3.面白いじゃねーかコノヤロー!!
本作「アウトレイジ」は、北野武監督が今まで得意としていた表現、芸術的、叙情的なものを一切排除し、暴力による暴力のためのバイオレンスエンターテイメント映画であり、
それ以上でも以下でもないのである。
だから、感情移入出来ないとか、中身がないだとかそんな批判をするまでもなく、
こういう映画嫌いな人は、「嫌い!」とか「つまらん!」とか「低俗!! 」とか一言で片付けてしまえば十分であると思う。
痛々しいシーンも多いし、笑えるところも意外とある。
監督が得意とする「静」すらも放り投げ、常に誰かが殴ってるか怒鳴っていて、
ひたすら「動」で攻める攻める。北野映画で最もテンポが良いだろう。
伏線や、細かい部分も凝っているようで、確かにもう一回見たい気になる。
どっかの映画祭で絶賛と言うより、タランティーノ絶賛タイプ、
北野武版「仁義なき戦い」とも言えよう。
バイオレンス好きの肉食野郎どもは直ちに映画館へ直行すべし!