42.《ネタバレ》 売れない芸術家問題を自虐的に描く様はコメディなのか?単なるイタイ人を嘲笑しているのか?中盤は単調でややダレルし、夫婦愛というオチは平凡にも思える。しかしながら、「理解者は1人いればよい」というある種の人生の真実を語っているとも思われ、芸術家に限らず「人生とはなにか」という普遍的なテーマに見事に落とし込んだとも言えるのかもしれない。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-07-14 11:21:44) (良:1票) |
41.《ネタバレ》 一人の才能無い画家の奇行について、少年・青年・中年時代をそれぞれ3人の俳優が演じる。やがて妻となる良き理解者と出会い、売れる絵を描くために二人でおバカなコトばかりする。ボビーにどつかれまくるカナコちゃん。生死の境を垣間見るために、自宅風呂でカナコちゃんにおぼれさせられるタケシくん。娘の遺体の顔に口紅を塗りたくるタケシくん。狂おしいほど一生懸命なんだけど、方向性がだいぶんズレているんだよね。笑えるよ。良作。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 7点(2019-08-04 04:07:05) |
40.《ネタバレ》 アートは、一体、人生かけてやるほどのものか? この映画ののなか、一番の悪は、画商である。 人生かけて作品つくっている作家に、商売上のアドバイスを 軽い気持ちで送ったりする。 あの少年が、いい師匠に出会わなかったのも、不運である。 これはコメディなんだから、と言えない、色々考えさせられる武の映画である。 たけしさんが、テレビのバラエティで体張って、笑いをとっていたのも、 どこかでアートとつながるものを、笑いに見出そうとしていたからだろう。 でも、最後の字幕の文字の、文字とは言えない文字には、笑った。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2018-07-11 15:38:59) |
39.《ネタバレ》 武映画らしい、狂気と馬鹿馬鹿しさ、笑いにしてもヒールな笑いで単なる絵かきではない人生を描いている。絵が好きで好きでたまらない少年時代の主人公が自殺した母親のひたいから血を流している絵を描いてる不気味さから始まり、成年になってからも絵を描いてる姿での場面も馬鹿馬鹿しくて、そんな馬鹿馬鹿しさ丸出しな主人公を応援したくなる。沢山のペンキ、絵の具を乗せた自転車で壁にぶつかり、物足りないと車でぶつかり、死んでしまう仲間、武らしいです。この絵は?という問いに対するあらくまさんです。それは?あらくまさんの息子です。これは?娘です。と続くシーンの馬鹿馬鹿しさも武らしい。中年になってからの武演じる主人公の不気味さ、どんどんと狂っていく主人公の姿に監督北野武としての不気味さと拘りが見ることができる。トラックの運転手に絵を踏んで欲しいという後に事故が起きるあたりの恐さ、武映画は常に事故、人間の死というものを感じずにはいられなくなる。そして、絵に対する拘り、花に対する拘り、少ない台詞だけで物語を表現する映画作り、武にしか撮れない笑いと不気味さ、狂気に満ち溢れている映画です。20万のコーラをこれくださいと頼む妻との最後のシーンにやはりこの夫婦はこの夫婦にしか解らないであろう世界が見える。 【青観】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-05-27 10:17:53) (良:1票) |
38.なかなかディープな3部作のフィナーレでした。 芸術は紙一重。人生を芸術に捧げ過ぎてもうついていけい感じがグイグイと引っ張られる何ともいえない感覚。 結局武は流石だなと思う。思わせることも芸術。 |
37.《ネタバレ》 久し振りに観た北野武作品。 結構考えさせられる。芸術は紙一重で、それをちょっとコメディ化して上手く表現していると思う。一度のめり込んだら絶対に離れられないのが真の芸術家ということか。 中年になった主人公がたけしというのは最初違和感あったが、最後はすんなりきた。 【simple】さん [地上波(邦画)] 7点(2014-01-05 19:13:49) |
★36.《ネタバレ》 私は全く芸術に疎いんでよく解らんけど、芸術家の人って多かれ少なかれ一寸常識からズレてる所がありますよね。 有名どころでは、故・岡本太郎氏なんか見るからにそうだったし、だからこそ常人には生み出せない作品が出来るんでしょうし・・・ そんな部分が単純に描かれている映画だと思いました。
劇中の、あらくまさんファミリーの絵画がツボで、3日間頭から離れませんでした。 真知寿(実際は武本人が描いているんですよね?)は、私の中では天才です。 【ぐうたらパパ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2013-11-16 17:23:32) |
35.《ネタバレ》 淡々とゲージュツカ・マチスを描く撮り方は良かったですね。 幼くして両親を亡くし、継父に邪険にされ、親子二代に渡って画商にあしらわれ、美術学校の仲間はドロップアウトしていき、娘には先立たれ。。。 よくよく考えたら物凄い出来事のオンパレードですが、絵以外は不感症なのか?ってぐらい、それらの出来事のが彼に与える影響は皆無です。 唯一サラッと結婚した妻だけは彼を支え、一旦は去りますが、また戻ってきてエンディング。 このことから夫婦の有り様を描いた作品のように言われたりもしてるようですが、うーん、どうなんでしょう? 芸術以外に無頓着なら芸術に対する衝動をもう少し見せて欲しかったですね。 でなきゃ、あまりに淡々としすぎでしょ。 劇中の絵やコントめいたテイストなんかは結構好きだったので、なんだか惜しいなぁって感じました。 【ろにまさ】さん [地上波(邦画)] 5点(2013-02-13 22:58:13) |
34.何よりテーマがしっくりきました。作りもよいです。 【こね】さん [DVD(邦画)] 8点(2013-01-29 22:06:17) |
33.《ネタバレ》 分からないのは、絵で世に認められたいのか、描き続けられれば満足なのか。また、シャッターペイントされた商店街の皆さんに、「あいつら、芸術が分かってないんだよ」。言葉数が少ない主人公が、絶対言わないセリフです。必ず否定されることが分かっているのに、足繁く怪しい画商のもとに通うシーン。理解者が欲しいのだとは思うが、画商にこうまで振り回されて、なぜ絵を描き続けられるのか。唯一無二の人に去られて、空き缶に20万円の値段を付けるシーン。正気を失い、缶にそれだけの価値をみたのか、今までのことを否定しているのか。空き缶を放り投げるシーン。絵を描くのをやめたのか、そうじゃないのか。そもそも、なぜ「アキレスと亀」。でも。分からないことづくしなんですが、ろくでなしの真智寿のことが気になってしょうがない。つまり、うらやましいんです。北野作品はバイオレンスなヤツより、この系譜の方が好きです。また、こんなの撮って欲しい。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-11-18 11:29:17) |
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32.《ネタバレ》 悪くなかったと思います。芸術なんてものは認める人がいてこその形のないもの。価値が出ないものはすべからくゴミ。価値が出るかどうかは本人が才能と運を持ち合わせているかどうか。芸術家という職業を少なからずドライな目線で描いているんだけど、一抹の哀しさを添える手腕は北野監督、さすがといったところでしょうか。芸術という形のないものを求めるあまり娘の死体に口紅を塗りたくり、妻に罵倒されるといったシークエンスは心にくる物がありました。ラストの空き缶のシーン。「妻の愛情だけはいつも手の届くところにあったんだ」と気づいて、妻に対して手を伸ばす夫。しつこく戻ってくる芸術という夢の残骸を蹴り飛ばし、決別する妻。本作の締めくくりとしてこれ以上ないラストシーンでした。 【bolody】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-08-10 00:23:33) |
31.ものすごく薄~いコーヒーを飲まされた感じ。「日本より海外で高く評価されている」と称されるバリスタが、中品種な豆をそろえて淹れてくれたはいいけれど、うまく味を引き出せていないというか…。ひんぱんに人が死ぬのも、薄さをごまかすためにタバスコをぶち込むようなものか。それってもはやコーヒーじゃないですよね。 登場人物はいろいろ出てきますが、結局誰とも深く絡んでいません。だからドラマにもなりようがない。「才能はないけど芸術家志望の男」を捉えた“定点観測ビデオ”の域を出ていないように思います。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-08-05 17:26:34) |
30.仕事の少ない芸人の皆さんは、どれぐらいギャラを出してもらえるんでしょうか? 【マーガレット81】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2011-11-26 21:17:13) |
29.《ネタバレ》 北野武監督の「芸術家三部作」の第三作。「TAKESIS」と「監督・ばんざい!」では自分自身をそのまま主人公にしたような映画になっていたが、本作は少年時代に絵という芸術に魅せられ、画家を志した男の一代記を描いており、前2作とは毛色のだいぶ違う映画になっている。主人公の少年時代と青年時代は暗いトーンで描かれており、セリフも少なめで、それでいてブラックユーモアも織り交ぜてあるなどいかにもたけしらしい映画に仕上がっている。(登場人物が死にまくったり、寺島進がヤクザ役でワンシーン出るのもたけしらしい。)後半、中年になった主人公(ビートたけし)が妻(樋口可南子)と歩む芸術家人生は喜劇タッチになっていてつい笑ってしまうシーンも多くあるが、そうまでして自分の芸術に対する思いを爆発させる主人公を皮肉っているようにも見える。しかし、ちょっとおだてられるとすぐにその気になる人というのは確実にいて、でも、やがてそれが趣味の域を出ないものと分かってしまったり、自分にはそんな才能なんかないと思い始めて、自信を無くしてしまう人も中にはいるだろう。少年時代から中年に至るまで絵のことしか頭にないようなこの主人公はそんなこと一切なしにひたすら自分の信じた道を異常なまでに突き進むのだが、ここまで自分の信じた道をなんの疑いも迷いもなく突き進む人って現実にはなかなかいないと思う。今はまったくそうではないが、僕自身が昔、できるだけ多くの映画を見ようと今よりもたくさん映画を見ていた時期があり、(将来は映画評論家だねと周囲におだてられてその気になっていた。)この映画とはちょっと違うのだが、一つのことに熱中する姿にその頃の自分と重なる部分が感じられ、どんなに絵を酷評されても描くことをけっしてやめようとしないこの主人公には少し感銘を受けた。それだけでも見て良かったと思える映画だ。主人公を皮肉っているように見えると書いたが、それでも「芸術家三部作」の中ではたけしが唯一本気で芸術を描こうとしているのが分かるし、三本の中ではこれがいちばん良かった。それに全盛期(「その男、凶暴につき」から「HANAーBI」くらいまでの作品。)には及ばないが、久石譲を音楽に起用しなくなってからのたけし映画の中ではこれがいちばん映画監督としてのたけしの良さが出た映画だと思う。たけしは「HANAーBI」や「バトル・ロワイアル」でも自作の絵を登場させていたが、この映画では自身の絵描きとしての側面をテーマにしたこともあってか、登場する自作の絵の持つ意味がその2本よりも大きいのは言うまでもないだろう。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-10-13 16:38:35) (良:1票) |
28.才能のあるなしにかかわらず、芸術の道を本気で進む人ってのはこういう感じなんだろうな。映画としてはそれほどではないです。 【noji】さん [地上波(邦画)] 5点(2011-08-04 23:56:52) |
27.《ネタバレ》 ○純粋に何か一つでも生き甲斐があれば生きていけるということか。それがきっかけで良いこともあれば悪いこともあるのだが。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 6点(2010-12-23 10:01:12) |
26.《ネタバレ》 この作品のテーマみたいなものが見えないとつらいのかなぁ。 自分にはそれが見えず、退屈な映画だった。 主人公には自分というものが無く、 画商から言われるがままに描いているだけに見えたし 若い頃に奥さんに惚れられる理由も、娘が死んだ理由もよくわからなかった。 【虎王】さん [DVD(邦画)] 4点(2010-08-21 23:08:55) |
25.北野映画の中でもかなりの良作。あの寂しげな雰囲気、北野のセンズに驚かされる。セリフも少なく、感覚で訴える。この映画、好きな人はかなり好きなんだろうな。 【朴モグタン】さん [DVD(邦画)] 8点(2010-07-14 11:16:10) |
24.《ネタバレ》 後半の、はちゃめちゃ芸術人生は、コメディ色が強くなり、それほど感じ入るものはなかったが、前半から中盤にかけての芸術への傾倒の過程をブラックユーモアたっぷりに描いた部分は、ほんと面白かった。 直接的なギャグではなくて、武や武映画を好きな人なら微妙に分かるという、微妙な感じのギャグが満載。 とにかく人が次々に簡単に死んでいくところなんかは、いつもの武映画。 寺島進のヤクザ役カメオ出演も印象大。 豪華な役者陣を贅沢に少しだけ出演させて、流れるようにストーリーが進んでいくのも小気味いい。 でも一番印象に残っているのは、汚い工場で事務員として地味に働く麻生久美子。 こんな仕事場で腐り気味に働いている状況で、地味に美しいこんな女性がいたら、まさしくイチコロだろう。 しかも相手からアプローチ。 これは一種の夢物語だ。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-06-27 00:07:00) (良:1票) |
23. 来るところまで来たな、という感じです。北野監督作品を見続けると憂鬱になるかもしれません。北野映画はこれからどうなっていくんだろう。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-03-31 11:51:37) |