203.《ネタバレ》 昔からタイトルと給水タンクのイメ―ジは有名です。もちろん主題歌「Calling You」も有名ですが、でもなぜか全く見る気がしないまま2023年になりました。TV録画されていたのでついに重たい腰を上げて見ることにしました。序盤油断してると、主題歌の素晴らしさと凝った映像で一気に引き込まれそうになりますが、30分くらいまではほとんど意味が判らなくてもう見るのを止めようかと思うレベルです。ただ、掃除をし始めてからがぜん面白くなってきて、ジャスミン・ムンシュテットナー(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)は何者なのか?急に彼女が魅力的な人物に見え始めてきます。 絵のモデルになってから徐々に気持ちを許して脱いでいくのは笑えます。また、やたらと美人のタトゥー彫り師も気になりますが、なかなか全容が映りません。正面から映ったと思ったらまさかの退場(笑)窓越しからの夕陽のシーン、感度を上げてワザと粗い映像で見せる幹線道路の先の距離感も素敵です。あと、カラーシートを当てたようなブーメランのシーンも素敵でオシャレ。 ただし、現実的な事を書くと最高級の主題歌から連想されるイメージはやはりイケてる刹那的な若いカップルだったと思うし、フィルム感度を上げた粗い映像もスマートな若者カップルを被写体とした方が絵になるような気がします。おそらくこの監督さんは絵にならない被写体をあえて絵の中に納めたかったのかもしれません。ヤスミンのビーチクや変な果物などからもそう感じました。 原題「Out Of Rosenheim」を「バグダッド・カフェ」とした配給会社のセンスは素晴らしかったです。原題のままだと多分ヒットしなかったかも。個人的にはラストのパーティは全カットで静かに求婚する流れでしたら9点でしたので非常に惜しい作品。何度も見たくはなりませんが印象深くて素晴らしい映画でした。ミニシアターブームも納得の、まるで小さな宝石のような作品です。 【アラジン2014】さん [地上波(字幕)] 7点(2023-11-09 12:50:15) |
202.なんとも言えない温かい気持ちになる。何度も名前を聞いたことのある「バグダッド・カフェ」はこんな映画だったのか。数千の映画を見て来たけど、いまだに驚かされる映画に出会える。映画とは本当に素晴らしいものだし、この体験をここで皆と共有できるのも素晴らしい。 【センブリーヌ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-11-07 20:49:33) |
201.好きな映画。 ゆっくりとした時間の流れにまったりした。 人は誰も自分の居場所がある。 突然自分の居場所がなくなり無力感を感じるヤスミン。 空虚な砂漠の空が無力感を増幅する。 嫌になるのが人だけれど癒されるのも人。別れと出会い。大切なものは気づかないだけ。きっとすぐ近くにあるはず。 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-11-05 16:42:49) |
200.《ネタバレ》 どうにも感覚に合わない箇所が多かったです。 身内だけならともかく客にまでとんでもない態度を取り事あるごとにワーワー喚くアマンダ、喧嘩して出ていったのに特に何もせずしれっと復帰するその夫、直前まで悪態ついてたのに物につられて突然に友人になる娘、自分の子をほったらかしにしてピアノに没頭する息子・・・。まともなのはアーニーだけだった気がするw マジックがウケて繁盛しているけど、マジックのネタが尽きたらどうするんだろう・・・ネタは小出しにしてショーも毎日はやらない方が良さそう、と映画内の設定なのにも関わらず無駄に心配になってしまったw 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-10-08 01:43:52) |
199.《ネタバレ》 イラクのバグダッドは関係ないようです。アメリカの砂漠をドライブしている最中に夫婦喧嘩をし、車を飛び出した太っちょな妻がたどり着いたのは、砂漠に建つバグダッドモーテル&カフェ。店主家族、従業員、風変わりな常連との交流を描くというもの。ゆったりした時が流れる中で、なぜに店主の黒人のおっさん(女)が、こうもヒステリックなのか?ハリウッド出身の絵描きの爺さん、いいね。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 5点(2023-07-06 18:42:41) |
【afoijw】さん [地上波(字幕)] 6点(2023-03-26 23:42:13) |
197.超久しぶりに再見。ただし新ディレクターズ・カット版とかいうやつです。時間がけっこう伸びたようですが、どのへんが新たに加えられたのかはわかりません。 しかしいずれにせよ傑作だと思います。最初の殺伐とした雰囲気と「Calling You」で伝わってくるのは、寂寥感ばかり。中盤まではずっとそのままで、終盤にかけて急速に花開くという感じ。先住民と黒人と白人と他国民が、そのこと自体にはまったくこだわりなく接している様子が心地良い。誰にも見向きもされないような路傍のカフェで、人生を変えるような出会いがあったという、ただそれだけの話なんですけどね。最初の寂寥感が嘘のように、ほのぼのした気持ちになれます。ドイツ人がアメリカでこういう映画を作った意図を、ちょっと聞いてみたい気がします。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2023-03-19 23:02:40) (良:1票) |
★196.《ネタバレ》 ドイツのおばちゃんがカフェの皆に受け入れられてきた辺りはほのぼのとした感じで面白く見れていたけれど、以降はとんとん拍子に上手く事が運んで別れになってと、あまりにも映画的な感じがしてきてツッコミたくなるような気分になってしまい冷めた印象がある。 主題歌の"Calling You"はマッチしていてとても良かった。 【さわき】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2023-03-17 20:15:09) |
195.《ネタバレ》 序盤は殺伐としていて何が面白いのかさっぱりわからなかった。 でも、勝手に断捨離始めた辺りから、なんだかよくわからないけど面白くなってきた。 主演のおばちゃんもだんだん愛らしく思えてくるのが不思議。 カフェも次第に賑わってくるし、おばちゃんの魅力が際立ってくのが良かった。 ラストでプロポーズし始めたとき、この作品って恋愛物語だっけ?って違和感があったけど、返答を聞いてやっぱり友情物語だったんだなって納得した。 【もとや】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-02-07 15:10:10) |
194.《ネタバレ》 毎年1~2回、温泉目的で通る国道の、何の用事もない通過点の、いつもそこにある古いドライブイン。何度も通るから存在は知っているんだけど、一度も入ったことはない。『そういやあの店、昔からあるよな…潰れもしないで』『どんな客が使って、いったい何が食べられるんだろう…』『あの場所で暮らす人って、どんな人生歩んでるのかな?…まぁ、私には一生関係ないか』なんて、お店に立ち寄ったり、入る気なんてさらさら無いんだけど、ふとそこに住む人の人生が気になる事がある。バグダッド・カフェもそんな存在なのかな。どこかからどこかに向かう道にあって、殆どの車が前を素通りするだけ。ただ通過点に存在するだけで、それ以上の関心を惹かない店。 -Out Of Rosenheim- “ローゼンハイムから離れて”。 実在の地名だけど、なぜ劇中一度も出てこないジャスミンの故郷がタイトルなのか? 原題からこの映画は“ただ通過される側”の視点から描かれた異色のロードムービーなのかな?って思った。 そしてエンドロールで最初に出てくるのが、監督でもキャストでもなく、挿入歌“コーリング・ユー”。この映画を象徴するジェヴェッタ・スティールの幻想的な歌。この映画は映像より先に歌から出来た作品なのかもしれない。 舞台はカリフォルニア州のバグダッド(これも実在の地名)。ピカピカなお揃いの旅行バッグから、この中年夫婦は新婚旅行の最中だったのかもしれない。 道に迷ったか、行き先で揉めたんだろうか?アッサリと喧嘩別れしてしまう夫婦。 “コーリング・ユー”から生まれた映画だとすると、目的地のラスベガスとは逆方向に向かうジャスミン。本来は通過するだけだったモーテルに泊まることで観えてくる、触れ合う予定のなかった人々。何年もそのまま、そこにある建物。ただ車が流れ行くだけの国道。何の変化も起きないような、ずっと変わらないようでいて、ゆっくり流れていく時間。だけどたまたまそこに住み着いた人たちにも、それぞれの人生がある。 ジャスミンの手品が評判になり“ただ通過される店”が“立ち寄る価値のある人気スポット”に。彼女の手品とみんなの調和が生んだ大きな変化。 「Too much harmony(調和とれ過ぎなんじゃ!)」と去っていくデビー。みんな仲良く調和するよりも、些細な揉め事が絶えない、徐々に退廃していくギスギスしたカフェが良かった人もいる。 ローゼンハイム(薔薇の家庭)から始まったジャスミンの旅。目的地ベガスに行くこともなく、前夫もドイツ国籍も捨てて、アメリカ人と結婚という想定外の終着点を迎える。私には一生関係のない通過点のお店で、そんな人生を過ごしている人達が居るのかもしれない。…なんて考えさせられた一本。 【K&K】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2022-03-24 00:39:13) |
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193.《ネタバレ》 カメラワークと色使いが独特。斜めに切り取るのにちょっと辟易。 でも、バグダッド・カフェの佇まいが素晴らしい。中でも給水タンクが秀逸で、この映画のアクセントになっている。 適度な距離感が居心地の良かったカフェが、ジャスミンの登場で変化し、それを是とする人もいれば、耐えられず去る人もいる。 わたしは多分、出て行く方の人間だけど、そこにはジャスミンに対する嫉妬も入っているのかもしれない。 悪い人が一人も出てこないので、嫌な気分にならずに観られるし、観終わってから、いい時間を過ごせたなと思える一本。 そしてラストにちょっと疑問符の一本でもある。 |
192.《ネタバレ》 凝ったカメラワークや演出がどうにもいただけない。凝ってるだけであまり効果がない。音楽の使い方はなかなかよかった。 この映画の見どころはありそうやけどちょい異様なバクダットカフェという「場」が主人公なんやろうね。 ゆるい展開でなんとなくバクダットカフェにいる気分に。 異文化同士の融和とか色々テーマあるのかもしれないけど、それはちょっと弱かった。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-02-10 21:01:37) |
191.映像的に良い場面はあるものの、ストーリーはおばちゃんの自分探し?みたいな感じでなんとも感じるものがない。 この手のホンワカ癒し系映画の走りだったのかな、当時としては結構話題になってた記憶がありますが。コーリング・ユーはいいです。 【クリプトポネ】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2017-08-13 11:04:33) |
190.《ネタバレ》 カットの色とコーリングユーは芸術的なものの、夫婦喧嘩からのカフェを取り巻く温かみあるマジックショーまで成り行き的に不自然。理解ある人柄ならばあの不快な冒頭は無い。ミニシアターらしいが。 あ、補足としてジャスミンの裸も芸術。 |
189.《ネタバレ》 全くアングルの合わないカメラ、性格の悪いハゲ男、得体の知れないデブ女。冒頭から、視覚的にとても不快を感じる場面の連続で幕を開けます。それはさらに続きます。ヒステリックな黒人女、ヘッドホンの音漏れがイライラするその娘。ただ一人美しい女(彫り師)はもったいぶって毎回チラ見せ程度、やっとご登場、と思ったら何とそのまま映画からフェイドアウト。この女をもっと映せよ!これは確信犯的に観客を挑発して、感情を逆撫でする実に不愉快な映画。でも観客のご機嫌を直すように、途中からストーリーは癒し路線に変貌していきます。だが、"癒し路線"なのはあくまで見た目だけ。挑発はまだまだ続きます。最後のマジックショーの場違いなハイテンションは、「どうせこういう愉快な場面が観たかったのだろう?」といった当てつけとしか思えない。極め付けはラストのプロポーズの場面。この展開だと絶対に彼女はYESと思ったが、意外にも答えはNO。これは監督から観客への痛烈なメッセージだと感じました。彼女の"NO"はそのまま観客に向けたもの。つまり、女二人に外見や第一印象だけで嫌悪感を持った僕らを、彼女(この映画)は初めから許す気はなかった、ということ。始めから最後まですごく馬鹿にされたような、とても後味の悪い終わり方でした。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 4点(2016-09-08 23:42:01) |
188.最初はとても独特でいい雰囲気を持って話が進んでいたんだけど、途中からなんか飽きてしまった。ブレンダ以外の感情の動きが少なすぎるかな。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-06-05 18:51:50) |
【osamurai】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-07-16 21:29:39) |
186.《ネタバレ》 異文化交流というか、一人の異人が現れて回りの空気を明るく変えていく系なら『男はつらいよ』を見ればいいわけで。宿泊施設やカフェというのは一定の距離感を持って、互いに干渉せずに、一時的な寛ぎを求める所でもあり、家族同然になってしまうと新たなシガラミが生まれ、逆に居心地が悪くなる事もある。異人は旅人であり去っていくからよいわけで、戻ってきちゃあダメでしょう。ラストの女性彫師の「なれあいすぎよ」が、ある種の本作への批判でもあり、本作の救いでもある。ちなみに見たのは完全版です。 |
185.《ネタバレ》 ○劇中度々流れる「Calling You」が印象的で、情景にもばっちり合っている。○序盤から中盤にかけての人物同士の微妙な距離感が良かったのに、急に仲良くなってマジック始めるあたりからなんか違うなあと。1回別れてすぐ再会というのも。もったいない。 【TOSHI】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-17 17:08:00) |
184.《ネタバレ》 ホリー・コールの「コーリング・ユー」は持っていますが、やはり、こちらのジェヴェッタ・スティールの方が格段に良いです。遠くの方で虚空に向かって歌っているような、無機質にも聞こえるが凛とした歌声は作品にも合っているし、単体でも素晴らしいです。 フェルナンド・ボテロの絵から抜けだしたようなドイツ人のおばさんと、全方向に見境なく攻撃する黒人のおばさん(夜中に布団たたきで干してある布団を叩いたりはしませんが…)の友情のお話でしょうか。 この2人が作品を通して、徐々に魅力的に成っていきます。 舞台が砂漠という事もあり、殺伐さと気だるさの中で、微妙で不安定な人間関係がゆっくりと繋がって好転していくのは心地良かったです。 作品後半は人間関係が好転しすぎて、俗っぽく成ってしまったように感じました。前半の雰囲気にもう少し浸っていたかったです。 そんな時に、彫師の姉御が「慣れ合いすぎ…」と言って出て行ってしまいます。思わず私は「ですよねぇ~、この後あなたがメガフォン取ってくれませんか?」と、劇中の人にパラドックス的な事を思ってしまいました。 百円ライターを透かして見ているような世界や、感度の違うフィルムを使って撮っているアナログチックな映像の効果、個々のカメラアングルの切り方など、見ているこちらの意識をほぼ持って行かれるくらいにセンスが良かったです。 主人公のジャスミンが「手のひらは白いのね」と、ブレンダの娘のフィリスに聞き「カワイイ?気に入っているの」と、言うシーンは、ちっちゃな仲良しの子供同士の他意のない会話のようで特に印象に残りました。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-11 15:22:00) (良:1票) |