161.ソナチネを見て、よかったのでこれも見てみた。 さらに洗練されてるし絵もすごい。 見せない見せ方、沈黙に語らせる映像、タケシ独特のユーモラス。 テンポもいい。 お笑い芸人の作った映画でもないし、映画監督が作る映画でもない。 タケシの映画。タケシ、というジャンルの映画。北野さんは、天才。 【ひであき】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-07-15 17:47:53) |
160.『キッズ・リターン』の次に製作された作品とあって期待したのですが、いやぁこれは期待を上回る見事な作品でした。ヤクザ、殺し、銃、そしてバカヤローの連発。北野映画ど真ん中の作品ですが、じつに静謐な印象を持つのは極めて抑制された台詞と、極めて絵画的で年密に計算されたカメラワークによるものでしょう。序盤、車のボンネットに置かれた弁当もあの位置以外考えられず、西と土建屋の関係を弁当が雄弁に語っています。この映像に付け足す説明は何一つ不要であり、それゆえ台詞など必要ないのです。また中盤および終盤、上空から地上を垂直方向に映し次第にカメラが下降してゆき地面に対して徐々に水平方向を映すカメラワークに鳥肌が立ちました。文章にすると大したことないのですが、実に素晴らしい映像体験でした。唯一の難点は映像が全てを語っているがゆえに久石譲の音楽は登場人物の感情の機微をかき消すようで蛇足に聞こえます。2010年観納めの映画として相応しい大変良質な作品でした 【さめがい】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-01-02 12:46:00) |
★159.《ネタバレ》 役者ビートたけしは雰囲気あって好きです。他の方もご指摘の通り、絵の部分が少々長いと思われたり、そんなすぐ人殺さないでよとか思うけれど、全体的にたけしの世界観を楽しめたように思います。ラストも良い。 【なこちん】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-12-20 08:30:18) |
158.作品を支配する冷たい雰囲気の中で、主人公と奥さんのやりとりは温かみを感じられて心地良さがあった。 ラストシーンは意外性は無いが、音楽が素晴らしく胸が詰まった。絵はよくわからなかった。 【さわき】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-12-17 00:35:16) |
157.《ネタバレ》 省略といい、海といい逃避行といい、ゴダールみたい。花火とfireworkじゃ全然意味合いが違うのになぁ。かなり大胆なカット割りが味が有る。絵と凧揚げは要らなかったなぁ。前者はくどいし後者はわざとらしい。こういう哀愁はかつて誰も表現できなかった。そういう意味で武の映画は唯一。 それにしても音楽がうるさい。 【Balrog】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-10-12 00:40:06) |
156.元刑事とは思えない倫理観の薄い主人公に共感できず。時々挿入される絵がやや斬新さを与えているものの、暴力描写は相変わらずといった感じ。こういう作品が海外で評価されると、日本のイメージが歪んだ方向に導くのではないかと心配になる。 【きーとん】さん [DVD(邦画)] 3点(2010-09-27 00:03:39) |
155.《ネタバレ》 最初の方は北野監督にしては台詞が多いんじゃないかと思っていたのですが、例えば、タケシさん演じる刑事の子供が亡くなってしまったことや、奥さんが不治の病であること、大杉漣さん演じる元相棒が自殺を計ったことなどは、筋立としては重要であっても映画としては面白くも何とも無いから台詞で観客に説明するように簡単に処理しているのでしょう。ここで見せたいのは夫婦の肖像であり、その部分はえらく無口であってもケーキを使ってその仲をみせたりするのは実に見事だと思います。道中でも同様にどことなく物悲しさを感じさせながらギャグをかましていき、その果てに寡黙な岸本加世子さんの刃物よりも鋭くグッサリ突き刺さるような台詞が用意されているのですから堪りません。 それと寺島進さんが追跡者として追ってくるのも移動感が増していて良いです。たとえ彼らが追いつかなくとも北野監督の映画で浜辺で少女が無邪気に遊んでいたらそこはもう天国みたいな所で、紛れも無く終着駅なんですがね。 …ただ、絵の部分に関しては少々くどい感じも受けました。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-27 18:43:37) (良:1票) |
154.《ネタバレ》 絶望的な人生。特に老年に差し掛かった頃、どうしようもなく閉塞的な辛い状況に陥ってしまうのは、まだ20代前半の私も恐怖してしまう。しかしその辛い状況の中にも花火の様にポッと光る安らぎがある。それは花火の様に短く、儚いものかもしれないが……。 時折挿入される暴力描写、それを包み込むコメディタッチの演出と安らぎを感じる夫婦の会話なき会話の対比が美しかった。金獅子賞を受賞した事も頷ける出来なのですが、やや文芸映画よりになり過ぎた気もします。好みの問題ですが、個人的にはもう少しエンタメに寄った映画が好きです。 【民朗】さん [地上波(邦画)] 7点(2010-07-06 22:01:49) |
153.《ネタバレ》 最後の最後に一言というアイデアのみが先行した感じ。銀行強盗やら殺しやら共感できる点はほとんど無い。北野の絵も使い過ぎでくどい。こういうのが評価されるんだ・・・驚き。北野作品何本か鑑賞しましたが、素人の私には分からんです。 【はりねずみ】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-02-13 15:56:33) |
152.コメディ要素もあるんだけど、全体的に緊張感があって良かったです。 挿入される絵画も良い味出してたと思う。 ベタ褒めするほど面白いわけでは無いが、観てよかったなと思える作品。 【タックスマン4】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-09-18 22:26:56) |
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151.《ネタバレ》 ○武のヤクザ(?)映画では集大成的な作品ではないだろうか。復讐というベタな要素に多少のコメディ、そして今までにはなかった夫婦愛。多くを語らない演出は作品に奥行きをもたらしている。それぞれのキャストの心情がうまく表現されている。○久石譲の音楽は少しうるさい。○にしても、「HANA-BI」と言うタイトル、深いな。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-08-17 11:42:43) |
150.相変わらずちょっと大袈裟な久石譲の音楽と、しつこい劇中画は少し気になるが、基本的に静かな映画であり、その静けさと同居し得ているバイオレンスシーンが鮮烈。 ストーリーの筋は絶望的であるのに、夫婦間のシーンはとても微笑ましく、時に挟まれるコミカルなシーンも浮いていない。 他人といるときは無表情で心ここにあらず。敵と認識した相手には容赦も躊躇もない徹底的な暴力を振るう。そんな男が奥さんに見せる表情がとても優しく温かい。 ここまで極端でないにしても、残酷さと愛情と悲しみは誰しもが併せ持っている物であると思うし、生きている限り死は人間の永遠のテーマであるわけで、好き嫌いはあるにしろ、どっかしらで共感できる部分があると思います。 ポジティブとかネガティブだとかそういうレベルの話でクドクドと語らせない、こういう冷静なタッチで描かれた作品はとても好きです。たけしの哀愁はやはり特異。 【すべから】さん [DVD(邦画)] 9点(2009-08-09 01:28:11) (良:1票) |
149.《ネタバレ》 子供を失った悲しみ、これが映画の底流にあって、その胸を裂くような辛さを感じなければ、この映画の味わいは分からない。あとの不幸は、追加。花火を見上げる親子の絵、絵自体がいかにも子供のお絵かき、マンションにとめてあった三輪車、それを片付ける元刑事、しかし、小さな子供の靴はちらっと見るだけ。お寺の鐘に来た子供、元刑事は妻が思い出して辛い思いをするのだろうなとわざとオチャラケて鐘を鳴らす。最後の凧揚げの女の子は、二人が本当に見たかった光景。元刑事も傷ついてはいるが、妻の方は絶望している。その絶望を埋めるべく、静かに(妻がいないところで)荒れ狂い、妻に優しくする夫。夫の心を知っている妻。だから、「ありがとう、ごめんね」と言う。私達は二人の愛の形を静かに味わうしかない 【K-Young】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2009-04-05 12:03:56) (良:2票) |
148.本作はそれまでの北野映画に比べ、非常に解りやすく、暴力描写も抑え気味であるところから、一般的に高い評価を受けながらも、コアな北野映画ファンには「ソナチネ」などよりも評価が低いようだ。 そういう自分も北野映画の大ファンであるが、それ以前に単純ないち映画ファンなので、良い映画なら誰が監督で前作がどんなものであろうと、素直に「良い」と言いたい。 ところどころ暴力的なシーンはあるが、これまでで一番優しいたけしが作品全体を通して描かれている。 映画中のたけし、岸本加世子の仕草ひとつひとつがとても切なく、北野ファンでなくとも充分に感情移入出来ると思う。 岸本加世子の台詞が無い、表情だけで見せる演技は秀逸。 ラストの台詞で思わず涙してしまいました。 特別奇をてらった演出や難解さは全く無いが、美しい雪国、海を背景に描かれる悲しい夫婦愛に、心が揺さぶられるシーンがいくつもあった。 絶望的な旅ながら、2人はとても楽しそう。美しい花火ほど、散り際はとても切ない。 素敵な一本だと思います。 【おーる】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-03-09 06:04:50) |
147.大切なものが少ないと、こんな風に自分を切り離していける。花火の命は短い。でも花火はそんな事は考えていない。ただ轟音とともに打ち上がり、鮮烈に散る。残された方は目に焼きつくまま花火を忘れない。いい映画だと思いました。 【まりんこ】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2009-01-12 18:13:18) (良:1票) |
146.《ネタバレ》 ずっと台詞のない岸本加世子さんが最後に二言だけ言葉を発したとき、私の涙腺は崩壊したのでした。傑作です。 【藤堂直己】さん [DVD(邦画)] 10点(2008-10-02 17:17:26) (良:2票) |
145.《ネタバレ》 主人公の生活は破綻している。もはや修復できない。いや、修復しようとしていない。その様を積極的に描写する。それが北野映画を通した特徴とも言える。私は徹底的な自分勝手と解釈する。周囲の迷惑を顧みない自分勝手。言い訳めいたものは排除し、淡々とシーンを重ねる。行き過ぎ感のあるバイオレンスも、バイオレンス自体というよりは自分勝手演出の一環。徹底的な自分勝手は常軌を逸した印象を覚えるけど「徹底的にやる」からこそ浮き彫りにされるものもある。この映画の主人公にとっての真実は奥さんとの生活だけ。パートナーだった元刑事との友情と殉職した同僚の奥さんへの悔悟の念はかろうじて忘れていない。それらをピュアなものとして見せたかったのでしょう。だからといって、こんな自暴自棄を肯定する気にはなれないし、共感もできなかった…。途中まで主人公がヤクザと思って観ていたのは私だけ? 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2008-09-21 23:38:59) |
144.やりすぎ感が漂う一方、人間の不器用なまでの優しさや儚さは、とてもとても伝わってくる。最初はレンタルで見たと思うけど、地上波にしても衛星放送にしても、ほんとよく取り上げられてるよね?それだけ業界で評価が高い証拠?嫌いじゃないけど、よく見るなぁ笑。 【Andrej】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-09-18 03:16:50) |
143.全体に流れる時間が秀逸。水平線を映すシーンはとても絵画的です。 【njld】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-15 16:49:10) |
142.ラストまで退屈でした。 自分にはこの映画の良さが分からない… 【N.Y.L.L】さん [映画館(邦画)] 1点(2008-08-18 20:24:03) |