27.《ネタバレ》 シリーズ23作目。マドンナが桃井かおりと来たら、どうしてもハンカチを連想してしまうし、2作前の武田鉄矢が出た『寅次郎わが道をゆく』を連想してしまう。もうね、1作挟んで武田→桃井ってキャストだけ決まってて創ったような、ゲスト人気でお客さん呼ぼうって、何とも安易な考えで創ったんじゃないか?って不安がよぎる。 当たらずとも遠からず。舞台は北海道。桃井演じるひとみが人生を見つめ直す一人旅。やすやすと男の車に乗ってしまい、襲われる始末。助けに入るのは健さんでなく寅さん。ここまでするなら、いっそ寅とひとみの北海道から柴又までのロードムービーで一本創ってしまうのも、セルフパロディで面白かったかも?そうするととらや一家がほとんど出てこなくなるけど。 ウエディングドレスで結婚式を飛び出して…画的なインパクトは凄いけど、それだけで終わってしまったような。 布施明もマドンナの相手役としてはどっちつかずな使い方で、何が良くてひとみと結婚したのか、何が良くなくてひとみは飛び出したのか、パンクな若者の行動を、浪花節な寅さんワールドがとりあえず相性は別にして包みこんでしまった感じ。 『布施明だし、歌でも歌うんだろうか?』と思ったら、思ったとおり歌ってたわ。観客の期待するものを観せるのも映画かもしれないけど、そのまんま過ぎる気がしたわ。 いつになく穏やかな寅の帰省は良かった。でもせっかく良い感じの家族団らんをぶち壊す満男の三重丸の作文は、なんか無理やりトラブルをねじ込んできた印象。源を折檻する御前様もちょっと違和感。 タコ社長のお見合い話は面白かったけど…あと当時の丸駒温泉は観られて良かったけど…シリーズ50作もあれば、こういう回もあるんでしょう。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2023-10-24 00:23:27) |
26.《ネタバレ》 桃井かおりがマドンナってのは、前々作の武田鉄矢に続いて「ハンカチ」からの引っ張りなんだろうし、そもそもこのシリーズにこの人は合わんだろ・・・とあまり期待していなかったのですが、出会いの場面などは予想外にしっかりしている。桃井かおりのぼーっとした感じと、それに対し言葉少なに応答する寅さんが、むしろ侍の斬り結びを見ている感じで、意外に新鮮なのです。そこから進んで、ウェディングドレス駆け込みのシーンなんかも、そのシーンから逆算して作品を構成したんだろとも思いつつ、それはそれでインパクトはある。ところがそこからがどうも低空飛行で、結局桃井はその辺の若者のモラトリアムみたいな極小課題でうじうじ立ち止まっているし、布施明との関係を(制作側が)どうしたいのかも分からない。最後の結婚式は、博&さくらの結婚の再現みたいで、ある種のサービスだったのかもしれませんが、やはり機能していません。あと、せっかく引っ張り出した木暮実千代姐さんが気品のかけらもなく撮られているのは、一体どうしたのという感じ。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-09-17 01:00:28) |
25.《ネタバレ》 毎年二作もシナリオ書いていたんじゃ山田監督もネタ探しに苦労するだろうと思う。 五十歳の寅さんが娘くらいの年齢のマドンナを好きになること自体、無理があるような気がしてならない。 映画の中で寅さんが宿屋で年寄りの金持ちジジイが若い娘を嫁にする話は、娘が嫌々結婚するような話しぶりだったが、今の時代は女の方が喜んで結婚するんじゃないかって思う。 金もない、人がいいだけの寅さんに誰が恋心を持つだろうか。 そんな考えは、この二十一世紀になって当時以上に強い思いがする。 マドンナが何故結婚を抜け出してしまったのか、ずっと疑問に思いながら見ていたが、最後の結婚式のスピーチで「人を想う心が相手を好きになる」みたいな言葉は、とても共感を呼んだ。 【クロエ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-06-21 01:00:43) |
24.寅次郎本人ではなく、若い二人の恋愛ものの方が面白い。それを確信した作品。 そして、逆にそれがこれからの寅さんの寂しさをちょっと思わせる... 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-06-20 21:30:04) |
23.《ネタバレ》 今まで、失恋を自覚した途端に、一目散に去っていく寅さん(『殿様』に至っては目の前横切って)に、ちょっと情の薄さを感じる事もあったが、今回はフラれた(まで行ってないか?)相手の結婚式に、しかも仲人で出るなんて、寅さんすごいと感心する。 だが、あのスピーチは上手くオチたと言えるのかなあ?79年当時、「ウンが付いた」なんて言い古されていた気がするが。 今回いちばんの面白は、桃井かおりの自立支援の仕事探しのビラを作った時の、寅と社長のこのやり取り。 社長 なぁ、寅さん、せめて紙代だけでも払ってくれや。 寅 だから言っただろ、金は出世払い。 社長 ハハハ寅さん、悪いけど、これ以上出世できるのかい? で、二人の若者を幸せに導いた寅さん、説教臭くなく、いい感じで結婚式の模様は感動しました。 が、日本の若者の歌はこの頃から既に「翼広げて」いたんだなあ、なんて思っちゃったりもしました。者の歌はこの頃から既に「翼広げて」いたんだなあ、なんて思っちゃった。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-15 15:35:20) |
★22.《ネタバレ》 今回はいわば「お約束」の展開からの脱出がテーマ?。めずらしく帰ってきても皆に食い掛からない寅さん、丸く収まるかと思いきや・・・の満男の作文(笑)あぁやっぱりねと何故か妙な安心感。とっても若い桃井さん登場からの流れは面白かった、でも旅に出るかと思いきや最後まで仲人を務めましたね。こういっちゃなんだけども、最後まで責任を果たした寅さん、かっこよかったですハイ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-07-06 20:29:25) |
21.男はつらいよのシリーズも始まって10年、満男君も作文を書く歳になったんだなあ。変わらないのは寅さんだけ、相変わらずの勘違いおさがわせの失恋かと思いきや今回は少し雰囲気が違う。田園地帯のマドンナ桃井かおりは花嫁衣装で結婚式から逃げ出すなど役柄がよく似合っているし、シクラメンの布施明は最後は本職の歌で締める。旅館の坊ちゃま湯原昌幸が良い味を出していた。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-05-09 11:25:42) |
20.《ネタバレ》 ○終盤の復縁するシーンで桃井かおりの家に寅さんがいるっていうのがなぁ。布施明が来るって言ったらまたひと悶着あったろうに。まぁもう当時渥美清は50過ぎ。娘みたいな年齢だもんな。仲人やったりもうめちゃくちゃだな。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-04-20 23:15:00) |
19.《ネタバレ》 ラストシーンはさくらと博の結婚式みたいだな。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-03-30 08:43:12) |
18.《ネタバレ》 【弱気を助け 宿代浮かす渡世人 その名は寅次郎 北海道篇。今回のマドンナ:桃井かおりさん。】 夢をみる。とらやに帰る。もめて飛び出す。旅をする。そして再び帰る。そして恋をする。結果フラれて再び旅に出る いや、出ない いつもならそこで終わってしまうところで終わらなかった新展開。そのへんグリコのおまけブームに触発されて こちらもおまけ付きとなってしまったのでしょうか(んなバカな。) そんなことより、マドンナ桃井さん、かつてない特異なキャラとしてのご登場。寅との馴染みも楽しくよかったと思います。 でもそんな今回、寅次郎さんには一つ説教させていただきたいことがございます。それはお土産の件についてなのですが、 おいちゃんにはローション、満男には鉛筆、マドンナには(葬式の時使う数珠のような実はセンスよろしいとは思えない)ネックレスなど懐から思い切りよくバシッとプレゼントされていましたが、ちょっと待ってください アンタたまにはさくらにも土産の一つでも買ってきてあげなさいよ 確か今まで一度だってないよね さくらへの土産とかプレゼント・・ 泣くなさくら、きっと次に帰る時にはマイホームの一軒でも買い与えてくれるはずだ。 泣くなおばちゃん、次に帰る時にはきっとかわいらしいネグリジェでも買ってきてくれるであろうはずだ。 いいか 寅助わかったか 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-03-24 21:57:10) (良:1票) |
|
17.これが寅さんをみるのが2作目。まだ良さが分からないが、適当ぶりは、軽妙だった。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 5点(2013-03-12 22:56:52) |
16.《ネタバレ》 冒頭のとらやシーンでは珍しく皆が丸くおさまってて良かったなと思ったら・・・光男の作文(笑)!フラれ方のパターンは看護婦とコーラス部長の時に近いですな。でも楽しめました。こうやって歴代のマドンナは自分がフッた事にも気付かず、寅さんに恩義を感じ慕い続ける訳だなぁ。今回のマドンナ桃井かおりさん、清水ミチコさんとか鬼奴さんのモノマネはこの頃の喋り方が近いですね。若いし綺麗だなぁ。布施さんは素人役にしては歌が上手過ぎ!そして戸川京子も若かった! 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2012-09-16 00:05:55) |
15.《ネタバレ》 マドンナは桃井かおり。 彼女の個性がちゃんと効いていて、寅さんとの絡みもなかなか面白かった。湯原正幸もいい味を出していたな。ラストの結婚披露宴という流れは第1作と同じ。志村喬のスピーチに対抗するのが布施明の歌だけど、比べちゃうとやっぱり重みのある志村喬のスピーチだよなぁ。でも、ちゃんと感動したよ。 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:09:50) |
14.シリーズの中期以降に度々見られた、寅さんと若い二人の恋が描かれた作品としては好きな作品です。最後は仲人まで引き受けますが、途中は寅さん自身もしっかり恋をしている。同じ若い二人の恋がメインの作品でも、ここは重要なポイントな訳で。序盤とラストの湯原昌幸演じる旅館の若旦那とのコントに、おばちゃんが上流階級言葉を度々噛む所、「田園地帯のお嬢さん」とか「寅様」とか、細かい笑いドコロもいい感じでした。また、若い二人の恋のシーンで流れるル~ララ~♪という優しい音楽も良かったです。 【とらや】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2010-11-07 15:50:15) (良:1票) |
13.そこそこ楽しめました。2度目の披露宴でやけに寅さんがふけて見えたのが気になりました。 「翔んでる」のは、寅さんではなく、桃井さんでしたね。 【mhiro】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-12-03 19:16:20) |
12.70年代全盛期寅さん映画で唯一未見だったのがこれ。というのも、今はそうでもないけど当時の物憂~げな、桃井かおりのしゃべくりとスカシ演技が生理的に苦手だった為。(同じ理由でアンチ長渕ゆえ「青い鳥」も未見)案の定、桃井マドンナ初登場シーンから、どうも寅さんとの絡みがしっくりこない。舞台が北海道という事も有って、「幸福の黄色いハンカチ」での、桃井キャラ使い回し的感ありあり。全編にわたって、寅さんが彼女を持て余してるって感じです。冒頭満夫の作文エピソードは、毎度毎度の常套手段ながらツボにはまった笑いで面白かったんですが。あと桃井母役木暮実千代が「寅さま」って呼ぶトコとか。普通は「寅次郎さま」だよな(笑)僕は寅さんシリーズで、いくつか有る恋愛指南編はどうも苦手みたいです。やっぱり寅さん映画の面白さっていうのは、寅さん自身が恋して、勘違いして、あっさり振られてなんぼかなと。でも久々にパワフルな寅さんが見られたのでこの点数。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 6点(2009-07-12 10:18:02) |
11.本作を観た頃は木暮実千代を知らなかった。 あの頃は大して映画を観ていなかったからだ。 だけど今は違う。 沢山の映画を観てきた。 そして木暮実千代が本シリーズに出演していることを知り、愕然とした。 また観なければ・・・ 今はその思いでいっぱいである。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-06 16:58:55) |
10.寅さんは初体験なのですが、、こんなものですかね??次回はもうすこし評価の高い寅さんのタイトルで再チャレンジしようと思います。 【よしふみ】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-09-30 23:11:27) |
9.《ネタバレ》 これは、名作だと思う。マドンナは桃井かおり、しずちゃんに似ている天然キャラの彼女が、映画の役柄そのまま、結婚式から逃げ出したり、はたまたその相手と寄りを戻してしまったりと、不思議系天然さで、観客をほのぼのとさせてくれる。渥美清本人の年齢も高くなったせいで、このころからは寅さんはマドンナに恋愛対象として見られなくなってきている。そして、本人の意図とは裏腹に彼女や彼の恋のお手伝いを結果としてしていることとなり、寅さんの性格に皆引き込まれるのである。 歌詞にもあるように、もともと寅さんの役柄は各地に女を作り、喧嘩っ早く定職につかずにふらふらしているヤクザな男だったと思う。それが俳優渥美清の性格もあってか、どんどん変化してきた。自分の好意を寄せているマドンナに何か別の男の影が出てくれば、いつも決まって現実逃避して旅に出てしまった寅さんが今回は家族の説得もあったが、家にとどまり仲人を引き受けたのは変化の一つだ。 今では珍しくないが、簡単に結婚を決めてしまう風潮に一石を投げかける作品。何が結婚にとって大切なのかを問う形になっている、布施明演じた新郎が忍耐強く優しく彼女を見守り、いつものように寅屋の家族が暖かく守ってくれる。もちろん、ズボンも脱げ落ちた場面など絶妙の笑いがところどころにあり、笑いと感動の作品に仕上がっている。 【ピヤクト】さん [インターネット(字幕)] 7点(2006-10-27 02:50:40) |
8.《ネタバレ》 このシリーズ、ワカリヤスサが売り、という部分があり、状況説明のセリフが必要以上に入ってしまって、「今のセリフは無くてもよかった(無い方がよかった)のに」と思ってしまうことがあります。しかし一方、それを補うかのように「観る面白さ」を全面に押し出した場面、というのが盛り込まれていて、その代表がやはり冒頭主題歌の背景に流れる、寅さん帰郷のシーンですね。特にこの本作、サイレント時代の喜劇映画を思い起こさせる、久しぶりに活きのいいドタバタを展開してくれます。このドタバタを、“一歩引いて”撮る。という「一歩引いた感覚」、コレが、本作は、全編にわたってしばしば見られます。前半の、北海道の雄大な自然を捉える場面などのロングショットもそうですし。それに、何と言っても、一つの画面の中で複数の物語が同時進行する場面が頻繁に見られるのが、目を引きます。画面手前においてある会話を捉える一方で、画面奥では別の会話が始まっている。そのようなシーンが、意識的に多く取り入れられているようで、何だか実験的なニオイすら感じられます。そしてこのニオイが、クライマックスでしっかり活かされていたりする。クライマックス、最後は寅さんが失恋して旅に出る、というのがいつものパターンだけど、本作では寅さんは予想に反し、柴又に残り、マドンナの結婚披露宴に出席します。この披露宴の席で、宴が進む中、画面奥にマドンナの母親がひっそりと現れる、という、例の「同時進行」のパターンが登場。これにより、感動がさらに盛り上がります。失恋相手の仲人役というつらい立場の寅さんも、この素敵なラストには、まさに柴又に残った甲斐があったというもの。さらに最後は大サービスで、新郎・布施明が歌を披露するというオマケつき、「素人のくせにウマすぎるだろ~」なんて、言いっこなし。こういう楽しさもまた、いいじゃないですか。というわけで、伏線による統一感と、物語の爽快感が、心地いい映画でした。ところで、桃井かおりの花嫁姿、何だかコワかったですねえ。やっぱり、何か特殊メイクでもして、あのコワさを出したんでしょうねえ。まさか本当にあんなコワい顔なんじゃあ、ないでしょうねえ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-18 23:02:21) (良:2票) |