬」と同じ原理でしょうか(笑)。 【さくぞう】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-01-27 01:07:39) (良:1票) |
66.《ネタバレ》 原作の八つ墓村が装飾的にホラー要素が使われているが基本的には論理で固められた本格推理小説であるのに対して、映画版は完全にホラー映画になっている。まったく別物と考えてもよいでしょう。となると、渥美清が金田一でもまったく問題がない。だって「名探偵」金田一耕助じゃなくて、「怪奇案内人」金田一耕助なんだもの。ほとんど推理してないし。三十二人殺し他見所は満載で面白いことは面白いんだけどホラーじゃなくてミステリーとして八つ墓村がみたかった。当初、角川春樹は犬神家じゃなくてこっちを第一弾にしたかったそうだが彼が絡んでいたらこんな風にしたかなあ? 【陽炎】さん [DVD(邦画)] 7点(2007-08-10 23:47:17) |
65.《ネタバレ》 長い、長すぎる。 この監督って「砂の器」もそうだったけど 無言で映像を延々・・・のシーンがあるけれどこの映画に関しては ここまで長く鍾乳洞のシーンはいらなかったと思う。 もっとテンポ良く話を進めて欲しかったなぁ~。 渥美・金田一は別に可も不可もなく、いてもいなくても良かった。 「金田一もの」と思ってみるとがっかりするかも。だって全然絡まないから。 下条親子が競演していたので1点上乗せ。 「金田一もの」としては、市川・石坂の方が断然面白い。 最後の方は、「ありえねーーーーーーー」って突っ込み入れちゃいました。 【あずき】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-05-06 06:40:12) |
64.渥美清が金田一でなければ傑作です。いっそのことショーケンがやればよかったのに。何で渥美清なの?しかし、山崎勉、小川真由美の鬼気迫る演技は本当に怖いです。昔のこの手の映画は、こういう役者さん達のパワーもあって、変な小細工をしなくても普通に怖かったと思います。 【リニア】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-05-01 23:58:34) |