1.《ネタバレ》 袖の下貰ったりもするけど人望も厚く出世街道まっしぐらの課長が、保身から転落していく様子がリアルに描かれる導入部分。
傷は浅いうちに対処すべきなんだけど、守るものがたくさんある人はそう簡単にはいかない。
でも、意外な展開で誰かが自分を追いつめていることを知り独自に捜査を始める。
このあたりからどんどん面白くなっていって、真犯人らしき人物と過去の事件にたどり着きます。
でも、またそこからも予想外の展開があり、ラストの数十分は目が離せません。
最初は罪がばれない様に罪を重ねていたけど、次第に本来の正義感が戻ってくるのを課長役の人は自然に演じていました。
決着シーンは、もうそれしかないと思わせられる終わり方でした。
真犯人は、殺人鬼だけど、ただただ哀れで悲しい。
元俳優は、大切な人が死ぬつもりなのを知っていたので先に逝ってしまったのですね。
こちらも悲しいです。
ラスト、1年後ではなく1年前で終わります。
この何気ない二人の会話が、結末を知ってからだと大きな意味を持って尚更切なくなりました。
巧い終わり方です。
とても見ごたえがある作品でした。