18.結末にいたるまでいくつも自分なりの筋を考えすぎてしまいました。個人的に昆虫よりも、結婚観にGeeseが出てきたのが一番の納得処でしたので、ラストはあまり驚きません。 【HRM36】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-08-09 14:39:16) |
17.《ネタバレ》 本当に良く出来た作品。湿地の娘って言う設定が神秘的でありながら、芯のある魅力的な女性に描かれている。それが事件の核心にも繋がってるのだけど。それでも生きていくのに必死だから。テイトとチェイスのキャラ付けも、どっちに肩入れして良いか明白で見やすい。ラストはかなり引っ張ったのでどっちもあり得ると思わされたが、生物の伏線をしっかり回収。はたして単独犯だったのかね? 【ラグ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2024-07-13 23:19:39) |
16.《ネタバレ》 ED曲が全てでした。 一見不可能でもやれちゃうんだなぁ。 考察見てるとバス停の時刻表に言及されてるのを見たのだけれど、俺には分からなかった。 よくしてくれてた黒人夫婦が知ってたとはなぁ・・・。 【悲喜こもごも】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-06-27 15:50:24) |
★15.《ネタバレ》 戦いだ、悪だ正義だ、侵略だ、金だ物だという映画が多い中で、ある意味こんな映画が見たかったのかも。と感じさせた映画です。
なんの予備知識しきもなく、観賞しました。 湿地帯という、非日常的なシチュエーションで展開される物語り。 なので、結構猟奇的なサスペンスなのかなぁと、ちょっとドキドキしながら観ました。 しかし、かなり現実的でリアリティのある物語りでした。
物語りは、どんどん引き込まれて行き、気付けばこの独特の世界観に浸ってました。 主人公カイアは、とにかくこの湿地帯を愛し、どんなことがあろうとも、自然観察者としてその土地を離れることなく、生涯を過ごす。 これが重要なポイントだと感じます。
あくまでも、人が作り出したルールではなく、自然界や宇宙の営みの中で必然的にある法則のようなものまで感じます。
ほんの数秒のシーンで、メスのホタルがオスのホタルを捕食するということに対し、カイアはこんな発言をします。 「昆虫は道徳心を持っていない」ということに対し、カイヤは、 「自然に善悪はないのかも。生きるための知恵よ、懸命なの」
まさに、この映画の一番の主題はこの一言に尽きるのではと思わせるほど、威力のある言葉です。
カイヤが自然観察者として、見出した一つの宇宙の真理とすら感じます。 ある意味、人類という集合意識体から外れて生きたカイアが見出した、一つの答えではとすら思えます。
自然の生き物は、人を殺しても人はその動物を裁くことすらできません。 地球上で最も人を殺している動物は、蚊ということは有名です。 ある意味、自然という営みの中で、蚊もまた必死で生きている存在です。 時に、クマや殺傷力のある動物たちが、人を襲ったりもします。 しかし、彼らは人が持つような、欲望や恨みで殺すのでしょうか? カイヤが語ったように 「自然に善悪はない、そして生きるための知恵があり懸命に生きている」 こういうことではないだろうか。 そこに人が言う、道徳心や善悪は存在すらしません。 見方を変えれば、人はこのような道徳心や、善悪という基準を設けなれば、自然界と調和すら出来ない存在なのではないだろうか。 自然界の知恵や懸命さではなく、エゴで行動しているのが人間ではないだろうか。
カイヤを苦しめた、DVなお父さんや、善良そうに近寄って来た、 チェイス、その他カイヤを変人扱いした村人などまさに、自然界からみたら調和を崩した存在にすら見えてきます。 そこに「生きる為の知恵や懸命」さではなく「人のエゴ」の存在が浮き彫りになります。 特にチェイスの死から始まるこの映画は、自然界の中で調和を乱す象徴的な存在として描かれているのではないだろうか。
人の都合で動物たちの棲家を奪い、人の都合で食糧として乱獲されている動物たちに対して、人のルールを自然界に都合よく使っている。 このような問題にまで、目を向けさせるようなエンディングに鳥肌が立ちました。
カイヤもまた、「自然の中で、生きるための知恵を駆使し、懸命に生きた」そんな存在だったのではないだろうか。
人の集合意識体に囚われなかったカイヤは、自然界の流れの中で、人による裁きは、受けなかったことに言い識れぬ感動すら覚えました。 そして、湿地に抱かれるような人生の終焉に、自然界からの讃美すら感じました。
ここ最近見た映画で、一番の秀逸な作品でした。 【レスポーラー】さん [インターネット(字幕)] 9点(2024-06-22 22:35:38) (良:2票) |
14.《ネタバレ》 社会に虐げられた者の勝利を描く…という意味では、コレって嘗ては(+何なら昨今でも)黒人映画の範疇において最も多く描かれた様な内容であって、一つはドラマとして(再び)それを描きたい…という作品に思えるトコロですね。あと一つはシンプルに、混み入ったって程でもないレベルのシンプルなサスペンス・法廷劇を並行で描いてゆくって作品かとは思うのです(⇒ラストで「裏をかく」感じまでを含めても)ケド、重ねてどちらもシンプル・オーソドックスな内容かとは思ったのですケド⇒ソコに添加された現代的なアップデートとゆーかヴァリエーションとゆーのは総じてまあまあクオリティは高かったかな~とは思ったのですよね。湿地 in アメリカを一人で生き抜く捨てられた(美しい)娘、とゆーのもままユニークだったと思いますし、映像的にもその湿地周りの自然の画ってのが地味に凄く綺麗で、全編で結構にシリアス・辛めな話が続いてゆく中での「箸休め」としては非常に効果的だったとも思ったのですよね。 私も確かに、ドラマとしてもサスペンスとしてもかなり観入ってしまったってのが正直なトコロではあるのですケド、前述の「裏をかく」ラストまでを観切ってしまってから考えてみると、完成度という面においては少し微妙な=辻褄が合い切らないトコロがあったかな~という気がしちゃいますかね。一義的には、最初に書いたとおり結局「2つある」お話だと思って観ていたのですケドも、その彼女のドラマ≒人間性とゆーのはまた結局「サスペンスの側に都合の好い」モノとして組立てられていた…と感じちゃったとゆーか、その意味ではだから実はサスペンス一本な方の映画だったなコレ…という風に思っちゃったってコトですかね。且つは、その組立て自体にも少し納得がし切れないトコロが在る=彼女がどーしてこーいう人間になったのかにイマイチ納得し切れない、というコトかと思います。個人的には付属的に、観る前は何か単なるサスペンスではない深いモノを求めてゆけそうな映画に見えていて⇒で観始めたらモロにそーいう映画に見えて来てたのだケド結局はそーでもなかった…てトコロ自体がちょっと「透かされた」感になっちゃったってコトかも知れないと思いました。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 6点(2024-06-16 09:32:07) |
13.《ネタバレ》 彼女の名はカイア・クラーク、通称湿地の娘。ノースカロライナ州、ほとんど人がやってこないような鬱蒼とした湿地帯で、今にも潰れそうな一軒家に住む若い女性だ。彼女が幼い頃、アル中の父親の暴力が原因で母親は家出、3人の兄や姉もみな彼女を残してこの地を去ってしまった。そのうち父も酒に溺れた挙句、カイアを残して失踪。誰のことも信じられなくなったカイアは、以来この地でたった独りで生きてきた。自分の殻に閉じこもり、近所の雑貨店の老夫婦ぐらいとしか会話を交わさないカイアはいつしか町の人たちから、「湿地の娘」と呼ばれ、ずっと奇異の目で見られてきたのだった――。ある日、そんな彼女が住む湿地帯の火の見櫓から、町の裕福な家の一人息子が転落死を遂げる。原因は不明。だが、警察の執念の捜査で逮捕されたのは被害者と付き合いのあった、カイアだった。果たして、彼女が本当に彼を殺したのか?事件の噂を耳にした老弁護士のもと、注目の裁判が始まるのだったが……。生物学者でもある作家が表した世界的ベストセラーを映画化したという本作、なかなか面白そうだったので今回鑑賞してみました。見ているだけで汗が滲んできそうな湿地帯を舞台に繰り広げられる、そんな様々な愛憎渦巻くドラマは見応え充分。社会から孤立し、豊かな自然をまるで母のようにして育ってきたカイアという主人公は、今まで見たことがないような魅力的なキャラクターでした。家族たち全員から裏切られ、社会からも蔑まれてきた彼女がそれでも愛を求めて少しずつ足を踏み出してゆくところは思わす感情移入せずにはいられません。この物語の根底にある、横柄で独善的な男社会への自主的な拒絶とその結果としての孤立化というフェミニズムなテーマもなかなか深い。ただ、純粋にミステリー作品としてみれば、少々残念な点もチラホラ。長編小説を映画化した際の弱点が幾つか散見されるのが惜しいところでした。物語の核となる殺人事件の状況が分かりづらいせいで、肝心の法廷劇がいまいち盛り上がりに欠ける。彼女の生い立ちがかなり特異過ぎて、殺人事件よりもそちらの方が気になって仕方がない。僕は彼女の家庭環境と殺人事件のミステリー部分がなんだか巧く噛み合っていないような印象を受けてしまいました。きっと原作ではそこら辺を丁寧に描写しているのでしょう。でも、映画の方はそのプロットを追うあまり、全体的に駆け足になり過ぎてしまった感が強い。特に最後の数十年に及ぶ夫婦生活をたった5分に纏めるオチは、駆け足過ぎるにも程がある(笑)。おかげで驚愕の真相にも余韻に浸るヒマもなかったです。あと30分長くなっても良かったので、もっと彼女のその後の人生を丁寧に描いてほしかった。久しぶりにこんな魅力的な主人公と出会えただけに残念! 【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 6点(2024-02-07 10:05:14) |
12.《ネタバレ》 デイジー・エドガー=ジョーンズ、一体どこでこんな可憐な女優さんを見つけて来たのか? キャスティング担当、良い仕事したぞ。 好みの女優さんが出演している作品は自ずと採点が甘くなりがちだが、 本作はその様な邪な考えを横に置いても年末年始の冬季連休中に見た映画の中ではダントツの出来だった。 心優しき弁護士を演じたデヴィッド・ストラザーン(本当に良い俳優さんです)と、主人公を終始見守る雑貨屋の黒人夫婦の存在がとても心に残る。 観ている私達もどうかこの女性が犯人ではない様にと祈りながら事の推移を見守り、 至極妥当な弁護の内容が功を奏し主人公は無罪となりその結果に心底安堵するが、短いながらもそこから先の展開が本作の真骨頂。 良く考えれば、主人公は幼い頃から沼地の様々な生き物に接し、自らの生存本能を最優先するその生き様を目の当たりにしてきた。 そう考えると、主人公に取って自らの生を邪魔するあの男の存在を消す事は甘っちょろい殺意以前の「生存本能故の結果」だったと言う事が判る。 一般的には無理な時間軸でも、生存本能故の行動なので主人公には実行可能だったのだ。 辛口な幕の引き方に心底唸った次第。 【たくわん】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2024-01-08 17:30:23) (良:1票) |
11.《ネタバレ》 冒頭のノースカロライナの湿地帯の映像を見ただけで、あ、これは佳作だと直感でわかる丁寧な絵の作り方。取り残された主人公と自然界との関係性だけでも十分に魅力的な話だけれど、本作はそこにミステリとラブストーリーを重ねることで物語の「引き」も強く、最後までほとんど飽きることなく浸ることができました。とくに、序盤に少女と父親の緊張感ある関係を丁寧に見せた事で、終盤の事件の真相にぐぐっと感情移入できる作りも秀逸。このあたりは原作の出来のよさでもありそう。よくできたシナリオに、説得力のある自然の映像と美しく成長する「自然児」を演じたデイジー・エドガー=ジョーンズの好演が加わって、「映画」としても一級品となったと思います。頼れる弁護士役のデヴィッド・ストラザーンもよかった。一方で、少々不可解だったのは、被害者となるチェイスの変化。恵まれた環境にあるからこその孤独な人物像にはそれなりに説得力があったのに、急に暴力男に豹変するあたりの描写はもう少し丁寧さがほしかったところ。たぶん、父親に仕事を任されて自分を認めてもらったあたりが心変わりのタイミングだったんでしょうが、その描写もないので、カイアに男を見る目がないみたいな感じになってしまうのはちょっと残念でした。あと、ザリガニって鳴くんですかね。ザリガニのフライは南部料理の定番で、きっとあちこちにいるんでしょうが、「Where the Crawdads Sing」のイメージが最後までよくわからなかった・・・。 【ころりさん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-08-15 21:39:59) (良:1票) |
10.《ネタバレ》 1950年代頃のアメリカ南部がメインのお話で、一人の男の死体が発見され、湿地に一人で住んでる女性が容疑者として捕まり、その彼女の法廷劇と、生い立ちのストーリーを交互に見せていくミステリーかな。あんまミステリー感はないけど。原作は動物学者の処女作の小説で面白いらしいが、映画もそれなりに楽しめました。カイアの生い立ちの前半が悲惨で、ちょっと辛かったけど、ヒロインがいい味出てるし、成人してからは芯が強い女性なので、後半はすんなり観れたかな。オチの余韻はジワジワきました。 【なにわ君】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-08-15 11:47:23) |
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9.《ネタバレ》 アメリカ南部の湿地帯という、不快であるはずのジメジメとした高温多湿の風景において、少女カイア (デイジー・エドガー=ジョーンズ) が天使のように降り立つと、不思議と天国のような美しさにも見える。 ここで、「調和」という言葉を思い出した。 舞台は1969年のノースカロライナ州。60年代の南部と言えば、まだまだ黒人の人種差別が厳しい時代であり、本作の舞台であるノースカロライナ州も例外ではない。この州に限って言えば、1960年代半ばにようやく黒人が選挙権を勝ち取ったばかりだ。本作の描写については、家族に暴力を振るい、孤独な少女を「ザリガニ女」と罵り、色恋沙汰で互いに殺し合う、それが白人たちであり、黒人は冷静でクール、そして温厚篤実に描かれていて、つまり人種差別 (の歴史) を自虐したような内容になっている。 とある殺人事件の物語、それを俯瞰的、歴史的、あるいは道義的に考察するならば、不要な者 (物) が淘汰されていき、必要な者 (物) が必要とされるだけの、あらゆる自然界の全体としては「調和」の物語と思う。 【タケノコ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-08-12 11:05:52) |
8.《ネタバレ》 面白かった。俺は親父も殺してるのかと思ってたけどなー。親父だけ立ち去るシーンが無かったからさ。 湿地の風景がどこかで見た事あるなーと思ってたけど、ディズニーランドのブルーバイユーだな。 【センブリーヌ】さん [インターネット(吹替)] 7点(2023-08-05 04:28:53) |
7.《ネタバレ》 いや、見事に騙された。 彼女が犯人のはずがないと、弁護士と一緒に彼女を弁護したい気持ちにさせてしまう演出は見事。彼女を捨てて街を離れた元恋人が犯人?なんて思わされた私は、まんまと監督の罠にはまった訳だが、それがとても心地よく感じるラスト。彼女が亡くなった後で種明かしをすることで、余計な悪感情が浄化された感じであろうか。 湿地帯の景色は本当に美しく、それが彼女のまっすぐで透明な雰囲気を引き立てる効果を上げている。 美しくも悲しく恐ろしい物語。 |
6.《ネタバレ》 中々見ごたえがありました。ストーリーもそうですがとにかく自然の景色がきれいでした。最後、このままハッピーエンドにはならないだろうなと思っていましたがやはりそうでしたね。結果がすっきりわかるわけではなかったですが個人的にはスッキリしたかったです! 【珈琲時間】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-07-24 12:17:09) |
5.<原作未読>面白かった。チェイスの死をめぐる裁判と、非常に特殊な環境で育った主人公の恋愛模様。濃密な2時間だったように思う。絵に描いたような悪人もいれば、真逆の善人もいる、さらには基本的には善人だけどある意味諸悪の根源になっちゃった男もいて、人生いろいろ、男もいろいろ状態。オチは想定内だが、過程を十分に楽しめたからこの点数。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-07-19 21:40:17) |
4.タイトルからは想像がつかない法廷劇。ラストは蛇足では。 【TERU】さん [インターネット(吹替)] 6点(2023-07-17 21:52:30) |
3.《ネタバレ》 湿地に取り残された少女が、街の人々の偏見の中、一人で力強く生き抜く姿が描かれる。 美しく育った少女に魅了される男性も現れる中、恋愛の喜び、葛藤を中心に話しが進展していく。 主演女優が大変美しく魅力的で、自然のロケーションも素晴らしい。 ミステリーに恋愛要素が加わり、物語として大変面白かった。 売店の黒人夫婦や弁護士との触れ合いが温かく物語に味わいを加えている。 只、野生児として育った割には最初から小綺麗な身なりをしている不自然さは感じた。 【とれびやん】さん [DVD(吹替)] 7点(2023-07-15 19:55:46) |
2.《ネタバレ》 これは良い!とても良い映画!湿地帯の美しさと主演のデイジー・エドガー=ジョーンズちゃんの美しさが相まって、本当にうっとりする美しさ。その美しさに青春映画と社会派ドラマが混ざり合い、そこにミステリーの要素が加味された、なんとも贅沢な映画。 少女が一人取り残されたとはいえ、別にターザンでもないんだし、家にはちゃんとシャワーなりあるだろうから身なりを綺麗にしていてもなんの問題もないとは思う。それにいっても年頃の女性ですからね。面倒見のいいあの黒人の奥さんから助言もあったかもしれないし、お洒落とまでいかなくても、それなりな格好はしても不思議ではないでしょう。たぶん。 ラストでカイアがチェイスを殺害していたらしいことがわかるけれど、でも一体どうやって誰にも知られずにチェイスを呼び出したんだろう?それにどうやって誰にも見られずにバスの行き来をしたのかもわからない...まあうまいことやりました、て思ってくださいなんだろうけど、やっぱり完全犯罪ならなおのことそこらへんのトリックを知りたくもなるかな。これって余計な考えかな?w でもまあ、なんだかんだ言ってもけっこう面白かったのでいいでしょう。てかやっぱデイジー・エドガー=ジョーンズちゃん、めっちゃ美人さんで今後の出演作品が気になりました。 |
1.《ネタバレ》 ミステリーあるいはサスペンスドラマという形を採っていますが、メインとなるのは謂れなき差別に苦しむひとりの女性の生き様を描いたヒューマンストーリー。 親に棄てられ、兄姉と生き別れながらも、この世に生を受けて以来彼女を優しく包み込んでくれて来たノースカロライナの湿地帯で独り逞しく生きるカイア。恋人との悲しい別れ、嘘で固めた顔で言い寄って来る傲慢な男による屈辱的な扱い、彼女を苦しめる更なる試練にも耐えながら、彼女の愛する湿地帯について独自の研究に没頭していた彼女は、或る日突然、彼女に言い寄っていた男の変死事件の容疑者として逮捕・勾留されてしまう。 彼女に手を差し伸べ続けて来た雑貨屋の優しい夫婦、幼少期から彼女を知り気にかけていながらも何も出来なかった老弁護士、そして若さ故彼女を愛し続けていながらも町を去ってしまっていた元交際相手。検察と町全体を敵にしながらも温かな人間関係が彼女を絶望から救い上げてくれます。法廷劇としては比較的ライトな雰囲気ですが、老弁護士の一言ひとことにはずっしりとした重みと胸をすくような鋭さがあります。 なぜ彼女自身は何も述べなかったのか?ラストシーンに至って驚くべき事実が判明するものの、真相が具体的に語られることはありません。真相はどうだったのか?含みを持たせるエンディングから、これで良かったんだ、という彼女の人生への賛辞が聞こえて来るようです。 単純なハッピーエンドではないし何が正義かという疑問を残しながらも、虐げられてきた一人の女性の人生にとって仄かな希望と救いのある物語。原作を読んでみたくなりました。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-07-13 20:26:23) (良:1票) |