16.《ネタバレ》 クレタ島の老若男女が観るに堪えない下劣さで、いくら何でも死んだ途端に家財道具一切合切略奪してしまうのは演出ですよね。こんな風習ないですよね。アンソニー・クイン、アラン・ベイツが掃き溜めの地でウダウダやってるのも退屈で、締まりの無い失敗でヘラヘラ踊っているのに、気楽にいこうやと励まされるかと言うとそんな気にもなれない何じゃこりゃな作品でした。 |
15.《ネタバレ》 これは、映画良き時代の良き映画。ギリシャが舞台。女好きで豪胆な男の中の男をアンソニー・クインが熱演。対照的に、本好きインテリ、イケメン、奥手男をイケメンが好演。構図や光との配置が考え抜かれていて、でも役者は絵の枠に収まらないオーラを持っていて、 繊細さと大胆さがほどよく混じっていて心地よいです。ちょっと長いですが。<メモ>アンソニー・クインとイレーネ・パパスの共演映画を見るのはこれで3作目。希有な確率だと思います。すべて欧米以外の異郷の地の歴史作品です(ギリシャも西欧からは遠い)。ふたりとも、この手の作品に選ばれやすい役者なんでしょうかね。実力派であることは間違いないです。他の2作:「ザ・メッセージ 」「砂漠のライオン 」 。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 6点(2023-03-09 19:38:22) |
14.《ネタバレ》 アンソニー・クイン怪演の豪胆な男、ゾルバがギリシャ・クレタ島の炭鉱村で過ごすひととき。物語に見所はありませんでした。女将が亡くなり群がる尼僧―「カバディ、カバディ」。ラストショットは自分の失敗を嘲り、軽やかなテーマ曲に合わせて踊るゾルバ。 【獅子-平常心】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-04-06 00:35:52) |
13.《ネタバレ》 これは…なんとも後味の悪い映画だったわ。 ゾルバの破天荒な魅力はアタシにもわかるし、それに翻弄されながらもどこかで楽しんでるバジルの初々しさも悪くはないんだけど、それよりも村人みんなで寄ってたかって殺した未亡人とか、死んだ途端に財産すべて持ち逃げされるオルタンス夫人のエピソードのほうが印象に残っちゃって…。 未亡人リンチなんか完全に逆恨みだし、オルタンス夫人の死を確認しに来てたババアどもは死神さながらの薄気味悪さだし…。 この映画の野蛮かつ陰険な村人たちを見て、なんか今のギリシャ財政危機の理由がなんとなくわかったような気が…イヤイヤ、偏見は良くないわね。 アタシが昔訪れたときのアテネやミコノス島の人々はとっても大らかで親切だったもの。 ウン。 【梅桃】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-14 16:11:14) |
12.《ネタバレ》 遠く離れたアジアの我々にはギリシャ人のイメージは曖昧なものしかなく、せいぜい「陽気な人たち(南国だから)」ぐらいしか頭に浮かばないでしょう。実はあのバルカン半島の民でもあるギリシャ人の民族性はけっこう気が荒く、周辺の国とはしょっちゅう諍いをおこしてきた歴史があります。ゾルバも「戦争に行ったときは、捕虜を殺して女を犯した」と普通のことのように語っているぐらいですが、本作の舞台になったクレタ島というところはゾルバの様なギリシャ本土の人間でもビビるぐらい荒っぽい土地だそうです。イレーネ・パパスを村人総出で殺しリラ・ケドロヴァが死ぬやいなや身ぐるみ剥いでしまうといった蛮行は普通の感覚では嫌悪感がこみ上げてくるだけです。マイケル・ベイツが演じる英国人は半分ギリシャ人だと言うのにギリシャのことは何も知らずに島にやって来て、中途半端なインテリぶりで恋人を殺されるは鉱山開発にも失敗してしまい、結局この映画を通してなにも成就できないで島を去るわけです。ゾルバという男はインテリ作家のベイツと凶暴な島民たちの両者を仲介する使命があったのに、結局単なるピエロで終わってしまったなという印象ですね。ラストのベイツが踊るシーンは、やることなすこと全部ドツボになってしまい、「もうこうなりゃ踊るっきゃないよ!」という開き直りの儀式みたいなもので、人間は誰しもそういう心境になった経験があるんじゃないでしょうか。この映画、どうしてもゾルバのキャラに目が行ってしまうのですが、物語自体もけっこう奥が深い様な気がします。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-05-04 00:26:49) |
11.《ネタバレ》 アカデミー賞受賞作品とのことで鑑賞しました。とにかく古さが目立ちましたし、ゾルバのキャラがうっとうしくて生理的に受け付けない。ただ、本作に関してはゾルバよりも二人の女性を通して、田舎村の怖さの方が焼付きましたね。「息子の恋が実らず自殺したのは女性のせいだから殺してしまえ」&「死人のものは自分のもの」って考え方は異常です。前者は村人総出でたった一人の女性を追い詰めてましたし、後者は死期の近い女性の周りで死を喜んでまっている悪魔が群がっているように見えました。その為、ゾルバやバジルの話は印象に残らなかったです。だら~としたスローテンポの作品で間延びしてますし、全体的に見所はなくアカデミー賞作品とは思えない完成度に思えましたね。 【マーク・ハント】さん [CS・衛星(字幕)] 0点(2011-04-09 16:41:43) |
★10.《ネタバレ》 ゾルバのキャラクターが面白い。学歴はないだろうが、その語るところはある種の箴言とも言えるもので、名台詞の宝庫。その一方、女好きだったりちょっと抜けているところがあって、憎めない人物です。バイタリティにあふれていて、実際身近にいると煙たいかもしれませんが、映画で見る分には問題ありません。バジルとの関係もなかなか素敵で、最後に二人で踊る場面がとてもよかった。ただ、ゾルバが戻ってきて女二人が死ぬという展開が、やや強引に思えます。村の閉塞感や旧弊さ、あるいは死人の持ち物を残らずかっさらっていく田舎の残酷な面を出したかったのでしょうが、やはりなくても問題ないと思います。とはいえ、なかなか好編でした。音楽もよし。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-31 18:47:56) |
9.主人公のキャラクターはなかなか面白かったのですが、しかし、その彼がああだこうだと蘊蓄を並べるのを、エピソードはあってもドラマのない展開の中で延々と聞かされるのは、途中からは苦痛でした。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-03-23 02:18:27) |
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8.《ネタバレ》 アンソニー・クインの存在感がすごい! 三船敏郎の野性味に並ぶ俳優はいないと思っていたけど、ゾルバもなかなかの野人っぷり。自由奔放でバイタリティにあふれ、でたらめなんだけど女には優しく、憎めない。半分は素でやってるんじゃないかというくらい自然な演技だった。 家を飛び出て駆けながらすっぽんぽんになる場面や、ラストの場面の能天気さは最高だ。林業計画の失敗(オチが『こち亀』並み)からダンスに至るまでの流れは文句なしに爽快だった。 ただ、脚本はもっとタイトにできたのではないかと思う。全体的にテンポがゆったりしているが、この内容なら二時間以内で充分まとめられるだろう。その割に若い未亡人のキャラクターはなおざりだし、エピソードとしてもやや陰惨に過ぎる。佳作だけに、そうした欠点が非常に惜しいと感じた。 【no one】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-01-20 00:43:00) |
7.見終わった後、気分が良くなりました。一家に一人じゃうざいけど、職場に一人か、知人に一人はいて欲しいタイプの人間ゾルバ。ストレスとか、不安とか、ゾルバの存在だけで消えていきそうです。世界共通、あーゆー人間いたいたって感じですが、最近めっきり見かけません。時代が変わったのかな。どうみてもゾルバ役の男、素でやってるやろって感じだし、後味がいいのでまた見たくなる。ゾルバ的人間いたら教えてください。 【さくら】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-18 20:08:33) |
6.ゾルバは、ある意味賢者なのかも。なかなか良い映画でした。 【H.S】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2005-12-25 00:27:21) |
5.女性2人のエピソードがメッセージ的に蛇足な感じがしちゃって、とても残念! どちらか片方でも十分OK。響きすぎました(笑)チャッ、チャッ。 【ジマイマ】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2005-02-19 21:14:24) |
4.男ってやっぱり伊達を張ってなんぼのもん。その伊達に男も女も惚れるというか、せめて伊達を張るならそれなりの余裕がいるんだってゾルバを見てると思いました。伊達の張り方を知らないと、女の家に入らないボスとか失恋して自殺する青年のような変な形の意地になってしまって、そうすると本人も周りもきっと悲しいことになる。ゾルバの伊達は死に際を見取ってもらったばあさんを、きっとほんの少しだけでも幸せにしたでしょう。でも余裕の伊達を張るなんて誰でもできるわけではないし、最後に言う「ボスは本を友達にしている方が似合う」ってセリフはグッと胸に刺さる言葉でした。 【たろさ】さん 7点(2005-02-15 22:58:55) |
3.今現在、熱戦たけなわのアテネ・オリンピックで競技の合間、頻繁に奏でられているのが本作のテーマ。生命力を具現化した様なゾルバという豪胆なギリシャ人のテーマ曲はそのまま、闘志を燃やす競技者への賛歌、ギリシャ選手への応援歌として相応しい。で、本作は、普通に考えれば相当悲惨な物語(ギリシャ人が観て気持ちのいいものなんだろうか?)ながら、それを吹き飛ばすゾルバの個性、そして「その男」に問答無用の説得力を与えたアンソニー・クインの圧倒的な存在感が素晴らしい作品。「マレーナ」役(?)のイレーネ・パパスも、モニカ・ベルッチ以上の演技と美しさを披露。“Zorba the Greek”を「その男ゾルバ」とした邦題のセンスも凄い。彼と共にステップを踏めば、きっと生きる気力も湧いてくる筈です、7点献上。 【sayzin】さん 7点(2004-08-24 18:09:26) |
2.映画を見てウンチクを語るような輩は大半が書物好きのバジル系の人間だと思われる。私もそうだ。もう少し年をとればゾルバのように金欲・性欲・生欲を前面に出して生きるようになるんだろうか?現在の私は楽で自由な生き方をしたいと思っていて、夢や欲望に束縛されるのも面倒で、窮屈に感じるのだが、「余命あとX年」と宣告された時に慌てるのかもしれない。余命はせいぜい40年だとわかってはいるのだが・・・。(毎日無駄に過ごしているのかなあと感じないわけでもないけど。) |
1.脳天気で楽天家のように見えるゾルバだが、彼のような生き方こそ、すなわち、喜びも悲しみも昇華させる術を知っている者こそ、真の勇者ではないかと思えた。事業に失敗したイギリス人も、ゾルバのような人間を受け入れる器量を持ち合わせていなかったら、「泣き女」のご厄介になっていたかも。私も見習ってみるか。それっ、チャッ、チャッ、チャッ(笑)。 【トバモリー】さん 8点(2004-02-22 17:08:49) |